著者
岩本 誠一 吉良 知文 植野 貴之
出版者
九州大学経済学会
雑誌
経済学研究 (ISSN:0022975X)
巻号頁・発行日
vol.76, no.2, pp.1-22, 2009-09

映画「ダ・ヴィンチ・コード」では8つの数字からなる暗証番号が中心的な役割を果たしている。本論文ではこの暗証番号が双対最適化理論の格好の教材でもあることを数学的に示す。主要な成果は3つである。(1)主問題と双対問題の最適解の間に美しい関係―フィボナッチ相補双対性―が成り立つことを示している。(2)最適化の一階条件として新たにフィボナッチ条件を導出して、この条件に基づく分割法によって簡単に最適解を求めることができることを示している。すなわち、フィボナッチ分割法を提案している。(3)さらに、2つの方法―(i)ラグランジュ乗数法と(ii)準線形化法―によって主問題から双対問題を導いている。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ヘルスケア21 (ISSN:13463799)
巻号頁・発行日
no.141, pp.84-87, 2001-07

田園都市レディースクリニックは、東京都心から電車で30分ほどの東急田園都市線・青葉台駅近くにあるビル診療所だ。院長の河村寿宏氏は、2000年9月に同クリニックを開業する前は、同じ沿線にある民間病院の産婦人科で主に不妊治療を担当していた。開業後も不妊治療を診療の柱に据えており、患者の約8割は不妊患者だ。
著者
小杉 理理子 伊藤 史子
出版者
The City Planning Institute of Japan
雑誌
都市計画報告集 (ISSN:13482858)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.70-75, 2009

近年、都市における交通手段として自転車利用を促進する動きがあり、日々の生活で自転車利用することの意義は高まっていると考えられる。よって、本研究では、市街地における自転車走行ルートに関するネットワーク分析を行った。まず、実走行により自転車速度と坂道勾配の関係を求めた。 次に、自転車利用者が選択したルートとネットワーク分析により求めた3つのルート(最短距離ルート・最短時間ルート・勾配制限を与えた最短時間ルート)を比較・分類し、走行ルート選択の傾向を把握した。さらに、クロスM関数を用いて空間解析を行い、坂道勾配によるルート選択の法則性を見出した。以上のことから、自転車ルートの傾向を得て、市街地における自転車ネットワークの考察を行った。
著者
周東 清芳
出版者
上田女子短期大学
雑誌
紀要 (ISSN:09114238)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.A23-A45, 2001-03-31
著者
沖津 進
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 Ser. A (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.66, no.9, pp.555-573, 1993
被引用文献数
8

チョウセンゴヨウ-落葉広葉樹混交林は北東アジアに広く分布するにもかかわらず,これまで日本ではあまり着目されていなかった.ここでは,その分布や構造をシホテ・アリニ山脈での観察と文献資料に基づき紹介し,植物地理的な位置づけを議論した.その結果をもとに,北海道の針広混交林の成立と位置づけを展望した.<br> チョウセンゴヨウ-落葉広葉樹混交林は,北海道と樺太南部を除く汎針広混交林帯(Tatewaki, 1958)のほぼ全域に普遍的に分布し,針広混交林の代表的なタイプとなっている.この林はマツ属樹木が主体であるにもかかわらず構造的に安定しており,極相林タイプである.チョウセンゴヨウ-落葉広葉樹混交林は移行帯的性格ではなく,独立した森林タイプとみなせる.一方,北海道の針広混交林はトドマツ,エゾマツと落葉広葉樹の混生から成り立っており,チョウセンゴヨウが欠落したかたちとなっている.北海道の針広混交林の成立は後氷期以後のきわめて新しい時代であり,またそれは落葉広葉樹林帯と針葉樹林帯との間を覆う移行帯的性格の強い森林であると考えられる.
著者
周 臻 木本 晴夫
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.89-89, 2008

概要: 本研究は、トンパ文字の象形性、絵画性と西夏文字の論理性、システム性を利用し、新しいピクトグラムデザイン方法を探求することを目的とする。トンパ文字、西夏文字を研究対象として、おのおの造字構成法の特徴を分析した。それらの造字構成法から下記のピクトグラムデザイン手法に転化した:象形的な表現法、抽象的な表現法、組み合わせ表現法。提案したデザイン方法の特徴について述べる。また、この方法よって、漢方薬に関するピクトグラムデザインを作成した。作成したピクトグラムの解読性についてアンケート調査を行った。その結果、トンパ文字、西夏文字に基づくピクトグラムデザイン方法の有効性が明らかになった。
著者
永尾 幸夫
出版者
日経BP社
雑誌
日経Windowsプロ (ISSN:13468308)
巻号頁・発行日
no.72, pp.102-107, 2003-03

■この連載では,Windowsネットワークにかかわるトラブルを例に取り上げて,原因究明と対策に必要な基礎知識を解説している。■最終回は,ネットワークに接続したマシンの一覧が[マイネットワーク]で表示される仕組み「ブラウジング」が果たす役割と,誤解されやすい部分について解説する。
出版者
日経BP社 ; 1985-
雑誌
日経マネー (ISSN:09119361)
巻号頁・発行日
no.411, pp.74-81, 2016-09

昨年12月に東証マザーズに上場したマイネットは、スマートフォン向けのゲームを手掛ける企業。ユニークなのは、他社が開発したゲームタイトルを買い取り、再生する手法に特化している点だ。 国内のゲーム市場は2010年頃まで4000億円程度で推移していたが、ケ…
著者
松島 肇 半谷 高久
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.24, no.8, pp.505-511, 1975
被引用文献数
1 4

河川水を加圧型濾過器で濾過水と浮遊物質とに分離して水中の多環芳香族炭化水素の分析法を検討した.まず,濾過水についてはクロロホルム抽出し,又浮遊物質はシクロヘキサン-エタノールの混合溶媒によりソックスレー抽出し,各抽出液をロータリーエバポレーターで濃縮した.次に,フロリジルカラムを用いてベンゼン溶離でクリーンアップし,流出液を減圧下で1ml以下に濃縮した後,シリカゲルカラムを使用してイソオクタンで脂肪族炭化水素を,イソオクタン-ベンゼン(1:1)で多環芳香族炭化水素を溶離分画した.更に,多環芳香族炭化水素分画を減圧下で蒸発乾固し,それに一定量のベンゼンを加えて溶解し,マスフラグメントグラフィーにより11種の多環芳香族炭化水素を定量した.<BR>本分析法は従来の方法に比較して,薄層クロマトグラフィーなどの前処理による各多環芳香族炭化水素の単離という煩雑な操作が必要ない上に,濾過水・浮遊物質ともに数ppt以上存在すれば定量が可能であるなどの利点がある.本法の適用例として多摩川河川水を分析した結果,濾過過水・浮遊物質ともフルオランセン,ピレン,3,4-ベンゾピレン,1,12-ベンゾペリレンなどを数pptから100pptの範囲で同定・定量された.
出版者
日経BP社
雑誌
日経Windows 2000 (ISSN:13452835)
巻号頁・発行日
no.46, pp.116-121, 2001-01

ファイル・サーバー上の共有フォルダにアクセスするときに,マイネットワーク画面でネットワーク・ツリーを展開してアクセス先の共有フォルダを探すのは大変手間がかかります。頻繁に利用する共有フォルダは,もっと手軽にアクセスしたいものです。 解決方法は主に3つあります(表)。ショートカットの作成とネットワーク・ドライブの割り当て,ネットワーク・プレースです。
著者
平原 伸昭
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理
巻号頁・発行日
vol.59, no.11, pp.764-767, 2017

<p>インターネットの利便性をこれまでになく享受し,ネット上に拡散する情報の力が革新的な発想を後押しすることも多い21世紀初頭は,同時に情報漏えいや権利侵害,依存といった弊害や危うさを露呈し始めた時代でもある。不可視だが確実に存在する脅威,ネットにつながっているゆえの不自由さをも見極める必要がある。現代の環境を冷静に認識し,今起きていることに対してどうふるまうべきか。現代思想・法曹・警察行政・迎撃技術・情報工学・サイバーインテリジェンス等のスペシャリストが,6回に分けて考える。</p><p>第4回はトレンドマイクロ・平原伸昭氏が,コンピューターウイルスの特徴の変遷,セキュリティーソフトの歴史をふりかえり,大量のサンプル情報を利用した正・不正の検出など迎撃技術開発の最新事情までを解説する。</p>
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュ-タ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.786, pp.88-90, 2011-07-07

NTTPCコミュニケーションズのIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)が、サービス継続の危機に瀕している。5月8日にシステム障害が発生してから1カ月半を過ぎても、復旧のめどが立っていない。既存顧客を自社の別のIaaSに移行させ、急場をしのいでいる。
著者
金子 啓明
出版者
美学会
雑誌
美学 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.p27-38, 1990-06

Kanso (to contemplate and envision) is to bring a particular image to mind and concentrate one's consciouness on it, thereby aiming at acquisition of more profound religious experience. It is one of the important means of self-discipline in Esoteric Buddhism. The painting of Fudo Myoo (Acalanatha) and his Two Boy Attendants, dating from the second half of the eleventh century, and popularly known as the "Ao (Blue-bodied) Fudo, " was produced based upon the "Nineteen Contemplations on Fudo, " a type of Kanso on Fudo Myoo which contains the soul of Esoteric Buddhist thought. The monk in self-discipline facing the Ao Fudo, which is the object of his contemplation at the Kanso, is supposed to master the keynote of Esoteric thought while branding the image on his mind.
著者
江上 京里
出版者
聖路加看護大学
雑誌
聖路加看護学会誌 (ISSN:13441922)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.9-16, 2002-06-30
被引用文献数
4

本研究は、健康な20代の男性16名からなる被験者にクレペリン検査を用いた計算作業による負荷を与え、負荷からの回復過程において腰背部蒸しタオル温罨法ケアを実施し、交感神経活動及び主観的な快さがどう変化するのかを明らかにしたものである。便宜的標本抽出法による準実験研究デザインで、同一被験者に、腰背部蒸しタオル温罨法ケアを実施する実験群と実施しない対照群を設けた。交感神経活動の測定には、皮膚電気活動(electrodermal activity : EDA)として皮膚電気抵抗水準(skin resistance level : SRL)と皮膚電気伝導水準(skin conductance level : SCL)、平均皮膚温を用い、快さの測定には日本語版UMACLを使用した。分析の結果、実験群の平均皮膚温は対照群に比べて、腰背部蒸しタオル温罨法ケア終了後、負荷で上昇していた状態から基準値までの回復が有意に早かった。また腰背部蒸しタオル温罨法ケア中のSRLは有意に大きく、主観的快さが生じ、主観的緊張感が低下していた。しかしSCLでは有意差は認められなかった。よって、腰背部蒸しタオル温罨法ケアは従来いわれているように皮膚温を上昇させるばかりではなく、低下させるものでもあるといえる。しかも皮膚温が低下した実験群には快さが生じている。このことは腰背部蒸しタオル温罨法ケアは皮膚温の一定方向の変化をもたらすのではなく、低ければ高く、高ければ低くするという当人の快い状態を作る調節能を促進している可能性を示唆している。