著者
最所 和宏 豊田 正武 高木 加代子 佐竹 元吉 高橋 悟 山本 裕昭 葛西 健 橋本 勢津 斎藤 行生
出版者
Japanese Society for Food Hygiene and Safety
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.46-50_1, 1994-02-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
10
被引用文献数
5 6 2

平成4年4月岩手県岩泉町の山林において野生ミツバチのはちみつによる神経毒症状を呈する中毒事故が発生した. この食中毒の原因物質を検索するため. 中毒はちみつ中の花粉の鏡検を行ったところ, Aconitum 属植物の花粉と形状のよく一致する花粉の存在が確認され, その出現率は68.3%であった. また, このはちみつをラットに投与すると神経毒症状を呈した. はちみつ抽出物のTLCによりアコニチンと同一のRf値を示す物質の存在か認められ, GC/MSのフラグメントイオンによりアコニチンと確認した. そこで牛薬中のアコニチン系アルカロイドの迅速抽出精製法に準拠して, 中毒はちみつ中のアコニチと系アルカロイドを抽出し, HPLCにより定性・定量を行った. 中毒はちみつ中のアコニチンレベルは10.7ppmであり, この濃度はヒメダカ致死試験による推足値と一致した. 以上より. はちみつによる本食中毒の病因物質はアコニチンと推定した.
著者
鈴木 菜生 岡山 亜貴恵 大日向 純子 佐々木 彰 松本 直也 黒田 真実 荒木 章子 高橋 悟 東 寛
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.255-259, 2017 (Released:2017-07-12)
参考文献数
18

【目的】不登校児の発達特性と転帰に影響する因子を検討した. 【方法】2007年から2009年に当センターを受診した不登校児80名の発達障害や精神疾患の有無, 在籍学級, 転帰等を調査した. 【結果】不登校児の57%が広汎性発達障害や注意欠陥/多動性障害などの発達障害を, また24%が不安障害などの精神疾患を有していた. 87%が不登校になって初めて発達障害と診断された. 91%に睡眠障害や頭痛などの身体愁訴を認めた. 不登校となった誘因は複数混在し, 対人関係の問題を契機とする例が最も多かった. 1年後の転帰は完全登校48%, 部分登校26%, 不登校26%だった. 小学生は60%が完全登校に至ったが, 中学・高校生は41%に留まった. 1年後不登校の割合は, 発達障害をもたない児で42%であったのに対し発達障害を有する児では17%で, 特別支援学級へ転籍した児では1例もなかった. 【結論】不登校児は発達障害や精神疾患を背景に持つことが多く, 登校転帰の改善には発達特性の把握と教育的・心理的な支援が有用である可能性が示唆された.
著者
高橋 悟 佐藤 知久 牧口 千夏
出版者
京都市立芸術大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究「感覚のアーキペラゴ:脱(健常)の芸術とその記録法」は、障害という言葉を割り当てられた創造行為について、健常者を中心に構築されてきた知覚・表現論理や個人・表現・受容者を前提とした従来の芸術論による評価とは異なる視点からのアプローチを目指したものである。方法としては、長年に渡り障害を有した人々の潜在的な可能性をアートを媒介にし、自由な手法で支援しつづけている一般財団法人たんぽぽの家(奈良)での実践的フィールドワークと創作過程の行為分析を中心に進めた。研究の方法としては、「関係的な領野の記述」と「創作としての新たな展示モデル」という2つのテーマを設定し、それらに対応するチーム編成により具体的な作業をすすめていった。具体的には、(1)集団の身体をテーマにしたワークショップから他を排除しない集団行為としてのアホーダンスの考案(2)集団コミュニケーションのワークショップから複数の身体、リズム、音によるラップの実験的な公演。(3)上記2つのワークショップの映像メディアによる実験的な記録である。これらは完成された作品(Art-Works)を現場の文脈と分断して記録・展示するという従来の手法ではなく、生の環境を多感覚的に捉える記録方法や関係的な領野の記述を含む(Art-Documentation)としての試行である。以上のように本年度は、作品という完結したモノの分析からではなく、モノ、集団、環境など活動の現場での相互行為や創作のプロセスに着目した分析を中心に研究を進めた。
著者
川田 望 高橋 悟
出版者
日本大学医学会
雑誌
日大医学雑誌 (ISSN:00290424)
巻号頁・発行日
vol.72, no.3, pp.142-145, 2013-06-01 (Released:2014-12-20)
参考文献数
19

The objective this review is to present an overview of current practice in the management of erectile dysfunction and discuss the evidence supporting the clinical effectiveness of these pharmacological treatments. Since sildenafil was introduced more than 10 years ago, highly selective phosphodiesterase type 5 inhibitors (PDE5i) have changed the medical management of erectile dysfunction (ED). Effective treatment of ED may restore quality of life and allow patients to return to the sex life they had before. Current therapeutic management includes oral therapies. Oral administration of PDE5i is considered the first-line treatment for ED. PDE5i can elevate the levels of cGMP in the corpus cavernosum and effectively improve ED of various causes and degrees. Three types of PDE5i are currently available, sildenafil, vardenafil and tadalafil. All of them are effective, with similar efficacy and safety profiles. The use of sildenafil citrate (Viagra®) resulted in a 76% successful intercourse rate with treatment, compared with 22% in a control group. Patients receiving 5, 10 or 20 mg vardenafil (Levitra®) experienced significantly improved erections, with 85% of 20mg vardenafil cases reporting improved erectile function, compared with 28% of placebo cases. The characteristics of this treatment are well known for their immediate effect. On the other hand, management of ED with Tadalafil (Chalis®) is characterized by long-term efficacy and easy acceptance by patients and their partners. Tadalafil is also efficacious in the improvement of male lower urinary tract symptoms, and has been licensed for such symptoms in Europe.
著者
新美 文彩 久米 春喜 熊野 信太郎 石川 晃 西松 寛明 冨田 京一 高橋 悟 武内 巧 北村 唯一
出版者
一般社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.98, no.5, pp.713-717, 2007-07-20 (Released:2010-07-23)
参考文献数
22

症例は27歳女性. 気胸の既往があり他院にて加療されていた. 2回目の左気胸発症時に肺生検にて肺リンパ管筋腫症 (LAM) と診断された. その後の精査目的のCTで右腎前面に径10cmの脂肪濃度を含む腫瘤を認め, 腎血管筋脂肪腫 (AML) と診断され, 当科に紹介された. 当科にて腎部分切除術が施行された. 腫瘍は腎実質と5cm程度の部分で連緯しており, 有茎状に発育していた. LAMは病理学的に肺の気道, 血管, リンパ管周囲の平滑筋の異常増生を示し, 気道閉塞による多数の肺嚢胞状病変形成が特徴とされ, 殆どの症例で経過中に気胸を発生する予後不良の疾患である. また47~60%の症例にAMLを合併することが知られている. LAMを合併したAML患者の特徴としては20代から30代の生殖可能な女性に好発しており, 結節性硬化症に合併するAMLと比較すると片側単発傾向ではあるが, 両側例が25~62%と比較的多く, また多発例も報告されている. LAMは予後不良のため, AMLに対しては出血などの症状が出現するまで無治療で経過することが多く, 治療としては腎摘除術が多い. しかしながら, 最近の報告ではLAMの予後はやや改善してきており, AMLの再発例も認められることから, 可能な限り腎温存を図るべきである. 本症例は本邦10例目である.
著者
納谷 太 高橋 悟史 宮前 雅一 寺田 努 野間 春生 鳥山 朋二 小暮 潔 西尾 章治郎 今井 倫太
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.55-66, 2009
被引用文献数
1

We have developed a new battery-operated sensor node based on ZigBee wireless network in order to track people's location even with a poor electrical infrastructure. For a sensor network consisting of such kind of sensor nodes, we have designed a flexible sleep control protocol which fulfills low-battery consumption as well as high-accuracy time synchronization between these nodes. We have deployed a sensor network system composed of more than 40 sensor nodes in a hospital floor for tracking more than fifteen nurses simultaneously. Experimental results show that the system can operate around 27 days using four AA size NiMH batteries and can achieve 90% accuracy in the location estimation.
著者
上瀧 弘晃 高橋 悟 高橋 大志
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.23, 2009

投資判断における重要な情報源のひとつであるヘッドラインニュースに焦点を当て,テキスト情報がクレジット市場に与える影響について分析を行った.分析の結果,(1) 自動分類アルゴリズムにより分類精度が約80%のヘッドラインニュースのアルゴリズムを構築可能であること,(2)ヘッドラインニュースから抽出した情報は有効であること,(3)ニュース発信前後で市場間に違いが見られたことなどの興味深い結論を見出した.
著者
森田 健太郎 高橋 悟 大熊 一正 永沢 亨
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.206-213, 2013 (Released:2013-03-22)
参考文献数
50
被引用文献数
9 17 3

サケ資源はほとんどが放流魚で維持されていると考えられているが,これまで野生魚(自然産卵由来)の寄与率は調べられていない。本研究では,耳石温度標識による大量放流が行われている北海道の 8 河川において,サケ野生魚の割合を推定した。ウライで捕獲されたサケに占める野生魚の割合は,調査河川全体で計算すると 28.3±1.2%,放流魚の全数が標識されている河川に限定すると 15.9±0.6% と推定された。野生魚の割合は河川や年級群によって大きく変動したが(0~50%),野生魚も十分に資源に貢献しうると考えられた。
著者
松井 紫朗 高橋 悟
出版者
京都市立芸術大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

通常、自己定位を失うような不安定な状況は、避けられるべき事態とされる。しかし、神経科学の視点から見て、このような動揺状況から抜け出すため、身体のさまざまな感覚、記憶や言葉と結びつけ、新たな定位の獲得のために活発に活動する脳内は、あらゆる関係性に向け開かれた状態にあると考えられる。このような、知的思考の連鎖が起きる現象について、これを可能性と捉え探求するのが我々のねらいである。座位と立位で、正面に見据える姿勢、仰向きに見上げる姿勢で行ったいくつかの実験などから、頭部が傾くことによる体性感覚への入力、前庭覚への異なる刺激が、自己定位を含む対象物との距離や動きの認知に影響を与えることが分かった。
著者
矢橋 晨吾 雨宮 悠 高 錫九 高橋 悟 田中 弥寿男
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学園芸学部学術報告 (ISSN:00693227)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.129-134, 1992-03-25
被引用文献数
1

以上の結果を総合的にまとめると以下のとおりになる.保水性及び通気性が良好であることは植物の生育にとって重要な条件であり,鹿沼土がこれらの条件を満たすのは,大粒径ほど多量に微細間隙を持ち保水性を高める一方,鹿沼土粒子が形成する粒間大間隙が通気性に大きく寄与していることが保水特性ならびに通気性の測定より明らかになった.さらに,単一混合する場合もなるべく粒径の大きいものを用いるのが良いことも明らかになった.今日,採取したものを風乾させ袋詰めにされ,園芸店において市販されているが,以上のことを考慮にいれ,今後鹿沼土を合理的に利用するには,袋詰めにする前において粒径及び間隙により分類し,植物により使い分ければ一層の効果が得られるものと考える.
著者
高橋 悟史 黄耀華 宮前 雅一 寺田 努 野間 春生 鳥山 朋二 小暮 潔 西尾章治郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.118, pp.99-104, 2007-11-30
被引用文献数
4

我々は様々な現場で働く人々を支援するために,人の通過を検出するセンサネットワークを開発した.センサネットワークを構成する各センサノードを既存の建物など電源環境が整っていない場所に設置する場合,AC 電源を供給することが難しいことがあり,電池で長時間駆動することが求められる.そこで無線通信に ZigBee を採用し電池駆動でも長時間稼動する低消費電力なセンサノードの開発を行った.このセンサノードでは,独自のスリープ制御プロトコルを実装することで頻繁にスリープを行い消費電力を低減しながらも高い時刻同期精度を実現した.実際の病院環境で取得した通過データと開発した試作機の消費電力による評価結果より,2400[mAh] の二次電池 4 本を用いることで,一般的な病室であればセンサノードは 30 日間以上連続稼動することがわかった.We have developed a sensor network system for tracking people in order to support their daily activities. If a sensor node that makes up the sensor network should be located an environment with poor electrical infrastructure, it becomes necessary for it to work under extended time periods using batteries. To solve this problem, we designed a new battery-operated sensor network based on ZigBee. Among the improvements are a flexible sleep control protocol and a high-accuracy time synchronization mechanism between sensor nodes. From the simulation based on the actual data collected at a hospital, we have confirmed that the system can last usually over 30 days using four AA size Ni-H batteries at a hospital room in the hospital.
著者
奈良 俊介 高橋 悟
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. D, 産業応用部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. D, A publication of Industry Applications Society (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.128, no.6, pp.733-741, 2008-06-01
被引用文献数
3 3

This paper proposes an available method of obstacle avoidance control by using a single CCD camera and ultrasonic sensors mounted on the mobile robot. First, depending on the change of the brightness on the image that occurs from the moving of the mobile robot, we calculate the optical flow by the block matching method based on the normalized correlation and detect the obstacle area on the image. Further, in order to reduce the error of the detection area, by combining the distance information obtained by ultrasonic sensors on the image shown the obstacle area we decide the position of obstacle with high accuracy. Dealing with the position information, we make the reference points for generating the trajectory of the mobile robot. This trajectory is smooth and is generated by minimizing a certain cost function. Then, the mobile robot moves according to the trajectory while avoiding around the obstacle. Finally, usefulness of our proposed method is shown through some experiments.