著者
栗原 毅
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.135-154, 2003
被引用文献数
2 10

This is a review of Japanese studies on the vector mosquitoes of dengue fever. The article consists of four parts. The first describes the process of vector incrimination with a focus on Aedes albopictus. The next, vector studies during the epidemic occurred in Japan, 1942-43. The third part summarizes recent advances in biological and epidemiological studies on Aedes albopictus, particularly after the second world war. Finally, I discuss the cause of the sharp increase in dengue fever during 1942 and 1943. A list of papers on dengue vector mosquitoes in Japan is presented.
著者
[著者名なし]
出版者
現代文芸論研究室
雑誌
れにくさ
巻号頁・発行日
vol.3, pp.156-178, 2012-03-30

特集 世界文学へ/世界文学から : 比較・翻訳・日本と世界
著者
森 章夫 小田 力 和田 義人
出版者
長崎大学熱帯医学研究所
雑誌
熱帯医学 Tropical medicine (ISSN:03855643)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.79-90, 1981-06-30

ヒトスジシマカの休眠卵は低温短日下で育った雌成虫によって産まれるが,卵休眠を誘起する温度,日長条件に最も感受性が高いのは蛹と成虫期であった.長崎では9月中旬から休眠卵が多くなり,10月下旬には産まれる卵がすべて休眠卵であった.休眠卵は翌年2月頃覚醒するまでは孵化することはなく,屋外では3月中旬から5月下旬にかけて孵化する.しかし,非休眠卵でもある程度の耐寒性を備えており乾燥していたりすると越冬も可能である.それゆえ休眠卵は秋に卵が孵化し冬の寒さで幼虫が死滅することを防ぐのに役立っていると考えられる.Diapausing eggs of Aedes albopictus are laid by females reared under the condition of low temperature and short photoperiod. The pupa and the adult are sensitive stages to temperature and photoperiod in the induction of egg diapause. In Nagasaki, diapausing eggs increase in mid September, and all eggs laid after October are in diapause. These diapausing eggs overwinter, and would not hatch until the diapause is broken in February of the next year. Hatching of diapausing eggs begins in mid March and continues until late May. Through some non-diapausing eggs can overwinter, it is sure that most overwintering eggs are in diapause in the field. It seems that the advantage of egg diapause is to prevent eggs from hatching before winter.
著者
碓田 智子 西岡 陽子 岩間 香 谷 直樹 増井 正哉 中嶋 節子
出版者
大阪教育大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

全国の町並み保存地区等でみられるイベント型の屏風祭りとひな祭りを主対象に現地調査を積み重ね、町家や町並みの空間利用とまちづくりとの関わりについて検討を行った結果、以下の研究成果が得られた。1)イベント型の屏風祭りは、伝統的祭礼に由来するものである。屏風は町家の座敷に展示されることが多く、見物人はふだん見ることができない町家内部の居住空間を訪問し、住民と交流を深める機会を得やすい。曳山祭礼とは別の日程で開催、曳山祭礼と同日に行うが祭礼行事としての色彩はないもの、曳山祭礼の一環として実施する場合を比較すると、伝統的な曳山祭礼とは切り離して行われる方が、まちづくり活動としての色彩が強い。2)全国約120カ所でひなまつりイベントが行われ、とくに平成10年以降、歴史的ストックを活用した町並み回遊型のタイプが急増している。行政の手に寄らず、雛祭り実行委員会など、住民主体の組織によって開催されているものが半数近くを占める。ひな祭りイベントは、手作り雛や小物の雛人形でも参加でき、店先や玄関先、住宅の外部空間での展示も可能である手軽さが、住民が参加しやすい点である。3)まちづくりとしてのひな祭りや屏風祭りは観光資源として有用で町の活性化に寄与していることは勿論であるが、日常的な居住の場である町家や町並みが、外部からの来訪者にとっては魅力的なものであること、同時に貴重な歴史遺産であることを地域住民自身に意識させる機会になっている点で評価できる。
著者
木下 眞二
出版者
北翔大学
雑誌
人間福祉研究 (ISSN:13440039)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.101-106, 1998

現在使われている暦では,通常,4年に1度,うるう年がある。このような暦では,世紀の初めと終わりで,春分の日付が,1日近く前にずれる。16世紀終わりころ,ローマ法王グレゴリ十三世が,このような日付のずれを補正するために,1700年,1800年,1900年は,例外的に,うるう年としないことに決めた。しかし,春分の日付が平均として1日ずれるのは,100年より少し長い約128年である。このため,グレゴリ暦では,400年に1度,このような補正を行なわないように決められていた。2000年が,そのような補正をしない年となっている。つまり,2000年はうるう年のままである。このため,1900年の補正から次ぎの2100年の補正の200年の間に,春分の日付は3日もずれることになる。以上のように,グレゴリ暦は,21世紀以後の使用に適していないと思う。もし,暦を改めなければならないとすると,2000年は,まさに千年に1度のチャンスであろう。ここで,21世紀以後の新しい暦を提案したい。「キノシタ暦」は,「5の倍数でない数の世紀では,5で割った剰余×20の年を,うるう年としない。5の倍数の世紀では,このような補正はしない」というものである。つまり,21,22,23,24世紀は,それぞれ,20年,40年,60年,80年を,うるう年としない。20,25世紀は,このような補正をしない。「キノシタ暦」では,春分の時刻は,補正の年と次の補正の前のうるう年の間で,いずれも,平均として,ほぼ24時間以内のずれにおさまる。しかも,今後5千年から1万年も,次の改正を必要としない。このような長い年月のうちには,もし人類が絶滅していなければ,人間は広く宇宙の中に住んでおり,地球的暦より,宇宙的暦を使っていることと思う。
著者
高島 郁夫
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.61-66, 2013-06-15 (Released:2014-01-08)
参考文献数
26
被引用文献数
1 1

Tick-borne encephalitis (TBE) and Crimean-Congo hemorrhagic fever (CCHF) have been known as tick-borne viral infectious diseases. Recently, severe fever with thrombocytopenia syndrome (SFTS) emerged as a new tick-borne viral infectious disease. TBE is prevalent in Russia and many European countries. CCHF is prevalent in Russia, Central Asia, Europe and Africa. SFTS is now prevalent in China and Japan. This article reviews Tick-borne encephalitis and Crimean-Congo hemorrhagic fever in detail and describe present situation of SFTS.
著者
山川 烈 鈴木 倫保 山川 俊貴 粟生 修司 石塚 智 堀尾 恵一 藤井 正美 野村 貞宏 大和田 祐二 グレゴリエビッチ ジミン・レフ 常盤 達司 井上 貴雄 丸田 雄一 藤岡 裕士
出版者
九州工業大学
雑誌
特別推進研究
巻号頁・発行日
2008

抗てんかん薬が全く効かず,いつ発現するかわからない発作の恐怖におびえているてんかん患者が国内外に全人口の約0. 2%いる.これらの患者を救う道は,外科手術である.現在の外科手術では,「てんかん原性域」と呼ばれる発作の震源地の位置を脳波から推定し,それを切除しているが,後遺障害のリスクが大きい.本研究では,その「てんかん原性域」を精度よく推定し,頭蓋骨にあけた小さな穴から凍結プローブやレーザー焼灼プローブを刺入し,「てんかん原性域」を限定して破壊する後遺障害リスクの少ない外科手術法を考案した.
著者
児玉 理映子 石川 千里 高田 雅美 城和賞
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告バイオ情報学(BIO) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.128, pp.61-64, 2007-12-20

ユーザの嗜好に合致する商品を提示するレコメンド法が注目されているしかしながら,従来のレコメンド法では全てのユーザを満足させることはできないそこで,満足できないと考えられる特定ユーザの嗜好を抽出する新たなレコメンド法を提案する.本稿では,特定ユーザとして興味の有無が明確なオタクを採用したオタクの嗜好を抽出するにあたってまずオタクの定義をし,その定義に基づいて選出したユーザをオタクとする.またオタク以外のユーザを一般人とする.このオタクと一般人の Mb アクセスログから決定木を生成しネット上での行動パターンを抽出し分析する.分析結果からオタクは一般人と比べ膨大な情報量を持つコンテンツを閲覧していることが示された.Recommendation methods that offer goods to users according to their favorite attract at tention recently. However, existing recommendation methods cannot be applied to all users in even. So, we propose a new recommendation method that extracts specific users who are not happy with recommended goods. In this paper, we adopt Otakus, whose interest is clear, as specific users. First, for extracting Otaku's favorite, Otaku is defined, and several users selected according to the definition are regarded as otakus. The access pattern on the Internet is extracted from web access log of the otakus and other standard people to be analyzed. The result shows that otaku browses more copious contents than other standard people.
出版者
京都大学大学院人間・環境学研究科
雑誌
人環フォーラム
巻号頁・発行日
vol.33, 2013-12-20

<巻頭言>大阪人と東京人と西洋人 / 高橋 義人
著者
Hiroshi Inoue Hirotsugu Atarashi Ken Okumura Takeshi Yamashita Naoko Kumagai Hideki Origasa for the J-RHYTHM Registry Investigators
出版者
日本循環器学会
雑誌
Circulation Journal (ISSN:13469843)
巻号頁・発行日
pp.CJ-14-0507, (Released:2014-08-06)
参考文献数
25
被引用文献数
14 39

Background:It is disputed whether the risk of cardiogenic embolism varies with type of atrial fibrillation (AF). Although several studies have found that the risk of cardiogenic embolism was similar among paroxysmal and persistent/permanent AF, a few studies have found that patients with paroxysmal AF had a lower rate of stroke and systemic embolism than those with persistent/permanent AF. In the present study, post-hoc analysis of the J-RHYTHM Registry was done to compare the risk of thromboembolic events among 3 types of non-valvular AF (NVAF).Methods and Results:A total of 7,406 NVAF patients were followed up prospectively for 2 years. At baseline, warfarin was used for 78.6%, 90.0%, and 91.8% of patients with paroxysmal, persistent, and permanent AF, respectively. There were 126 thromboembolic events during the follow-up period. The crude event rate was 2-fold higher among the patients with permanent NVAF (2.29%) than among those with paroxysmal (1.16%) or persistent (1.20%) NVAF (P=0.001). After adjusting for warfarin use and CHA2DS2-VASc score components, however, the hazard ratio for thromboembolism did not differ between paroxysmal (reference) and permanent NVAF (1.007; 95% confidence interval: 0.955–1.061).Conclusions:The crude rate of thromboembolic events was higher in permanent NVAF than in paroxysmal NVAF, but after adjusting for warfarin use and CHA2DS2-VASc score components, paroxysmal and permanent NVAF patients had similar risk of thromboembolism.
著者
柏木 公一
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.243-250, 2008 (Released:2008-07-01)
参考文献数
4
被引用文献数
2 1

SNOMED-CT(Systematized Nomenclature of Medicine-Clinical Terms)は,30万8,000概念,77万7,000用語から成る,医療分野において最も大きな用語集の1つである。広範囲であり,同義語,階層構造から成る多軸構造を持ち,意味リンクによって,概念同士が関連付けられている。現在は,IHTSDOという国際機関によって管理され,半年に1回,英語版とスペイン語版が更新されている。本稿では,このSNOMED-CTの概要を紹介し,このような巨大用語集ができた経緯と,日本との関係を解説する。
著者
須藤 靖
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.311-316, 2012-05-05

宇宙膨張は(正しく理解されているかは別として)今や現代人の常識と言っても良いほど広く知られた事実である.理論的には一般相対論の自然な帰結であり,その膨張宇宙解は,ロシアのアレキサンドル・フリードマン(1922年)およびベルギーのジョルジュ・ルメートル(1927年)によって発見された.一方,それが単なる理論的な解ではなく,我々の宇宙を記述していると考えられる根拠は,遠方銀河があまねく我々から遠ざかっており,しかもその速度がその銀河までの距離と比例しているという観測事実である.この速度-距離関係は,1929年の論文で発表した米国の天文学者エドウィン・ハッブルの名前を冠してハッブルの法則,速度と距離の比例係数はハッブル定数と呼ばれている.しかし,ルメートルは1927年の論文(フランス語)ですでに「ハッブルの法則」を発見していたという.しかも1931年に出版された英訳版の論文では,その該当箇所がなぜか消えている.このミステリアスな事実が最近,一部の天文学者の間で注目を集めている.
著者
フリイドリヒ 著
出版者
中央公論社
巻号頁・発行日
1942