著者
飯野 りさ
出版者
日本中東学会
雑誌
日本中東学会年報 (ISSN:09137858)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.37-65, 2014-01-15 (Released:2018-03-30)

This article deals with a socio-cultural structure of singing tradition in the historic city of Aleppo with a specific focus on singer-notable relations in the old city. This study explores the background for the continuity of this tradition by shedding light on two socio-cultural aspects; first the positioning of this tradition and singers in society and second their relations with the elite. In the Mashriq region, Cairo saw the rise of secular and new musical scenes in the 20th century, while in this tradition of Aleppo religious singers, munshid in Arabic, still played an important role. Firstly their quality of being religious singers gave them more freedom for activities in Muslim society, where the centrality of religion was highly respected. And the social norms put more emphasis not on music itself but on conditions such as time, place, and companion when listening to music. In this context talented singers used to sing at courtyard house of the elite in the old city and were able to identify themselves as companion to the elite due to their art as well as to their religious quality. All these factors helped them shape their distinct identity and create group cohesiveness to preserve the repertoire as well as musical knowledge, which have been passed down to date.
著者
長谷 良裕
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.83, no.9, pp.699-706, 2000-09-25
被引用文献数
12

高度約20kmの定点に滞空する大型の飛行船を無線基地局に使おうとする夢のアイデアが成層圏プラットホームである.最近の技術の進展により, その夢が現実に近づこうとしている.本稿では, その夢の成層圏プラットホームがどのように現実に近づいてきたかの経緯を述べ, 無線通信や放送に使った場合の具体的なアプリケーション, 日本の研究開発計画とその進ちょく状況, 世界の研究開発動向, 実用段階での周波数分配の動向, 開発に関する問題点等について解説する.

2 0 0 0 IR 英米の俗信(7)

著者
小泉 直
出版者
愛知教育大学
雑誌
愛知教育大学研究報告. 人文・社会科学編 (ISSN:18845177)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.1-9, 2018-03-01
著者
安斎 恵子
出版者
中央大学人文科学研究所
雑誌
人文研紀要 (ISSN:02873877)
巻号頁・発行日
no.90, pp.197-223, 2018

サミュエル・テイラー・コウルリッジ(Samuel Taylor Coleridge)は,主に幻想詩を通して「夢」の創造性の心理学的な実験を試みたが,メタファーとしての「夢」,夢見ること・夢想は,彼のさまざまな詩作品や思考のプロセスにおいて重要な意味をもち,自己と時間の意識に深々と関わり,作品に陰影を与えている。初期の書簡や創作,特に,実人生における経験を契機として書かれた詩作品や,1797年から1798年に書かれた会話詩に,夢・夢想と覚醒(意識の変化)のドラマを辿るとき,特有の「あわい」の感覚表現が注意を引く。本論は,若きコウルリッジの自己と時間の意識のなかに,夢・夢想の光と影を読み取る試みである。
著者
並松 信久
出版者
京都産業大学
雑誌
京都産業大学論集. 社会科学系列 (ISSN:02879719)
巻号頁・発行日
no.36, pp.3-35, 2019-03-30

わが国では2018年度から種子法の緩和によって公的育種事業の存続が危ぶまれている。本稿は日本の公的育種事業を担ってきた農業試験場体制の確立過程を追い,公共が担う育種事業の特徴を明らかにした。これまでの先行研究では,農業試験場の形成や品種改良の展開について明らかにされているが,育種事業の公共性については明らかになっていない。 明治期以来,主要な穀物の品種改良は,政府や地方自治体などの公共部門によって推進されてきた。当初は,政府によって官設試験場が設立されたが,欧米農法の紹介にとどまった。しかし,ほぼ同時期に実施された欧米視察の影響を受けて,系統的な試験研究の重要性が強調された。そこで政府は国立農事試験場を発足させ,試験研究の重点化を推進していった。国立農試の設立後に,地方自治体によって各道府県で農事試験場が設置された。府県農試は応用・普及に重点を置き,国立農試は基礎的な研究に重点を置くということで,府県農試は国立農試の下部組織として構想された。しかし,実質的には地域性を重視した独自の試験研究が進められた。その一方で,試験研究は個々別々に切り離されたものではなく,試験研究の系列化も進められた。この試験場体制による代表的な成果が稲の統一品種であった。 これまでの育種事業の経緯をみた場合,ほぼすべてを公共部門に依存してきたため,民間企業の参入による影響は未知数である。公共と民間との棲み分けが明瞭でなければ,民間部門になし崩し的に移行する可能性は大きく,その場合は大きなリスクをともなう。世界各地では公共部門によって「種子銀行」がつくられる潮流にあり,わが国も公的な育種事業や試験場体制の見直しが求められる。
著者
隅田 英一郎 山本 博史 山本 博史 パウル ミヒャエル
出版者
独立行政法人情報通信研究機構
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

構文、換言の利用、多言語向き形態素解析等、翻訳の高度化を行い、翻訳品質評価に基づく言語間距離を計算する方式を提案した。「英語話者の学習時間」は、フランス語などは短く、アラビア語、中国語、日本語は長いことは提案距離で説明できる。しかし、後者の3言語の「学習時間」は同じであり、英語との距離差では説明できない。より精緻な距離の創出が今後の課題である。また、副産物として21言語の全組合せ420通りの翻訳システムを構築した。
著者
齋藤 崇徳
出版者
独立行政法人大学改革支援・学位授与機構
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2016-08-26

第一に、新宗教系大学が設置された理由のパターンを見出した。それは教師養成と区別された信者への教育、宗教団体が深く関わる社会活動のための専門的職業教育、信者への教育と区別された学術研究である。第二に、組織・制度における多様性を明らかにした。目的規程、教学組織とカリキュラム、管理組織、財政的支援のそれぞれにおいて教団と高等教育との関係は多様であった。第三に、新宗教における宗教専門職の特質を明らかにした。その養成の制度は宗教専門職のあり方にたいし強く影響し、さらに専門職のあり方は、当該宗教団体の社会的性格、すなわち宗教団体がどのように社会と関係しているのかということを規定するということである。

2 0 0 0 OA 御法 四十

著者
豊国
出版者
佐野喜
雑誌
源氏五十四帖
巻号頁・発行日
1854

2 0 0 0 熊本県史料

出版者
熊本県
巻号頁・発行日
vol.中世篇 第2 (熊本市,飽託郡), 1962
著者
五十嵐 崇禎 坂本 正博 田代 正輝 谷垣 賢一 我妻 祐樹 山内 美和 谷 正敏
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育学会年会物理教育研究大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.16, 1999

普段聞いている音がどのように聞こえてくるのか疑問に思い、音の伝わり方について糸電話を使って研究を行った。糸の状態や種類、用いるコップの種類の違いに着目し、13種類の糸電話を作って音の大きさや聞こえ方の違いを調べたところ、音が伝わっている時の糸が震えていたことから、音は糸を振動させて伝わっているという考察を得た。