著者
木村 直恵
出版者
日本比較文学会
雑誌
比較文学 (ISSN:04408039)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.7-22, 2003

<p> "Critique" est un mot couramment employé dans la langue japonaise d'aujourd'hui. Mais c'est seulement à partir de la seconde moitié des années 1880 que ce mot a commencé à se répandre et à être utilisé dans le sens moderne. Ce qui ne signifie pas simplement que le mot "critique" s'est mis à circuler; mais aussi que la "critique" en tant que pratique productrice de discours est apparue au sein de l'espace du discours dans la langue japonaise. Mais comment ce nouveau discours, cette nouvelle pratique ont-ils gagné leur place dans cet espace? Nous essayons dans cet article d'éclaircir ce processus, en englobant l'ensemble des mécanismes des discours de l'époque et de ses pratiques.</p><p> Dans cet article, nous avons surtout examiné l'origine de la "critique" par rapport à un autre discours-pratique, apparemment loin de la "critique" :l'"amélioration". L'"amélioration" était un discours-pratique qui est devenu central après la fin du "mouvement de la liberté politique et du droit civil" Contrairement au "mouvement de la liberté politique et du droit civil" qui se focalisait uniquement sur le domaine politique, l'"amélioration" prétendait intervenir, en dehors de la politique, sur un espace plus large: la "société". Ce fut aussi une étape de concrétisation du concept de la "société"</p><p> Les premiers acteurs de la "critique",Tubouchi Shôyô et Takata Sanaé, l'ont initiée , tout en se chargeant de la pratique de l'"amélioration",et tout en critiquant vivement la pratique dominante de l'"amélioration" en vigueur. Ils ont entretenu un rapport profond avec la formation du roman moderne et, dans cette opération, ils ont recomposé la conception de la "société",et ont suscité le démembrement de la pratique de l'"amélioration",avec la naissance de la "critique". C'est dans cette large perspective que l'on arrive à tracer historiquement la naissance du discours-pratique de la "critique"</p>
著者
長廣 真理子
出版者
中国学園大学
雑誌
中国学園紀要 (ISSN:13479350)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.91-96, 2005-06-16

本研究は,4,5才児の子どもたちが集団ゲーム「オーケストラの指揮者」をどのように遊び,そして,その中でどのような知的側面の発達をとげていったかを明らかにしたものである。本研究の結果,「オーケストラの指揮者」における知的発達の内容には空間的思考,時間的思考,社会的思考の3つの知的側面の発達が関与していることが明らかになった。空間的思考は,指揮者では身体のどの部位からどの部位に動きを変えるか,鬼がどの方向に向いている時に動きを変えるかということがわかるようになること,また,鬼では子ども達が見ている方向に指揮者がいるということがわかるようになることに関係している。時間的思考は,指揮者の場合には,いつ動きを変えたらよいか,鬼の場合では指揮者は一番早く動きを変える人であることがわかること,子ではすばやく動きを変える人であることの理解に関係している。社会的思考は,指揮者や子が鬼は自分と対立する意図を持っていることや,指揮者と子は協力的な関係であることがわかることに関係している。本文に示された事例からも明らかなように,「オーケストラの指揮者」には,空間的,時間的,社会的思考の発達を促す多様な内容が含まれていることが明らかになったが,本研究の成果はまた,幼児の教育は「遊びを通して」行う幼児教育の本質に鑑みて,保育者が遊びの中で子どもがどのような知的関係づけをしているのかを知る手助けとなり,個々の子どもの発達課題に即した指導を行うための手がかりにすることができると考えられる。
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.88-93, 2002-02

インターネット証券取引サービス「ネットストック」を提供している松井証券の快進撃が続いている。2001年9月中間期の経常利益は、前年同期比で35.5%の大幅増益となる約20億円に達した。8月1日に東証1部に上場を果たした松井証券は、最初の決算発表で最高の滑り出しを見せた。
著者
荒井 直
出版者
山梨英和大学
雑誌
山梨英和短期大学紀要 (ISSN:02862360)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.17-35, 1996-12-10

「いま私たちが普通に行っていること」を考^^ヽえ^^ヽる^^ヽ。そういうことをしてみた。現在の生活世界は、自明と見なされているにせよ違和感を伴ってであるにせよ、実際に生きられている、或は、生きさせられてしまっているので、そのままでは問題にしにくい。そこで、この生活世界で中心的な活動である 「労働」に論点を絞り、その論件を、(1)この世界とそこに適合的な人間類型の形成にあたって一つの影響を及ぼした「キリスト教文化」と(2)この世界とは異質な生活世界と異質な人間類型をもっている-と私には思われる-古代ギリシアとを媒介にして、検討してみた。この問題に取り組む限りで、マックス・ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』とハンナ・アーレント『人間の条件』を考察したが、この二著を主題として論じたわけではない。
著者
河合 徳枝 仁科 エミ 森本 雅子 仁科 エミ 森本 雅子
出版者
国際科学振興財団
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

ヨーロッパ多声合唱の源流といわれるグルジア伝統ポリフォニーの音響構造の特徴と、その生理的・心理的効果を検討した。グルジア伝統ポリフォニーは人間の可聴域上限を大幅にこえ非定常的に変化する超高周波成分を豊富に含むこと、その音律は12平均率とは異なる独特のものであること、そうした音響構造は聴取者の基幹脳活性と相関の高い脳波ポテンシャルを増大させ心理的な好感度を高けることに寄与していることが見出された。

5 0 0 0 OA 日本衣服史

著者
永島信子 著
出版者
大雅堂
巻号頁・発行日
1943
著者
小川 正広
出版者
京都大学
雑誌
西洋古典論集 (ISSN:02897113)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.89-117, 1989-09-30

この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。
著者
青池 慎一
出版者
慶應義塾大学
雑誌
哲學 (ISSN:05632099)
巻号頁・発行日
vol.91, pp.403-414, 1990-12

Lazarsfeld, Berelson and Gaudet(1948)が1940年のアメリカ大統領選挙における投票行動の研究において,人々の意思決定に影響を与える人々や対人的影響の存在を発見し,その担い手としてのオピニオン・リーダーの分析を行って以来,多くの研究者によって,さまざまな意思決定分野や領域において,対人的影響やオピニオン・リーダーの存在が確認されてきているのである.オピニオン・リーダーは,いうまでもなく,Summers(1971,p.313)が述べているように,インターパーソナル・コミュニケーションによって,他の人々に大きな影響を与える人である.また,このインターパーソナル・コミュニケーションは,インフォーマルなものである.このオピニオン・リーダーに関して,今日まで数多くの研究が展開されてきているが,依然として,さらに検討されるべき多くの論点が残されているのである.本稿において,今後さらに研究されるべき諸論点のうちの三点をとりあげ,いかなる論点であるかを明らかにしていきたい.
著者
本澤 清冶
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 = Animal-husbandry (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.65, no.3, pp.365-368, 2011-03 (Released:2012-12-03)

畜水産発展初期の1960年、飼料会社入社早々に亜鉛欠乏の豚皮膚病、5年後に植物性カポック油粕による異常卵の究明に携わった。この二つの原点は、伝説的評価を得た「子豚人工乳」の開発、コンピュータの配合設計システム開発と余剰蛋白質のムダ削減システム開発との連携による「原料費管理」の確立などを経て、技術士の道へ誘導した。これらのチャンスと指導を授かった上司、協力してくれた仲間に感謝している。本稿は原点の一つのカポック原油中のシクロプロペン脂肪酸に関するものである。I. カポック原油及び綿実原油に含まれるシクロプロペン脂肪酸は、体脂肪の融点を高めるので軟脂豚対策に使われるが、「食の安全」の視点から考察する。日本の食肉文化の主流は薄切り料理であり、豚枝肉取引では薄切り容易な締りの良い肉の評価が高い。肉締りの悪い軟脂豚はカポック原油を飼料に添加してやれば,肉締りの良い硬脂豚に変身する。シクロプロペン脂肪酸の毒性は、異常卵、産卵率や孵化率の低下に留まらず、そのヒナは死に篭り、神経症状を伴う奇形になる。また、プロペン環はカイコ蛾の性フェロモン生合成を阻害する。これらの毒性キーワードは「生殖」であるが、シクロプロペン脂肪酸は豚肉に残留する。この脂肪酸は、合成ゴムの抗酸化剤として開発され発がん性濃厚でありながら、一生毎日食べ続けるペットフードにも認可されている飼料添加物のエトキシキン同様に「食の安全」の視点から危険である。カポック原油(吸着粉)の肉豚用飼料への添加は即刻、中止したい。II. 「シクロプロペン脂肪酸による異常プリオン誕生の可能性」について、既成概念にとらわれずに飼料学と生化学的思考をベースに思い切った発想による根拠を列記する。1)BSEの異常プリオンは生物学的感染、増殖でなく、化学反応による誕生、伝達と推察。2)シクロプロペン脂肪酸を与えた鶏の卵黄はスポンジ的性状になるが、牛海綿状脳症の脳の性状に類似。そのヒナは奇形になり、BSEに似て神経症状を示すものもいる。異常卵黄とBSEの共通キーワードが「スポンジ」であることに遅まきながら最近気付いた。3)プロペン環は大きな「ひずみエネルギー」を持っているので、化学反応活性は爆発的である。同脂肪酸は硫黄華添加CS2とアミルアルコール溶媒によって赤に呈色する(ハルフェン反応)ことから、プリオン蛋白質の含硫アミノ酸のSとの結合性が強いと考える。この爆発的エネルギーは正常プリオンに作用して異常化する可能性強い。4)同脂肪酸の異常卵性状は、産卵後の冷温貯蔵中に進行する。これは代謝でなく化学反応の進行に伴う結果と考えるが、BSE病原体の異常プリオンの伝達機序に似ている。5)シクロプロペン脂肪酸を含む綿実(綿毛は除去)は主に牛、綿実殻は牛や羊に給与する。世界的な食用油過剰から未搾油綿実が飼料として使われ始めたのが1980年前後、その数年後の1980年代後半から英国BSEが顕在化したのも注目である。
著者
松崎 裕子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.62, no.10, pp.422-427, 2012
参考文献数
31

組織アーカイブズとしてのビジネス(企業)アーカイブズは「多様な価値を持つ経営資産」である。現在国内外では,組織内アーカイブズの価値を高め,それを通じた親組織の経営の質の向上に寄与するアーカイブズの活用が進められつつある。一方,記録管理(レコードマネジメント)とアーカイブズを結び付けるレコードキーピングの未確立,組織内アーカイブズへのアクセスに関する相反する考え方の存在,アーカイブズ理念とそれに連動する評価選別に関する考え方の未整理,アーカイブズ担当者(アーキビスト)が業務に精通し付加価値を生み出すための教育研修のあり方,海外現地法人のアーカイブズ管理の困難さ,といった課題が存在している。
著者
鈴木 淳
出版者
日本食品微生物学会
雑誌
日本食品微生物学会雑誌 (ISSN:13408267)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.64-67, 2010-07-31 (Released:2010-12-13)
参考文献数
11
著者
塩崎 賢明 堀田 祐三子 細川 敦史
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.71, no.603, pp.81-87, 2006
被引用文献数
3

It has been 10 years since the Great Hanshin-Awaji Earthquake. During this decade, temporary houses privately built have taken a significant role for the recovery process from the earthquake damages. This study firstly shows how many private temporary houses (PTHs) have still existed and disappeared, secondly analyses the characteristics of long life PTHs, and thirdly explores how to utilize the empty plots after PTHs disappeared. As the result of survey, 844 PTHs have been existed and 810 disappeared between 2000 and 2004, It is found that a considerable number of PTHs has continuously existed today in the areas where urban redevelopment and land readjustment programmes have not covered. At the same time, many PTHs had disappeared with the progress of land readjustment programme but empty plot after PTHs disappeared have not always replaced permanent houses.
著者
大羽 和子
出版者
日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.41, no.8, pp.p715-721, 1990-08
被引用文献数
8

Contents of total vitamin C (ascorbic acid and dehydroascorbic acid) differed among tissues of the same vegetables, that is, the content of outer leaves of cabbage was higher than that of the inner leaves, the content of younger leaves of lettuce was higher than that of the mature leaves, the content of cotyledon of radish seedlings was higher than that of the epicotyl, the content of cortex of carrot was higher than that of the pith. When cabbage leaves were washed and soaked in water after cutting, vitamin C content was decreased, the loss of vitamin C was higher in the case of those cut into smaller pieces. Vitamin C content of cabbage decreased during storage at room temperature after cutting, but in the roots of carrot, Japanese radish and sweet potato and potato tubers vitamin C contents increased after slicing. The increase in vitamin C contents of potato tubers and sweet potato roots were prominent where ascorbate oxidase activity was not detected. Vitamin C contents of cut-cabbage and -carrot commercially available were lower than those of the fresh vegetables. But the contents of cut-cucumber, -radish seedlings and -lettuce were the same as those of fresh vegetables. Ascorbate oxidase activities of several vegetables were assayed after improving the method for preparation of enzyme extract. Ascorbate oxidase activities of vegetables such as carrot, cabbage and Japanese radish were increased after cutting or slicing. However, neither ascorbate oxidase activity of potato tubers and sweet potato roots was detected in the fresh tissues nor in the sliced discs.