著者
松本 遥子 山内 賢幸 小倉 加奈代 西本 一志
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.8, pp.1-8, 2009-07-09
参考文献数
4
被引用文献数
1

本稿では,それぞれに流速が異なる複数の時間流を持つチャットシステムを提案し,その初期的な試用結果について報告する.時間には,一方向に一定速度で流れる物理的なクロノス時間と,流速が一定ではない主観的で心理的なカイロス時間の 2 種類がある.従来のチャットシステムはクロノス時間のみを採り入れていたが,本研究ではカイロス時間も取り込み,人の忘却作用による議論内容の自動的な精練と類似した機能を有する,新たなチャットシステムを構築する.冗談などの議論の本筋とは関係ない逸脱発言は高速に時間が経過する時間流上で発言し,議論の本筋と密接に関連する発言は低速に時間が経過する時間流上で発言する.これにより,タイムリーかつ気軽に逸脱発言を発言でき,しかもこれらの逸脱発言はすみやかに現在のログのビュー内から消えるため,議論の本筋に沿った発言の可読性が向上する.初期的な試用実験の結果,ユーザは流速の違いを自然に受け入れ,速い時間流上で逸脱発言をしつつ,遅い時間流上で議論の本筋に沿った発言をなし,期待通りに精練された議論ログが得られることが示された.We propose a novel chat system that has multiple streams of time whose velocities are different, and demonstrate a pilot study and its results. It is said that there are two types of time: Chronos time and Kairos time. Chronos time is physical time that passes monotonically and constantly, while Kairos time is psychological time whose speed changes. Although the ordinary chat systems have been based only on Chronos time, we attempt to incorporate Kairos time into the chat system so as to obtain an automatic refinement function of records of a discussion deriving from a human's forgetting ability. A user submits a digression like a joke on a fast stream of time, while he/she submits an important opinion on a slow one. The utterances on the fast stream quickly go out from the view of the chat log (forgotten), while those on the slow stream remain within the view for a while. As a result, he/she can casually and timely express any tiny questions and jokes, and the readability of the log of the main topic is improved. From results of a pilot study, we found that users naturally accepted the multiple different streams of time. They submitted digressions on the fast stream, while they submitted the important opinions on the slow stream. As a result, a refined chat log can be obtained as expected.
著者
沢 俊行
出版者
日経BP社
雑誌
日経メカニカル (ISSN:03863638)
巻号頁・発行日
no.549, pp.96-100, 2000-06

1993年正月あけ。高速道路の上り線を走る左ハンドルの乗用車が東京を目前に,Uターンの人たちでごった返すパーキングエリアに立ち寄った。束の間の休息。ドライバーは再びステアリングを手に,エンジンを始動させた。乗っていたのはAT車。
著者
田村 雅紀 熊谷 早織 後藤 治 山本 博一
出版者
日本建築仕上学会
雑誌
日本建築仕上学会 大会学術講演会研究発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, 2012

伝統的茅葺屋根建築は部材・材料の更新周期が短く,物理的な寿命も減少しており,これを保全するためには屋根の長期耐用化が求められている。しかし、材の種類と材の難燃性を区別した耐久性に関わる十分に検討はされていない。本研究では,茅葺屋根に着目し,長期的な耐用性を向上させる基礎的要因となる茅(すすき,ヨシ)に対し,ホウ酸―ケイ酸ナトリウム処理により難燃化しその特性を評価した。結果,茅材の種類,難燃化処理方法および効果の基本的な考え方が整理され,長期的に茅を保持するための有効な対策を示すことができた。
著者
服部 英治
出版者
日経BP社
雑誌
日経ヘルスケア : 医療・介護の経営情報 (ISSN:18815707)
巻号頁・発行日
no.307, pp.79-81, 2015-05

社労士 もちろん、状況にもよります。直接的な行為を見ていながら報告しなかったのか、噂で聞いて報告しなかったのか、直接的な行為を見ていたときに「やめろ」と言ったのか、あるいは笑っていたのかなど、いろいろな状況が想定されます。それを一律に処分す…
著者
松村 康生
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.185-189, 1995-08-20
参考文献数
21
被引用文献数
2
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1532, pp.104-106, 2010-03-15

そろそろ花見の季節。花吹雪に包まれながら、気心の知れた仲間たちとビールを飲むのを楽しみにしている人も多いだろう。同じビールでも普段とは異なる環境で飲めば、そのうまさもひと味違う。 同じビールでも、そんなひと味違う体験をハイネケン・キリンとアサヒビールが、飲食店などを通じて提供し始めている。それが「エクストラコールドビール」。
著者
鈴木 孝夫
出版者
言語と交流研究会
雑誌
言語と交流 (ISSN:13461257)
巻号頁・発行日
no.16, pp.123-126, 2013
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュータ = Nikkei computer (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.887, pp.70-73, 2015-05-28

究極は2002年に公開した米映画「マイノリティ・リポート」のような世界でしょう。この映画では、人工知能と人間がコミュニケーションを図るシーンが繰り返し登場します。 ここ数年人工知能は飛躍的に進歩し、米アップルの「Siri」やNTTドコモの「しゃべってコ…
著者
鳥屋 智大 遠藤 愛 野中 由紀 山田 幸雄
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.247_1-247_1, 2016

<p> 現在、男子テニスのダブルスの世界ランキングにおいて、日本人選手は200以内に1名も入っておらず、ダブルスの強化が課題となっている。ダブルスでは、サービス、ネットプレー、コンビネーションなどが重要であると言われているが、これらの要素について具体的なデータは乏しい現状にある。そこで、ダブルスにおいて最初にみられるサービスとネットプレーによるコンビネーションに着目し、世界の現在(World群)と過去(Past群)のトップ選手、現在の日本(Japan群)のトップ選手を対象に、その特徴および日本のダブルスの課題を明らかにすることを目的とした。その結果、① World群の特徴は、Iフォーメーションからペアによるネットプレーのコンビネーションであった。② Japan群の特徴は、雁行陣によるストロークとネットプレーによるコンビネーションであった。③ Past群の特徴は、雁行陣からペアによるネットプレーのコンビネーションであった。④日本のダブルスの課題として、第2サービス時のポイント獲得率を上げ、ネットプレーミスを減らし、状況によって様々なフォーメーションを使い分けることの必要性が示唆された。</p>