著者
須摩 靖彦
出版者
日本土壌動物学会
雑誌
Edaphologia (ISSN:03891445)
巻号頁・発行日
no.84, pp.25-56, 2009-03-31
被引用文献数
2
著者
鷲見 洋一 井田 尚 井上 櫻子 真部 清孝 小嶋 竜寿 逸見 竜生 隠岐 さや香 小関 武史 寺田 元一
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

『百科全書』に散在する典拠データへの関心が私たちの研究の出発点であった。この大事典は16世紀から18世紀にかけての複雑なテクスト間の照合関係の歴史に与しており、コピー・ペーストこそが項目著者の常套手段だった。私たちが開発するデータベースは『百科全書』に含まれる無数の典拠情報を検討する「典拠研究」を実践することで、この歴史に迫ろうとするものである。抽出するデータは「著者」と「タイトル」に関するもので、それらの多くが不完全な形で表記されているため、常時「正規化」という厄介な作業を強いられる。
著者
岡田 光正 木下 富雄 吉良 龍夫 黒岩 澄雄 篠崎 吉郎 島津 康男 寺本 英 森下 正明 山口 昌哉 増山 博行 永平 幸雄
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.65-102, 1975-05-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
照沼 かほる
出版者
福島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究は、アメリカにおいて19世紀からさまざまな形で展開される「少女・女性の成功物語」を、ゴシック的要素と結びつけることで、「プリンセス(願望の)物語」と位置づけ、それを用いることで、アメリカの映像作品に描かれる「プリンセス」と、一見それとは対照的とみなされてきた「戦う女性」が、ともにゴシックの呪縛を帯びた、共通の矛盾・問題点をはらんでいること、またそれが広くアメリカ文化に浸透しつづけている女性像の問題と結びついていることを、アメリカの映像作品の分析を通して、論じるものである。
著者
大井 学
出版者
Japanese Association of Communication Disorders
雑誌
聴能言語学研究 (ISSN:09128204)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.224-229, 2002-12-30
被引用文献数
2

最近の他者理解研究と語用論研究の進歩に支えられて,高機能広汎性発達障害をもつ個人に対するコミュニケーション支援が有望となり始めている.それには彼らの適応改善や精神障害の予防効果も期待できる.しかし,彼らの語用障害の広大さと根深さについての明確な理解なしには,専門家の努力は無効となることが懸念される.技法の妥当性に関するこの視点からの十分な吟味がないまま,伝達スキルを訓練したり会話の知識を教えたりしても,役に立たないばかりか,彼らの混乱と不安を増やすことにさえなりかねない.今のところ次の3つが実行可能なアプローチとして考えられる.(1)彼らと周囲とのコミュニケーションの崩壊の修復,(2)周囲の人々が効果的なコミュニケーション戦略を用いるよう促す,(3)高機能児・者同士の仲間体験機会の提供.いずれの場合も彼らとのコミュニケーションに関する専門家のリフレクションが重要な鍵となる.
著者
深見 かほり
出版者
東京大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2011

本研究では居住者組織主体で住宅地および周辺環境の空間の維持管理に取り組んでいる戸建住宅地の居住者組織を対象に、ヒアリング調査および現地悉皆調査を行なった。本年度はこれまで対象としてきた開発住宅地だけでなく、既成住宅地の居住者組織も調査対象とした。今回の開発戸建住宅地の調査では、設計段階における開発コンセプトが現在のまちなみ維持活動や居住者組織の運営へのどのように影響をしているかという点も調査項目に加えた。まず、建築家宮脇檀が設計した東京都日野市の「高幡鹿島台ガーデン54」では、居住者が設計コンセプトを理解・継承しつつ、開発後30年を経た中で新規居住者を取り込みながら新たな住環境維持活動に取り組んでいる実態が確認できた。また、大手ディベロッパーが開発した、東京都武蔵野市の「ファインコート武蔵境」においては住環境運営活動を行なう居住者組織はないが、設計段階でまちなみ形成とコミュニティ形成を促すものとして敷地内に植栽帯を施すことでまちなみとして植栽帯が続く沿道となるような空間的な仕掛けをした結果、意図通り居住者は植栽を通してまちなみ維持への意識が高まり、また植栽管理を通した近所付き合いが行なわれていることがわかった。一方、既成住宅地の調査では東京都目黒区の既成住宅地の組織化されていない主婦グループが5年以上継続的に続けているハロウィンのイベント活動の事例から、これまで従来の地域組織が担ってきた地域活動とは異なる新しい地域運営の可能性が伺えた。また、沖縄県北中城村大城の「大城花咲爺会」では、世界遺産を有する村内の住環境維持を高齢者組織が中心となり村の伝統や文化を守りつつ美化活動を行っていること、高知県安芸市の「土居廓中保存会」の活動では伝統的集落の保存を中心とした住環境の維持を若手の新規居住者が中心になり取り組んでいる実態が確認できた。今年度の調査を通し、設計段階での住宅地の空間的デザインはその後の住環境運営活動に影響する可能性、また住環境運営活動を担う人材について従来型の地域組織によらない新たな組織構成の知見を得ることが出来た。
著者
永野 秀尚 柏野 邦夫 村瀬 洋
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.82, pp.67-72, 2001-08-04
被引用文献数
2

本稿では、音や映像のメディア探索のための曖昧文字列照合法を提案し その類似音楽検索への適用を検討する. ここで類似音楽検索とは多重奏音楽の音響信号を検索キーとして 長時間の音楽から検索キーに類似する部分を探索することである. この探索においては 信号間の類似度と信号の伸縮を考慮しなければならないことと 探索に時間がかかることが問題である. そこで 符号間の類似度を表現する類似度行列を導入し これに基づき符号系列化された信号間で 伸縮を考慮した探索を 類似度行列のスパース性により高速に行う曖昧文字列照合法を提案し この類似音楽検索に適用した. 30曲の類似音楽サンプル用いた予備実験では 曖昧文字列照合法により 従来のDPマッチングを用いたずらし照合法と比べ 約4倍高速な探索が行えた.We propose a Similarity-Based String Matching method for media information retrievaland its application to similar-music retrieval.The media information retrieval is here defined as detecting all the segments that are similar to a specified audio or video segments on a long audio or video stream. In such a task, we must consider similarities between features, deal with temporal stretching or shrinking, and also realize quick searching. Thus, the proposed method introduces a similarity matrix with a similarity enhancement technique and the DP matching method with a newly developed acceleration technique. Experiments using 30 similar-music pieces show that the proposed method can retrieve similar music fragments approximately four times faster than the conventional DP matching method, maintaining the same accuracy.

4 0 0 0 OA 西洋夜話

著者
寧静学人 著
出版者
翰林堂[ほか]
巻号頁・発行日
vol.2集, 1873
著者
Ban Hiroshi Yamamoto Hiroki Hanakawa Takashi Urayama Shin-Ichi Aso Toshihiko Fukuyama Hidenao Ejima Yoshimichi
出版者
The Society for Neuroscience
雑誌
The Journal of neuroscience : the official journal of the Society for Neuroscience (ISSN:02706474)
巻号頁・発行日
vol.33, no.43, pp.16992-17007, 2013-10-23
被引用文献数
35

モノの背後を見る脳の仕組みを解明 -視対象の部分像から全体像を復元する第1次視覚野の活動をfMRIで観察-. 京都大学プレスリリース. 2013-10-23.
著者
青木 慎一 倉光 修
出版者
一般社団法人照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.91, no.4, pp.195-198, 2007-04-01
被引用文献数
2

Studies of insect vision have led to the identification of light wavelengths that contribute to attracting them. Luminaires that attract fewer insects have been developed by excluding those parts of these wavelengths which do not influence the human vision significantly. Also, it is important to numerically determine the capacity of light to attract insects, in evaluating this capacity regarding various light sources and luminaires. Proposals have been put forward to define a new index of insect attraction based on light spectral sensitivity, intensity, luminaire efficiency etc.
著者
岡本 真
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.52-57, 2011
参考文献数
10

本特集の総論として, 主に日本における図書館・情報センター, 博物館・美術館, 文書館等におけるソーシャルサービス活用の歴史の回顧と展望を行う。同時にこれからのソーシャルサービス活用において超えるべき課題について, 1.ソーシャルサービス, ひいてはウェブのサービスを活用する意義の理解不足, 2.希薄な費用対効果の意識, 3.職員のスキル不足と組織の理解不足の3点を指摘し, 最後に今後のさらなる活用が望まれるソーシャルサービスを10点紹介している。
著者
Bei Zhou Hisami Yamanaka-Okumura Sayaka Seki Hiroshi Tatano Chisaki Adachi Eiji Takeda
出版者
徳島大学医学部
雑誌
The Journal of Medical Investigation (ISSN:13431420)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1.2, pp.118-125, 2014 (Released:2014-04-04)
参考文献数
25
被引用文献数
1 4

In general, vegetables are abundantly consumed in a calorie-restricted diet to achieve sufficient satiety through fresh food or various cooking methods. In this study, we examined the effects of different cooking methods on appetite and specific perceptions of the food after consumption; eating approaches were also analyzed by meal duration. A total of 153 individuals aged 20-59 years were assigned to 2 groups: raw vegetable or boiled vegetable meals, including packed meals that were served as test meals with the same energy and vegetable amount. Subjective levels of sensory properties and meal duration were assessed over time using visual analog scales, including questionnaires. Results showed that meal duration was significantly longer for raw vegetable meals than boiled vegetable meals, and there were significantly stronger correlations between meal duration and fullness. A higher degree of fullness was provided by a raw vegetable meal than a boiled vegetable meal, especially in men. However, an excess of raw vegetables led to overall insufficient satisfaction. Taken together, these findings suggest that cooking methods should be altered for different situations with an adequate amount of vegetables, and the meal duration should be recommended to be given as much attention as cooking methods. J. Med. Invest. 61: 118-125, February, 2014
著者
竹熊 美貴子 大村 厚子 斉藤 貢一
出版者
Society of Indoor Environment, Japan
雑誌
室内環境学会誌 (ISSN:21864314)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.35-39, 2005
被引用文献数
4

学校施設における室内空気中化学物質濃度の低減化対策として, 換気による効果を確かめる実験を行った。すなわち, 埼玉県内の工業高校を調査対象施設として, 夏季の長期休暇期間中に, 教室内空気中化学物質濃度を換気の前後で測定する方法で行った。<BR>測定した5教室(4普通教室, 1実習室)のうち4教室(3普通教室, 1実習室)から室内濃度指針値を超えるホルムアルデヒドが検出された。その後, 10分間の自然換気を行った普通教室では, ホルムアルデヒド濃度は72%減少し, 室内濃度指針値未満となった。また, アセトアルデヒド濃度も50%減少していた。一方, 窓のない実習室においても, 扇風機を使用した機械換気を行うことでアルデヒド類を低減させることができた。<BR>揮発性有機化合物 (VOC) について, 普通教室では測定対象とした46物質中15~17物質が検出され, 実習室では21物質が検出された。しかし, 換気後, それぞれの教室内気中VOC濃度は換気前に比べて著しく減少し, 2~5物質が検出されたのみであった。この結果, 総揮発性有機化合物 (TVOC) として, 換気により約80~90%の減少であった。
著者
江本 正喜
出版者
公益社団法人 日本視能訓練士協会
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.27-37, 2012 (Released:2013-03-15)
参考文献数
43

実用化を迎えたステレオ方式3D映像は、2D映像による生体影響に加えて、視聴者に両眼立体視に伴う視覚疲労を起こす可能性が懸念される。この視覚疲労の要因、機序、防止方法を検討するため、視覚疲労要因をあらためて整理した。まず、実体視の例から類推して左右像の融像努力が必要となるような疲労要因を、非原理的要因である左右像差と、原理的要因である水平両眼視差に分類した。この分類に基づく2つの疲労評価実験を、主に視機能変化を指標として行った。実験1では両要因が混在する状態での疲労評価を行い、2D映像と3D映像による視覚疲労の差を検証した。その結果、2Dより3Dの方が疲労が大きいことが示唆された。実験2では、原理的要因のみが存在する疲労負荷による疲労評価を行った。その結果、快適視域を超える大きい輻湊負荷や、その時間変動が視覚疲労の原因となることが示唆された。これらに基づき、見やすく、視覚疲労の少ない良質な3D映像の制作のために次を推奨する。(1)左右映像の差を最小化すること、(2)視聴者に提示される両眼視差分布とその時間変化を統制すること、(3)瞳孔間隔の狭い年少者への配慮を行うこと。また、課題として、3D映像視聴による発達への長期的影響は不明であることを指摘し、さらに、若年者の視聴環境を十分に管理する必要性と、これらの問題に配慮ができる番組制作者の育成や経験の蓄積が急務であることに言及する。
著者
勝山 貴之
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

16世紀の英国は, 強大なカトリック勢力と対峙するなか,地中海における交易路の開拓に腐心していた。エリザベスに残された唯一の道は,北アフリカや東地中海のイスラム教国と通商条約を結ぶことであった。しかし,オスマン帝国をはじめとする異教国との同盟に対して, 英国人たちは不安を抱かずにはおれなかった。彼らは,異教の文化によって,自国の文化が浸食されてしまうのではないかと恐れたのである。異教の「他者」と接触した英国人の精神的葛藤は,劇の中にどのような形で描かれたのか。東洋での異文化体験を綴った旅行記を手掛かりに,「他者」との遭遇を描いた劇の分析を試み,『シェイクスピアと異教国への旅』としてまとめた。