著者
野邊 政雄
出版者
岡山大学大学院教育学研究科
雑誌
岡山大学大学院教育学研究科研究集録 (ISSN:18832423)
巻号頁・発行日
vol.140, pp.19-32, 2009-02-25

メルボルンのグレン・アイラ市に住む3人の高齢女性に,①日常生活,②ライフヒストリー,③何に幸福感を感じるかの3点に関して聞き取り調査を2006年9月におこなった。本稿では3人の語りを提示し,それに考察を加えた。
著者
安部 光一 前田 香織 井上 博之 近堂 徹
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.34, pp.1-6, 2010-02-22
参考文献数
12
被引用文献数
1

IP 通信網では,複数の視点からのマルチアングルストリームの映像配信や視聴者の属性や嗜好等に応じた推奨映像を配信するなど映像配信の高度化が進んでいるが,映像の視聴画面は固定的なものが多く,依然受動的な視聴が多い.そこで,本稿では映像を受信する視聴者側の視点から視聴画面や機能の高度化について焦点をあてる.具体的には映像画面の柔軟な画面レイアウト調整機能,視聴者自身の映像や音声の送受信を可能するパブリックビューイング機能,他の視聴者と自身の画面レイアウトを同期し,視聴体験の共有を可能するスクリーンシェア機能を持つ映像配信システムの設計と実装を行った.加えて,主観評価により提案システムの有効性を示す.In recent years, a rich video streaming service that allows multi-angle videos and personalized videos based on user's preference design has become increased in IP network. Nevertheless, in many cases a receiver can not arrange video windows of received streams freely because of a static layout design. To address this problem, we propose a streaming system which is sophisticated from the viewpoint of a receiver. It enables following functions: a receiver-driven flexible layout function of video windows, a screen sharing function which is mutually synchronized among receivers, and a public viewing function with interactive communication between receivers. In this paper, we describe the system design and its implementation, and we show the effectiveness of the proposed functions through the subjective assessment.
著者
安田 英土 董 光哲

本稿は中国大学の産学連携活動について分析したものである。特に,中国大学と外資系企業との産学連携を中国企業との対比から検討を行った。加えて,中国の大学支援政策である「211 プログラム」と「985 プログラム」に指定された大学の産学連携活動を別途分析した。結果を見ると,中国大学と中国系企業との産学連携は活発に行われている様子が窺えた。一方,外資系企業との産学連携活動は,一部大学を除いて低調であった。だが,中国国内市場向け製品の開発/改良に重点が置かれる中国企業との連携と異なり,日米欧系企業との産学連携活動は,世界市場や企業側本国市場を睨んだ製品の開発や改良を目的としている様子が窺えた。他方,大学側と企業側の産学連携に対する期待の面で,相違が存在している可能性が示唆され,ニーズのミスマッチにより産学連携推進が影響を受けることも考えられる。
著者
高間 康史 瀬尾 優太
出版者
Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics
雑誌
知能と情報 : 日本知能情報ファジィ学会誌 : journal of Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.316-326, 2009-06-15
参考文献数
21

本論文では,可視化表現共有型掲示板システムに基づく地域防犯活動支援システムを提案し,防犯活動に関するオンライン議論の支援機能について有効性を検証する.近年,子供を狙った犯罪が各地で発生しており,地域防犯活動の重要性が高まっている.数多くの地方自治体などにおいても,防犯活動に向けた様々な取り組みが行われるようになってきているが,児童への安全教育,防犯情報の共有などの個々の活動は独立に行われており,連携はあまり考慮されていない.本論文では,児童による地域安全マップの作成から,得られた安全マップを保護者などで共有し,これを元に防犯活動についてオンラインで行う議論までの一連の地域防犯活動を包括的に支援可能なシステムを構築する.児童が作成した地域安全マップを題材としてオンラインで行われる,防犯活動に関する議論を支援するために,可視化表現共有型掲示板システムのコンセプトを採用する.近年,コミュニケーションやグループでのデータ分析における可視化表現共有の有効性が指摘されており,可視化表現に対する気づきや解釈を共有し,議論することで対象データセットの広い探索・深い理解につながることが期待されている.タスク志向の議論を支援するために,可視化表現共有型掲示板システムでは可視化表現中の着目部分に注釈(グラフィカルアノテーション)を付与してメッセージ中で引用する機能,議論のコンテクストを把握するための関連メッセージ検索機能を備えている.本論文では,議論対象とするアノテーションを効率的に検索する機能も新たに提案し,タスク志向の議論をより効率的に支援する事を試みる.提案システムを小学校の授業で実際に利用してもらい,得られた地域安全マップを題材とした地域防犯活動に関する議論を,提案システムを用いて行った.議論参加者による評価の結果,提案システムは防犯活動に関する議論支援に有効であることを示す.また,議論支援機能のオンライン議論における使われ方について,スレッドを分析して考察した結果,スポット引用機能,スポット検索機能が具体的なスポットに言及しながらの議論を促進する役割を果たすことを示す.本論文で提案したシステムの支援機能は現状では限られたものであるが,今後,犯罪・事故情報なども共有可能とすることや,議論中の情報見落としを防ぐ機能の追加などにより,地域防犯活動支援システムとしてより実用的なものへ拡張していくことが期待できる.
著者
平松 邦夫
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1440, pp.94-97, 2008-05-12

あきれています。裏金など作らんでも、ちゃんと手続きさえすれば正当な公金で賄えた使途もあったわけですからね。もちろん、そうではないところに使ったのは言語道断です。 役所内では不適正資金が、あまりにも平然と運用されていました(編集部注:大阪市は裏金を不適正資金と呼んでいる)。市民は「何をいいかげんなことをやっているんだ」と、ものすごく怒っています。
著者
橋本 直樹
出版者
京都大学
巻号頁・発行日
1971

博士論文
著者
橋本 直樹
出版者
食品資材研究会
雑誌
ニューフードインダストリー (ISSN:05470277)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.36-43, 2010-02
著者
鷲田 基 五十嵐 健夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.11, pp.115-120, 2007-02-10

現在、複雑なタスクを管理するために紙や PAD にタスクを記録することが行われている。こうしたタスク管理はタスクを文書化するための手間がかかることが欠点である。一方、デスクトップ上ではウィンドウの管理が行われているが、これはデスクトップ上で行われている「もう一つのタスク管理」であると我々は考えている。しかし従来のウィンドウ管理ツールではタスク管理ツールとしての側面があまり考慮されてこなかった。本稿では、文書によるタスクとウィンドウの両方を一元管理する手法を提案する。本システムでは、開いているウィンドウの情報をタスク管理に利用することにより、タスクを文書化する手間を省き、タスクの全体像を見やすくすることができる。また、開いているウィンドウに関するタスクの表示や閉じたウィンドウの復帰を行うこともできる。ウィンドウとタスクを一元管理することは、従来のタスク管理とウィンドウ管理の双方の面で有効であると期待される。We propose a new method to manage both of written tasks and windows. People manage many tasks by writing notes into the paper or PDA in the present days. Problems of those managing methods are the efforts to write down their tasks. On the other hand, open windows are managed on the PC environment. We think that managing windows are another kind of task management, but conventional window management tools were not designed well as task management tools. Our system can reduce the effort to describe tasks and show easy overview by using informations of windows. It can also make users easy to remember tasks about the windows and recover closed windows. We believe managing both of tasks and windows in an integrated fashion is effective for both of task management and window management.
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.284, pp.58-63, 2001-07-27

今後,市場の拡大が期待できる維持補修と環境分野の資格に挑戦する人が増えている。合格率が技術士より低い,難しい資格もあるが,取得すれば有効に活用できそうだ。一方,土木学会が理想的な土木技術者であることを証明する資格を新設したが,これについては戸惑いの声が挙がっている。増え続ける資格の中で注目されるものの実力を探ろう。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1334, pp.32-35, 2006-03-27

2005年10月——。広告最大手、電通社内に密かな衝撃が走った。テレビのスポットCMの出稿が急に落ち込んだのだ。 年末商戦をにらんで企業が新製品を投入する10月は、通常なら年間で最もCM出稿が伸びる時期。企業業績も好調な中で、12月までの出稿量が前年比4〜5%減となる異例の事態に関係者は慌てた。
著者
中山祐次郎
雑誌
日臨外会誌
巻号頁・発行日
vol.70, 2009
被引用文献数
1
著者
吉田 充 小野 裕嗣 亀山 眞由美 忠田 吉弘 箭田 浩士 小林 秀誉 石坂 眞澄
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.12, pp.822-825, 2002-12-15
参考文献数
5
被引用文献数
5 20

日本で市販されている加工食品32品目63製品について,<B>アクリルアミド</B>含有量をLC-MS/MS法及びGC-MS法で測定した.検出限界及び定量限界は,LC-MS/MS法でそれぞれ0.2, 0.8ng/ml, GC-MS法で臭素化誘導体としてそれぞれ12, 40ng/mlであった.RSDによる繰り返し精度は,LC-MS/MS法では5%以下,GC-MS法では15%以下であった.両法による分析値は高い相関(r2=0.946)を示した.<B>アクリルアミド</B>含有量は,<B>ポテトチップス</B>で439-1870μg/kg,<B>スナック</B>菓子で15-3540μg/kg,米菓で17-303μg/kg,即席麺.<B>ワンタン</B>では4-54μg/kgであった.
著者
鈴木 寿 大西 弘之 有本 卓
出版者
The Robotics Society of Japan
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.5, no.6, pp.431-441, 1987
被引用文献数
4 1

連想データベースを自己組織化する簡単で効率の良い方法を提案すると共に, 自律移動知能ロボットへ応用する.システムは, 予め規定された処理部と, 初期状態では空白な記憶部とから成る.現時点の入力信号に対し, 処理部はこれに似ている過去の入力信号を記憶部から検索し, その関連情報を呼び出す.もし現入力信号の随伴情報がこの関連情報と一致しなければ, 新たな情報が記憶部のデータベースに付加され, その影響は次回の処理に反映される.このように記憶状態と入力信号の双方に依存して, データベースは自己組織化的に成長してゆく.データベース組織化の履歴は入力系列に依存するので, 個々のデータベースは固有な構造を獲得する.もし十分な長さの入力系列が与えられると, 入力信号と関連情報の対応関係は, 入力系列のそれに一致するようになる.脳における直観的情報処理の概念的ではあるが本質的なモデルを与えているという点で, また実用的立場からは, 要求された応答をユニパーサルに学習する学習機構へ応用できるという点で, 本システムは意義深い.この学習機構を利用した廊下用のカメラ方式自律移動ロボットを紹介する.ロボットの頭脳は, プロセッサーi80286を搭載したマイクロ計算機によって構成され, ロボットの行動は, C言語に追加設計した小規模のロボット言語を用いて制御される.良好な実験結果が示される.