著者
森 暢
出版者
国華社
雑誌
国華 (ISSN:00232785)
巻号頁・発行日
no.899, pp.5-11, 1967-02
著者
小熊 正久
出版者
山形大学
雑誌
山形大學紀要. 人文科學 (ISSN:05134641)
巻号頁・発行日
vol.16, no.4, pp.1-28(148-121), 2009-02-15

序 メルロ=ポンティは『知覚の現象学』の序文の中で、「世界の統一性は、認識によって明白な認定作用のなかで措定されているよりも前にすでにつくられたものとして、あるいはすでにあるものとして生きられている」と述べている。さらに彼は、こうした「世界及びわれわれの生の自然的かつ前述定的統ーをつくっているもの」を「作動的志向性(l'intentionaliteoperante, fungierende Intentionalitat)」というフッサールの用語の内実と捉え、この点で現象学の主張する「志向性」がカント的な「ある可能な対象への関係」とは区別されると説いている。メルロ=ポンティは、こうした反省以前の世界経験としての「志向性」の概念を重視して、極端な主観主義と極端な客観主義を回避しながら、それを綿密に記述したが、フランシスコ・バレーラは、『身体化された心』において、認識についての「エナクティヴ(enactive)アプローチ行為からの世界と心の産出」を解明しようとするアプローチを展開するにあたって、メルロ=ポンティの考えを援用している。「本書の行程は一世代以上以前に-ーメルロ=ポンティによって基礎を据えられた研究計画の継続である」と。だが、バレーラの考察の基盤は「システム論的生命論」ないし「オートポイエーシス理論」である。両者の接点はどこに見いだせるのであろうか。また、その関連はどのように捉えられるべきであろうか。小論では、メルロ=ポンティの「運動的志向性」および「身体」の考えがバレーラのシステム論のなかでどのように扱われているか、また、扱われうるかを検討することをとおして、両者の思想の関連を探るとともに、「志向性」ならびに「身体」の概念を考察したい。
著者
大石 雅之
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.118, no.6, pp.1237-1246, 2009-12-25 (Released:2010-03-23)
参考文献数
19
被引用文献数
1 4

Azumaya Volcano is a stratovolcano located slightly at the back arc side of the volcanic front in central Japan. Previous studies led to the publication of a geologic map and the K-Ar age of some lavas, but the stratigraphic relationships of the volcanic products and their eruptive history are still unclear. Some tephras that possibly erupted from Azumaya Volcano have been found in the North Kanto region. But, there are relatively few descriptions of pyroclastic products. This study presents the lithological and petrographical characteristics of products from Azumaya Volcano, especially the refractive indices of phenocrysts, because these data are very important for identifying products and reconstructing eruptive history. This study examined the adequacy of the identification of tephras of the previous studies and whether the source of these tephras is Azumaya Volcano from the distribution of tephra and comparing mineral composition and refractive indices of orthopyroxene, plagioclase, hornblende, and cummingtonite phenocrysts in proximal products and distal tephras. Because the refractive indices of the phenocrysts in the products distributed in Azumaya Volcano have unique characteristics, refractive indices are useful for identifying and correlating products. Distal tephras correlated in previous studies have similar characteristics, increasing the probability that the source of the SgP.2 tephra bed is the Azumaya Volcano. In addition, the volume of the SgP.2 tephra bed was calculated to be 0.85 km3 dense-rock equivalents (DRE) using its distribution.
著者
Tsukasa Kamakura Takeru Makiyama Kenichi Sasaki Yoshinori Yoshida Yimin Wuriyanghai Jiarong Chen Tetsuhisa Hattori Seiko Ohno Toru Kita Minoru Horie Shinya Yamanaka Takeshi Kimura
出版者
日本循環器学会
雑誌
Circulation Journal (ISSN:13469843)
巻号頁・発行日
pp.CJ-12-0987, (Released:2013-02-09)
参考文献数
34
被引用文献数
28 221

Background: In the short- to mid-term, cardiomyocytes generated from human-induced pluripotent stem cells (hiPSC-CMs) have been reported to be less mature than those of adult hearts. However, the maturation process in a long-term culture remains unknown. Methods and Results: A hiPSC clone generated from a healthy control was differentiated into CMs through embryoid body (EB) formation. The ultrastructural characteristics and gene expressions of spontaneously contracting EBs were analyzed through 1-year of culture after cardiac differentiation was initiated. The 14-day-old EBs contained a low number of myofibrils, which lacked alignment, and immature high-density Z-bands lacking A-, H-, I-, and M-bands. Through the long-term culture up to 180 days, the myofibrils became more tightly packed and formed parallel arrays accompanied by the appearance of mature Z-, A-, H-, and I-bands, but not M-bands. Notably, M-bands were finally detected in 360-day-old EBs. The expression levels of the M-band-specific genes in hiPSC-CMs remained lower in comparison with those in the adult heart. Immunocytochemistry indicated increasing number of MLC2v-positive/MLC2a-negative cells with decreasing number of MLC2v/MLC2a double-positive cells, indicating maturing of ventricular-type CMs. Conclusions: The structural maturation process of hiPSC-CMs through 1-year of culture revealed ultrastructural sarcomeric changes accompanied by delayed formation of M-bands. Our study provides new insight into the maturation process of hiPSC-CMs.

1 0 0 0 OA 猥談往来

出版者
春江堂
巻号頁・発行日
1928
著者
篠原 寿彦 水谷 央 下野 聡 長谷川 拓男 高橋 宣胖 西井 寛 落合 和彦 遠藤 泰彦 酒田 昭彦
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.277-281, 2001-03-01
被引用文献数
4

症例は50歳の女性.平成11年1月頃より月経周期の度に腹痛と腹満感を感じていた.月経が終了すると腹痛も改善していたため放置していたが, 平成12年2月再び著明な腹痛が出現し来院した.腸閉塞の診断にてイレウス管を挿入して保存的にも軽快するも小腸造影にて回腸末端付近に狭窄を認めたため開腹手術を行った.手術所見では, 回腸末端より10cmの所に全周性の潰瘍瘢痕様の絞扼と子宮底部に20mm大の筋腫と右卵巣にチョコレート嚢胞を認め回腸部分切除術および子宮全摘術, 両側付属器摘出術を行った.病理組織診断にて右卵巣に内膜症を認め, また回腸の絞扼部には粘膜下層から漿膜にわたって同様の内膜症病変が多発していたため, 異所性子宮内膜症による回腸絞扼と診断した.回腸子宮内膜症による腸閉塞の1症例を経験したので本邦報告35例を加え文献的考察を行った.
著者
吉村 妙子
出版者
東京大学大学院農学生命科学研究科森林科学専攻
巻号頁・発行日
2002-03-29

報告番号: 甲17168 ; 学位授与年月日: 2002-03-29 ; 学位の種別: 課程博士 ; 学位の種類: 博士(農学) ; 学位記番号: 博農第2364号 ; 研究科・専攻: 農学生命科学研究科森林科学専攻
著者
上 正明
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.205-228, 1992-07-30 (Released:2008-12-25)
参考文献数
90

1 0 0 0 OA 函館情勢一斑

出版者
[ ]
巻号頁・発行日
1906
著者
谷治 尚子 堀 貞夫
出版者
東京女子医科大学
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.82, no.1, pp.E78-E82, 2012-01-31

近年網膜再生治療研究が進展している。なかでも網膜色素上皮(RPE)細胞移植については、加齢黄斑変性や網膜色素変性症などで失われたRPEの機能を補うために様々な移植方法が試されてきた。,我々は温度応答性培養皿で作製した網膜色素上皮細胞シートの兎網膜下移植について発表した。有色家兎のRPE細胞を温度応答性賠償皿で培養し、色素を持ったRPE細胞シートを酵素処理を行わずに単純に温度を下げるのみで非侵襲的に回収できた。回収したシートは3ポート硝子体手術で白色家兎の網膜下に移植した。移植したシートは網膜下に生着し細胞懸濁液の注射よりも効果的に移植できた。,しかし、この実験ではRPEシートが単層のため脆弱で、広げたまま目的の場所に移植することが難しいことから移植方法の改良が課題であった。工学系の研究者の協力を得て、先端は流体圧の変化によってしなやかに曲げ運動を行うバルーンアクチュエーターで構成された移植デバイスが試作された。シート支持体の上でシートを保持したまま支持体を筒状にシリコンチューブの中に収納し、移動後また支持体をひろげ、角膜、水晶体、硝子体、神経網膜を除去した豚眼のブルッフ膜及びRPE上に細胞シートを貼り付けることが出来た。,今後、脆弱なRPE細胞シートをどのように移植するか、医学と工学の知恵が結集すればRPE細胞シート移植は飛躍的に進歩すると思われる。
著者
飯塚 有紀
出版者
一般社団法人日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.278-288, 2009-09-10

本研究は,低出生体重児が保育器に収容されることによって母と分離され,保育器を出ることによって再統合された20組の母子について,特に「抱き」と「子どもの動き」に注目して観察を行った。その結果,まず「抱き」の種類の変化について検討するため,再統合直後(以下「前期」)と退院直前(以下「後期」)を比較したところ,前期では「横抱き」の出現数が最も高く,後期では「対面抱き」が最も高かった。これは,「横抱き」に「対面抱き」が追加されるという「抱き」の種類の増加の過程であった。また,「子どもの動き」の出現数を検討したところ,後期の出現数は,前期のそれに比して有意に増加した。このことから,母親が「対面抱き」を「抱き」の種類に加える過程と「子どもの動き」の増加との間には密接な関係が予想されたため,この関係について検討すべく「抱き」の前後に起こるイベントを考察したところ,「対面抱き」にはより遊び的な機能,「横抱き」ではあやしやなだめといった機能のように,その機能に違いがあることが明らかとなった。
著者
圷 洋一
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.93-101, 2003-01-31

本稿では通常の意味での「介護費用」の中身をあらためて確認したうえで、介護保険制度上の各主体の活動にどのような費用(広義の介護費用)が関わっているのかを簡単に整理した。この整理を通じ、今日「介護費用」のあり方を論じるには、介護行為に直接かかる費用以外にも多様な費用を検討することが不可欠であることを示唆した。つぎにこうした「介護費用」との関わりで批判的なトーンで論じられることの多い介護保険制度における「負担」問題について、これを一歩引いた地点から検討するために社会保障全体の財源論について言及した。