著者
笹山 大輔 袁 尚民 畠中 知子 深山 浩 東 哲司
出版者
The Society of Crop Science and Breeding in Kinki, Japan
雑誌
作物研究 (ISSN:1882885X)
巻号頁・発行日
vol.67, pp.35-40, 2022 (Released:2022-10-21)
参考文献数
14

O. glumaepatula浮稲型系統IRGC105668とO. sativa非浮稲品種T65の交配を経て作出された31のO. sativa/O. glumaepatula染色体置換系統 (GLU-ILs) の深水に対する節間の伸長反応を調査した。29のGLU-ILs系統において深水下での節間伸長がみられた。それらのうち,O. glumaepatulaのIRGC105668に由来するSK2遺伝子・SK2-like遺伝子をもつGLU-IL135と,IRGC105668に由来するACE1遺伝子をもつGLU-IL110は,最も節間伸長が促進された系統であった。しかしながら,GLU-IL104とGLU-IL107はIRGC105668に由来するSD1遺伝子をもつが,これらの系統の節間伸長は強くは誘導されなかった。これらの結果は,SKとACE1はO. glumaepatulaの深水下での節間伸長に関与し,それらの寄与は同程度であることを示唆する。

3 0 0 0 OA 一遍上人絵伝

著者
聖戒 撰
出版者
巻号頁・発行日
vol.[8],

3 0 0 0 OA 一遍聖繪

著者
[聖戒] [撰]
巻号頁・発行日
vol.[4], 1000
著者
品田 瑞穂 山岸 俊男 谷田 林士 高橋 知里 犬飼 佳吾 小泉 径子 横田 晋大 三船 恒裕 高岸 治人 堀田 結孝 橋本 博文
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.81, no.2, pp.149-157, 2010 (Released:2010-09-09)
参考文献数
31
被引用文献数
1 1

Cooperation in interdependent relationships is based on reciprocity in repeated interactions. However, cooperation in one-shot relationships cannot be explained by reciprocity. Frank, Gilovich, & Regan (1993) argued that cooperative behavior in one-shot interactions can be adaptive if cooperators displayed particular signals and people were able to distinguish cooperators from non-cooperators by decoding these signals. We argue that attractiveness and facial expressiveness are signals of cooperators. We conducted an experiment to examine if these signals influence the detection accuracy of cooperative behavior. Our participants (blind to the target's behavior in a Trust Game) viewed 30-seconds video-clips. Each video-clip was comprised of a cooperator and a non-cooperator in a Trust Game. The participants judged which one of the pair gave more money to the other participant. We found that participants were able to detect cooperators with a higher accuracy than chance. Furthermore, participants rated male non-cooperators as more attractive than male cooperators, and rated cooperators more expressive than non-cooperators. Further analyses showed that attractiveness inhibited detection accuracy while facial expressiveness fostered it.
著者
船木 祝
出版者
人体科学会
雑誌
人体科学 (ISSN:09182489)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.13-22, 2022-08-15 (Released:2022-08-28)
参考文献数
21

新型コロナウイルスの感染症拡大は、人間に潜在的にあった孤独感を浮き彫りにした。社会的ネットワークの欠如により、それまで活動において紛れていた、親密な関係性の欠如による情緒的孤独問題が浮き彫りになった。 以上のテーマを扱うために、まず、新型コロナウイルス感染症拡大前後から高齢者の孤立及び孤独についてなされている重要な研究において、孤独感を和らげるためにどのような提言がなされているかを概観する。次に、ドイツを代表する高齢者の心理学研究者の一人であるフィリップ(Sigrun-Heide Filipp)らが、危機的出来事に遭遇した高齢者の情緒的支援のあり方について、どのような考察をしているかを辿る。最後に、フランスのカルメル会修道女、リジューの聖テレーズ(Thérèse de Lisieux)の小さき道の思想、及びその思想に日本人とキリスト教の接点を見出そうとした、一人のカトリック司祭奥村一郎の論述を辿り、日本における情緒的支援の場の形成のための、ひとつの示唆を得たいと考える。
著者
岡島 純子 中村 美奈子 石川 愛海 東 美穂 大谷 良子 作田 亮一
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
認知行動療法研究 (ISSN:24339075)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.47-60, 2021-01-31 (Released:2021-05-18)
参考文献数
32

本研究では、不安症状がみられる小学2~6年生の自閉スペクトラム症(ASD)児とその親に対して、認知行動療法(CBT)と親訓練(BPT)を実施し、その効果を検討した。1回120分のCBTセッションを6回、BPTセッションを6回実施した。参加者は、12組の親子であった。親と教師により、子どもの不安症状、自閉的行動特徴、情緒と行動の問題について事前、事後に評価された。自己評定の不安症状も事前と中期(CBT後)に評価された。t検定の結果、自己評定による不安症状は、「社会恐怖」において、事前よりもCBT後のほうが減少する傾向がみられた。自閉的行動特徴では、親評定の「対人的気づき」、「対人コミュニケーション」、「対人応答性尺度合計」、情緒と行動の問題では、教師評定の「仲間関係の問題」が、事前よりも事後のほうが有意に減少していた。一方で、親の精神的健康度に変化はみられなかった。

3 0 0 0 OA 五十路の驛

著者
豊國 画
出版者
林屋
巻号頁・発行日
1852
著者
古田 貴志
出版者
鹿児島大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

エスシタロプラム(商品名 : レクサプロ錠)は, 2011年7月に薬価基準収載され, うつ病に対して用いられる選択的セロトニン再取り込み阻害剤である. 添付文書の「用法・用量に関連する使用上の注意」として, 「肝機能障害患者, 高齢者, 遺伝的にCYP2C19の活性が欠損していることが判明している患者(Poor Metabolizer)では, 本剤の血中濃度が上昇し, QT延長等の副作用が発現しやすいおそれがあるため, 10mgを上限とすることが望ましい」との記載があるが, CYP2C19活性欠損患者が日本人で約20%と多く, 2012年6月に禁忌事項として, 「QT延長のある患者」が追記されたにも関わらず, 日本人においてCYP2C19活性欠損を含む因子と副作用のリスクについて考慮されていない. そこで, 本研究では, 日本人におけるエスシタロプラムのQT延長のリスクについて解析を行った.2013年度に鹿児島大学病院でレクサプロ錠を服用された患者は96名(入院25名, 外来71名)だった. そのうち, レクサプロ錠を10mg以上服用し, 肝機能などを元に減量の必要性を考慮すべき患者は28%(96名中27名)だった. また, そのうち心電図が検査されていたのは, 22%(27名中6名)だった. 一方, 心電図が検査されていた患者34名(入院20名, 外来14名)では, 82%(34名中28名)がレクサプロ錠の減量を考慮し10mg以下で服用されていた. 以上のことから, レクサプロ錠を減量する必要のある患者は多く, レクサプロ錠のQT延長のリスクが考慮されていないために, 心電図を検査されていないものと推測された.また心電図が検査されていた患者では, QTc間隔の平均は(Fridericia補正法, Bazett補正法で評価)は, 424/416msであり, 450以上が4名, 480以上が2名だった. QTc間隔が480以上の2名は, レクサプロ錠10mgで服用されており, QT延長のリスクとして, 女性・うっ血性心不全・高齢者(60歳以上)では一致したが, 低カリウム血症や添付文書で減量を考慮するように記載ある肝機能障害(Child-Pugh分類A)はみられず, 投与前の心電図を検査している1名は, レクサプロ錠追加後のQTc間隔増加はみられなかった. これらの症例は肝機能障害がなくレクサプロ錠の影響は少なかったものと思われるが, 今後は肝機能障害のある患者において, CYP2C19活性欠損の有無とエスシタロプラムの血中濃度を測定し, QT延長等の副作用のリスクを評価していく.
著者
稲益 秀成 船井 遼太朗 中島 康彦
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J105-D, no.12, pp.725-735, 2022-12-01

我々が開発した,CPUの構造に基づくリニアアレー型CGRAは,汎用プロセッサ上でのアルゴリズムのデバッグが容易であること,配置・配線の探索空間が小さくコンパイルが高速であることが特徴である.そこで,これらの特徴を活かしたJust-in-Time実行環境を開発した.これにより,様々なPE数の環境において,最適なマッピングを動的に生成できる.代表的なDCNNの行列積と畳み込み誤差逆伝播処理を評価した結果,JITコンパイル時間はわずか1~3秒であった.そして,行列サイズ2048 × 2048の場合,実行環境全体の実行時間に対するJITコンパイル時間は1.3%~22.18%となり,データサイズが大きい場合やカーネルが再利用可能な場合は,JIT方式の実行環境による高速化を確認できた.