著者
兒玉 英也 篠原 ひとみ 志賀 くに子 渡邊 美奈子
出版者
秋田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

妊娠末期の妊婦の定常状態の自律神経活動と妊婦のQOL(睡眠、メンタルヘルス、疲労感)との関係を調査したパイロットスタディの結果、睡眠の満足度と有意な関係が認められた。そこで160例の妊婦を対象とし、睡眠障害と安静時の心拍変動との関係を調査したところ、習慣的にいびきをかく妊婦の自律神経活動は交感神経優位にあると考えられた。64例の妊婦の夜間の動脈血酸素飽和度のモニタリングを行い心拍変動との関係を調査したところ、夜間に重度の低酸素症を経験した妊婦において副交感神経活動の減弱が認められた。妊婦の自律神経活動には潜在的な睡眠時無呼吸の影響が考えられ、看護介入を考慮する場合には考慮する必要がある。
著者
庭山 英雄 田中 嘉之
出版者
中京大学
雑誌
中亰法學 (ISSN:02862654)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.61-72, 1971-03-01
著者
上瀧 剛 矢田 晃嗣郎 内村 圭一
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.79, no.11, pp.1019-1024, 2013

Scale-space image theory, in which a Gaussian filter with set scale parameters is used to generate a series of blurred images, has become the basic technique of computer vision. We have proposed to apply a spectral theory to compress the scale space and demonstrated some applications such as blur image generation and SIFT. In this paper, as another application of spectral theory, we propose template matching method for blurred image. A basic idea of the proposed method is changing the scale parameter of the template to fit the input blurred image. Our experimental results show that the proposed method detects the XY position and scale of the target object accurately.
著者
陳 玲 飯島 康夫 池田 哲夫 中野 泰 田邊 幹
出版者
新潟県立歴史博物館
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

山古志地区は、2004年10月23日に突然襲ってきた新潟県中越地震で、一瞬のうちに、一部を除き、住宅の全壊、道路と田畑、山の崩壊など、これまで築かれてきた生活環境が完全に破壊された。地震後、行政措置として「全村避難」が決断された。避難所に引き続き、仮設住宅は、それまで維持してきたコミュニティを考慮した配置構成がなされ、それを暮らしの場とした被災生活が3年間続いていた。その間、「皆で山古志へ帰ろう」というキャッチフレーズ、いわゆる「帰村」をめぐって、集落移転、宅地と墓地の再編、住宅と墓の再建、水利と棚田の復旧活動などが展開されてきた。本研究では、人びとの暮らしや生きる知恵などを研究対象としてきた民俗学のこれまでの視点や方法を用いながら、現代社会という時間軸において、山古志地区の住民が災害に対して、いかに適応し対応し、そして、さまざまな葛藤する問題の中でいかに生活の再建に向かって取り組んできたのか、その実態の把握、記録、考察を行なった。「帰村」をめぐる復旧、復興活動を、いずれも生活再建、社会組織の再編過程そのものとして捉えた。
著者
高 存栄 応用地質研究会内モンゴル地下水調査班
出版者
地学団体研究会
雑誌
地球科學 (ISSN:03666611)
巻号頁・発行日
vol.53, no.6, pp.434-451, 1999-11-25
被引用文献数
10

内モンゴル河套平野の地下水ヒ素汚染地区は主として,平野の中部と西部に拡がる.ヒ素汚染のひどい地区は第四紀以来の断層運動に関連して形成された旧河道に沿って分布している.筆者らは数回のフイールド調査とヒ素含有量の分析によって,ヒ素がどこから供給され,どのようにして堆積物中および地下水中に集積したのかを調べた.本論は水文地球化学と地質学の立場から,ヒ素の移動・集積・再移動のメカニズム及び地質学的な背景について考察した.本研究によって,内モンゴル河套平野における地下水ヒ素汚染は,(1)自然の地質学と水文地球化学的プロセスによってもたらされたものと,(2)人為的な活動(かん漑用水の利用)の影響,この二つの原因を主として,進行したと判断される.汚染地区においては深度40m以浅に存在している粘土やシルト質粘土層などが高濃度のヒ素を含み,現在の地下水ヒ素汚染の主な原因層であると判断された.地層中へのヒ素の集積は,酸化・生物・コロイド作用によるものである.そのヒ素の供給源はおもに狼山山地にあるヒ素を含む硫化鉄鉱床・火成岩・変成岩などの風化・浸食産物であると推定される.ヒ素が地層から地下水へ溶出する原因は,多量のかん漑用水の浸透による地下の酸化還元電位および酸性・アルカリ性の条件変化にあると考えられる.
出版者
尚美堂
巻号頁・発行日
1912
著者
蓮井 淳 衣川 純一 菅 泰雄
出版者
一般社団法人 溶接学会
雑誌
溶接学会誌 (ISSN:00214787)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.18-28, 1973-01-25 (Released:2011-08-05)
参考文献数
1

A new underwater plasma welding process has been developed. In this process, viscous liquid is used in place of shielding gas to protect the part being welded from the surrounding water and to stabilize plasma arc.Welding experiments are done by using steel for welded structure of 6 mm in thickness and it is ascertained that this process can be put to practical use.Main results are summarized as follows:(1) Water glass is used as a typical viscous liquid.(2) Water glass shielding for the part being welded has a marked effect on stabilization of underwater plasma arc.(3) Water glass shielding has an effect on heat insulating of the part being welded and lowers the solidification rate of molten metal. Owing to this feature, the weld metal does not include a blowhole and the maximum hardness of the heat-affected zone adjacent to the bond is lowered considerably.(4) The weld resulting from this process has excellent mechanical properties, and especially its ductility and notch toughness can be improved remarkably, compared with those of the weld resulting from nonshielding.(5) Coefficient of viscosity and flow (feeding) rate of shielding water glass should be selected properly. However, the proper range of combinations of viscosity and flow rate may be relatively wide.

3 0 0 0 OA 西国太平記

著者
橘生斎 [著] 黒川真道 編
出版者
国史研究会
巻号頁・発行日
1915

3 0 0 0 日本篇

著者
藤澤衛彦編
出版者
中央美術社
巻号頁・発行日
1929
著者
佐分利 育代
出版者
鳥取大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

表現の対象が放つ質的特性(ダイナミクス)を聴覚障害児と視覚障害児がどのようにとらえ、ダンスの中で運動のダイナミクスとして表現しているのかをラバンの運動解析を手がかりに探った。対象は鳥取聾学校の中学部と高等部の生徒、鳥取盲学校の中学部生である。まず、花火大会に出かけ、その体験を一人でダンスで即興表現したものを比較した。(1)聴覚障害児:見たままをクリアに表現している。ダイナミクスは力の要素に欠けるVision Driveの傾向にある。指先まで使っている。屈伸、ジャンプ、ジェスチャーの動作で、対称的な形、大きな身体支配空間、空間を移動して、平面的に踊っている。(2)視覚障害児:内的体験から直接出てくるような表現である。ダイナミクスは空間(方向性)の要素の欠けるPassion Driveの傾向にある。胴と四肢を使っているが、肘までの使用である。移動、ジャンプ、落ちる、傾ける、手を着くの動作があった。対称、非対称の形があり、大きくない身体支配空間内で、身体の向きのまま動く結果空間が現れる。次に鳥取砂丘での体験をもとにした合同作品「砂の世界」をビデオより観察し、次のことを得た。(1)イメージを表現しようとして練った動きには、ソロでの表現にもそれぞれに観察されなかったダイナミクスの要素(聴覚障害児に力、視覚障害児には空間)が現れる。(2)聴覚障害児と視覚障害児がダンス表現を共有できるのは、即興表現に共通に観察された時間と流れのダイナミクスの要素によると思われる。流れの要素には力と空間(方向性)の要素が内在するとされることから、一緒に練習する中でリズム、運動の発せられる方向等共感できると思われる。また、ダンスが障害の種類、障害の有無に関わらず一緒に活動できるのは、次のような、そのグループに独特の運動のダイナミクスの体験があるからと考えられる。(1)場面の持つダイナミクスを踊る人全員で創り出している。(2)場面と場面のテンションの引き継ぎが共有される(3)作品の完成時、上演時は作品全体としてのダイナミクスと、グループの一体感が体験される。(4)上演では、障害や個人によって異なる原体験に内在するダイナミクスが共有される。内的体験におけるダイナミクスが運動に反映されるメカニズムは課題として残されている。