著者
山田 拓司
出版者
公益財団法人 日本ビフィズス菌センター
雑誌
腸内細菌学雑誌 (ISSN:13430882)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.19-22, 2015 (Released:2015-01-27)
参考文献数
13

ヒト腸内細菌解析は近年の次世代シーケンサーの爆発的な進歩により飛躍的な発展を遂げている.本稿では菌叢解析法としてメタゲノム解析に焦点を当て,実験的及び情報解析のパイプラインの概要を紹介する.現在まさに発展途上の技術であり,様々な側面においてその利点と問題点を紹介していく.

2 0 0 0 QOLとSOL

著者
海山 宏之
出版者
茨城県立医療大学
雑誌
茨城県立医療大学紀要 (ISSN:13420038)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.149-153, 2009-03

QOL(Quality OF Life)の「生命の質」という言葉はSOL(Sancity OF Life)「生命の尊厳」の対義として生まれた話である。QOLの語は倫理学説的には状況倫理説に布置して功利主義に通じ、SOLは原則倫理の側にある。QOLの考え方は医療の現場での実践的な行動に親和的であるが、価値中立的な語ではない。QOLについては、理性や能力の軽重によって生命の価値に序列がつけられるのではないかという問題点も指摘されている。またSOLの原則的な考え方は本来柔軟性を欠くものである。現実には両者の折衷的態度がとられているにせよ、QOLとSOLとは背反的存在として議論されるよりも、積極的に両立的に考えられるべきと考える。それはQOLとSOLの双方の立場が補完的に医療を支えていく倫理・哲学となり得るからである。
著者
佐藤 誠 中村 貞吾
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.360-360, 2014

モンテカルロ木探索は、探索空間が膨大な囲碁などのゲームをプレイするAIにおいて有効性が示されている。本研究では、ターン制ストラテジーゲームにおいてモンテカルロ木探索を活用してAIの強化を行う。対象とするゲームはCEDEC 2013 AI CHALLENGE で使用された「Terraforming」 とする。ターン制ストラテジーゲームでは、1回の手番で複数の駒を動かせるため、探索空間は膨大なものとなり、単純な探索は難しい。そこで、着手を限定したモンテカルロ木探索を用いて Terraforming をプレイするAIの勝率を高める。
著者
Hidetoshi Yoshitani Akihiro Isotani Jae-Kwan Song Shinichi Shirai Hiromi Umeda Jeong Yoon Jang Takeshi Onoue Misako Toki Byung-Joo Sun Dae-Hee Kim Nobuyuki Kagiyama Akihiro Hayashida Jong-Min Song Masataka Eto Yosuke Nishimura Kenji Ando Michiya Hanyu Kiyoshi Yoshida Robert A. Levine Yutaka Otsuji
出版者
The Japanese Circulation Society
雑誌
Circulation Journal (ISSN:13469843)
巻号頁・発行日
pp.CJ-18-0390, (Released:2018-08-22)
参考文献数
24
被引用文献数
3

Background: Basal interventricular septum (IVS) hypertrophy (BSH) with reduced basal IVS contraction and IVS-aorta angle is frequently associated with aortic stenosis (AS). BSH shape suggests compression by the longitudinally elongated ascending aorta, causing basal IVS thickening and contractile dysfunction, further suggesting the possibility of aortic wall shortening to improve the BSH. Surgical aortic valve replacement (SAVR), as opposed to transcatheter AVR (TAVR), includes aortic wall shortening by incision and stitching on the wall and may potentially improve BSH. We hypothesized that BSH configuration and its contraction improves after SAVR in patients with AS. Methods and Results: In 32 patients with SAVR and 36 with TAVR for AS, regional wall thickness and systolic contraction (longitudinal strain) of 18 left ventricular (LV) segments, and IVS-aorta angle were measured on echocardiography. After SAVR, basal IVS/average LV wall thickness ratio, basal IVS strain, and IVS-aorta angle significantly improved (1.11±0.24 to 1.06±0.17; −6.2±5.7 to −9.1±5.2%; 115±22 to 123±14°, P<0.001, respectively). Contractile improvement in basal IVS was correlated with pre-SAVR BSH (basal IVS/average LV wall thickness ratio or IVS-aorta angle: r=0.47 and 0.49, P<0.01, respectively). In contrast, BSH indices did not improve after TAVR. Conclusions: In patients with AS, SAVR as opposed to TAVR improves associated BSH and its functional impairment.
著者
船橋 秀彦 岡崎 喜一郎 鈴木 宏哉
出版者
全国障害者問題研究会
雑誌
障害者問題研究 (ISSN:03884155)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.122-129, 2008-08

障がい者雇用に関する全国障害者問題研究会茨城支部の研究経過(企業意識調査等)を概括するとともに、2003年から2007年までの茨城県内企業の法定雇用率に関する動向を示した。達成企業の割合は全国水準より高いにもかかわらず、実雇用率は全国レベルより低位だった。その要因を、法定雇用率未達成企業の実態から検討した。結果、(1)企業規模、(2)0人雇用企業、(3)先年から継続する未達成企業、(4)未達成企業予備軍とも呼べる「56人未満企業」、などで障がい者雇用の障壁となる問題を抱えていることが分かった。
著者
藤田 昌志 FUJITA Masashi
出版者
三重大学国際交流センター
雑誌
三重大学国際交流センター紀要
巻号頁・発行日
vol.10, pp.47-61, 2015

日中关系在历史上不能说是经常一帆风顺的。日本对中国还保持着原有的自己近代化相当先进的观念。中国在经济发展以前对日本怀有憧憬的观念随着中国的经济发展渐渐减少,有和美国平起平坐的思想。日本媒体特别是电视报告和电视解说人员很大地影响到日本的中国観。所以我们现在再一次从历史上了解古今日本的中国観很有意义。本研究从比较文化学的观点考察日本明治时代的中国観。

2 0 0 0 OA JSD概論

著者
加藤潤三
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.84(2001-IS-078), pp.37-44, 2001-09-08

JSD(Jackson System Development)の概要をモデル化と機能の仕様化を中心に説明する.JSDの特徴はソフトウェアシステムの開発を仕様化とその実現に明確に分離していることである.JSDの成果物という側面から見たときの特徴としてこの分離に適切な仕様書の構成と構造がある. JSDのモデル化で採用しているアプローチは系統的であり 現在でもそのアプローチは有用である.今まであまり述べられなかった仕様書の構成と構造の特徴とモデル化それからJSDの限界と現時点での応用について述べる.
著者
熊谷 正芳
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.67, no.8, pp.828, 2018-08-15 (Released:2018-08-20)
参考文献数
3

2 0 0 0 OA 明治月刊

著者
開物新社 [編]
出版者
岡田屋嘉七[ほか]
巻号頁・発行日
vol.1号(明治1年9月), 1868

2 0 0 0 OA 丹鶴叢書

著者
水野忠央 編
出版者
中屋徳兵衛[ほか]
巻号頁・発行日
vol.[1], 0000
著者
川口 義樹 石 志紘 島田 敦 大石 崇 磯部 陽 松本 純夫
出版者
日本内視鏡外科学会
雑誌
日本内視鏡外科学会雑誌 (ISSN:13446703)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.215-219, 2012-04-15

◆要旨:慢性腹痛の原因と考えられた移動性盲腸に対して腹腔鏡下盲腸固定術を行い良好な結果を得たので,報告する.患者は26歳,女性.右下腹部痛を主訴に受診したが,CT検査,上部内視鏡検査,大腸内視鏡検査では特に異常を認めなかった.小腸造影で移動性盲腸と診断され,腹痛の原因である可能性が高いと考えられた.その後も症状が持続,増悪したため,インフォームドコンセントのうえで腹腔鏡下盲腸固定術を施行したところ,腹痛は消失しQOLも改善した.移動性盲腸で自験例のように腹痛を伴い,内科的治療が困難な場合には腹腔鏡下盲腸固定術は低侵襲かつ有効な術式と思われた.
著者
生田 純子 Sumiko IKUTA
雑誌
東海女子大学紀要 = Bulletin of Tokai Women's University (ISSN:02870525)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.89-103, 2000-01-01

学校教育相談の進め方として、今年度はスクールカウンセラーの活動を中心にまとめてみた。文部省派遣のスクールカウンセラーとして、二つの高校へ2年問ずつ関わったが、この2校はかなり異なったタイプの高校であって、一つは普通科の学校で、もう一つは職業高校で生徒のレベルも高く、学校規模も大きかった。また、教員の組織も教育相談を校内の組織の中にどう位置付けるかも異なっていた。普通科の方はカウンセラーが派遣されても受け入れの態勢として、カウンセラーをどう位置付けるかの配慮がなされていなかったので、カウンセラーは学校の教育相談係の手伝いのような形で存在するより他なかった。職業高校の方は、初めからスクールカウンセラー連絡会議を設けて、定期的に開かれており、生徒指導係との連絡もスムーズであった。また校内の相談の窓口の養護教諭と密接に連絡を取っていたので、情報の入手も早かった。週2回、1回4時間という制限の中で、カウンセラーが不在の時の相談の受け入れ態勢が大きく問題になる。窓口となる教員の教育相談に関する力や、その係に対して割くことのできる、時間の問題、場所、などによって、カウンセラーの活動は左右される。たえず活動している学校は、問題もたえず発生していると考えられる。どこまでを問題と考え、どれをチェックするかは、窓口となる係の能力に大きく関わっていた。カウンセラー側としても係の力を高めることから始め、学校内に教育相談の初歩的な知識や対処法についてのノウハウを理解してもらうために力を注がねばならなかった。そのためカウンセラーの責任で受付、治療していくという通常の臨床的な手法だけでは通用せず、もどかしさを感じた。カウンセラーが学校にいる時だけのカウンセリングでは、カウンセラーを置く2年間の期間を終了した時、学校は独り立ちできないということになる。やはりカウンセラーがいなくても何とかこなしていける実力の養成が急務であった。高校生の問題として、思春期特有の対人関係の難しさに加え、現在の高校生の精神的な未熟さが目だった。特に他の人を思いやるとか、自分のために誰がどうやってくれているのかという事については無知としか言い様がない場面があった。女子のいじめや、男子の無気力さも同じ路線上にあるのであろうが、自己中心的な考え方が、高校生活で拭い去られるとは考えにくいので、社会に出てからの社会不適応が心配される。高校生の中途退学が問題にされているが、そもそも中学生の高校全員入学という考えが無理なのではないかと実感した。本人たちも高校へ行かず就職すれば良かった、皆がいくのでつい釣られて、と述べているように、自分の適性や将来の希望など、もっとはっきりさせた.止二での高校入学がなされていれば、初めから高校に入るべきではなかった生徒達がもっとあるということになる。学習についていけなかったり、嫌いだったり、将来の目的もはっきりしないままに高校へ入学してきたというのがまず問題である。親や周囲の人々がすすめるままに、自主性のない進路決定が考え直されねばならない。次に教育研究所のコンサルテーションについてであるが、この研究所は適応教室を持っていて、その生徒や管轄の11の小中学校の教員に対するコンサルタントであった。適応指導教室の運営や指導方法については特に問題はなかったが、そこに通う生徒達への対応について教育相談員と話し合う事は効果的であった。特に、不登校に対する「登校刺激」については「与えない」という立場を強調されれば適応指導教室そのものの存在意義がなくなってしまうところであった。学校にも「与えない」という事に疑問を持ちながらも、医師や相談機関でそう言われたという親に対しての遠慮から、手を束ねているようなところがあった。明確に登校刺激を「与えよう」とその理由も示し、学校側を励ました事は、教員にも意欲を持たせ、〔、1信を持って生徒に'i1たることが出来て効果も上がった。カウンセラーがコンサルテーションに行くことで、前もって研究所側が学校と連絡を取り、子どもや教師の問題についての理解を得ていったことが、学校と研究所との関係をよりスムーズにし、その後の経過もオープンに伝わってくることになった。このことはコンサルテーションそのものの効果というよりは、それを受けることで改善が自然に行われていったということになろう。臨床心理士としてコンサルテーションを行う場合、カウンセリングとは異なって、1回限りで何らかの方針を打ち出さなくてはならないという問題があった。そのために相談する人の問題を理解し、何をここで話し合うかを決め、H標を定め、自分は何が出来るかを考える。その際、すでになされていることは何かに気付き、認めること。そして目的に関しての具体的な手順を話し合うことである。その際、必ずコンサルティのよい面を認め、元気になって帰ってもらうことが必要である。ピア・サポートとは子どもたちが何か悩みを抱えたり、困った時、自分の友達に相談することが最も多いという事実に基づいて考え出された方法である。そして子どもたちが他の人を思いやることを学ぶための一つの方法である。また、ピア・サポートは、コミュニケーション・スキルに拠るところが大きい。ピア・サポートは、子どもたちが他の生徒を助ける人的資源となれるように支援することである。彼らを支援することで、仲問をケアーすることの模範を他の子に対して示すことにもなり、やがては、思いやりあふれる学校環境を作り出すことにも繋がる。