著者
松尾 宇泰 宮武 勇登
出版者
一般社団法人日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:09172246)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.213-251, 2012-09-25

微分方程式の数値解法のうち,微分方程式が持つ何らかの構造を離散系でも再現する特殊な数値解法のことを「構造保存数値解法」と呼ぶ.構造保存数値解法は,1980年代に常微分方程式系に対し提唱されてから長足の進歩を遂げ,最近では偏微分方程式系に対しても研究が進んでいる.本サーベイでは,これらの基礎と最近の進展について概説する.
著者
碓井 みちこ
出版者
早稲田大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究では物語るメディアとしての写し絵の表現の特徴について考察した。まず、写し絵と西洋の幻燈との違いを明確化した。次いで、写し絵の種板を、それが車人形をいかに参照したかという観点から検討した。車人形は、仏教の法談・唱導が芸能化したされる説経節を地語りとする人形芝居である。さらに写し絵と浮世絵との密接な関わりについても検討した。本研究の成果は、論文や口頭発表だけでなく、早稲田大学坪内博士記念演劇博物館における企画展でも公表された。
著者
志賀 充
出版者
東京女子体育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究の目的は、女性における片脚連続跳躍の動作的特徴と疾走に対する影響を検討するものであった。本研究の結果は、片脚連続跳躍における助走の距離を伸ばすことにより、接地時間は短縮する傾向を示し、速度、跳躍距離は増大した。また助走が長くなるに従い跳躍中の滞空期に脚を引きつける力(トルク)が高められた。トレーニング期間を設け片脚連続跳躍を実施したことによって、疾走タイムは短縮する結果を得た。5段跳びや他の体力要素も、向上することが認められた。よって、片脚連続跳躍は疾走パフォーマンスに対して、有効なトレーニング手段であると考えられた。
著者
三枝 令子
出版者
一橋大学
雑誌
一橋大学留学生センター紀要 (ISSN:1348768X)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.15-26, 2006-07-26
被引用文献数
2
著者
岩本 テルヨ 田中 愛子 小田 日出子 梶原 江美 小野 聡子 末光 順子
出版者
西南女学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、看護師の日常の看護ケアに潜む「やわらかい暴力」の顕在化を目的に、入院経験のある53名と看護師19名を対象に看護師の対応に関する思いや考え方について語ってもらい、質的帰納的に分析した。入院経験者は傷つけられた、不愉快等の対応として、看護師としての【節度がなく上から目線】、一人一人に配慮しない【組織優先で、決まりきった対応】や【気持を配慮しない】関わり、【未熟な技術】、看護師からの【言葉や説明がない】ことをあげた。さらに看護師の【関わりが少ない】状況で、看護師が【ニーズに気づかない】ために自分でなんとかするしかないとの思いを抱いていた。これらのカテゴリーは看護師自身がよくないと考える対応とほぼ重なり合っており「やわらかい暴力」の具体が示唆された。
著者
Francesco FAZIO Stefania CASELLA Claudia GIANNETTO Elisabetta GIUDICE Giuseppe PICCIONE
出版者
公益社団法人 日本実験動物学会
雑誌
Experimental Animals (ISSN:13411357)
巻号頁・発行日
pp.14-0032, (Released:2014-08-05)
被引用文献数
2 18

Haptoglobin (Hp), serum amyloid A (SAA), C-reactive protein (CRP), white blood cells (WBC), reactive oxygen metabolites (ROMs), the antioxidant barrier (Oxy-adsorbent) and thiol groups of plasma compounds (SHp) were measured in ten dogs that had been transported a distance of about 230 km within 2 h (experimental group) and in ten dogs that had not been subjected to road transportation (control group). Blood was collected via cephalic venipuncture before road transportation (T0), after road transportation (T1), and more than 6 (T6) and 24 (T24) hours after road transportation in the experimental group (Group A) and at the same time points in the control group (Group B). The GLM (general linear model) Repeated Measures procedure showed a significant difference between the two groups (P<0.0001) and a significant rise (P<0.0001) in the concentrations of Hp, SAA, CRP, WBC, ROMs, Oxy-adsorbent and SHp after road transportation in Group A, underlining that physiological and homeostatic mechanisms are modified differently at various sampling times.

1 0 0 0 筑紫の名月

著者
南條 歌美[作詞]
出版者
キングレコード
巻号頁・発行日
1946-02

1 0 0 0 OA 幕末史料

著者
大木安民 編
出版者
[ ]
巻号頁・発行日
vol.[1], 1800
著者
島田 志帆
出版者
京都学園大学法学会
雑誌
京都学園法学 (ISSN:09164715)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.1, pp.63-109, 2007
著者
竹林 直紀
出版者
日本バイオフィードバック学会
雑誌
バイオフィードバック研究 (ISSN:03861856)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.77-82, 2011-10-25

この度の東日本大震災や原発事故による大きな環境の変化は,心だけでなく身体にも自律神経を介して影響を及ぼしている.「精神生理学的ストレス(トラウマ)ケア」は,心身のストレス反応を自分自身の力で改善していくためのセルフケアの方法である.医療施設や薬がない状況下でも,自律神経バランスを自分自身で回復することで,さまざまな心と身体の症状を改善することができる.この方法は,従来の「治療モデル」の考え方による専門家を必要とする医療的ケアとは異なり,「教育モデル」に基づき,震災被害により引き起こされた自律神経系などのストレス反応を,認知,行動,栄養の3つの要素を重視しながら自らセルフコントロールやセルフケアにより回復させていく.