著者
鎌田 佳伸 森島 玲子 田中 美和子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.59, pp.271, 2007

ミシン刺繍で重要な因子である光沢は、刺繍糸と縫い方により左右される。したがって、刺繍糸に関わる繊維素材、繊維や糸の構造、縫いパターンの光沢に対する関与情報を充分に把握して活用することが重要となる。例えば、縫いパターンと光沢の関係が明らかであれば、図柄を設計するに当たりそれに適したパターンを各場所に適用することができる。本研究では、ミシン刺繍の糸使いと光沢との関係を明確化し、糸の構造と光沢との関係についても言及した。刺繍ミシンにはジャノメメモリークラフト10000を用いた。縫いはサテン縫いである。各種の刺繍糸で縫いピッチを変えた試料を作成するなどを行い。それらの光沢を測定した。実験に用いた刺繍糸の原繊維であるポリエステル繊維の断面形状は光沢を意識した三角断面が用いられていた。メーカー別の4種の比較において、光沢度にかなりの差異が見られた。その結果から、考えられる光沢に関する要因として、素材、繊維断面形状、繊維太さ、糸の撚り角、パターン形状、糸の仕上げ処理、などが考えられ、これらが複合的に、光沢に影響していると思われた。少なくとも、より高い光沢を得るには異形断面(三角断面)で、撚りは少なく、より細い繊維を利用して均整で平滑な刺繍糸を用いることが必要であると結論付けた。
著者
湯澤 敦子 日野 圭子
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, pp.19-24, 2018 (Released:2018-04-07)
参考文献数
8

本研究の目的は,児童の加法・減法の方略の実態を捉え,そこにはたらきかけることを通して,児童の方略の進展を促す指導,特に教具を用いた学習活動,を提案することである。児童の実態に応じた指導についての情報を得るために,高学年になっても素朴な方略を用いている児童に対し対象児の実態を把握し,それに応じた教具の活用の工夫をした個別指導を試みた。その結果,教具の特徴を生かした使用の場面を考え,具体的な操作活動を行うことで,既知の理解として身についている内容と不十分な理解の内容とがつながることがわかった。
著者
細井 將右
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2018年度日本地理学会春季学術大会
巻号頁・発行日
pp.000091, 2018 (Released:2018-06-27)

日本政府は、明治初期、陸軍近代化のため、フランスから陸軍教師団を招聘し、1872年から1880年滞在した。その中に工兵士官が含まれ、工兵教育の一環として地図測量教育が行われ、明治8年最初の『工兵操典』測地之部が1855年のフランスの工兵連隊学校教科書を翻訳して発行された。明治10年代半ば、フランス式の迅速測図が関東地方で作成される中で、全国的な地形図作成には、三角測量が不可欠ということで、ドイツ、プロイセン陸地測量部の方式を採用した。しかし、工兵の測量は引き続きフランス式で、明治22年の『工兵操典第二版』測地之部は1883年のフランス工兵連隊学校教科書の翻訳であるが、明治26年の『工兵操典』測量之部はそれまでに導入したフランス地図測量技術を咀嚼して作成したものとなっている。
著者
近藤和彦編
出版者
山川出版社
巻号頁・発行日
2010
著者
小島 慶子 川岸 徹
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネスassocie (ISSN:13472844)
巻号頁・発行日
vol.10, no.19, pp.98-102, 2011-11-01

TBSのアナウンサーを辞めて、昨年、フリーのラジオパーソナリティーに転身した小島慶子さんが注目されている。局アナ時代から担当するTBSラジオ「小島慶子キラ☆キラ」などでは、本音トークをズバリと語る。そんな明快な姿勢が人気の理由だ。どうして一大転身を選んだのか、決断の背景を聞いた。
著者
長谷川 怜
雑誌
学習院史学 (ISSN:02861658)
巻号頁・発行日
no.56, pp.119-138, 2018-03
著者
荻野 晃也
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.82, no.1, pp.116-122, 2004-04-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
森下 昌紀 早川 貴之 菅野 孝史 山岸 正和 岩瀬 順一 川越 謙一
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

素数と結び目の類似性に基づき,数論と3次元トポロジーの関連について,研究し,学術論文5篇,論説2篇を著した。具体的な研究成果の概要は以下に述べる通りである。1)絡み目群と分岐条件付き,Galois群の類似に基づき,結び目と素数の類似性を論じた。特に,Alexander加群とMilnor不変量の数論的類似物を求めた。2)絡み目の巡回分岐被覆について,数体の種の理論の類似を求めた。3)3次元多様体の被覆について,数体の単項化定理の類似を求めた。4)素数たちに対するMilnor不変量の類似物のGaloisコホモロジーのMassey積による解釈を与えた。またMilnor不変量の巡回不変性らの性質を示した。5)岩澤主予想と、Alexander多項式の力学系のゼータ関数による解釈の類似性,Langlcends対応と場の量子論の類似について考察した。上記の研究に関して、次の国際,シンポジウム,学会で研究発表を行った。・数論の国際シンポジウム(2001年,9月,都立大),・代数学シンポジウム(2002年,8月,室蘭工大),・米国数学会年会(2003年1月,ボルチモア),・日韓結び目理論シンポジウム(2003年2月東大),・日米数学研究所コンファレンス(2003年3月,ジョンズホプキンス大,ボルチモア),日米数学研究所のコンファレンスでは,組織委員も務めた。

2 0 0 0 OA 南蛮屏風大成

著者
永見徳太郎 編
出版者
巧芸社
巻号頁・発行日
vol.〔附録〕, 1930
著者
寺沢 なお子 山崎 希 福井 優美子
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.99-104, 2001-02-15
被引用文献数
7 12

各種フレッシュハーブの抗酸化能の評価及びカレープラント中のポリフェノール類の分離同定を行ない,以下の結果を得た.<BR>(1) ロダン鉄法による抗酸化能測定の結果,新たにカレープラント,スイートラベンダーにおいて32mg BHA/m<I>l</I>/g以上に相当する高い抗酸化能が認められた.<BR>(2) DPPH法によるラジカル消去能測定の結果,ナツメグでは約0.6mg BHA/m<I>l</I>/g,フローレンスフェンネル,イタリアンパセリ,ローズマリー,スペアミント,スイートラベンダー,スーパーアロエでは0.4mg BHA/m<I>l</I>/gと同等かそれ以上に相当する高いラジカル消去能が見られた.<BR>(3) カレープラントのラジカル消去能は総活性の約25%がポリフェノール由来と考えられた.<BR>(4) カレープラント中のポリフェノールをHPLCで検出した結果,ヒドロキノン,没食子酸,レゾルシノール,ピロカテコール,クロロゲン酸,(+)-カテキン,ゲンチシン酸,EGCgと思われるピークが検出され,ゲンチシン酸,EGCg,(+)-カテキンが多く含まれていた.またこれらについてラジカル消去能を測定した結果,EGCgが約500mg BHA/m<I>l</I>/gと特に高かった.以上より,カレープラント中ポリフェノールのラジカル消去能はその活性・含量から主にEGCgに由来すると考えられた.
著者
福村 浩一 中原 毅 小串 美由紀 倉持 龍彦 関 貴弘 堀井 京子 寺田 紀子 上野 信一 松井 則明
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.137, 2008

【はじめに】近年、携帯電話や電磁調理器具などの急速な普及により、それらから発せられる電磁波による健康への影響を不安視する声が聞かれる。透析装置においても電磁波を発する装置であり、透析患者は4~5時間装置の側での治療を余儀なくされる事から、透析中における装置からの電磁波の発生強度を測定し、その安全性を検討した。<BR>【目的】透析装置から出る電磁波を測定し、その数値からICNIRPの電波防護指針をもとに透析中の安全性を検討する。<BR>【方法】当院で用いられている透析装置(DCS-72、DCS-26、DCS-27、DBB-26、DBG-02、TR-3000M)の待機時(プライミング終了後)と作動時(透析中)に放出される電磁波の強度を、アルファラボ社製トリフィールドメーター100XEを用いて測定し、また患者の透析時における電磁波の暴露量(頭部、腹部、下肢)からその安全性を比較検討した。電磁波の測定方法は透析装置のディスプレイ画面より0cmから10cm間隔で電磁波の強度を測定し、最終的に測定表示が0になるまでの距離を測定した。<BR>【結果】DCS-72では待機時が、0~20cmで100mG以上、30cmで25mG、1.3mで0mGとなった。透析時では0~20cmで100mG以上、30cmで25mG、1.5mで0mGとなった。DCS-26では待機時が0cmで50mG、10cmで6mG、50cmで0mGとなった。透析時では0cmで100mG以上、10cmで50mG、90cmで0mGとなった。DBB-26、DBG-02ともに透析時では0cmで60mGと高い値を示したが、10cmでの測定値は一桁を示し、他の装置では0cmでも待機、透析時ともに低値を示し、待機時で30cm、透析時で40~60cmで0mGとなった。又、患者の頭部、腹部、下肢で透析時に受ける電磁波の強度を測定した結果、頭部で0~2mG、腹部、下肢では0~0.5mGであった。<BR>【考察】測定の結果からICNIRP(国際非電離放射線防護委員会)の定めた国際ガイドライン値(安全値4mG未満、許容値16mG未満)に当て嵌めると医療従事者が通常の操作をするパネルからの位置では、測定結果から特に問題はないと思われ、透析中における患者についても安全性をクリアしていると思われた。<BR>【まとめ】電磁波については、生体に影響が有る、無いの二極論があるが、実際に「電磁波過敏症」と呼ばれる諸症状がある事も事実であり、長時間装置の側で治療を受ける透析患者の電磁波の暴露量は重要であり、科学的根拠がなくても事前回避の措置を定めるという原則の考えが重要であると考えられた。