著者
伊藤圭介 編
出版者
巻号頁・発行日
vol.[8],
著者
森岡 卓司 仁平 政人 高橋 秀太郎 野口 哲也 山﨑 義光 高橋 由貴
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

1945年1月~1946年8月までの東北六県県紙、及び全国紙二紙における文芸欄及び文化活動に関連する記事の悉皆調査を行い、東北地域における文化活動の特質を見通すための資料的基盤を形成した。帰郷を含む疎開において生じた具体的な接触を通じて派生した文学的活動の動態について地方雑誌を中心として調査分析を行った。その結果として、モダニズム文学と地域性との関わり、疎開文学者の地域的な活動の実態など種々の具体相が明らかになり、背景にあった地域主義とナショナリズムとの関係についても新たな知見を得た。
著者
本多光太郎 著
出版者
内田老鶴圃
巻号頁・発行日
vol.第1巻, 1920
著者
荒木敏夫著
出版者
吉川弘文館
巻号頁・発行日
2013
著者
溝口 耕三 岡本 健久 田中 洪
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.343-350, 1999-05-01
被引用文献数
2

この研究は, 慣れ易い音は騒音になりにくいという観点から, 騒音に対する慣れに着目し, 音環境を評価する方法の研究である。慣れは, 聴覚に連続的あるいは繰り返して刺激が加わると起こる現象で, 徐々に刺激に対する反応が減少し, やがては消滅する現象である。しかし, 慣れは, 従来の精神物理学的測定法を用いた測定が困難であると指摘されている。慣れを測定する一つの方法として, 以前にカテゴリ連続判断法が提案されている。この方法は有望ではあるが, 計測に多くの時間を必要とする。本研究では, 注意が向けられない刺激ほど慣れ易いという仮説を基に, 慣れの指標として選択的注意を用いた新しい方法を提案している。実験では, 被験者はタスクを負荷されており, 同時にラウドネスの変化に気が付いたとき, ボタンを押すように指示されている。被験者が作業に集中し, 音に注意を払わなければ, ラウドネスの小さな変化をのがしてしまうことになる。従って, 反応の回数が慣れの指標となる。この方法は多くの時間を要しない上に, 確実性も高い。
著者
藤田 克昌
出版者
The Biophysical Society of Japan General Incorporated Association
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.174-179, 2010-07-25
被引用文献数
4 1

Recent developments in fluorescence microscopy techniques have broken the diffraction limit and achieved the spatial resolution of sub 100 nm range. Saturated excitation (SAX) microscopy and stimulated emission depletion (STED) microscopy utilize saturable optical phenomena seen in laser excitation and stimulate emission of fluorescence molecules to induce strongly nonlinear optical effects for the resolution improvement. Photoactivated localization microscopy (PALM) and stochastic optical reconstruction microscopy (STORM) applied photoswitchable fluorescence probes for precise measurement of positions of the fluorescence probes in a sample in a few tens of nanometer scale. This review introduces the principles and the characteristics of those super resolution microscopy techniques with discussing the imaging formation and the resolution limit in conventional microscopy techniques.<br>
著者
孫崎享著
出版者
PHP研究所
巻号頁・発行日
2013
著者
INOUE HIROSHI
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.9-13, 1961-06-25

Callidrepana hirayamai NAGANOヒラヤマカギバ このカギバは原記載(1918,昆虫世界,22:358,pl.12,f.7)で長野県木曾山産の1♂(1915年7月3日,平山修次郎採集)が記録されて以来全然引用されず,私は名和昆虫研究所でtype specimenをさがしたが見付けることができなかったので,日本産蝶蛾総目録,4:372,1956では「分類上の位置不明」として置いた.1960年の春からカギバガ科全体の再検討をはじめたところ,鹿児島県肝属郡田代村産の大型なCallidrepanaの1♂(1928年5月13日河田党採集)を入手したが,これはまぎれもなく野村(1937,九大農学部学芸雑誌,7:450,f.13)が屋久島からニューギニアのC. discipunctataの亜種として記録した♂(1936年11月15日)と同じ種だった.しかしCallidrepanaは東洋熱帯に多くの種が分布し,私にはとうてい正しい同定ができそうもないので,British MuseumのA.E.WATSON氏に標本を送り比較をお願いしたところ,恐らく新種であろうとの解答が来た.丁度私の標本が英国へ郵送されている間に,山本義丸氏から屋久島で採集された新種としてCallidrepana yakushimalis YAMAMOTOヤクシマカギバの原稿がTineaに投稿されたので,私は編集者としてこれを他の原稿と共に印刷所へ送った.更に昨年秋に国立科学博学館に送られて来た和歌山県串本の蛾のなかに体が虫害でなくなった同じカギバの1♂(1959年2月10日,森島千景採集)を見出し,前に述べた鹿児島の♂と共に,C. hirayamaiの原記載と読みくらペたところ,疑いもなくこの大型のCallidrepanaこそヒラヤマカギバであることが判明した.私がこの結論に達したときは,既にThiea,Vol.5,No.2の印刷が進行してしまい,山本氏の新種を取り消すことができなくて,残念ながらそのまま発表されてしまった(1960,Tinea,5(2):334,f.1-3).以上のような経過でヒラヤマカギバは,屋久島・九州南部及び本州南半の太平洋側に分布していることがわかったので,今後更に各地から発見されることが期待される.Oreta pur purata INOUEインドガギバ このカギバは長野(1917,昆虫世界,21:460,465:1917,名和昆虫研究所報告,2:129,pl.3,f.14)によって九州からO. extensa WALKERインドカギバとして記録された.そのご松村(1927,北大農学部紀要,19:45,pl.4,f.7)は台湾産の1♂に基ずいてO. extensa ab. fuscopurpurea という「異常型」を発表し,これはPsiloreta extensa f. fuscopurpureaタイワンキオビカギバとして昆虫大図鑑:746,1931に引用されている.Oretaの仲間もCallidrepanaと同じように東洋熱帯に栄えている属で同定がむずかしいので,WATSON氏にジャワ産の「真の」extensaを借用して日本産とくらペたところ,四国や九州のインドカギバが外観でも雄交尾器の形でも全然別の種であることがわかった.更に昨年秋に北海道大学農学部でfuscopurpureaのtypeを調べたが,これは日本のインドカギバと同じであった.異常型として発表された学名は種あるいは亜種名としての先取権をもたないので,ここに改めて新種として記載した.最近インドカギバをO. extensa fuscopurpurea MATSUMURAという亜種としているのは,私(1956,蝶蛾総目録,4:370)が何も根拠なしに,ab(又はf.)をsubsp .に変えたためで,亜種に昇格させるペき理由は誰も述べていない.なお,台湾にはインドカギバのほか真のO. extensa WALKERも分布している.インドカギバも暖地の蛾で,分布図に示した通り,四国の南半から九州に分布していて,ヒラヤマカギバよりもはるかに沢山採集されている.