著者
長田 洋輔
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

骨格筋の修復や再生は骨格筋幹細胞である筋衛星細胞によって行われる.本研究ではマウス筋衛星細胞由来の細胞株C2C12の培養によって生じるリザーブ細胞を休眠状態の筋衛星細胞のモデルとして使用し,リザーブ細胞形成に関与する因子を探索した.アダプタータンパク質Grb2,Sos1,Rasがリザーブ細胞形成に必要であること,Grb2の強制発現はリザーブ細胞形成を促進し,恒常活性型Sos1およびRasの強制発現はリザーブ細胞形成を抑制することを明らかにした.これらの結果はGrb2-Sos1-Rasはリザーブ細胞形成に必須であるが,過剰なシグナルはリザーブ細胞形成に対して抑制的に働くことを示唆している.
著者
長谷川 知子 松岡 譲
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集G(環境) (ISSN:21856648)
巻号頁・発行日
vol.68, no.6, pp.II_255-II_264, 2012
被引用文献数
3

農畜産業における排出削減対策は,世界排出量半減に向け,とりわけ第一次産業を国内産業の主産業とする途上国における排出緩和において重要な役割を果たすと考えられる.本論文では,農畜産業における温室効果ガスの排出削減評価モデルを開発し,国・地域レベルで農畜産業部門におけるGHG排出緩和のための具体案の検討への適用を提案する.低炭素社会の実現に向け,どのように排出緩和シナリオをデザインするのか,また,削減対策の導入計画をどのように描いたらよいのかについて論じる.さらに,この手法をマレーシアへ適用し,2030年において対策を導入した場合,どの対策により,いくらの費用で,どれだけの排出が削減可能かについて示す.
著者
髙橋 昭雄
出版者
アジア経済研究所
巻号頁・発行日
1986-03
著者
村内 必典
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.157-163, 1953-03-30 (Released:2010-03-11)
参考文献数
3

A new volcanic isle near the Bayonnaise Rocks, 450km south of Tokyo was discovered by the crew of a Japanese fishing boat, the No. 11 Myojin Maru, on Sept. 17, 1952. The exact location of the new volcanic isle was given by the stuff of oceanography, Tokyo Fisheries University, at 31°56′. 8N. and 139°59′. 5E. and it belongs to Fuji volcanic belt. According to newspapers, the pyroxysmal eruption as well as lava effusion were observed and the radius of the newly-extruded lava isle was 100-150 meters. Also it was reported that since Sept. 21, intermittent severe explosions were observed. On Sept. 23, by the courtesy of Tokyo Fisheries University we could approach the isle and observed explosios five times in one day on board the Shin' yo Maru, a 230-ton training ship of the University. The newly-formed isle had already disappeared under the sea but we could find the position of the undersea crater because the sea water, there, was remarkably yellowish. On the following day, Sept. 24, the No. 5 Kaiyo Maru, a 211-ton oceanographical survey boat of the Maritime Safety Board was missing near the new undersea volcano and all 31 on the ship, including a crew of 22 and nine experts on geology and oceanography were believed to have met tragic end. It was reported afterwards by a survey ship of MSB that a volcanic isle, 300-400m width, was pushed up again and steamed white vapour. The newly-ejectd pumice is quartz-andesitic. The energy of one explosion, occurred on Sept. 23, was estimated to be about 1018 erg. by the writer.
著者
葛西 武雄
出版者
日本ウイルス学会
雑誌
VIRUS (ISSN:18843425)
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.175-186, 1951-10-10 (Released:2010-03-16)
参考文献数
98
被引用文献数
1

1 0 0 0 OA 段氏述筆法

著者
段玉裁 著
出版者
鳳文館
巻号頁・発行日
1883
著者
松木 秀彰
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.54, no.6, pp.282-288, 2004-06-01

「科学研究費補助金」(通称「科研費」)は,人文・社会科学から自然科学まで全ての分野にわたり,基礎研究から応用研究まで,あらゆる「学術研究」を対象として交付される研究資金である。科研費は我が国を代表する「競争的資金」であり,「ピア・レビュー」と呼ばれる厳しい審査をくぐりぬけた研究者だけがこの補助金の交付を受けることができる。この科研費を用いて研究を行った者が,その研究成果を社会に還元するために,成果を冊子体にまとめたものが「研究成果報告書」である。本稿は,一般の書店では販売されない特殊な冊子である「研究成果報告書」ができるまでのプロセスを解説する。
著者
松木 秀彰
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.54, no.6, pp.282-288, 2004

「科学研究費補助金」(通称「科研費」)は,人文・社会科学から自然科学まで全ての分野にわたり,基礎研究から応用研究まで,あらゆる「学術研究」を対象として交付される研究資金である。科研費は我が国を代表する「競争的資金」であり,「ピア・レビュー」と呼ばれる厳しい審査をくぐりぬけた研究者だけがこの補助金の交付を受けることができる。この科研費を用いて研究を行った者が,その研究成果を社会に還元するために,成果を冊子体にまとめたものが「研究成果報告書」である。本稿は,一般の書店では販売されない特殊な冊子である「研究成果報告書」ができるまでのプロセスを解説する。
著者
鈴木 康代
出版者
千葉県南房総市立丸山中学校
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2010

〈研究の目的〉本研究では中学校3年「水溶液とイオン」で,生徒の興味・関心を高め,自主的に学ぶ意義を感じる学習プログラムの開発を目指した。生徒に自ら学ぶ意義を感じさせる手段として,基礎知識を活用して問題解決したり実験結果から考察したことを表現したりする能動的な活動を取り入れること,モデルづくりや実験など体験学習を増やすこと,日常生活との関連を図ることの三つが有効かどうかを解明しようと試みた。〈研究方法〉1「水溶液とイオン」の単元で生徒の自主的な学びを引き出すため,学んだ知識を活用して問題解決し,考えを表現する授業プログラムを開発する。2 生徒の問題解決を助け興味・関心を高めるモデルや教具を開発する。3 学習内容と生活との関連を図り学ぶ意義を感じさせるため,専門家や企業との連携授業を企画・実施する。4 他の単元においても表現活動やモデルづくり,連携授業が有効かどうかを調査する。〈研究成果〉・単元全体を通して「乾電池の仕組み」を探ることを柱とした学習プログラムを組んだ。生徒は自ら積極的に問題解決しようとする姿勢をみせ,生徒の興味・関心を高め,イオンについて学ぶ意義を高めるのに有効であることが明確になった。・考察の際に生徒一人一人に制作させたイオンモデルを使用したことは,生徒の思考を進めることができ,目に見えないイオンについて初めて学ぶ中学生にとって,有効な手段であることが分かった。モデルと合わせて行った簡易電池作りや自作乾電池作りなどの体験学習は電池の仕組みを考えさせる上で有効であった。・企業や大学,博物館,高校の化学部との連携授業は「化学って凄い」と言う感想をひきだし,学んだことが実生活に生かされていることを実感させ,学習意欲向上に有効であった。・新学習指導要領で取り入れられた内容である遺伝・無脊椎動物の単元で,モデルづくり,連携授業,表現活動等同様の支援を入れた授業を実施した。知識の定着と学習意欲の高揚に効果があった。平成24年度の新学習指導要領全面実施に向けて,言語活動を含む新しい学習プログラムを作ることができた。
著者
宇原章浩 加藤昇平
雑誌
研究報告知能システム(ICS)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.6, pp.1-4, 2013-03-11

本稿では,言語情報からの感情推定を行うシステム及びそのシステムで用いる文章間類似度計算手法を提案する.提案システムでは感情ラベルを付与した複数の文章から構成されるコーパスを感情別に作成し,コーパス中の文章と入力文との類似度を計算することで感情推定を行う.類似度計算手法では文章間の類似部分をLCS(最長共通部分列)として抽出し,LCS中の単語の感性的な情報をもとに重みを付与しつつ,それらの値を用いて類似度を計算する.本稿では,文学小説に含まれる感情表現に着目し感情文章コーパスを作成し,提案した類似度計算手法に基づくシステムを用いてleave-one-out法による交差検定を行った.その結果,既存の類似度計算手法よりも高い正答率が確認され,提案手法の有効性を検証した.
著者
南澤 孝太
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2007

当該年度は,入の力触覚知覚に関する基礎的研究,および力触覚インタラクションシステムの実装という両側面からの研究を行い,本研究のテーマである人の知覚特性を活用した力触覚ディスプレイの設計論を構築した.(1)指の皮膚感覚と腕の固有受容感覚の役割分担の検証と,両者を統合した力触覚提示手法の構築人間の力触覚の知覚において,指先から手首にかけての自己受容感覚を欠如しても,肘から肩にかけての4自由度の力覚提示のみでも十分な重量感の伝達が行えることを確認した.これにより簡易な装置による高品位な触覚情報提示が実現可能となる.また重量の知覚における皮膚感覚と固有受容感覚の役割分担および統合の効果について検証し,皮膚感覚は小さい力で優位に働き,固有受容感覚は大きい力で優位に働くという,相補関係にある役割分担が存在することを確認し,皮膚感覚と固有受容感覚が統合されることで,知覚域全体でのフラットなパフォーマンスが達成されていることを,心理物理実験を通じて検証した.この結果から,皮膚感覚は知覚範囲が狭いが分解能は高く,自己受容感覚は分解能が低いが知覚範囲は高い,という相補関係にある役割分担が存在することが示唆された.本研究成果はROBOMEC 2009およびIEEE Haptics Symposium 2010において発表を行った.(2)空中に浮かぶ三次元映像の把持操作が可能な,ハプティックインタラクションシステムの構築身体性を有する触覚情報の提示技術を開発するため,これまで設計した指先装着型ハプティックディスプレイと手掌部装着型ハプティックディスプレイを統合し,手袋型のハプティックディスプレイを実装したまた.物理シミュレーション空間において手のモデルを構築し,バーチャルな手と物体との接触における手の各部位での垂直力と剪断力の実時間計算を行った.さらに立体映像の提示を導入し,視覚情報と触覚情報の位置の一致により実在感の向上が行えることを心理物理実験により検証した.最後に,これうの知見を統合し,全周囲立体映像提示装置TWISTERにおいて手袋型ハプティックディスプレイを用いた,3次元視触覚情報提示システムを構築し,身体性を有する触覚コミュニケーションメディアの有効性を確認した.本研究成果は,東京ゲームショウ2009において技術展示を行い,ハプティックインタラクションの可能性を提示することができた.
著者
中島 謙二 青木 浩子 加藤 敬 田村 康夫
出版者
一般財団法人 日本小児歯科学会
雑誌
小児歯科学雑誌 (ISSN:05831199)
巻号頁・発行日
vol.35, no.5, pp.926-935, 1997-12-25 (Released:2013-01-18)
参考文献数
23
被引用文献数
1

本研究は,乳首の違いが乳児の吸啜運動に及ぼす影響を検討する目的で,乳房哺乳群(BRF群),丸型人工乳首群(ROF群)および有弁型人工乳首群(SV群)を対象に,吸啜時の口腔周囲筋筋活動を筋電図学的に比較検討したものである.その結果,1)最大筋活動量は,咬筋と口輪筋においては3群間で差はみられなかったが,側頭筋ではBRF群がROF群より有意(P<0.05)に高い活動を示し,舌骨上筋群もBRF群とSV群がROF群より有意(P<0.01)に高い活動を示した.2)総筋活動量はBRF群とSV群がROF群よりそれぞれ有意(p<0.01,p<0.05)に高い活動を示した.3)吸啜サイクル時間はBRF群とROF群で差はなく,SV群が有意(p<0.01)に長いサイクル時間を示した.4)口腔内の動きと筋の協調の観察では,丸型人工乳首も有弁型人工乳首も舌の蠕動様運動を伴い基本的には差はみられず,有弁型人工乳首は舌の下降時に弁が上下に大きく離開し,その時舌骨上筋群が大きい活動を示していた.以上の結果より,丸型人工乳首が乳房哺乳や有弁型人工乳首に比べ筋活動量が小さかったことから,乳児にとって丸型人工乳首は比較的容易に吸引できることが示唆された.
著者
八木 康幸
出版者
関西学院大学
雑誌
人文論究 (ISSN:02866773)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.52-66, 2000-12
著者
八木 康幸
出版者
人文地理学会
雑誌
人文地理 (ISSN:00187216)
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.581-603, 1994
被引用文献数
4 2

In recent years, many wa-daiko (Japanese drums) troupes have been appearing in all parts of Japan. The wa-daiko has come into vogue especially in peripheral regions where depopulation and aging have reached a serious degree. The boom should be regarded as folklorism, relating to the concept of the German Volkskunde, rather than a part of popular culture in modern or post-modern Japan. The wa-daiko groups often insist on strong ties with the scenery, history and peasant traditions of the home town and village. They are eager to be placed as an equivalent to or substitute for the traditional folkloric performing art.In this article, I analyze the process in which the wa-daiko performances are invented and acquire meanings in a local context. My discussion is based upon the survey of the forty-one troupes in Nagasaki Prefecture which took part in the Shichoson Day (Cities, Towns and Villages Day) of the Journey Exposition in Nagasaki in 1990.I begin with an examination of the names and self-introductions of the wa-daiko groups. Most of the groups take a name for themselves after their town, a well-known landscape feature, local history, or a local tradition such as a legend, folktale, or a traditional activity of production. These are presumed to symbolize the home region. The self-introductions are announced at concerts, and also can be read in concert brochures. They explain how deeply the groups are associated with the local traditions, and claim legitimacy through representing the regional cultures, even through the wa-daiko dramming as a performing art is not authentic.Secondly, the article discusses the way the playing techniques were introduced to the regions. Most groups learned the technique from instructors whom they invited from remote regions. They also requested the instructors to compose a few pieces for them. The composers attempted, by request or voluntarily, to express regional features related to the nature and tradition. However, there is in fact no difference among the pieces played by each group. The groups, therefore, try to be distinctive from each other through the performances and costumes on stage. It is not a process in which the locality makes the sound significant. The fact is the other way round; the sound itself gains meanings through the dramatization and contrivance of performances.Thirdly, the troupe members and performers are investigated. The players consist of town and village officials, staff members of the chamber of commerce and industry, the agricultural and the fishery cooperatives, members of youth associations, school teachers, factory workers, housewives and so on. Most of them are of a relatively younger generation in their twenties and thirties, and 30 percent of them are women. They practice routine activities at the central settlement where the town office is located.Fourthly, I describe financial matters. Most of the wa-daiko groups enjoy various kinds of assistance. Some of them are organized as part of the revitalization project of the town authority and the chamber of commerce and industry. Moreover, not a few groups are financially supported by the prefectural and national governments. In Nagasaki Prefecture, for the last nine years, the total amounts of the grants were eighty-five million yen for 45 cases with the average amount per case being nearly two million yen. The prefectural government also offers another type of assistance. It makes a constant promotion of the wa-daiko groups through television programs as one of its public relations activities.The idyllic images of "homeland" or furusato that many wa-daiko groups try to express through their performances are responding to what city dwellers as well as academics expect to see.

1 0 0 0 OA 国字問題十講

著者
加茂正一 著
出版者
文友堂書店
巻号頁・発行日
1925
著者
笠原 広一
出版者
美術科教育学会
雑誌
美術教育学:美術科教育学会誌 (ISSN:0917771X)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.159-173, 2012

多様な価値観や差異が増大する社会では,理性的コミュニケーションが有効である一方,近代の理性中心的な合理主義の弊害を越えるべく感性的コミュニケーションが求められる。理性と感性の統合は美的教育の歴史的重要テーマであった。それには単に操作的統合ではなく,矛盾する概念相互の動的緊張関係を伴う統合の具体的方法が必要である。近年の感性研究の中で,気持ちの繋がりを質的心理学的の視点から「感性的コミュニケーション」として研究する理論に注目した。それに依拠することで,「気持ちの繋がりと喜びを感じる実践」「自発性と遊びから始まる実践」「感性と理性を往還する多様な共有方法」「実践者の感性的かつ理性的な省察」が芸術教育実践の新たな指標として導きだされた。