著者
村本 裕二 石田 敦士 吉田 利夫 清水 教之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OME, 有機エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.576, pp.7-10, 2006-01-20
参考文献数
5

本研究ではカイワレ大根を用い、植物成長に及ぼす電界の影響について検討を行った。得られたカイワレ大根の成長長さを規格化し、そのデータを統計的検定にて評価し、電界がかいわれ大根の成長長さに及ぼす影響の有無について検討を行った。その結果、直流電界を印加した方が無いものと比べてかいわれ大根の成長が促進させることが示され、直流電界が植物成長に影響を与えることがわかった。さらに直流電界を印加する時間帯を変化させることによっても植物成長の度合いが変化することも示された。
著者
坂本 真士 田中 江里子
出版者
一般社団法人 日本健康心理学会
雑誌
健康心理学研究 (ISSN:09173323)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.59-63, 2002-06-25 (Released:2015-01-07)
参考文献数
10
被引用文献数
4 21

The purpose of this study is two-fold; (1) to translate the revised Life Orientation Test (LOT-R) into Japanese and to investigate its internal consistency and test-retest reliability, (2) to test the factor structure of the LOT-R (one-factor model versus two-factor model) by conducting confirmatory factor analyses. Data from 619 undergraduates were analyzed to investigate the internal consistency and factor structure, and data from 220 undergraduates were analyzed to examining the test-retest reliability. Both internal consistency and test-retest reliability were confirmed; Cronbach's alpha coefficient and the test-retest reliability coefficient were .62 and .84, respectively. The confirmatory factor analyses supported the two-factor model rather than the one-factor model. Cultural differences between the East and the West in the factor structure of the LOT-R were discussed.
著者
窪田 薫
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2018年大会
巻号頁・発行日
2018-03-14

北日本の浅海底から見つかった二枚貝の一種ビノスガイ(Mercenaria stimpsoni)は100歳を超す寿命を持ち、日本産の二枚貝としては最長寿であることが最近明らかになった。本発表では、 岩手県大槌・船越湾から得られたビノスガイの殻の成長パターンについて概観するとともに、年輪解析と放射性炭素分析を通じて明らかになった、過去の海水の放射性炭素変動と、2011年3月の大津波に伴う船越湾のビノスガイの大量死について発表する。年輪幅の変動は個体間で同期しており、厳密な暦年代を構築することを可能にしている(年輪年代学)。複数個体のビノスガイの殻の放射性炭素分析結果をもとに、北西太平洋高緯度域としては初となる、1950~1960年代に盛んに行われた大気圏核実験に伴う14C濃度の急増を含む、海水の放射性炭素変動曲線(Bomb-14C曲線)を復元した。復元されたBomb-14C曲線の形状から、三陸沿岸の浅海域においては、津軽暖流(対馬海流を起源とする)の影響が強く見られることがわかった。さらに、得られたBomb-14C曲線を船越湾の海底から得られた死殻の高精度の年代決定ツールとして用いることで、2011年3月の大津波に伴う海底環境への擾乱がビノスガイの大量死を招いていたことが明らかになった。さらに、過去の大津波(1933年の昭和三陸地震および1896年の明治三陸地震)が同じくビノスガイの大量死を招いていた可能性についても示す。
著者
野下浩平 飯田 崇仁
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.708-713, 2002-03-15

本論文は,ゲームにおける解手順の定義を一般化し,その応用としてある形の詰将棋問題をすべて数え上げた結果を示す.この問題は,$3?times 3$ の矩形の中に玉のほか金と銀の8枚を配置した「金銀図式」である.これは,詰将棋の専門家によって長年数え上げの対象として研究されてきたが,その完成にはほど遠い状態にあった.ここで提示した方法に基づいて数え上げを実行し,その結果,詰手数の長い問題を含む多くの新しい問題を発見することができた.ここで最も難しい点として,解手順の標準的な定義を用いると,人間(専門家)がほぼ正しいと認める問題が数え上げの中で捨てられることがある.そこで,解手順の定義を一般化して,軽微な不完全さを持つ問題も許すようにする.金銀図式の数え上げは次のように進む.将棋盤で可能な28個の位置における問題図をすべて数え上げる.その中から王手でない図,玉が詰む図を選択し,さらにその中から,別解(余詰)のないという意味で完全な図を求める.最後に,完全でない図の中から,不完全さが軽微な問題で,専門家が正しいと見なすようなものを選ぶ.
著者
金井 豊 坂巻 幸雄 笹田 政克
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.143-150, 1993-03-15 (Released:2010-09-07)
参考文献数
11
被引用文献数
2 2

筑波トンネルの掘削工事に伴う湧水中の, ウラン濃度, 234U/238U放射能比および水質について調査した。トンネル内では, 坑口からの距離や壁岩の岩質の変化に伴いウラン濃度や水質が変化した。234U/238U放射能比は, 壊変に伴う反跳効果でいずれも1よりも大きな値を示したが, 最大3.9という試料が見いだされた。これは比較的還元的環境下の試料であったがウラン濃度も高く, 岩石と長時間接触・滞留していたHCO3-濃度の高い深層地下水と判断された。
著者
和泉 徹
出版者
北里大学
雑誌
北里医学 (ISSN:03855449)
巻号頁・発行日
vol.26, no.5, pp.251-255, 1996-10-31
著者
上野裕暉 桝井文人 柳等 平田洸介
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.627-629, 2014-03-11

カーリングが五輪正式種目となってから,日本は毎回出場を果たしてきた.しかし,近年ではアジアにおいても中国や韓国が急速に力をつけており,日本チームの相対的な競争力低下が危惧されている. この状況を改善するための方策のひとつとして,我々はICTを利活用してカーリング戦術面を支援するカーリングインフォマティクス構想を掲げ,その第一ステップとして試合情報を逐次的に収集・解析するポータブルデータベースシステムを開発・運用し,その有効性を確認してきた. 本発表では,このシステムに加えた新たな機能および改良点について報告し,従来手法との比較分析によってそれらの有効性について議論する.
著者
青木 靖子
出版者
こども教育宝仙大学
雑誌
こども教育宝仙大学紀要 (ISSN:18847617)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.87-96, 2011-03-16

This notes are concerned with musical performance in what is known as the " Galant Style ". In order to show how the performing style of this period evolved, and to show the impact of J. J. Quantz, F. W. Marpurg, D. G. Türk, and F.J. Haydn of forgotten period on later generations of musicians, I have had to describe the function of Italian tempo directions (Allegro, Andante, Largo, etc.).This notes attempts to describe some of the rules and conventions which governed musical performance in the times of Galant. The rules mentioned in this notes should be checked by every modern performer.
著者
Yoshiro Tsutsui Shoko Yamane Fumio Ohtake
出版者
Association of Behavioral Economics and Finance
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.1-6, 2017 (Released:2017-04-21)
参考文献数
20

Using a monthly survey, this paper finds that supporters of the governing cabinet are significantly happier than non-supporters throughout our sample period. We investigate the reason and examine two hypotheses: 1) happy persons support the ruling Liberal Democratic Party, and 2) supporters of any governing party tend to be happy. Oaxaca decomposition analysis reveals that the difference in happiness is not attributable to the difference of attributes and personalities, rejecting hypothesis 1). On the other hand, the happiness of cabinet and anti-cabinet supporters was not significantly different after an election in which the governing party was replaced, supporting hypothesis 2).
著者
新井 孝昭 小林 庸浩 新井 達也
出版者
筑波技術短期大学学術国際交流委員会
雑誌
筑波技術短期大学テクノレポート (ISSN:13417142)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.1-7, 2003

本学(筑波技術短期大学)聴覚部において、授業時における教員の発言を学生が苦労せずに読み取れる状況になることは、教員が意図した教育的成果を期待する上でも、必要不可欠な教育環境である。そこで我々は、授業記録テープをろう学生と聴者教員のそれぞれが読み取り、それらの比較・分析をおこなった。その結果、授業における学生の読み取りの誤りが、聴者教員(話者)に気づかれることなく、いくつも生じていることが改めて確認できた。本稿では、読み取り分析から明らかになった表現の問題点を指摘し論考するとともに、本学での教育的成果を上げるためにも、ろう(または「難聴」)学生に通用するもう一つのコミュニケーションスタイルの必要性について論述する。
著者
松本 亮介 田中 諒介 栗林 健太郎
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2018-IOT-41, no.13, pp.1-8, 2018-05-10

クラウドサービスの普及に伴い,個人の Web サイトでもクラウドサービスに類する機能を利用して,突発的なアクセス集中に耐性があり,かつ,利用したリソース使用量に応じて課金するサービスの提供が求められている.我々はその要求に応じるために,Web サイトをコンテナ上に構築し,コンテナの起動や停止,複製やリソース割り当てといった状態の変更を素早く実行できるコンテナ管理アーキテクチャ FastContainer を提案した.一方で,単一のコンテナが特定のサーバに収容されている状態で,サーバが過負荷に陥ったり停止したりするような状況においては,障害時にコンテナの収容サーバ情報の変更を手動で構成管理データベースに反映させる必要があった.本研究では,HTTP リクエスト処理時において,収容サーバ,および,その経路までの状態に応じて,自動的にコンテナを収容するサーバを決定し,サービスを継続させる,HTTP リクエスト単位でのコンテナスケジューリング手法を提案する.提案手法では,FastContainer の状態変化の高速性に基づいて,コンテナが頻繁に収容サーバを変更されてもサービスに影響がないことを利用する.それによって,プロキシサーバから収容サーバに 1 個の ICMP パケットで応答速度を計測し,少ないパケット数と短いタイムアウトで収容サーバの反応時間を計測できる.そのことで,HTTP リクエスト単位でのコンテナスケジューリングを実現する.