著者
Management of Elevated Cholesterol in the Primary Prevention Group of Adult Japanese (MEGA) Study Group
出版者
社団法人日本循環器学会
雑誌
Circulation journal : official journal of the Japanese Circulation Society (ISSN:13469843)
巻号頁・発行日
vol.68, no.9, pp.860-867, 2004-08-20
被引用文献数
9 49

Background Although cholesterol management reportedly reduces fatal and non-fatal coronary heart disease (CHD) events in subjects with or without evident atherosclerotic disease, it is still uncertain whether these benefits extend to Japanese. Methods and Results The study group comprised 8,009 subjects with mildly elevated total cholesterol who were randomized to treatment with 10-20 mg pravastatin plus diet (2,691 women, 1,267 men) or diet alone (2,758 women, 1,293 men). The groups were extremely well balanced with respect to baseline demographics and risk factors such as blood pressure and plasma lipids. Over a 5-year period of follow-up, the primary end-points will be a composite of fatal and non-fatal coronary events. Secondary end-points will include stroke and transient ischemic attack, all cardiovascular events and total mortality. Conclusions The 2 groups will be followed up until the end of March 2004 and end-points will be analyzed by full analysis set. (Circ J 2004 ; 68 : 860-867)

20 0 0 0 OA 口絵

著者
クレインス フレデリック
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 = NIHON KENKYŪ
巻号頁・発行日
vol.56, 2017-10-20
著者
田中 和広 東田 優記 村上 裕晃
出版者
日本水文科学会
雑誌
日本水文科学会誌 (ISSN:13429612)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.137-150, 2013-11-30 (Released:2014-01-16)
参考文献数
21
被引用文献数
3 5

紀伊半島の中央構造線近傍に湧出する流体は水質,酸素水素同位体比,ヘリウム同位体比などにより,スラブ起源と考えられる有馬型熱水が混入していることが想定される。本研究では地下水や河川水の地化学特性の検討を行うとともに,露頭における地質学的観察結果にもとづき,流体の上昇経路の検討を行った。流体は幅15 km以内に分布するMTLおよびそれに平行な分岐断層に伴われる断層破砕帯に沿って上昇する。その結果,北部の分岐断層からは主に高塩濃度のNaCl型およびCa(HCO3)2型地下水が,南部のMTLからは一部にCl-の溶存量の高い地下水を含むCaSO4型とCa(HCO3)2型地下水が湧出する。流体は,被圧された局所地下水流動系による希釈を受け,河川と断層の交差する箇所で局地的に湧出している。断層破砕帯中のカタクレーサイトや微小割れ目は方解石脈に充填されており,流体は断層破砕帯を上昇する際に,これらにも浸透し,炭酸カルシウムを沈殿させたものと考えられ,その結果,上昇経路は閉塞され,流出箇所の移動を引き起こしたものと考えられる。
著者
安村 通晃 渡邊 恵太
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.26, pp.109-116, 2008-03-08
参考文献数
28

ビデオゲームの進化の方向性をインタラクションデザインの立場から考察する。近年のビデオゲーム(以下では単にゲームと呼ぶ)は、対象ユーザの拡大、コンテンツの広がりと言う 2 点において、従来のゲームとは明らかに違う様相を呈している。これをここではゲーム 20 と呼び、従来のゲームをゲーム 10 と呼ぶ。従来のゲーム (ゲーム 1.0) とこれからのゲーム (ゲーム 2.0) の各々について、インタラクションデザインとの関係性、つまり、ゲームのインタフェースのコンピュータインタフェースに及ぼすべき影響と逆にコンピュータインタフェースがゲームのインタフェースに与える影響の両者を、具体的な事例に即して論じる。この論点から、ゲームのインタフェースおよびコンピュータのインタフェースのそれぞれの、今後の方向性についても言及する。In this paper, the authors argue on the evolution of video games from the viewpoint of interaction design. Recent video games have unique trends that they have newer user layers and their contents enter a newer domains. These points are quite different from the older games and their contents. Therefore we call the newer games as Game 2.0 and the older ones as Game 1.0. The authors also discuss about the relationship between the game interface and computer interface, and how each of them influences to the other and vice versa.
著者
中澤 勇一
出版者
The Shinshu Medical Society
雑誌
信州医学雑誌 (ISSN:00373826)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.291-300, 2010 (Released:2010-12-22)
参考文献数
48
被引用文献数
4
著者
佐藤 翔
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.56, no.7, pp.414-424, 2013-10-01 (Released:2013-10-01)
参考文献数
40
被引用文献数
5 3

本稿ではオープンアクセス(OA)運動の背景から現在までの流れを概観し,現在のOA運動における争点を整理する。現在,Gold OAはビジネスとして成立することを示し,Green OAは機関リポジトリ等においては成功しているとは言えないが,助成機関によるOA義務化を伴うことで成功例が現れている。そして公的助成研究に対するOA義務化の方針は確実に広がりつつある。商業出版者もOAを受け入れ,OA運動における主導権をめぐって図書館と対立するようになっている。その中で問題となっているのが再利用可能性とエンバーゴである。
著者
江川 拓也 山梨 高裕 冨澤 幸一
出版者
公益社団法人 日本地震工学会
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.1_352-1_364, 2016 (Released:2016-01-28)
参考文献数
29

本報は、特殊土でありながら既往の液状化判定法では特別な取り扱いがされていない火山灰質土の液状化特性の把握と評価を目的に、1993年北海道南西沖地震と2003年十勝沖地震で火山灰質地盤の液状化が確認された地点またはその近傍において実施した原位置調査および室内土質試験結果から考察を行った。その結果、現行の液状化強度比RL推定式では、火山灰質土のRLを過小評価しており、現行のRL推定式への新たな係数や補正値、または、火山灰質土特有のRL推定法が必要であることを明らかにした。
著者
中村 禎子 奥 恒行
出版者
Japanese Association for Dietary Fiber Research
雑誌
日本食物繊維学会誌 (ISSN:13495437)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.34-46, 2005-06-30 (Released:2010-06-28)
参考文献数
23

各種食物繊維素材各59をヒトに摂取させ,8時間の呼気水素ガス排出量から相対的発酵分解率を推定し,それに基づいて各食物繊維素材の有効エネルギー評価を試みた。エネルギー評価の基準には,消化されず,腸内細菌によって完全に資化され,有効エネルギーが2kcal/9であるフラクトオリゴ糖を用いた。得られた結果は以下の通りである。1)難消化性糖質であるラクチュロース,トレハロース,およびフラクトオリゴ糖摂取後の呼気水素ガス排出は,その糖質の消化性と摂取量に依存して変化した。2)フラクトオリゴ糖を2kcal/9としたとき,水溶性食物繊維であるポリデキストロース,難消化性デキストリン,酵素部分分解グアーガム,低分子化アルギン酸一Na,グルコマンナンの有効エネルギー量はいずれもlkcal/gとなった。3)難消化性デンフ.ンの有効エネルギー量はOkcal/gであった。4)不溶性食物繊維であるセルロースもゆっくり発酵分解され,その有効エネルギー量は1kcal/gであった。 以上の結果,呼気水素ガス試験:を用いて発酵分解性を評価することが可能であることが明らかになった。ここに示したエネルギー値は,試験物質摂取後8時間まで30分毎に排出された呼気水素ガス量に基づいて算出された結果である。8時間以降も発酵分解は持続しているので,さらに観察時間を長くすると異なった値になることを認識する必要がある。

20 0 0 0 OA むぢなの敵討

出版者

『むぢなの敵討』(ルビ=かたきうち、なお「敵」は字が違う) 赤小本。現在確認できる「赤小本」は2点か3点しか存在せず、そのうちの1点。改装だが題簽が残っている。昔話「かちかち山」の古い形。主人公「狢(むじな)」は狸の誤称であり、前半の話を題名にしているのが古風。題名左の小書き「うさぎのちりく」は「兎の知略」で後半の話を示し、全体としては、のちに「兎大手柄」さらには「かちかち山」と呼ばれる話となる。山で畑打ちする爺に婆が持ってきた昼飯の団子を爺が箸で挟むとむぢなの穴に落ち、勿体ないので穴を掘り返すと、大きな古むぢなを掘り出す。この発端は「鼠の浄土」と同型である。爺はこのむぢなの四足を縛って婆に家へ持たせる。婆がむぢなを天井に吊し臼で粟を搗いていると、むぢなが「わたしが搗きましょう」と言うので婆は縄を解く。むぢなは「搗きこぼしたら互いに拾いましょう」と約束し、わざとこぼして婆が拾うところを手杵で搗き、婆を殺して汁に炊き、婆の布団をかぶって寝たまま、帰った爺に「むぢな汁を煮ておきました。わたしは病気で起きられません。」と爺に十分食べさせて躍り出、駆け出して「婆食らいの爺め、かま」と途中で終わる。題簽にある「うさぎのちりく」は欠けている。現在この一点しか存在せず、後半を確認することはできない。後半について推定すると、現在実質5丁なので、後ろ見返しの半丁分に続きがあって前半が終わり、2冊物だったか、または、さらに5丁続いて全10丁となり後半の話まで終わるのであろう。絵は、盤切の団子と爺婆、むぢなを捕らえる、吊されたむぢなと粟を搗く婆、粟を拾う婆と杵を振り上げるむぢな、むぢな汁と思って婆汁を食う爺の5場面。版の様式は、絵の上部を二重の雲形で仕切り、文がある。文字と絵が醸す古拙な味は他に類がないが、古くなされた覆刻との見方もある。角書の「本年/四ツ切」は「今年の四ツ切本」の意味であろう。約13.0cm×9.0cmで、美濃半紙を四ツ切にした寸法の紙を1丁とし、二つに折った形に相当する。(木村八重子)
著者
刀川眞
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.27(2006-IS-095), pp.59-62, 2006-03-16

サマータイム制の導入による情報システムへの影響について事前に検討すべきであるという問題提起を受け、研究会が中心となり予備的検討を行った。具体的には、サマータイムの開始と終了に応じて情報システムが認識するタイマを変更する場合と変更しない場合とに分け、航空機運行システムの影響や食品衛生法との関係など、幾つかの想定事象を抽出した。結論として、情報システムへの影響は多岐に渡ると考えられ、対応策を提示するには現場で生じる具体的事象をより多く収集しなければならないが、サマータイム制導入の動きは、それほど高まっているとは言いがたい。このため現時点で十分な情報を入手することは困難なため、社会的にサマータイム導入の機運が高まってきた時点で、再度、検討の継続を判断するものとした。
著者
安岡 孝一 ウィッテルン クリスティアン 守岡 知彦 池田 巧 山崎 直樹 二階堂 善弘 鈴木 慎吾 師 茂樹
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.323-331, 2018-02-15

古典中国語(漢文)の解析手法として,MeCabを用いた形態素解析手法を提案する.本手法では,漢文の動賓構造を表現すべく,4階層の「品詞」からなる新たな品詞体系を構築し,それに基づくMeCab漢文コーパスを設計した.合わせて,MeCab漢文コーパスを入力するための専用ツールとして,XEmacs CHISEをベースとしたコーパス入力ツールを開発した.また,MeCab漢文コーパスを効果的に管理し,さらには品詞体系のリファクタリングを行うべく,MeCab漢文コーパスのLinked Data化を行い,WWW上で公開した.さらに,MeCabを用いた漢文形態素解析の応用として,漢文における固有表現の自動抽出に挑戦した.結果として,地名の自動抽出は高精度に行うことができたが,官職・人名の自動抽出はそれぞれに課題が残った.