著者
坂井 駿太 遠藤 朋実 藤井 威生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ASN, 知的環境とセンサネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.399, pp.123-127, 2014-01-16

無線センサネットワークにおける情報収集手法の一つとして,筆者らは観測情報を無線通信における物理量パラメータにマッピングする周波数変換を用いたデータ収集手法を提案している.観測情報を直交周波数分割多重方式(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)におけるサブキャリア番号に直接変換することで,端末が多数存在する場合でもパケット変換方式を用いた手法に比べて高速にデータ収集することが出来る.しかし,これまで提案していた方式では,各端末の識別に時間スロットを割り当てて時分割で伝送していたため,同時に使用できる端末数が時間タイムスロット数に依存していた.本稿では,端末の識別に周波数ホッピングのパターンを用いることで,時分割で送信していた従来手法に比べて多くの端末から同時にデータ収集することが出来るようになることを示す.

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巻号頁・発行日
vol.[2], 1000
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1379, pp.150-153, 2007-02-19

1月13日、午後3時。東京都内のデパート「マルイシティ上野」の2階にあるレストラン「パステル」は、若い女性やカップルで混雑していた。 店内にある64の座席は満席で、空席待ちの客6〜7人が並び、持ち帰りのプリンを買うために3人も列を作っている。外は小雨がちらつく肌寒い天気だったが、店内はプリンの甘い香りと、楽しげな話し声が入り交じり、熱気が溢れていた——。
著者
浅沼 仁 川本 一彦 岡本 一志
雑誌
研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2015-CVIM-195, no.59, pp.1-4, 2015-01-15

全方位画像では位置による物体の見えの変化が大きく,従来の見えに基づく特徴による分類では人の識別が難しい.本研究では,Deep Convolutional Neural Network を全方位画像からの人検出に応用する.Deep Learning では学習に大量の学習サンプルが必要となるが,手作業で作成することは時間的な問題から現実的でない.少ない学習サンプルから大量の学習サンプルを生成し,生成された学習サンプルでも学習が行えることを示す.また,実環境下で HOG 画像特徴量と Real AdaBoost を用いた人検出法と比較し,識別率が向上することを示す.
著者
野並 浩
出版者
日本作物學會
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.151-163, 2001-06-05
被引用文献数
4

作物の水分状態を計測するために使われるサイクロメーター、プレッシャーチャンバー、プレッシャープローブの計測原理に触れ、計測器相互間で計測値の比較を行い、それぞれの計測法の違いについて検討した。また、土のマトリックポテンシャルを計測するために使用されているpF値と水ポテンシャルの関係について説明し、作物を取り囲む環境の水分状態計測と作物の水分状態計測について解説した。とくに、プレッシャーチャンバーを用いての水分状態計測の意義について詳しく説明し、生長に伴った水ポテンシャル勾配がアポプラストに働く張力に関連したマトリックポテンシャルに依存していることを説明した。また、養分欠乏、塩ストレス、低温ストレス、高温ストレス、植物ホルモン添加による生長阻害下における細胞伸長速度が、生長に伴った水ポテンシャル勾配の大きさと直接比例して関連していて、いかに伸長している細胞内へ水が流入することができるかが細胞伸長の速度を決定することを述べている。
著者
山本 将士
雑誌
人間文化研究 (ISSN:13480308)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.153-170, 2008-12-23

本稿の目的は,笠地蔵の教材価値の再発見,笠地蔵の変容過程に関する調査研究,絵本として再話された作品分析である。比較研究の結果,民話「笠地蔵」絵本は,本来「貧乏な爺が満足な正月を迎えたいという願望を叶えるために町へ買い物に行く。しかし町へ行く途中に,地蔵が雪を被っているのを見つけて,爺が2人でこしらえた売り物の笠を地蔵にかぶせるが,笠が1つ足りないので,自分の笠(手ぬぐい,ふんどし)を地蔵に被せてあげる。爺が家に帰って,何も持っていない理由を説明すると,婆も一緒に喜んでくれるが,大晦日に食べものが何もないために,そのまま2人とも寝てしまう。夜中に地蔵が賽物,金銀,米,餅を運んで来てくれる翌朝外を見ると,地蔵が立ち去る後姿が確認できた。そして,爺婆は良い正月を迎えることができた。」が,理想の物語であるとことを示すことができた。また,上述した条件に,最も近似する笠地蔵の採話が,『日本昔話名彙』(柳田國男,1951)であった。さらに,これまでに出版された58冊の絵本を評価した結果,(稲田・梅田,1978) 『かさこじぞう』,(瀬田・赤羽,1966) 『かさじぞう』の2冊を優れた民話絵本であることを示すことができた。

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著者
木内武男著
出版者
柏書房
巻号頁・発行日
1983
著者
福島 秋穂
出版者
早稲田大学国文学会
雑誌
国文学研究 (ISSN:03898636)
巻号頁・発行日
vol.77, pp.1-11, 1982-06-15
著者
鈴木 治 山野 紳二郎 小西 裕和 海野 洋 猪俣 誠
出版者
公益社団法人石油学会
雑誌
Journal of the Japan Petroleum Institute (ISSN:13468804)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.207-213, 2002-07-01 (Released:2008-10-15)
参考文献数
20

Vacuum distillation unit (VDU) など, 残さ油の処理装置における加熱炉のコーキングでは, 油の安定性がその促進要因の一つであると考えられている。油安定性からコーク付着を予測する手法を確立するための第1段階の研究として, この論文では, 小型実験装置を用いた実験によって, 中東系常圧残さ油のアスファルテン凝集と加熱炉管のコーク付着傾向との関連を調べた。実験ではVDUの深絞りの領域となる450°C程度までの流体出口温度が達成されるように試験片を加熱して原料油を供給し, コーク付着速度と原料油ならびに通油後の油の性状を測定した。コーク付着に関しては, SUS304ステンレス鋼と, 比較のために加熱炉管材質として採用されているクロムモリブデン鋼 (5Cr-1/2Moあるいは9Cr-1Mo) も検討した。コーク付着速度は材質によらず試験片の加熱温度とともに指数関数的に増加した。材質間の付着速度はクロムモリブデン鋼よりもステンレス鋼の方が幾分抑制される結果となった。アスファルテンの凝集性の評価は, Heithaus 法に準じ, P値を測定することによって行った。P値はその値が小さいほど油が不安定であり, アスファルテンが凝集してコーク前駆体を形成しやすいことを示す。この油の安定性の評価では, 通油後の油のP値が流体出口温度とともに逆に大きくなることが示された。通油後の油におけるP値の増加は, コーク付着によって流体から不安定なコーク前駆体が除去され, 油が安定化したために生じた変化と考えられる。以上の結果は, 原料油と通油後の油のP値およびコーク付着傾向の評価が加熱炉管のコーク付着の指標として利用できる可能性を示している。
著者
吉原 照彦
出版者
日本農薬学会
雑誌
Journal of pesticide science (ISSN:1348589X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.542-546, 2010-11-20

セオブロキシドは植物ホルモンであるジャスモン酸を生成するため,その活性は多岐に亘る.活性を有するか否かについては,セオブロキシド投与後のLOX活性とLOXタンパク質の変化を調べる.LOX活性は反応生成物をUV測定することにより,LOXタンパク質はウエスタンブロット法により可能である.サツマイモ(ベニアズマ,ベニサツマ),東洋蘭[春蘭, 鉄骨素心],キク(寒桜),イチゴ(宝交早生)についてLOX活性がみられたことから,セオブロキシド処理により何らかの効果が見られると忠われる.
著者
辻 啓一
出版者
Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.56, no.9, pp.769-775, 1982
被引用文献数
1

(1) 緩衝能曲線(β-PH曲線)の一つの応用として各種の調味料について予備実験を行った.<br> (2) 試料中の弱プロトン解離基のpKaにほぼ等しい値のpHにおいて緩衝能曲線にピークまたは肩を生ずることに基づき,調味料の緩衝能曲線をその形状を考慮してC,P,Nの3区に区分し,それぞれの区に該当する解離基のおよその当てはめを行った.<br> (3) 上記の区分においてC区(pH<5.7)は主に有機酸およびアミノ酸のカルボキシル基,N区(pH>7.5)はアミノ酸等のアミノ基によるピークまたは緩衝能帯を表す.中間のP区は無機,有機のリン酸化合物およびイミダゾール化合物を主とする成分によると考えられるが,試料によって高さと形状の変動が大きく,C区,N区に対してこの区がかなりの大きさを持っのはかっおぶし,にぼし,こぶ等の素材だしおよび培養基用牛肉エキス,酵母エキスであった.これに対し加工調味料(Table II)ではP区の緩衝能はおおむねきわめて小であり,同時にC,N区の形状はグルタミン酸のそれとよく一致した.<br> (4) みそ,しょう油についての「滴定酸度」,およびいわゆる食品の緩衝能と,緩衝能曲線との関係について考察を加えた.<br> (5) P区において緩衝能を示す調味料成分の本体について考察した.
出版者
日経BP社
雑誌
日経automotive technology (ISSN:18819362)
巻号頁・発行日
no.12, pp.115-120, 2009-05

三菱自動車の「ランサーエボリューションX」が採用した「S-AWC(Super-All Wheel Control)」。前後左右輪の駆動トルクを自在に制御し、「意のままのハンドリング」と「圧倒的なスタビリティ」を実現することを狙って開発した最新の4輪駆動システムだ。しかし開発の過程では、主要メンバー11人のうち7人が退社してしまうという試練に見舞われた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経automotive technology (ISSN:18819362)
巻号頁・発行日
no.8, pp.132-135, 2008-09

今でこそ日産自動車の「GT-R」や三菱自動車の「ランサーエボリューションX」でも使われるようになったDCTだが、いち早く2003年にその技術を採用したVW社は、第2世代のDCTともいえる乾式クラッチを採用した新しい7速DSG(VW社のDCT名称)「DQ200」を登場させた。 日本では2008年6月から「ゴルフ」の最廉価モデル「TSIトレンドライン」に排気量1.4Lの直噴ターボエンジンと組み合わせ…
著者
中村 靜
出版者
公益社団法人日本生物工学会
雑誌
醸造學雜誌
巻号頁・発行日
vol.7, no.3, pp.175-197, 1929-10-15

本篇は故山の風物に抱かれつゝ安らかに眠る恩師宇佐美博士の英霊に捧ぐるものにして先生御他界後研究を中止すの止むなきに至りたるも幸当醸造学科教室主任教授齋藤賢道博士、応用化学科教室主任教授丸澤常哉博士両先生の御督励御指導により研究の続行を決意したるものにして著者は本稿を草するに当り涙又新なるものあり巻頭両先生の御芳情を感謝すると共に事こゝに至れるを宇佐美先生の霊前に告げ遙かに恩師の冥福を祈るものなり。