著者
今村 誠 伊藤山彦 増塩 智宏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告デジタルドキュメント(DD) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.11, pp.17-24, 2003-01-31
被引用文献数
2

2001年ごろから、Webコンテンツに意味情報を付与することによりWebの有用性を飛躍的に高めようとするセマンティックWebが注目されるようになってきた。そして、W3C(WorldWideWeb Consortium)では、この意味情報を表現するメタデータやオントロジを記述する言語の標準化を進めている。本稿では、セマンティックWebが普及するか否かは、メタデータやオントロジの作成コストに見合った効果が得られる応用システムがどれだけ現れるかにかかっているとの問題意識をもって、最近のセマンティックWebの標準化動向を概観した上で、今後の方向性を示唆する応用システム事例を紹介する。紹介する応用分野は、文書管理、知識経営(Knowledge Management)、EAI(Enterprise Application Integration)とEC(Electronic Commerce)、検索ポータル、および個人情報管理である。The Semantic Web, which intends to increase the usability of the web highly by adding semantic information to web contents, has been paid much attention recently. W3C (WorldWideWeb Consortium) has been standardizing metadata and ontology description languages. We think that whether the Semantic Web will be widespread or not depends on the emergence of new applications whose benefits are superior to the creation cost of metadata and ontology. In this paper, we survey the latest standardization trends and introduce some system examples which suggests future directions of the semantic web applications. Introduced application fields are document management, knowledge management, EAI (Enterprise Application Integration) and EC(Electronic Commerce), search portal, and personal information management.
著者
三階 春夫 西田 秀夫
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.49, no.441, pp.1000-1009, 1983-05-25
被引用文献数
3

遠心圧縮機の各要素の流れに基づく損失をモデル化し,流れと損失との関係を実験で得られた実数などを含んだ形で数式化して,要素間の相互作用を無視して積み重ねることにより性能を予測する方法を述べた.特に,従来の方式に比べて,せばまり率を導入して理論揚程や流れ角度の精度向上を計るとともに,不完全ガスを含む各種ガスに適用できる.また,計算例により本性能予測法を実際に適用する場合の問題点を検討した.
著者
杉崎正志
雑誌
デンタルダイヤモンド
巻号頁・発行日
vol.24, pp.73-76, 1999
被引用文献数
1
著者
Nakajima Kenichi Yamasaki Yoshimitsu Kusuoka Hideo Izumi Tohru Kashiwagi Atsunori Kawamori Ryuzo Shimamoto Kazuaki Yamada Nobuhiro Nishimura Tsunehiko
出版者
Springer Berlin / Heidelberg
雑誌
European Journal of Nuclear Medicine and Molecular Imaging (ISSN:16197070)
巻号頁・発行日
vol.36, no.12, pp.2049-2057, 2009-12
被引用文献数
29

Purpose Diabetic patients have a high risk for cardiovascular events. The role of myocardial perfusion imaging was investigated in asymptomatic diabetic patients to evaluate short-term prognosis in a Japanese population. Methods A total of 506 asymptomatic patients ≥50 years of age who had carotid artery maximum intima-media thickness ≥1.1 mm, urinary albumin excretion of ≥30 mg/g creatinine, with additional criteria of abdominal obesity, low HDL cholesterol, high triglyceride level, and hypertension were enrolled and followed up over a 3-year period. Gated SPECT with stress-rest protocol was performed and analyzed by summed defect scores and QGS software. One-year cardiovascular events were analyzed. Results Myocardial ischemia was observed in 17% of patients, and abnormal perfusion findings of ischemia and/or scar were observed in 32% of patients. By the end of the 1-year follow-up, 33 (6.5%) cardiovascular events occurred including 6 all-cause deaths. Patients with summed stress score (SSS) >8 had a higher incidence of either death or cardiovascular events. Event-free survival rates for SSS 0–3, 4–8, 9–13, and ≥14 were 0.96, 0.95, 0.82, and 0.76, respectively. Multivariate Cox regression analysis showed that significant variables were SSS, history of cerebrovascular accident, and electrocardiographic abnormality at rest. Conclusion The 1-year interim summary showed that cardiovascular events were significantly higher in patients with SPECT abnormality, although hard cardiac event rate was relatively low. Targeted treatment strategy is required for asymptomatic but potentially high-risk diabetic patients.
著者
福元 暁 佐和橋 衛 安達 文幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.20, pp.31-36, 1999-04-23
被引用文献数
22

基地局から複数アンテナを用いて同一信号を送信する送信ダイバーシチは移動局受信機を複雑化することなく受信特性を改善できる. W-CDMA下りリンク用送信ダイバーシチには, 予め決められた順序パターンで複数アンテナから送信するPre-determine (PD) 型と, 移動局から送信されるAntenna Selection (AS) コマンドに基づいて送信アンテナを選択するFeedback (FB) 型とがある. PD型としてTime switched transmit diversity (TSTD)法, Orthogonal transmit diversity (OTD)法, Space time transmit diversity (STTD)法, FB型としてSelection transmit diversity (STD)法が提案されている. 本稿ではTSTD, OTD, STTD, STDによる下りリンク伝送特性を計算機シミュレーションにより比較検討している. その結果, TPCありの場合には送信ダイバーシチによる特性改善は小さいもののTPCなしの場合には平均BER=10^<-3>を満たす所要送信E_b/N_0を1-3.5dB程度改善できること, また, 低速フェージング領域ではFB型を, 高速フェージング領域ではPD型 (TPCなし) または送信ダイバーシチなし (TPCあり) を組み合わせて用いることが望ましいことが明らかになった.
著者
谷口 行信 阿久津 明人 外村 佳伸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.82, no.3, pp.390-398, 1999-03-25
被引用文献数
22

映像の効率的な把握とアクセスを支援するためのブラウジングインタフェースは, 映像ライブラリーなどの映像を扱うアプリケーションにとって重要な構成要素である. 本論文は2種類のアイコン-パノラマアイコンと代表フレームアイコン-を一覧表示する映像ブラウジングインタフェースPanoramaExcerptsを提案する. パノラマアイコンはカメラ操作としてパン, チルト, 又はズームを含む区間から画像列を合成することによって生成される. 代表フレームアイコンはカット, ディゾルブ等のショット切換えを検出することによって各ショットごとに1枚ずつ選び出される. パノラマ画像を代表画像として用いることにより, 代表フレームだけでは表現しきれなかったパン, チルト区間の全体像が表現できるようになる. 更に, カメラの移動方向, 速度などを可視化するアイコン表示方法についても提案する. PanoramaExcerptsを自動生成するために以下の処理を統合するアプローチを提案する: (i)ショット切換え検出方法, (ii)安定なカメラ操作区間を抽出する方法, (iii)アイコンレイアウト方法. 本論文では主に(ii), (iii)の処理について実験結果を含めて述べる.
著者
西尾 治子
出版者
慶應義塾大学日吉紀要刊行委員会
雑誌
慶応義塾大学日吉紀要 フランス語フランス文学 (ISSN:09117199)
巻号頁・発行日
no.46, pp.13-40, 2008

森英樹教授・西尾修教授・高山晶教授退職記念論文集 = Mélanges offerts à Mori Hideki, à Nishio Osamu, et à Takayama AkiはじめにⅠ. 具象的「変装」Ⅱ. 象徴的「変装」(1) 『ある夢想者の物語』(2) 『七弦の琴』(3) 『セラフィータ』Ⅲ. 性の二重性Ⅳ. 抑圧された自己存在(1) 強制された「変装」(2) 同性間の「変装」(3) 女装する若者 : 『ヴァニナ・ヴァニーニ Vanina Vanini』Ⅴ. 異性装Ⅵ. 自立する女性の表象(1) マテア(2) ガブリエル(3) 仮面の女と「オルコの伝説」
著者
吉村 一良
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.321-330, 2000-07-20
被引用文献数
1

最近注目を集めている、低次元量子スピン磁性体の実験(特に無機系)にスポットを当てて特集を組むことになった。このテーマは非常に新しく、最近流行のテーマの一つであるが、低次元磁性体の問題は実は非常に古い問題であって、古くから様々な研究が盛んに行われてきた。理論的にも扱い易いことから、Spin Peierls転移をはじめ、Bonner-Fisherモデル[1]、交替スピン鎖モデル[2]、ダイマーモデル[3]、ハルデンギャップ問題(F.D.M.Haldaneのお告げ)[4]、共鳴原子価結合状態(P.W.Andersonのお告げ)[5]、スピン梯子(ラダー)系についてのT.M.Riceの理論[6,7]、軌道秩序によるS=1系三角格子のスピン一重項形成(G.A.Sawatzkyらの予言)[8]などのいくつかの非常におもしろいモデル・予言(お告げ)が理論家によって提案され、それらをモーティベーションに盛んに研究が行われてきている。そしてご存じのように1986年に至って銅酸化物高温超伝導怖が二次元モット反強磁性体の近傍に発見され、そして、更には、アンダードープ超伝導体においてスピンギャップ現象が見つかり、高温超伝導の発現との関係が取りざだされるようになって[9-13]、低次元特有の量子効果としてのスピンギャップ現象が再認識・注目されてきていると言える。ここにあげたような低次元特有の、そして非常に魅力的な理論のお告げが有るわけだが、しかしながら、実際にそれに対応するような系が見つからないと、いくらおもしろいお告げであっても、机上の空論、絵に描いた餅と言うことになってしまう。純粋に理論だけに興味が有る場合はそれでも良いのかもしれないが、しかし実例が見つかり、現実が伴った方が格段に広範の興味を引くわけであり、そこで実験家の登場となるわけである。やはり、科学は自然をいかに理解していくかという学問であるのだから。(いろいろもの作りをやっているとつくづく自然は偉大だと思い知らされる。高温超伝導体のようなとんでもない物質がまだまだ自然界には眠っている気がする。)いや、実験家の立場からすれば実験が第一で、奇妙な振る舞いが実験によって見つかり、それを理論が説明していき、新しい概念が生まれてくるという、実験主導型の研究が理想であるが、いずれにしても言いたいことは、実験と理論との相互作用が大変重要で有ると言うことである。銅酸化物高温超伝導体が見つかっていなければ、固体物理・固体化学が現在こんなに注目されていないのではないかと思う。この特集号には、数々の低次元磁性化合物が登場するが、これらはみな低次元系の理論モデルの典型例、または、近い物質が多い。それは実験家の努力の結晶であり、また、理論家の有益なるモデル構築の賜であろう。さて、ここでは、この特集に寄せられた解説記事に必要と思われる理論のモデル・お告げを例に取りながら概説していこう。
著者
住江 金之
出版者
公益社団法人日本生物工学会
雑誌
醸造學雜誌
巻号頁・発行日
vol.9, no.7, pp.475-483, 1931-07-15

従來澱粉質物を原料とする酒精工場では最初〓を製造する際乳酸醗酵を行はせる、又糖蜜を原料とする酒精工場では屡々醪に0.1%内外の硫酸を加へて居る。此等は何れも雑菌の侵犯を防ぐ主旨で有る事は云はずも明かな事である。此場合〓又は醪の酸度は強い程雑菌防止の目的には沿ふけれ共一方では強酸の爲酵母の繁殖並に醗酵が妨げられる事となる。それで若し酸に對し抵抗力の強い酵母の種類が有つたならば醪を強酸性にして醗酵させる事が出来るので頗る都合が宜しい。又従來の酒精工場では、醪の濃度をBallingの12度以下として居る(糖蜜を原料とする時は別であるが)若し更に濃厚な糖液中でも良く醗酵する様な酵母が有つたならば、同一設備の下に能率を上げる事が出来るので有る。上記の理由に依り耐酸性耐濃糖性酵母を心竊かに探して居たが偶然思ひついたのが著者の郷里あたりで家庭で造つて居る梅酒で有つた。此種の梅酒は普通の梅酒と大分趣の變つた製法であつて。乃ち青梅の身を削つて。一方に三盆白糖を置き。果肉に白糖粉を充分に塗抹し直ちに瓶に入れる。果肉から出た汁が瓶内に溜る。白糖は中々溶けきれないで瓶の底に堆高く積つて居る。少しも水などは加へない。それで醪の酸度と糖度は頗る高くなつて居る。斯して2-3日中に醗酵を始め1週間位で最も旺盛に醗酵し2週間位で、醗酵が終る。醗酵中の醪を採つて見ると多數の酵母が居る。上記の醪から酵母を分離してSaccharomyces屬のもの二株Mycotorula屬のもの二株を得た。Saccharomyces屬のものは何れも相當の醗酵力は有るけれ共、普通の糖度で然も酸を加へない場合には従來の酒精酵母並に臺湾研究所の396號に及ばない。併し濃糖濃酸の場合には是等よりも醗酵力が強い。又Mycotorula屬のものは醗酵力は左程強くないが耐酸性は異常に強いので將來此特性に基き何が利用の途が有るかも知れないと思ふ。兎に角此度分離した酵母は直接實用に供するには尚不充分で有るが將來多くの梅實に就て調査したならば多分は實用になる種類も探し當る事と思はれるし、更に又直接實用にならぬとしても梅實に斯様に耐酸性の酵母が居る事は学術上にも興味ある事と思ふので此處に報告する事とした。
著者
上田 智志 後沢 瑞芳 石井 啓二 高野 善道
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.132, pp.27-32, 2000-06-15
被引用文献数
7

PDPの発光効率改善を目的に、U字型に屈曲した長距離放電路を有する3インチ陽光柱PDPを試作し、その特性を評価した。発光効率は、従来のオフセット型陽光柱PDPと比較して1.4倍の21m/W(白色換算)が得られた。陰極に接続した電圧低減のためのAC陰極によって、放電郷里を長くした場合の放電開始電圧の上昇を防いだ。この構造の陰極をエージングする方法を見出し、放電開始電圧を低減し、線順次駆動によるTV表示を行った。また、パネル製作プロセスや駆動法の改良によって約41m/Wの発光効率が見込めることを示した。
著者
圓谷 徹彦 佐々木 光信 小原 甲一郎
出版者
日本保険医学会
雑誌
日本保険医学会誌 (ISSN:0301262X)
巻号頁・発行日
vol.90, pp.186-195, 1992-12-15
被引用文献数
2

1980年から1988年の契約年度に標準体として契約した男性について保険年度1年から5年までを調査対象として選択区分別保険年度別死亡指数をみると,面接士扱の場合,保険年度1年度の選択効果が他の選択区分に比べて不良で,2・3・4年度も良好ではない。さらに災害死と自殺を除いた保険年度別疾病死亡指数をみると,到達年齢で30歳代までは選択効果がみられるが,40歳代においては,選択効果が認められない。面接士の選択効果の補強を体格データの面から行うため,診査医扱の体格データと他の体況データ(血圧・尿糖)の異常出現率の関係について年齢訂正Odds比の算出により分析した。その結果,BMIが25以上になると有意に体況異常の出現率が増加することがわかった。従って面接士の体格基準を他の選択区分と一率に運用することには問題があるとの結論に至った。肥満群では,再診査による体況の確認を行う必要性があると思われた。
出版者
国会ニュ-ス社
雑誌
国会ニュ-ス
巻号頁・発行日
vol.57, no.12, pp.87-84, 1997-12