著者
長谷川 裕峰
出版者
叡山学院
雑誌
叡山学院研究紀要 (ISSN:03892182)
巻号頁・発行日
no.38, pp.39-70, 2016-03
著者
Yasufuku Ryo Ueno Yamato Miyazaki Syuji
出版者
京都大学学際融合教育研究推進センター高大接続科学教育ユニット
雑誌
ELCAS Journal
巻号頁・発行日
no.3, pp.101, 2018-03

古典系の相空間の幾何学的構造(周期性を表す「島」やカオスの「海」)が対応する量子系のエネルギー準位の統計性に反映されることが知られている. エネルギー準位が反発したり, 引き合ったりした結果, エネルギー準位の間隔の分布関数にその特徴が現れる. このような間隔の分布については, 人間の行動にも表れる. 鴨川に腰掛けるカップルの間隔が等間隔になるという「法則」が知られているが, 鴨川のカップル間隔に関する統計性を求める. 座っているカップルのみならず, 歩く人, 走る人, 自転車の間隔についても議論したい.
著者
竹内 祥一朗
出版者
一般社団法人 人文地理学会
雑誌
人文地理 (ISSN:00187216)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.1-20, 2020
被引用文献数
1

<p>本稿は,近世の官撰地誌史上の重要史料である『筑前国続風土記』の編纂過程を検討し,さらにこれと福岡藩政や作者である藩儒・貝原益軒の知的実践との関係を論じ,その成果を近世官撰地誌史に位置づけるものである。まず,『筑前国続風土記』の編纂過程について,日記や藩政史料などを用いて検討した。その結果,『筑前国続風土記』の地理情報は藩の支配機構を回路として収集される一方,益軒独自の書物収集によって蓄積されていたことが明らかになった。また,『筑前国続風土記』編纂を成り立たしめた藩儒益軒の知的実践,とりわけ地理的知識の形成は,参勤交代などの移動と藩の職務の遂行を背景としながら,移動先の各地の特性に応じて展開されていた。特に京都では幕藩体制の枠組みを離れた,儒者や公家からなる独自のネットワークを利用して情報の蓄積が図られていた。最終的に,『筑前国続風土記』は型式や政策との関係の点で,官撰地誌史上の17世紀と18世紀の間に適切に位置づけられることを確認し,さらに益軒の考えや配慮に由来する『筑前国続風土記』の個性は19世紀以降の地誌編纂に継承されていくことを指摘した。</p>
著者
李 美智
出版者
京都大学
雑誌
東南アジア研究 (ISSN:05638682)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.265-293, 2010-12-31

Since 2000, the popularity of South Korean popular culture known as Korean Wave or Hallyu has increasedsignificantly in Southeast Asia. The Korean Government now recognizes cultural industries as one of thetop key industries of the nation. The purpose of this paper is to review the cultural export promotionpolicies of the South Korean Government which are the basic backgrounds of the spread of Korean Wave,and to investigate how Korean Wave is being accepted and developed in Southeast Asia by drawing on theexamples of Vietnam and Thailand. Among many genres, such as music and film, this paper focuses onKorean TV dramas as they are the most important driving force in the Korean Wave industries. Byexamining push and pull factors in both importing and exporting countries, it indicates that in Vietnam andThailand, the carefully-planned strategic economic support of the Korean government for these industriesand the rapid expansion of multi-channel TV and multi-media industries, which are in want of attractivecontent, are the most important factors that have contributed to the Hallyu expansion.
著者
金 愛慶
出版者
白梅学園大学
雑誌
白梅学園大学・短期大学紀要 (ISSN:0286830X)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.13-28, 2006-03-25

本研究は,日本の若者の「ピアッシング行為」と「自傷行為」に対するイメージを調べると共に,ピアッシング行為と自傷との関連性について検討した。短期大学生を中心とした285名を対象(女性256名・男性28名・不明1名)に,「ピアッシング実態」,「ピアス・イメージ」「自傷行為イメージ」「ピアッシングを自傷行為だと感じる程度」に関する独自に作成した質問紙を実施した。ピアス・イメージでは「Fac.1内面的高揚」,「Fac.2女性的」,「Fac.3否定的外見」,「Fac.4ファッション道具」の4因子が抽出され,自傷行為イメージでは,「Fac.1実存手段」,「Fac.2非共感」の2因子が抽出された。ピアス・イメージにおいて,ピアス「過剰群」は「Fac.2女性的イメージ」,「Fac.4ファッション道具」のイメージを最も強く持っており,「Fac.3否定的外見イメージ」は相対的に低かったが,ピアス「平均群」は「Fac.2女性的イメージ」,「Fac.4ファッション道具」のイメージ得点が低い反面,「Fac.3否定的外見イメージ」の得点が最も高かった。平均群と過剰群におけるピアス・イメージの質的違いがピアスのホール数の違いをもたらす鍵となり,平均群の過剰ピアッシングの抑制要因となっていることが示唆された。ピアッシングと自傷との関連性においては,「ピアッシングを自傷行為だと感じる程度」というより直接的質問に関しては平均群と過剰群間の有意差は見られなかったが,自傷行為イメージの「Fac.2非共感」では過剰群が平均群よりも有意に低く,過剰群は有意に自傷行為に共感的である結果であった。この結果から過剰なピアッシング行為は自傷と親和的であることが示唆された。
著者
佐竹 真城
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 = NIHON KENKYŪ (ISSN:24343110)
巻号頁・発行日
no.60, pp.221-254, 2020-03-31

小論で扱う『往生礼讃光明抄』は、神奈川県立金沢文庫管理の国宝称名寺聖教に属する一書で、撰者は法然門下の覚明房長西である。本書について、文永5(1268)年の書写奥書を有していることから、『往生礼讃』の註釈書として最初期に位置付けることができ、史料として貴重である。撰者の長西については、法然の室への入門は遅かったが、後に九品寺(くぼんじ)流と称する一派を形成していることから、法然門下のなかでも重要視される人物である。しかしながら、九品寺流は早くに途絶え、その著作も殆どが早くに散逸していたため、第三者の所伝のほかは詳細を知る術がなかった。ところが、昭和の調査で本書を含めた数点の長西著作が顕出されたのである。以降、学界としてその重要性・貴重性は大いに認識され、真の長西教義が明らかにされることが期待されていた。しかしながら、筆者以前に実際に翻刻された典籍は僅かであり、十分に研究が進展しているとは言い難い。また、これら未翻刻の典籍には、同時代に活躍した浄土宗第三祖良忠への影響を指摘することができる。如上の点から、長西研究のみならず、当時の法然門下の交流や思想交渉など、従来知られていなかった点を明らかにする上で、貴重な史料と成り得ると考える。よって小論は、長西研究ならびに中世浄土教研究の進展を期して翻刻を公開する。
著者
長又 高夫
出版者
国学院大学法学会
雑誌
国学院法学 (ISSN:04541723)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.1-48, 2019-12
著者
礒 玲子 飯島 節
出版者
国際医療福祉大学
雑誌
国際医療福祉大学学会誌 (ISSN:21863652)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.10-20, 2016-03-31

目的:高齢者介護分野における医療機関より在宅への移行時を中心とした多職種・諸機関間連携へのクライアントの参加や意思決定の現状と課題を,連携の展開過程に沿って明らかにする. 対象:医療機関または介護保険事業所に勤務する様々な専門職者と利用者本人・家族の合計23名を対象とした. 方法:クライアントの連携への参加の現状と課題について半構造化面接を行い,グラウンデッド・セオリーアプローチに基づき分析した. 結果:クライアントの連携への参加や意思決定を困難にしている連携の阻害要因として,『連携目的の不一致』,『連携対象についての認識不足』,『情報共有困難』および『レベル・態度・姿勢』の4要因が示され,専門職者とクライアントとの間の情報の非対称が認められた. 結論:クライアントの連携への参加と主体的な意思決定を促すためには,専門職者との間の情報の非対称を克服する取り組みを行うことが最も重要であり,連携におけるクライアントの位置づけや参加について専門職者側の意識を高めてゆくことが必要である.
著者
狩野 かおり 無藤 隆
出版者
お茶の水女子大学
雑誌
お茶の水女子大学子ども発達教育研究センター紀要
巻号頁・発行日
vol.1, pp.19-31, 2004
被引用文献数
2

本研究の目的は、地域の子育てサークルとインターネット上における育児期の親同士のネットワークがサポートを提供する場としてそれぞれどのように機能しているのかを比較検討することであった。そのために、地域の子育てサークルに所属する親メンバー307名とインターネット上の育児関連サイト内のネット掲示板を定期的に利用している親217名を対象として、親子の属性やネットワークの利用動機、現在の身近なサポート環境および親や個としての心理的健康、そして利用しているネットワーク形態がもっていると思われるサポート機能について尋ねる質問紙およびオンライン調査を行った。その結果、地域の子育てサークルとインターネット上の育児掲示板という二つのネットワーク形態を比較した時に、育児サークルの方は、子育てをある程度経験した親が既存のネットワークを広げる目的で参加し、コミュニティ的な支え合いや、親子同士の交流を通じた親や個人として視野の広がりを経験する機会を提供する場として特徴付けられるのに対して、インターネット上の育児掲示板は、育児経験の浅い親が育児情報を手に入れたりよその親の子育ての様子を知りたいというニーズを満たすために利用し、親としての自分を客観的に見つめ直し育児にゆとりを持つ機会が得られる場として捉えられていることが示唆され、当初の仮説がほぼ支持される結果となった。
著者
難波 功士
出版者
関西学院大学
雑誌
関西学院大学社会学部紀要 (ISSN:04529456)
巻号頁・発行日
vol.95, pp.217-225, 2003-10-28

In British society, class culture still has not lost its significance, whereas matters of gender, ethnicity and generation are becoming relatively more important. In particular, working class culture has maintained its vitality and many people are proud of their sense of belonging to the culture, though heavy or mining industries have declined. In this note, I survey recent studies concerning working class culture and derive three points as follows. Firstly, now class is not only an issue of production but also one of consumption or taste. As a result, many people construct themselves at will as members of the working class, though in some cases they are white collars workers or students. Although some manual workers earn more money than office workers or teachers, they recognize themselves as working class. Secondly, the representations of working class cultures in films or TV dramas revitalize and reconstruct them. Lastly, now the barrier of gender becomes lower, even in working class culture, so lasses or 'laddette' culture has emerged as the counterpart of lads culture, which means masculine working-class men's culture. In conclusion, whereas the aspect of 'class in itself is decreasing now, the aspect of 'class for itself is increasing. So, in British society class cultures will be alive for a while.