2 0 0 0 創作

出版者
東雲堂書店
巻号頁・発行日
vol.第1期, 1910
著者
Ryota MIYAWAKI Masashi KOMORI Kumiko KOKUBO Chika NAGAOKA Takumi YOKOYAMA
出版者
日本感性工学会
雑誌
International Journal of Affective Engineering (ISSN:21875413)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.75-80, 2017 (Released:2017-04-28)
参考文献数
16

Quantitative analytical framework for investigating the relationship between the design of 3D products and subjective impressions regarding shapes was developed by using a combination of spherical harmonics (SPHARM) and multivariate analysis. SPHARM is a parametric surface description that uses spherical harmonics as its basic function. The shape of liquid soap bottles was focused as a typical example of 3D product design. We converted 3D surface data on shape of 22 liquid soap bottles into multivariate coefficients using SPHARM, in order to extract their major morphological features. Then, we performed a principal component analysis of these coefficients. The extracted morphological features were related to the aspect ratio in the frontal plane, thickness and roundness. Subsequently, participants rated their subjective impressions of bottle shapes on a semantic differential scale. We examined relationships between major morphological features of bottles and their subjective impressions. Results indicated that this methodology is effective for appreciating the positioning of a product's shape design, as well as for systematically understanding the correspondence between shapes and subjective impressions of products.
著者
小山 修
出版者
札幌大学
雑誌
産研論集 (ISSN:09169121)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.259-288, 1999-03-30
被引用文献数
1

福祉国家と呼ばれるスウェーデンでは,長い安定的な労使関係のもとで,積極的な産業政策が採用され,イギリスに端を発してノルウェーなど北欧諸国で発展した社会・技術システム論の実践の場として,1970年代からユニークな生産システムが導人されてきた。テイラリズム,フォーディズムに基づく大量生産型の生産システムに代わって,効率性と人間性とを適合させ,コンベア・ベルトによる流れ生産ラインを廃止して「自律的作業チーム」による新しい生産システムが,総合輸送機械メーカーのボルボなどスウェーデン企業で実践されてきた。その思想やシステムは,同社に因んでボルボイズムと呼ばれたり,働く人間の要求に合わせて工場の形や技術システムを転換し,少人数チームで全車組立を行う組織・管理システムを形成したカルマル工場やウデヴァラ工場にちなんで,カリマリズムとかウデヴァリズムと呼ばれている。本稿では,これらをスウェーデン・モデルの生産システムの実証例としてとらえ,その特質と動向を探る。
著者
平岡聖也 奥村紀之
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.159-160, 2014-03-11

現在,推理小説には多くのジャンルが存在し,読みやすさという観点からの難易度も非常に幅が広い.推理小説を読もうとしても,読み慣れた人とそうでない人では読んで面白いと感じる難易度に差が出てしまう.推理小説における難易度は,トリックを暴いて犯人を当てる難易度と直結している.そこで,文脈解析を用いて推理小説を解析し難易度を判定することができれば,読み手の小説の取捨選択を支援することができる.本研究では,青空文庫の推理小説を対象に文脈解析を行い,犯人推定やトリックの解析結果から小説の特徴や難易度を判定する.加えて,読み手の求める条件から推理小説をランキングする手法を検討する.
著者
高橋 悟 佐藤 知久 牧口 千夏
出版者
京都市立芸術大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究「感覚のアーキペラゴ:脱(健常)の芸術とその記録法」は、障害という言葉を割り当てられた創造行為について、健常者を中心に構築されてきた知覚・表現論理や個人・表現・受容者を前提とした従来の芸術論による評価とは異なる視点からのアプローチを目指したものである。方法としては、長年に渡り障害を有した人々の潜在的な可能性をアートを媒介にし、自由な手法で支援しつづけている一般財団法人たんぽぽの家(奈良)での実践的フィールドワークと創作過程の行為分析を中心に進めた。研究の方法としては、「関係的な領野の記述」と「創作としての新たな展示モデル」という2つのテーマを設定し、それらに対応するチーム編成により具体的な作業をすすめていった。具体的には、(1)集団の身体をテーマにしたワークショップから他を排除しない集団行為としてのアホーダンスの考案(2)集団コミュニケーションのワークショップから複数の身体、リズム、音によるラップの実験的な公演。(3)上記2つのワークショップの映像メディアによる実験的な記録である。これらは完成された作品(Art-Works)を現場の文脈と分断して記録・展示するという従来の手法ではなく、生の環境を多感覚的に捉える記録方法や関係的な領野の記述を含む(Art-Documentation)としての試行である。以上のように本年度は、作品という完結したモノの分析からではなく、モノ、集団、環境など活動の現場での相互行為や創作のプロセスに着目した分析を中心に研究を進めた。
著者
沼野 充義 Morrison Shaldjian
出版者
現代文芸論研究室
雑誌
れにくさ = Реникса : 現代文芸論研究室論集 (ISSN:21870535)
巻号頁・発行日
no.3, pp.188-206, 2011

特集 世界文学へ/世界文学から : 比較・翻訳・日本と世界The Todai-Yale Initiative Lecture Series (Fall 2009), Dec. 8, 2009, Yale University「東大-イェール・イニシアティヴ」(両大学間の学術交流プログラム)主催レクチャー・シリーズ, 2009年12月8日, イェール大学現代日本でもっとも人気のある作家は誰かと聞かれたら、私は村上春樹とドスとエフスキーだと答えたい。ドストエフスキーは日本人ではなく、ロシアの作家であるということは、いかに迂闊な私でも知らないわけではないが、このところ、『カラマーゾフの兄弟』の新訳が100万部を超えるベストセラーになったことをきっかけにドストエフスキーの人気が急上昇し、いまや彼は現代日本の作家として蘇ったかのようである。しかし、このドストエフスキー人気はいま急に始まったわけではない。明治時代の日本において、近代文学の形成に対してロシア文学が巨大な影響を与えたことはよく知られている。二葉亭四迷や白樺派の作家たちにとって、ロシア文学は決定的に重要だった。第二次世界大戦後は、『近代文学』に依拠した批評家たちを始めとして、「戦後派」の作家たち全般にロシア文学の影響が濃厚に感じられる。また早稲田大学の露文科はすぐれた作家たちを輩出した。またロシア文学を専攻していなくとも、ロシア文学に造詣の深い現代作家としては、加賀乙彦、大江健三郎、井上ひさしなどがいる。ロシア文学はその後、現代にかけて影が薄くなってきたように見えるが、じつは潜在的には巨大なインスピレーションの源であり続けてきた。その素地があってこそ、今日のドストエフスキー・ブームも可能になったのである。この講演では、主として1980年代以降に活躍を始めた新しい世代の現代日本作家6名を取り上げ、彼らの作品を具体的に紹介しながら、ロシア文学が彼らの作品にどのように影響を与えているか、ロシアのイメージがどのように現れているかを検討していく。6名の作家とは、池澤夏樹、島田雅彦、村上春樹、黒川創、中村文則、鹿島田真希である。彼らの作品に登場するロシア人に、スパイ、秘密警察、独裁者、売春婦などといった相も変わらぬステレオタイプ的な人物が多いのは事実だが、これらの優れた作家たちは皆それぞれの方法でステレオタイプを超えて、狭く閉ざされがちな現代日本文学に風穴をあけ、そこから形而上的な息吹や宇宙的な響きを呼び込むための「文学的手法」としてロシアを使っている。そのロシアとは、現実のロシア、「プーチンのロシア」とはあまり似ていないものかもしれないのだが。
著者
早尻 正宏
出版者
林業経済学会
雑誌
林業経済研究 (ISSN:02851598)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.51-59, 2011
参考文献数
6

本稿では,鳥取県智頭町を事例に,林業技能者養成をめぐる地域的取り組みの展開過程を整理し,その到達点と課題を明らかにした。智頭町では1991年,町や森林組合などの出資により,林業技能者養成を目的とした第3セクターが設立された。しかし,労働力需要の減退もあって,第3セクターで技能習得した人が町内の他事業体に移籍するという当初の設立目的は実現困難となっていた。こうした雇用なき職業訓練の現状を解決するため,住民が町の課題を話し合い予算折衝まで行う町独自の住民自治組織において,雇用創出と職業訓練をセットした林業振興策が提起されるなど,同町における林業技能者養成は新しい段階を迎えつつあった。
著者
Teppei J. Yasunari Masashi Niwano Yasushi Fujiyoshi Atsushi Shimizu Masamitsu Hayasaki Teruo Aoki Arlindo M. da Silva Brent N. Holben Sumito Matoba Naoto Murao Sadamu Yamagata Kyu-Myong Kim
出版者
(公社)日本気象学会
雑誌
SOLA (ISSN:13496476)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.96-101, 2017 (Released:2017-06-01)
参考文献数
32
被引用文献数
2

Monitoring particulate matter is essential to alert the public about health risks. The Terra/MODIS true color image clearly captured a yellow band over Hokkaido prefecture in Japan on 7 March 2016. We investigated whether this event was an Asian dust (Kosa) transport or not with the ground-based observations in Sapporo and Takikawa in Hokkaido and NASA's MERRA-2 re-analysis data. The timing of increased particle number concentrations (PNCs; greater than 0.5 μm) was clearly measured by a low-cost aerosol sensor at Sapporo and Takikawa in the early afternoon. For this particle size range, the PNC by this aerosol sensor had greater agreement with another commercial instrument for the 1-hourly mean data. The lidar data at Takikawa and NASA's AERONET at Sapporo also implied the increased dust particles (i.e., dominance of non-spherical and coarse particles, respectively), which supported that the PNC increase was due to the dust transport. The hourly PM2.5 data in Sapporo significantly increased in the evening rather than around the noon to early afternoon. We concluded that this event was judged as an Asian dust (Kosa) event in Hokkaido starting from the early afternoon, which was, however, not reported by Japan Meteorological Agency (JMA) based on their visible observations.
著者
原田 雅子 大久保 三四朗 高 仁子 田村 隆生 森 敦子 山口 恵美子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.67, no.6, pp.315-321, 2017-06-01 (Released:2017-06-01)

オリンピックの経済効果は,競技会場新設や観戦関連消費等の「直接効果」よりも,都市インフラ整備や観光需要増加による「間接効果」が大きいと試算されている。そこで本稿は,東京オリンピック組織委員会のプロジェクト長から要請を受けたプロジェクトメンバーという設定で,東京オリンピックを『見せる場』として,インフラ輸出,観光需要を増加すべく,体験・体感を通して訪日外国人にアピールすべき日本技術・文化を検討した。アピールすべき日本技術・文化の選定は,「マーケットイン」の視点で訪日外国人のニーズを重視した。ニーズ抽出にはグローバルなオープンデータを活用し,対応する日本技術シーズは特許・学術文献解析と企業情報から選定,文化シーズについては日本政府のクールジャパン戦略や各省庁の情報から選定し,日本技術・文化の体験・体感方法までを総合的に検討した。