著者
中村 久美
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.330, 2002

集合住宅バルコニーのあり方を検討するため、207戸の中層集合住宅の利用実態と意識に関する調査を行った。それによると、物干しや植栽関連のモノに加えて、ゴミ、不要品や玄関や他の居室に収納しきれない多様なモノが置かれている。北側に台所から出られるバルコニーを有する世帯では、モノの管理はそちらで行い南北バルコニーの使い分けがみられる。展開される生活行為は、物干し、園芸以外にモノの管理を中心とする家事や夕涼み·日向ぼっこ、季節行事、子供の遊び等が比較的よくされるが、多種類のゴミ、不要品を置いているバルコニーでは本格的なくつろぎ行為はされない。しかしリビングの延長としての利用への要求は高く、物干しとの区別、モノの管理を担う台所バルコニーの併置の必要が指摘できる。
著者
嶋田 進 大澤 輝夫 往岸 達也 菊島 義弘 小垣 哲也 川口 浩二 中村 聡志
出版者
一般社団法人 日本風力エネルギー学会
雑誌
風力エネルギー (ISSN:03876217)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.A_29-A_35, 2014

Vertical wind speed profiles near the coast were observed using a Doppler Light Detection and Ranging (LIDAR) system at the Hazaki Oceanographical Research Station (HORS) from September 17 to 26, 2013. In order to investigate the impact of atmospheric stability, wind profiles observed at HORS were compared with a log profile model (theoretical wind profile model), which did not consider atmospheric stability. The wind shear was smaller in the observed profiles when the wind came from sea to land, and larger when it came from land to sea. It was also found that the wind profiles included an obvious diurnal cycle when the wind came from land to sea. The results for this study indicate that atmospheric stability is a significant factor when determining the coastal wind profiles, not only when the wind comes from sea sectors, but also from land sectors.
著者
川合 暢彦 中村 彩花 大谷 淳二 本川 雅英 當麻 愉衣子 西 美香 丹根 一夫
出版者
日本矯正歯科学会
雑誌
Orthodontic waves : 日本矯正歯科学会雑誌 (ISSN:13490303)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.75-82, 2009-06-25
参考文献数
39

矯正歯科を受診した不正咬合患者における外傷既往の実態を把握するとともに,外傷と不正咬合の関連性を明らかにするため,2001年8月から2005年11月の期間に広島大学病院矯正歯科を受診した不正咬合患者1,000名を対象とした調査を行い,以下の結果を得た.1.外傷既往歴を有する不正咬合患者は1,000名中51名(5.1%)であった.そのうち,当科受診前に受傷した者が38名,当科にて治療中もしくは保定中に受傷した者が14名で,うち2名が重複した既往を有していた.2.受傷部位は乳歯,永久歯ともに上顎前歯が最も多かった.3.不正咬合については,患者全体では叢生が最も多かったが,外傷既往歴を有する患者では上顎前突が最も多く,約5割を占めていた.4.ほとんどの症例において,適切な外傷歯の処置により,その後の矯正歯科治療に大きな影響が及ぼなかったものの,打撲により乳歯の転位や埋入が生じ,後継永久歯への交換錯誤を引き起こした症例や外傷が顎偏位の原因と考えられる症例も認められた.外傷既往者に上顎前突の患者が多く,上顎前歯部が最も多い受傷部位であったことから,若年期に上顎前突の改善を行うことは,その後の健全な生活にとってきわめて有益と考えられる.また,外傷が不正咬合の原因となる症例も存在することから,初診時に外傷の既往について診査することの重要性が示された.
著者
井隼 経子 中村 知靖
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.134, 2010

レジリエンスとは,我々が精神的な困難に対してうまく対処するのに必要な能力である。本研究では,井隼・中村 (2008) によって作成されたレジリエンスの四側面を測定する尺度に項目反応理論を適用し,識別力と境界特性値の項目パラメタから項目の詳細な検討を試みた。その結果,全体的な傾向として,項目の境界特性値に関しては中・低程度のものが多く,識別力に関しては高い項目が多かった。これらの結果に基づき,我々はレジリエンスの四側面における項目レベルの特徴について議論した。
著者
川上 佳夫 石川 由華 斉藤 まるみ 大塚 幹夫 中村 晃一郎 金子 史男
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.816-817, 2007-09-01

要約 14歳,男児.1年前より右後頭部に脱毛斑が出現し,徐々に拡大,6か月前から排膿を認めた.近医で抗生剤内服による加療を受けたが改善がなかった.創部細菌培養は陰性であった.病変部を切開したところ,内腔は不良肉芽で覆われ,数本の毛髪が観察された.病理組織学的にリンパ球,好中球,形質細胞,異物巨細胞の浸潤からなる肉芽組織であり,pilonidal sinus(毛巣洞)と診断した.頭部に発症したpilonidal sinusの報告は自験例と本邦,海外の報告を含め5例あるが,そのうち4例が後頭部に発症しており,臥床時の摩擦などによる外的刺激が毛髪の穿孔機序に関与している可能性が示唆された.
著者
宮本 仁美 中村 雅道 成田 修 横田 歩 森永 裕幸 Hitomi Miyamoto Masamichi Nakamura Osamu Narita Ayumi Yokota Hiroyuki Morinaga
雑誌
南極資料 = Antarctic Record (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.477-533, 1999-11

この報告は, 第37次南極地域観測隊気象部門が, 1996年2月1日から1997年1月31日まで昭和基地において, 1996年1月23日から1997年1月24日までドームふじ観測拠点において行った気象観測の結果をまとめたものである。観測方法, 測器, 統計等は第36次観測隊とほぼ同様である。越冬期間中に特記される気象現象としては, 次のものがあげられる。1) 昭和基地においては7月から10月にかけて気温が平年より高めに経過し, 特に9月は月平均気温が平年値に比べ6.1℃も高かった。月平均気温は9月と10月に歴代1位の高温を記録した。2) 5月26日から28日にかけて発達した低気圧(ブリザード)に昭和基地が襲われ, 27日には最大風速44.3m/s(歴代3位), 最大瞬間風速61.2m/s(歴代1位)の強風を記録した。3) 昭和基地において, 8年連続で大規模なオゾンホールを観測し, オゾンホールが顕著だった10月, 11月のオゾン全量の月平均値は過去最低を記録した。特に10月の156m atm-cmは, これまで観測された月平均値の中で最小であった。4) 37次では36次に引き続きドームふじ観測拠点において越冬観測を行った。ドームふじ観測拠点における1996年の年平均気温は-54.4℃, 最低気温は5月14日に観測した-79.7℃であった。
著者
中村健二監修
出版者
主婦の友社
巻号頁・発行日
2010
著者
久我 創紀 中村 文一 佐藤 康之
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.54, no.12, pp.865-871, 2018 (Released:2018-12-18)
参考文献数
19
被引用文献数
1

We propose a “static” C∞ differentiable control Lyapunov function (CLF) design method for differentially flat systems by dynamic extension and minimum projection method. For differentially flat systems, “dynamic” CLF with dynamic compensators are designed. Our proposed “static” CLF is obtained by the reduction of the “dynamic” CLF. Then we design a static state feedback controller with the obtained static CLF. Finally we show an example to show that our proposed static CLF based controller can stabilizes the origin of the system.
著者
中村 憲二
出版者
The Surface Finishing Society of Japan
雑誌
表面技術 (ISSN:09151869)
巻号頁・発行日
vol.49, no.12, pp.1262-1265, 1998-12-01 (Released:2009-10-30)
参考文献数
3
著者
中村 昌允
出版者
名古屋工業大学技術倫理研究会
雑誌
技術倫理研究 = Journal of engineering ethics (ISSN:13494805)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.53-84, 2008-12-25

集団食中毒事件、JCO臨界事故、そして、最近でも「再生紙への古紙配合比率の偽装」「建築強度の偽装」など、技術の信頼を揺るがすような事故やトラブルが発生している。今回は、これらの事件における技術者の行動に焦点をあてて、技術者の責任を考えてみたい。共通している事は、そこにいる技術者が、実際の現場で判断し行動していることである。それだけに、技術者は科学技術がもたらす危害を防げる最も大きな可能性を有している。21世紀は科学技術への依存度がますます高くなり、一般社会人にとっては、技術者の存在が安全・安心の担保となる。技術者は、各専門分野のプロフェッショナルとして、技術に忠実に判断し説明責任を果たしていくことが、社会からの信頼を得ることになる。
著者
鈴木 仁美 中村 貴代美 丸山 和博
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
工業化学雑誌 (ISSN:00232734)
巻号頁・発行日
vol.69, no.5, pp.955-958, 1966-05-05 (Released:2011-09-02)
参考文献数
35

t-ブチル基を保護基に用い,m-キシレン→5-t-ブチル-m-キシレン→2-クロル-5-t-ブチル-m-キシレン→2-クロル-m-キシレンの経路で-m-キシレンから2-クロル-m-キシレンを合成した。最終段階でt-ブチル基の受容体にm-キシレンを用いれば5-t-ブチル-m- キシレンが再生し, 循環操作が可能となる。この反応につき各種のルイス( Lewis ) 酸触媒を用いてこのt-ブチル基の転移の容易さを検討した。その結果塩化アルミニウムが触媒として最も有効で,塩化鉄(III),塩化アンチモン(V)は脱t-ブチル化反応の触媒と同時に,それによって再生された5-t-ブチル-m-キシレンのクロル化剤としての作用も示し,2-クロル-m-キシレンの見かけ上の収率は高くなる。
著者
平田 佐智子 小松 孝徳 中村 聡史 秋田 喜美 澤井 大樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.185, pp.1-6, 2013-08-16

オノマトペ(擬音語・擬態語)は表現力豊かな言葉であるとされており、その性質や応用可能性について明らかにされつつある。本研究は、オノマトペが言語コミュニケーションにおいて果たす役割を検討するため、地域によってオノマトペの使用頻度が異なるのか、またどのような人に対して用いられるのか、どのような伝達内容に対して用いられるのか、を調べるため全国規模の調査を行った。結果として、主観的な使用頻度には地域差は無いものの、オノマトペの地域差に対する根強い信念が存在すること、またオノマトペが親密性の高い間柄で用いられる点や、触覚や視覚情報を伝達する際に最も多く使用されることがわかった。
著者
上村 佳代 入江 香 小山 徹平 春日井 基文 中村 雅之 赤崎 安昭
出版者
九州精神神経学会
雑誌
九州神経精神医学 (ISSN:00236144)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.101-110, 2021

<p>バウムテスト(樹木画テスト)とは投映法に分類される人格検査の一種である。本研究では,刑事精神鑑定において行われたバウムテストの結果の特徴について分析を行なった。殺人(未遂)被疑事件16例と放火(未遂)被疑事件14例の計30例において,バウムの各種サイン(筆圧,位置,枝先,樹冠の豊かさ,樹冠輪郭線の有無)について性別,知的水準,診断名,被疑事件内容の観点から検討を行なった。その結果,男性の方が女性より有意に筆圧が強かった。知的に健常な群は知的障害群と比べて有意に左寄りの位置に描く傾向があった。これらの結果から刑事精神鑑定において,女性は男性ほど自己主張や攻撃性を表現せず,知的に保たれている事例では未来志向にならないことが示唆された。被疑事件内容別に比べると,放火群は樹冠輪郭線が殺人群よりも少なく,放火事例は殺人事例と比べると外界の刺激に敏感な可能性が示唆された。また,殺人既遂群は左寄り,殺人未遂群は右寄りの位置に描く傾向があり,殺人既遂事例は過去を志向する傾向がある一方,殺人未遂事例は未来を志向する傾向が示唆された。</p>