著者
佐藤 友美 進藤 智則
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.838, pp.111-122, 2003-01-06
被引用文献数
13

ソフトウエア並みに「柔らかい」回路技術として発表が相次いでいるダイナミック・リコンフィギュアラブル(動的再構成)技術。2002年12月には,ソニーが独自開発のダイナミック・リコンフィギュアラブル技術を携帯型オーディオ・プレーヤに採用するなど,いよいよ民生機器に使われるようになった。
著者
青井 健太郎 小野 芳朗 並木 健二 山田 亜矢
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会論文誌 (ISSN:18831648)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.124-130, 2002-05-31 (Released:2010-05-31)
参考文献数
9
被引用文献数
1

本研究では, 一般廃棄物焼却施設から採取した飛灰および主灰について各種の溶出試験と化学物質のリスクに関わる優先度を決定するスコアリングを組み合わせることにより, 焼却灰中に含有されるCr, Cd, Pb, Sbの『溶出されやすく, 生体内に曝露されやすく, しかも有害な影響をおこしやすさ』を浸出水へ与えるインパクトの強さとして定量的に評価した。その結果, 焼却灰の浸出水への影響を評価するためには, 二段階バッチ試験とアベイラビリティー試験を組み合わせる必要があることと, 埋立て初期のCd, 長期間にわたるPb溶出によるインパクトが強いという結論を得た。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1210, pp.106-108, 2003-09-29

ドライブは好きだけど駐車だけはどうしても苦手——。そう感じている人は多いのではないだろうか。道路の脇に車を止める縦列駐車はハンドルを切るタイミングが難しく、特に苦手意識を持っている人が多いようだ。そんな駐車時の不安を解消してくれる新技術が登場した。
著者
水沼 充
出版者
山形大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2011

1.研究目的映像ハードウエア発展や様々な映像コンテンツ普及が進む一方、映像の生体に及ぼす影響が社会問題となっている。本研究では、映像酔いに着目し、複数の光電容積脈波センサを活用して映像酔いが生体に及ぼす影響を常時・客観的かつ簡便に計測する手法について研究し、映像酔いの簡易計測方法及び警告システムを開発することを目的とした。2.研究方法映像酔い簡易計測方法評価実験システムを構築し、複数の光電容積脈波センサを活用した簡易計測方法について研究し、簡易計測・評価・警告システムを開発する。具体的には、(1)開発した指尖光電容積脈波センサ内蔵グローブを装着し動きの早い映像を大画面ディスプレイ装置で視聴し、主観的に映像酔いと評価した時の複数の指尖光電容積脈波データ、映像酔いと評価しない時、無視聴時のデータを計測し保存する。(2)得られたデータに離散フーリエ解析等を適用して、各々の脈拍数等の生体信号を抽出し、その変化から映像酔いが生体に及ぼす影響を客観的・定量的に評価する有効なパラメータについて検討する。(3)簡易計測方法を確立し、警告システムを構築する。3.研究成果以上の計画に従って指尖光電容積脈波センサ内蔵グローブを開発した。市販のデータ集録・解析システムLabVIEWを用いた映像酔い簡易計測方法評価用システムを構築した。市販DVD映画の動きの早い部分を評価対象映像として46インチ液晶テレビで視聴し、主観的に気分悪い、普通と感じた時及び無視聴時に得られたデータに離散フーリエ解析等を適用し脈拍数等の生体信号変化が得られた。提案システムの動作を確認し基盤技術を確立した。得られたデータと映像酔いとの関係解明には映像酔いの強い映像サンプル取得や映像酔いレベル表現の精度向上が求められる。今後は映像酔い簡易計測方法確立、警告システム実現が課題である。
著者
奥村 優子
出版者
京都大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011

乳児を取り巻く環境は、情報に満ちあふれた複雑な世界である。そうであるにもかかわらず、乳児は驚くべき速さで、そして効率的に、世界の仕組みを学習する。乳児はどのようにして、複雑な世界から有益な情報を獲得していくのだろうか。本研究は、乳児が他者からいかに効率的に情報を獲得するかといった社会的学習のメカニズムを実証的に検討することを目的とした。研究1では、社会的学習の対象となるエージェントそれ自体が乳児の学習にもたらす影響を検討するために、12ヶ月児を対象として、ヒトとロポットの視線が乳児の物体学習に与える影響を比較した。乳児は両エージェントの視線方向を追従したが、ヒトの視線を追従するときのみ物体学習が促進されることが示された。本研究の結果から、ヒトの視線は、乳児の物体学習において強力な影響をもつことが明らかにされた。これは、発達初期におけるヒトからの学習の特異性を示唆している。研究2では、ロボットにコミュニカティブな手がかりとして音声発話を付与することによって、乳児がロポットの視線を学習に利用する可能性を検証した。その結果、乳児は音声発話といったコミュニカティプな手がかりを付与されたロポットの視線を、物体学習に利用できることが示唆された。今後教師役のロボットの設計原理を考えるうえで、この結果は一つの指針を与え、新しい学習戦略への道を開くであろう。研究3では、ヒトが情報源であったとしても、乳児が他者からの情報を区別し、特に、文化的集団のメンバーから選択的な情報獲得を行うかどうかを検討した。生後一年目までに、乳児は話者の方言を手がかりとしてコミュニティメンバーを特定し、自身の養育環境にある方言話者に対して社会的選好を示した。このような選好は、所属する文化的集団メンバーから選択的に情報を獲得する社会的、文化的学習を支えている一つの要因であるかもしれない。
著者
中里 和彦 竹石 恭知 國井 浩行 坂本 信雄
出版者
福島県立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

急性冠症候群の早期診断に役立つ可能性のあるバイオマーカーとして、ネオプテリン、レクチン様酸化LDL受容体-1(LOX-1)、テネイシンC、COヘモグロビン、アクロレイン、RAGE(receptor for AGE: advanced glycation end products)およびHMGB-1(high mobility group box 1)について、その血中濃度を急性冠症候群患者の採血サンプルと安定狭心症患者のものを比較することで検討した。このうち、LOX-1およびテネイシンCの血中濃度は急性冠症候群患者で有意に上昇しており、その早期診断に役立つ可能性が示された。
著者
太田 純貴
出版者
京都哲学会 ; 1916-
雑誌
哲学研究 (ISSN:03869563)
巻号頁・発行日
no.597, pp.48-69, 2014-04
著者
佐見 由紀子
出版者
東京学芸大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2012

幼児期は、心身の発育発達が盛んで、自分の体に関心を持ち、基本的な生活習慣を確立する重要な時期である。そのため、この時期に、幼児自身が健康な生活を送る必要性を理解し、健康行動を実践する力を育てる健康教育は重要である。しかし、(1)幼児の生活実態調査が十分行われておらず、(2)担任や養護教諭が実施している健康教育内容や保護者の求める健康教育内容について調査が行われていない。そこで、本研究では、保護者から幼児の生活実態および指導を望む健康教育内容を把握し、また担任や養護教諭が実践している健康教育内容を把握することを目的としてアンケート調査を行った。調査方法は、平成24年7月、全国の国立大学附属幼稚園49園のうち、了解の得られた園にアンケート用紙を郵送し、5歳児学年の幼児をもつ保護者およびその担任、養護教諭に配布し、回収・返送してもらった。その結果、計43園から返送があり、有効回答は、保護者1757件、担任77件、養護教諭43件であった。調査の結果、次のようなことがわかった。幼児の生活実態として、(1)食物の好き嫌がある62.4%、(2)通園時間30分未満が83.7%、さらに戸外遊びの時間は30分~1時間が34.8%であり、園外で体を動かす時間が少ない傾向が見られた。(3)習い事に通っている90.5%、習い事の時間は週に2時間以上が50.9%であった。実際に担任が実施している健康教育内容は、(1)手洗いうがい96.2%(2)道路の歩き方94。9%(3)体を動かして遊ぶ91%(4)友達との仲直り84.6%・プールあそびの注意84.6%であり、園生活での健康安全に関わる内容が多かった。養護教諭では(1)手洗いうがい84,1%(2)歯のブラッシング63.6%(3)早寝早起き61.4%・鼻かみ咳エチケット61.4%(5)睡眠・栄養56.8%の順に実施が多く、病気の予防の視点での内容が中心だった。また、保護者が望んでいる内容は、(1)手洗いうがい75」%(2)体を動かして遊ぶ72.9%(3)知らない人についていかない66.1%(4)困った時、つらい時の対処法645%(5)病気や障害のある人への理解62.1%の順に多く、日常の生活習慣だけでなく、心理的な考え方や行動についての理解も求めている傾向が認められた。
著者
徳永 英幸
出版者
今治明徳短期大学
雑誌
今治明徳短期大学研究紀要 (ISSN:09100946)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.55-68, 2006-03

カブトエビは、そのしぐさが田んぼで草取りをしている人の格好によく似ているところから「田の草取り虫」と呼ばれている。事実、実際に雑草を抜いてくれている。そこで、カブトエビによる水田雑草の生物的防除を目指すための基礎調査として、圃場での発生状況、発生の継続性及びその圃場中での微生物相への影響を調べた。まず、カブトエビの発生に関する結果は、圃場区間での発生に差が現れた。しかも、それら圃場区内それぞれでの発生の変動は区域により異なることが示された。このことから、各圃場区内でのカブトエビ発生もしくは未発生の継続性は、ある程度安定したものであると推察される。しかし、全圃場区を通しては、その発生は明らかに減少している。次に、カブトエビ発生の有無による土壌微生物の変化は、単年度的にはその存在が土壌微生物数の増強を導くことを認めた。しかし、コロイダルキチン培地での好気性細菌数だけは、逆に減少することが分かった。更に、この細菌数が示す傾向は、カブトエビの継続発生圃場でより鮮明に現れてきた。その結果、カブトエビの継続発生圃場にキチン質を介した土壌微生物相の相関が形成されてきたものと思考される。
著者
藤本 麻依 高本 真志 細見 光一 高田 充隆
出版者
一般社団法人日本医薬品情報学会
雑誌
医薬品情報学 (ISSN:13451464)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.53-62, 2014 (Released:2014-09-06)
参考文献数
31

Objective: To examine the association between statin use and the risk of sleep disturbances, data mining was performed on a claims database. Methods: Symmetry analysis was carried out to identify the risk of sleep disturbances after statin use during the period from January 2005 to December 2011.  Statin use in combination with hypnotic drugs was examined by prescription sequence symmetry analysis.  In this study, hypnotic drugs that are commonly prescribed for the treatment of insomnia were used as markers of sleep disturbances produced by statins. Likewise, event sequence symmetry analysis was undertaken to evaluate the association between statin use and the diagnosis of sleep disturbances.Results: Significant associations of statin use with short-acting hypnotic drugs were found, with an adjusted SR (sequence ratio) of 1.23 (95%CI: 1.04-1.45) at an interval of 12 months.  Otherwise, significant associations between individual statin use and hypnotic drug use were not found.  Significant associations between use of statins and the diagnosis of sleep disturbances were not also found in this study.Conclusions: Analysis of the claim database demonstrated that statin therapy might be associated with an emergence of sleep disturbances.  Therefore, individuals prescribed statins should be considered as having an increased risk of sleep disturbances.
著者
大松 亨介
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究では、分子内にキラルアンモニウムイオン部位を有するホスフィン配位子、「キラルアンモニウムホスフィン複合型配位子」を新たに創製し、そのパラジウム錯体を触媒とする不斉環化付加反応を用いて二連続不斉四級炭素構築法を開拓することに成功した。本法では、パラジウムとアンモニウムイオン及びハロゲン化物イオンの協働作用が鍵であり、配位子の同一分子内にキラルアンモニウムイオンを組み込むことで、複数の絶対立体化学を独立にかつほぼ完璧に制御し得る強力な不斉触媒システムを開発した。また、本触媒システムを応用することで、光学活性イミダゾリジン類縁体の効率的不斉合成を達成した。
著者
戸前 壽夫 山田 幸三 于 琳
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

岡山県にあるオンリーワン型中小企業に対してヒアリング調査を行い、その特徴について研究を行った。特定のセグメントに特化することで技術的な強みを築き上げ、セグメント内での高いシェアを有することで寡占的な供給者になっていて、規模の経済を活かしている。地方立地の中小企業であるため、取引先との距離は離れているが、さまざまな工夫で克服していた。地方立地の中小企業の可能性を見出すことができた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1406, pp.128-130, 2007-09-03

「コンビニ型フィットネス」と呼ばれる小型のフィットネスクラブが流行している。駅前商店街の雑居ビルの一室などで開業され、帰宅時に気軽に立ち寄れる。その最大手が米国生まれの「カーブス」だ。 カーブスの店舗に足を踏み入れれば、広さはおよそ40坪。円形にトレーニングマシンが並んでおり、利用者は30秒ごとに運動をやめ、隣の機械に乗り換える。2周しておよそ30分。
著者
宮井 一郎
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.11, pp.931-933, 2013-11-01 (Released:2013-11-29)
参考文献数
9
被引用文献数
1

運動学習の首座である小脳が障害された脊髄小脳変性症(SCD)では,脳卒中のように,use-dependent plasticityに基づいた,練習量にある程度依存した機能改善が得られるかどうかは十分に検証されていない.また介入による機能改善は病変の拡大や病状の進行による機能低下とのトレードの上に成立することにも留意する必要がある.ドイツおよび本邦の介入研究から,SCD患者に対する短期集中リハにより,短期効果として小脳性運動失調,日常生活動作,歩行が有意に改善することが示され,長期的には半年から1年程度の効果の持続が観察されている.効果の持続には,家庭での自主練習量の確保をふくめ,生活活動の向上が重要であると考えられる.