著者
小林花眠 編
出版者
博進館
巻号頁・発行日
1921
著者
馬場 靖雄
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.17-31, 1988-06-30 (Released:2009-11-11)
参考文献数
59

従来「解釈学のシステム理論版」だと考えられてきたルーマン理論は、自己言及概念の導入によって大きく変貌した。しかもそれは理論の内容においてのみではない。ルーマン理論は閉じられた自己同一的な体系から、常に自己差異化する運動体へと変化したのである。それゆえ本稿のタイトルは、第一にルーマンは変ったという、第二にしかも今なお変り続けているのだという、二重の含意をもつことになる。この二重の変貌とその帰結を粗描することが本稿の目的である。その帰結とは、社会学の営為全体に対する新しい視角に他ならない。従来「パラダイム」について論じられる時、また「グランド・セオリー」に対して「中範囲理論」の重要性が主張される (あるいは、その逆) 時、一般理論/実証研究というヒエラルヒーがまったく自明視されてきた。理論/実証の往復運動という主張も、このヒエラルヒーを前提としたものであった。これらに代って、理論と実証が相互に反転し続ける循環運動が登場する。また、社会学と社会の関係も、理論とその対象という単純な関係としてではなく、相互に造り/造られるというループのなかで把握されることになる。ルーマンの「システム理論のパラダイム転換」がもたらすのは、新たな内容のパラダイムではなく、パラダイムについて語るのを可能にする思考前提の転換である。それはいわば、パラダイム転換のパラダイム転換なのだ。
著者
木場 貴俊
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究
巻号頁・発行日
vol.47, pp.31-52, 2013-03-29

本論は、林羅山の『多識編』という本草学の書物に見られるかみの和名から、彼の思想的営為とその変遷について考察したものである。この書物で用いられているかみは、従来林羅山の神道思想として取り上げられてきた理当心地神道には見られないもので、「怪異」に関する名物である。
著者
椎名 輝世
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 46
巻号頁・発行日
pp.184-185, 1999-10-15 (Released:2017-11-08)

Peter Behrens (1868-1940) was a leading pre-modern designer in Germany. As the character designer that has left the greatest footsteps in this field, his most memorial work is the democratic slogan "For the German People" sculpted on the Federal Parliament Building in Berlin. Behrens attempted new artistic methodologies during the transformation period in German Culture as the "person to meet demands of the time". His paper, "FromDevelopment of Character" published in 1902 emphasized that characters symbolize the times as so with architecture and therefore serve as a clearmental indicator of ethnicities. This paper focuses on 4 fonts to clarify Behrens' effort in character design.
著者
古賀 保夫
出版者
中京大学
雑誌
中京大学教養論叢 (ISSN:02867982)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.379-397, 1983-09-15
著者
Dai MATSUI
出版者
The Society for Near Eastern Studies in Japan
雑誌
Orient (ISSN:04733851)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.35-39, 2015-03-30 (Released:2018-04-01)
参考文献数
16
被引用文献数
1

This paper presents a decipherment of six seals stamped on the verso side of a Persian decree issued by the Ilkhanid amīr Čoban in 726 AH/1326 CE. It can be assumed that those seals, stamped for validation of the decree, belong to the Ilkhanid leading vassals. Identifying holders of the seals would assist historical research of the Ilkhanid chancellery system.

4 0 0 0 本郷

著者
吉川弘文館
出版者
吉川弘文館
巻号頁・発行日
1995
著者
大仲 雅之 西川 宏樹 石原 万理子 西山 敦子 吉田 さやか
出版者
日本小児アレルギー学会
雑誌
日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.96-101, 2018 (Released:2018-03-31)
参考文献数
16

気管支喘息診療において, ロイコトリエン受容体拮抗薬 (leukotriene receptor antagonist : LTRA) は, 重症度を問わず, 単独もしくは吸入ステロイド薬との併用薬として幅広く推奨されている. 一般に副作用は少ない薬剤であるが, 代表的なLTRAの1つであるモンテルカストの添付文書には, 頻度不明の副反応として異夢や夢遊症の記載がある. 今回われわれは, モンテルカスト服用後に睡眠時遊行症 (夢遊症) 症状を呈した症例を経験した. 症例は7歳男児. 食物アレルギーのため外来で経過観察中であったが, 某年9月ごろ, 起床前の激しい咳嗽が持続するようになった. アレルギー歴, 環境抗原への感作, 咳嗽の様式などから気管支喘息症状と考え, モンテルカストの内服を開始した. 内服開始後2日目から2日続けて睡眠時の異常行動を認めた. 内服を中止したところ, 症状は速やかに消失したことから, モンテルカスト関連の睡眠時遊行症様症状と思われた. モンテルカストによる同様の報告はまれであるが, 他の精神神経症状を生じることもあるとされており, 処方開始時には注意を喚起する必要があると思われた.
著者
岡本 信一 平岡 英一 辻井 幸雄 古田 純一郎
出版者
宝石学会(日本)
雑誌
宝石学会誌 (ISSN:03855090)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.59-65, 1983-12-15 (Released:2017-01-16)

Neutron radiography was used for examination of the inner parts of a pearl as one of non-destructive methods. The neutron radiography is similar to the radiography by X-rays and gamma-rays from the radio-isotopes such as Co-60, Ir-192, and Yb-169. Thermal neutrons are used for neutron radiography. The mass absorption coefficients of water and organic materials for thermal neutrons are extremely larger than those of other pearl materials (CaCO_3, MnCO_3, ……). The neutron radiographs of blue and black pearls are compared with their X-rays and gamma-rays radiographs. The former are better and sharper than the latters. The exposure methods for photographic detection of neutron imaging are described in this paper.
著者
清田 洋正
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

生物活性天然有機化合物に関して、探索および合成研究、生物検定を行った。全合成達成:抗生物質ポリナクチン類アナログ、植物毒素T-β-L、ピリキュオール類、海洋忌避物質プテロエノン、植物ホルモンジャスモン酸類、鶏胃潰瘍形成物質ジゼロシン。部分合成:気菌糸誘導物質パママイシン類、スピロファンジン類、抗生物質エナシロキシン類、血管新生阻害物質コルチスタチン。単離・構造決定:エナシロキシン類、タキサン類、リモノイド類、新規骨格エチノピン。
著者
若山 照彦 水谷 英二
出版者
山梨大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

絶滅あるいは絶滅危惧種を復活させることができれば、失われた遺伝子の機能解析や産物利用が可能となる。研究代表者らはそのための基礎研究として、核移植技術を根本から見直し改善するのと同時に、クローン個体の大量生産の方法や、凍結死体、毛皮、糞や尿に含まれる細胞からクローン個体の作出を目指した。その結果、最新の技術を用いればクローン動物からクローン動物を作りだすことで無限生産の可能性を示し、また、尿に含まれている細胞からクローンを作りだすことに成功した。
著者
平澤 紀子
出版者
日本行動分析学会
雑誌
行動分析学研究 (ISSN:09138013)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.33-45, 2009-03-30

発達障害者の行動問題は、教育や福祉の制約をもたらしやすい。本研究では、エビデンスに基づく支援によって、こうした課題を解決するために、応用行動分析学がどのように貢献しうるのかについて、米国の動向を基に、わが国の現状を踏まえて検討した。米国においては、公的機関や関係団体が応用行動分析学の支援方法を推奨していた。そのエビデンスとして、シングルケース研究のメタアナリシスは、行動的介入が重度から軽度の知的障害を有する発達障害者の自傷や攻撃、常同行動を中心として、行動問題の低減に一定の効果をもち、機能的アセスメントがその効果に貢献していることを示していた。一方、適応行動の拡大を目指すpositive behavior supportは、エビデンスに先行して、障害のある個人教育法(IDEA)に反映され、急速に拡大していた。その背景には、米国における権利保障の制度的基盤や教育改革において、対象者の権利を保障する実質的な方法論を求める動きがあった。権利保障の基盤が不十分なわが国においては、行動問題に対する支援方法の不備が教育や福祉の制約に直結しうる。したがって、応用行動分析学のエビデンスに基づいて対象者の権利を保障していくことが極めて重要となる。そのためには、教育・福祉現場や行政当局と協働したエビデンスの開発や使用の方向性が考えられた。

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著者
青木得三 [著]
出版者
大政翼賛会宣伝部
巻号頁・発行日
1943