著者
久保庭 真彰
出版者
環太平洋産業連関分析学会
雑誌
産業連関 (ISSN:13419803)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.40-48, 1994

混迷の度を深めるロシア経済も,いったんI-O表というレンズを通して眺めてみると意外にその経済の構造と病理の実態がつかめてくる。とくに日本と関連の深い極東ロシアのI-O表は貴重な分析と政策提言のためのベースを提供する。今回は1987年のロシアI-O表(内生111部門)とその極東バージョンの地域I-O表を比較しつつ,現在のロシア支援や極東地域開発のための基本的問題点の所在を,以下に探ってみよう。
著者
横溝 紳一郎 田尻 悟郎 久保野 雅史 柳瀬 陽介
出版者
西南女学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

(1) 第一次調査を受けての理論化、(2) 理論化を受けての第二次調査、(3)第二次調査を受けての再度の理論化という段階を経て、査読付きの学術論文として公刊できるまでの具体的かつ理論的な解明を行う。また日本の実践知を国際的に発信するため国際学会での発表を予定している。
著者
金子 信博 中森 泰三 田中 陽一郎 黄 垚 大久保 達弘 飯塚 和也 逢沢 峰昭 齋藤 雅典 石井 秀樹 大手 信人 小林 大輔 金指 努 竹中 千里 恩田 裕一 野中 昌法
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース 第124回日本森林学会大会
巻号頁・発行日
pp.394, 2013 (Released:2013-08-20)

福島原発事故により汚染した森林の除染には、伐採や落葉除去だけでは十分でなく、処理した木材と落葉の処分も問題である。森林土壌から、安全に放射セシウムを除去する方法を提案する。落葉分解試験を、二本松市のコナラ林で2011年12月から2012年12月まで行った。6月には、落葉の放射性セシウム濃度は土壌の2倍から3倍となり、土壌の約12-18%が上方向に落葉へと移動した。この移動は、糸状菌が有機物上で生育する際に土壌からセシウムを取り込むためと考えた。落葉の代わりに伐採した樹木をウッドチップ化し、土壌のセシウムを糸状菌によってチップに集める方法を考案した。汚染地域の木材中の放射性セシウム濃度はまだ高くないので、森林を伐採し、現地で幹材をウッドチップ化しメッシュバッグに入れ、隙間なく置いて半年後に回収することで、低コストで安全に除染が可能である。半年程度経過したウッドチップはまだ分解が進んでいないので、安全な施設で燃焼し、灰を最終処分する。単に伐採して放置するのでなく、この方法で森林施業を積極的に継続しつつ、汚染木材をバイオ燃料として活用し、復興に活用することが可能である。
著者
佐藤 和也 西久保 忠臣
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1991, no.11, pp.1514-1520, 1991-11-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
8
被引用文献数
4

触媒として第四級オニウム塩やクラウンエーテル錯体を用いて種々の環状エ一テルとエステル類との付加反応の検討を行った。この結果,エポキシ化合物と酢酸p-置換フェニルエステル類との付加反応はよく進行し,置換基定数-0.268≦ σ≦+0.227の間でHammett則が成立することが明らかとなったが,エポキシ化合物と酢酸ベンジルや安息香酸メチルとの反応はあまり進行しなかった。また,エポキシ化合物とチオ酢酸S-ベンジルおよびチオ酢酸S-ドデシルとの付加反応はチオ酢酸S-フェニルの場合と同様に温和な条件下でも定量的に進行することが判明した。さらに,触媒としてクラウンエーテル錯体や第四級ホスホニウム塩を用いるとオキセタン化合物とチオ酢酸S-フェニルとの付加反応もよく進行することも明らかとなった。
著者
西久保 忠臣 杉本 頼厚 佐藤 和也
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1991, no.11, pp.1506-1513, 1991-11-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
21
被引用文献数
3

種々の溶媒中でフェニルグリシジルエーテル(PGE)とチオ酢酸S-フェニル(PTA)との付加反応について検討を行った。その結果,この付加反応はトルエン中で無触媒条件下ではまったく進行しなかったが,DMF中では無触媒条件下でも進行した。また,この付加反応の触媒として種々のアルカリ金属化合物や金属塩化物が有効であることが見いだされた。これらの化合物のうち,特にKOCN,KF,CoCl2,カリウムフェノレート,酢酸カリウムなどが高い触媒活性を示した。またクラウンエーテルとアルカリ金属塩の錯体は高い触媒活性を示し,これを用いるとトルエンなどの非極性溶媒中でも反応はよく進行した。以上の結果から,エポキシ化合物と活性エステルとの付加反応においては反応溶媒および触媒の選択と,その組み合わせが重要であることが明らかとなった。

1 0 0 0 献詠詩集

著者
大久保利武編
出版者
大久保利武
巻号頁・発行日
1936
著者
宮本 崇 浅川 匡 久保 久彦 野村 泰稔 宮森 保紀
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
AI・データサイエンス論文集 (ISSN:24359262)
巻号頁・発行日
vol.1, no.J1, pp.242-251, 2020-11-11 (Released:2020-11-18)
参考文献数
69

深層学習に代表される機械学習の手法は近年に大きな性能の発展を遂げており,防災上の各種タスクへの応用も期待されている.一方で,データ数の本質的な不足やタスク処理過程の説明性・解釈性など,防災上の意思決定に用いる上で計算モデルに対処が求められる課題は多い.本稿では,機械学習モデルにおける研究動向からこの2点へ個別に対処するための方法論,およびそれら2点の課題に同時に対処する数理モデルとデータ駆動モデルを統合したアプローチについて,それぞれの考え方や具体的な手法,応用事例を調査する.
著者
朝子 幹也 百渓 明代 川村 繁樹 池田 浩已 久保 伸夫 山下 敏夫
出版者
日本小児耳鼻咽喉科学会
雑誌
小児耳鼻咽喉科 (ISSN:09195858)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.38-41, 2001 (Released:2012-09-24)
参考文献数
5

Patients consisting of 164 children aged 4-15 years were treated by a CO2 laser between July1995and October 2000. CO2 laser treatment of the inferior nasal turbinate is a useful procedure, which can be performed as outpatient surgery under local anesthesia. The short operation time and the good results provide excellent compliance by children. Follow-up was possible in 98 cases. Some 72.4% had excellent or good results after therapy. The patient group with multi-antigen allergy, was suppressed less effectively than those with the house dust-mite allergy. Therefore, the CO2 laser surgical technique can be considered as an effective method in the treatment of nasal allergy in children from a viewpoint of evidence-based medicine.
著者
久保 真人
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.85.13214, (Released:2014-08-01)
参考文献数
24
被引用文献数
17 17

Two studies were conducted to examine the factorial and construct validity of the Japanese Burnout Scale which was designed to measure hypothesized aspects of the burnout syndrome among public service workers in a variety of samples. The sample in study 1 consisted of 389 public service workers, 350 non-public service workers, and 3,410 non-service workers. Exploratory factor analysis confirmed a hypothesized three-factor structure for both public and non-public service workers, which was confirmed by confirmatory factor analysis. The sample in study 2 consisted of the following car dealer employees: 349 sales staff, 152 engineering staff, and 288 clerical staff. Exploratory factor analysis confirmed a hypothesized three-factor structure only in the sales staff group, which was confirmed by confirmatory factor analysis. Moreover, the construct validity of the scale was supported by the job demand-control model (Karasek, 1979). The Japanese Burnout Scale may serve as a useful measure of burnout syndrome among service workers in future research.
著者
山中 崇弘 新木 健一郎 石井 範洋 塚越 真梨子 五十嵐 隆通 渡辺 亮 久保 憲生 大嶋 清宏 桑野 博行 調 憲
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.37, no.6, pp.931-934, 2017-09-30 (Released:2018-02-27)
参考文献数
14
被引用文献数
1

【はじめに】侵襲性クレブシエラ感染症は,Klebsiella pneumoniaeを原因菌とし,肝膿瘍から眼内炎や中枢神経感染症などの転移性感染巣を引き起こす。当科での1例を報告する。【症例】73歳男性。主訴は腰痛,視力低下。精査の結果,肝膿瘍,眼内炎,敗血症の診断で抗菌薬治療を開始,第3病日に肝ドレナージを施行した。培養からKlebsiella pneumoniaeが検出された。転移性感染巣検索では,腰部に椎体炎,硬膜外膿瘍を認めた。転移巣は保存的に軽快し,第52病日に転院となった。【考察】本邦での肝膿瘍を伴う侵襲性クレブシエラ感染症の報告10例では,眼内炎を7例(70%),死亡2例(20%)と危険な病態と考えられた。肝膿瘍,眼内炎という特徴的な所見を認めた際は,侵襲性クレブシエラ感染症を疑い,転移性感染巣を考慮した抗菌薬治療と,外科的治療を含めた集学的治療を行うことが重要である。
著者
大久保 康基
出版者
日経BP社
雑誌
日経systems (ISSN:18811620)
巻号頁・発行日
no.184, pp.100-105, 2008-08

Windows Server 2008が備えるシンクライアント環境構築機能「ターミナル サービス」を検証した。Windows Server 2003の同機能に比べてメモリー使用量が増えた一方で,通信プロトコル「RDP」は改良され,転送データの圧縮効果は高くなった。「RemoteApp」や「TSセッション ブローカ」といった注目の新機能の評価と併せて,検証を担当したNTTデータの大久保さんに報告してもらう。
著者
久保 貞次郎
出版者
新潮社
雑誌
芸術新潮 (ISSN:04351657)
巻号頁・発行日
vol.10, no.8, pp.146-157, 1959-08
著者
田久保 浩
出版者
徳島大学総合科学部
雑誌
言語文化研究 (ISSN:2433345X)
巻号頁・発行日
no.25, pp.1-22, 2017-12-26

The boom of Della Cruscan poetry which developed on the pages of the British daily newspaper, The World, in the late 1780s is a remarkable phenomenon in many ways. First, it is notable as a media phenomenon made possible by the development of print media and journalism in which anonymous writers, both men and women, contributed their poems thereby forming a dramatic discourse. The discourse thus formed was one that every reader felt participating in. It is comparable to modern discourses on the Internet in which a phenomenon called viral takes place, where a YouTube or Twitter site have access from a huge multitude of media audience in a very brief period. Second, as a literary history of Sensibility which is known for Gothic and sentimental novels and verse that prepared the way for Romanticism and its major writers like Wordsworth and Byron. Third, in its ideological aspect pertaining to the discourses in feminism and revolution, as many women contributed to the newspaper as writers and as readers, which invited censure from conservative critics, also as many of the chief contributors to the Della Cruscan poetry were sympathetic to the cause of the French Revolution, which was alarming the conservatives as well. This paper aims to show that those three aspects were inseparably involved in its discussions on how the media, the sentiment, the literary expression, and the ideology interacted each other. Those relationships will reveal a particular history of ideas in the late 18th century that seems to have been erased in the later accounts of the literary history of the 18th century and the Romanticism, as we see in the neglect of a great number of important women writers active in those periods.