著者
小林 真
出版者
筑波技術大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

視覚障害者ボウリングを楽しむ当事者らのニーズをもとに、「投球フォーム検出と提示」「残ピン状況の読み上げ」「ボール軌跡の読み上げ」を目的とするシステム開発と検証を行った。フォーム検出に関しては、腕に装着した加速度センサから投球タイミングの検出が可能なことが分かった。また残ピン読み上げに関しては画像処理を利用してほぼ完璧な認識が可能であり、実際の練習に役立つシステムを構築できた。ボール軌跡については、深度センサで実現可能なことが分かった。さらにスポーツにおける状況の音声化は,プレーヤー自身だけではなく,応援や観戦をしている視覚障害者にとって重要なエンターテインメント要素になることが分かった.
著者
三野 たまき 南澤 信之
出版者
信州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

近年,被服製品に求められるコンセプトは見かけの美しさや製品の耐久性,扱いやすさなどに留まらず,その着心地までに波及し,ヒトの機能をも介助するための被服製品が望まれてきている.例えば,スポーツ選手が良い成績を残すために開発されたスポーツウエアや,人体の機能低下を介助するための製品の開発が望まれている.さて,これらの製品開発のためには,実験室レベルに留まらず,フィールドで実際に起こる被服内環境の実態を把握しなければならない.そこで,特定小型無線局を用いた被服内環境計測システムの開発を試みた.また,人体の呼吸代謝,血流速度,皮膚温,被服圧,下腿および足部の容積などの諸機能を指標とした,被服内環境の改善のために着目すべき因子とその影響についても明らかにした.被服内環境を知るためには,被服外環境や人体それ自身の因子を含めて初めて明らかになると考えた所以である.そこで,実験に用いた浴衣,ウエストベルト以外の実験衣は常に一定に保ち,ヒトが外部環境の変化に伴ってどのように変化するかを調べた.ヒトは地球上の生物であるがその地球環境の変化に伴って,呼吸代謝,皮膚温,血流速度,ウエストベルト圧,下腿および足部の容積は環境温度によって有意に変化することがわかった.つまり,積極的に環境温度を変えずとも,季節の推移に伴って変化しているのである.さらに,血流速度は日内変動し,ウエストベルト圧と下腿および足部の容積は有意に月経周期の位相によっても変動することがわかった.つまり,環境温や月経周期,日内変動を考慮に入れれば,より快適な被服環境を実現できるのである.このように,被服環境の実態を正確に捉えるために見過ごしてはならない因子の洗い出しとその影響について明らかにすることができた.今後,開発した特定小型無線局を用いた被服内環境計測システムを用いて,更に実生活に即したデータを蓄積し,人体の機能を介助する製品の開発に必要な基本設計指針を導き出す所存である.
著者
水崎 博明 水崎 博明
出版者
福岡大学
雑誌
福岡大學人文論叢 (ISSN:02852764)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.865-943, 2008-12
著者
佐川 馨
出版者
秋田大学
雑誌
秋田大学教育文化学部研究紀要. 教育科学 (ISSN:13485288)
巻号頁・発行日
vol.62, pp.93-102, 2007-03

The purpose of this research was to investigate the transition of "Japanese Music" in the "Course of Study for Music". This paper analyzed how the Course of Study had been revised between the tentative plan in 1947 and the revised one for high school in 1960. This research presented two findings. First, "Japanese Music" had been incorporated since the tentative plan in 1947. Second, every time the Course of Study was revised, the importance of learning "Japanese music" was emphasized, which led to the development of the common teaching materials and the publication of relevant guide books. However, if the teachers themselves do not appreciate "Japanese Music" , the teaching of "Japanese Music will be neither developed nor matured. It is important to reconfirm the idea and the meaning of the teaching of the other areas of music education as well as the teaching of "Japanese Music".
著者
孫 勝強
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.123-133, 2004-01-31

1987年にはじめて中国の故宮、万里の長城などがユネスコの「世界遺産リスト」に登録されて「世界遺産」となってから、現時点で(2003年10月現在)文化遺産と自然遺産は全部で29力所となった。筆者は10年前から毎年これらの世界遺産を訪ね歩いてきた。盧山、武当山、承徳、平遥古城及び今年新しく加わった雲南省の三江併流など三ケ所を除いてすべて訪ねた。中には敦煌の旅は四、五回を超えたが、その中で、去年の夏休みに始めて訪ねたチベット・ラサの旅は一年経った今も鮮明に脳裏に焼きつけられて忘れることができない体験であった。チベット語で「神の土地」、日照時間が長いことから「太陽の町」とも呼ばれているラサは、私はいつか行こうと心に決めていたが、そのいつかがようやく実現できたのは2002年の8月だった。それまでに憧れのラサへ行きたいと思ったことが何回かあったが、高山病のことを考えて見合わせた。トレーニングのつもりで、三年前に標高3, 200メートルのシャングリラと呼ばれている中甸を訪問した。二、三日滞在して白水台や松賛林寺などあちこち走り回ったが、何ともなかったので一応自信がついた。続いて二年前の夏に家族と一緒に世界遺産の麗江の玉龍雪山に登った。ロープウエィーのゴンドラで、標高4, 500メートルの地点まで行って、それから一時間半ぐらいかけて4, 900メートルの展望台に登りつめて30分ぐらい写真とビデオを撮ったりした後、下山した。今度も大丈夫だった。この体験でチベットへの旅の決心がついた。断っておくが、この文章は論文でも調査報告でもなく、ただ、私の体験を伝えることが出来れば幸いである。旅行中に日記をつけたので、旅行日記の形で書くことにした。
著者
浜田 亘曼 平沢 宏太郎 高藤 政雄 林 利弘
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.1-7, 1980-01-15

計算磯制御の分野では ソフトウェア生産性を向上させる有力な方法として高級言語化と問題向言語(POL:Problem Oriented Language)化の2つが考えられる.すなわち 汎用的な高級言語を用いて信頼度の高いプログラムを作成するか 特定応用分野の標準化された要求をプログラム仕様として記述させる機能を有する問題向言語を利用するかである.先に報告されている制御用計算機言語PCLの上位言語であるSPL(Software Production Language)は 上述の2つの側面を同時に満し得るように設計されている.本論文ではSPLのPOLへの応用について述べている.特にSPLの特徴的な機能である 手続きの構造化制御機能 手続きのインライン展開機能 豊富な手続き参照機能 PL/Iのそれを高信頼化の面で強化したコンパイル時機能等について論じている.また SPLの電力系統制御への応用例を用いて その効果を論じている.
著者
Byeong-mu Mun Tae-ho Kim Jin-hwan Lee Jin-youg Lim Dong-kwon Seo Dong-jin Lee
出版者
理学療法科学学会
雑誌
Journal of Physical Therapy Science (ISSN:09155287)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.563-566, 2014 (Released:2014-04-23)
参考文献数
21
被引用文献数
7 16

[Purpose] This study sought to identify the gait aspects according to the FES stimulation position in stroke patients during gait training. [Subjects and Methods] To perform gait analysis, ten stroke patients were grouped based on 4 types of gait conditions: gait without FES stimulation (non-FES), gait with FES stimulation on the tibialis anterior (Ta), gait with FES stimulation on the tibialis anterior and quadriceps (TaQ), and gait with FES stimulation on the tibialis anterior and gluteus medius (TaGm). [Results] Based on repeated measures analysis of variance of measurements of gait aspects comprised of gait speed, gait cycle, and step length according to the FES stimulation position, the FES stimulation significantly affected gait aspects. [Conclusion] In conclusion, stimulating the tibialis anterior and quadriceps and stimulating the tibialis anterior and gluteus medius are much more effective than stimulating only the tibialis anterior during gait training in stroke patients using FES.
著者
外間 ゆき 桂 正子 東盛 キヨ子 金城 須美子 宮城 節子 尚 弘子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.331-336, 1987-12-20
被引用文献数
1

琉球料理における豚肉の部位別加熱調理による脂質成分の変動について実験を行い、次のような結果を得た。1. 豚肉各部位の廃棄率は骨付きの豚足で最も大きく、次に肺臓、腎臓の順で大きかった。2. 加熱調理による重量変化値は筋肉組織で高く、皮部と結合組織の大きい部位では低かった。3. 一般成分は生肉に比べて調理肉では概して水分パーセントが減少し、たんぱく質の割合は増加した。脂質は肋骨肉、胃腸でその割合の減少がみられた。4. 総コレステロールは内臓に多量に含まれていた。5. 加熱調理による脂質量と総コレステロール量間の変動は正の相関が高く、p<0.01で有意であった。6. 皮付き三枚肉の長時間加熱による脂質量の経時変化では加熱初期の30分で4%、その後徐々に減少し4時間加熱で15%減少した。さらに調味加熱することで減少率は高くなった。7. 琉球料理における豚肉料理では、長時間加熱を行うことで脂質成分の減少の高いことが明らかになった。
著者
中村 哲 佐々木 裕 菊井 玄一郎 清水 徹
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.55, no.8, pp.345-350, 2005-08-01
被引用文献数
2

音声翻訳は, 日本語を喋ると英語やその他の外国語に翻訳して喋ってくれる, あるいは外国語を喋ると日本語に翻訳して喋ってくれるという技術である。音声翻訳を実際の生活のあらゆる場面で使えるものにするためにはまだ多くの課題が山積している。個別の技術で言えば, 音声認識, 翻訳, 音声合成といった要素技術を, 話し言葉を対象にいかにしてロバストで高精度にするか, そして, それらをいかに効果的に統合するかという音声翻訳特有の課題の解決が不可欠である。そこで, 本稿では, ATRが現在研究開発を進めている旅行会話を対象とした音声翻訳システムの解説を中心に, 音声翻訳研究の現状を紹介する。
著者
中村 哲 佐々木 裕 菊井 玄一郎 清水 徹
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.55, no.8, pp.345-350, 2005
参考文献数
8
被引用文献数
2

音声翻訳は, 日本語を喋ると英語やその他の外国語に翻訳して喋ってくれる, あるいは外国語を喋ると日本語に翻訳して喋ってくれるという技術である。音声翻訳を実際の生活のあらゆる場面で使えるものにするためにはまだ多くの課題が山積している。個別の技術で言えば, 音声認識, 翻訳, 音声合成といった要素技術を, 話し言葉を対象にいかにしてロバストで高精度にするか, そして, それらをいかに効果的に統合するかという音声翻訳特有の課題の解決が不可欠である。そこで, 本稿では, ATRが現在研究開発を進めている旅行会話を対象とした音声翻訳システムの解説を中心に, 音声翻訳研究の現状を紹介する。
著者
藤本 由香里
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

次の各地を訪れて、現地のマンガ文化の在り方、その中での日本マンガの出版・流通状況について、市場調査および出版社・関係者への聞き取り調査を行った(中国・香港、韓国・タイ・ベトナム・インドネシア・シンガポール、フランス・ドイツ・イタリア、アメリカ)。その結果明らかになったのは、海外、とくにアジアでは、マンガは書店ではなく、ニューススタンドや専門店で売られることが多いということと、学習マンガの意外な存在感である。これは、学習マンガだけは書店で売られるという理由が大きい。また、アジアで読み切りマンガの人気が高いのも、バックナンバーが買えないという理由も大きいと考えられる。

3 0 0 0 OA 子供の無線学

著者
菊谷秀雄 著
出版者
電子社
巻号頁・発行日
1943
著者
新海 宏成
出版者
山形大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2010

本研究の主たる目的は,サッカーのロングスローインについて,その動作の特徴を明らかにすることであった.大学サッカー選手のスローイン動作を対象として3次元動作分析を行った結果,飛距離の大きな選手には「体幹の大きくかつ効果的なタイミングでの動き」,「前方よりのリリースポイント」といった特徴が認められた.これらの動きは,ボールに対する投球方向への作用力を増大させ飛距離を大きくする効果があり,また視覚的にも判断しやすいポイントであることから指導の現場で有効な評価指標となり得ると考えられた.
著者
中塚一碧楼 著
出版者
海紅社
巻号頁・発行日
1920