著者
大久保 由希子 森 アッティラ 中山 智央 千葉 進 中根 俊成
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.10, pp.631-635, 2019 (Released:2019-10-26)
参考文献数
9

症例は84歳女性.無言無動を繰り返し,発話時は体が溶けるとの奇異な妄想があり,体位変換に関連しない著明な血圧変動,尿閉・便秘を認めた.頭部MRI上,特異所見はなく,髄液蛋白は軽度高値,細胞数は正常だった.除外診断で,何らかの自己免疫性脳症を疑い,ステロイドパルス療法を施行し,精神症状・自律神経障害は改善した.後に抗自律神経節アセチルコリン受容体(ganglionic acetylcholine receptor; gAChR)抗体陽性が判明し,限定的ながら免疫療法が有効であったので,同抗体に関連する脳症の可能性も示唆された.同抗体陽性の脳症/脳炎の報告例は少なく,貴重な症例と考え報告した.
著者
嶋崎 昭典 川久保 八郎 高橋 修
出版者
The Japanese Society of Sericultural Science
雑誌
日本蚕糸学雑誌 (ISSN:00372455)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.83-87, 1975-04-28 (Released:2010-07-01)
参考文献数
3

接緒回数の分布について, 以下に示すような, いくつかの結果がえられた。注目した緒内で空接緒を含む接緒回数の変化を示す確率をP(Z=k) とおくと, これは一般にP(Z=k)=a1p(a0+a1q)kで示される。ここにpは有効接緒効率 (比率) でqは1-pである。a1は取り出し効率 (比率) でa0は1-a1である。またkは有効接緒が生じるまで繰かえされる接緒数である。さらに, 接緒効率(1-λ), λ=a1pの分布f(λ) は,f(λ)=(α+β+1)!λα(1-λ)β/α!β!で与えられる。ここにαとβは分布のパラメータであり, λの平均値は (α+1)/(α+β+2) で, 分散は (α+1)(β+1)/(α+β+2)2(α+β+3) である。これらのことから, 工場におけるすべての接緒現象の分布P(U=k) は,P(U=k)=(α+β+1)!(α+k)!(β+1)/α!(α+β+k+2)!で与えられた。ここにα, βとkはf(λ)での定義と同じであり, Uは接緒回数を示す確率分布である。ゆえにUの平均値は (α+1)/β, 分散は (α+1)(β+1)(α+β+1)/β2(β-1) となる。
著者
吉岡 信和 大久保 隆夫 宗藤 誠治
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.3_43-3_60, 2011-07-26 (Released:2011-09-26)

不特定多数が接続するインターネットが普及し,その上でのサービスが企業や個人にとって非常に重要な位置を占めるようになってきている.社会から見てサービスの利便性が向上している反面,悪意のある攻撃による社会への被害も増えてきており,サービスをセキュアに提供することが必須になってきている.しかし,セキュリティに関して考慮すべきことは多く,サービスをセキュアに提供することは容易ではない.本論文では,セキュリティの課題を整理し,その課題が,ソフトウェア技術によってどのように解決できるかを紹介する.そして,未解決な課題がどこにあるかを整理し,今後の研究の方向性を考察する.
著者
横尾 隆 久保 仁 石川 匡洋 加藤 尚彦 木村 弘章 大井 景子 我那覇 文清 川口 良人 細谷 龍男
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.33, no.7, pp.1115-1119, 2000-07-28 (Released:2010-03-16)
参考文献数
15
被引用文献数
3 3

症例は54歳男性, 肝硬変を合併する維持透析患者. 1989年に腹膜透析導入, 1996年よリ血液透析に変更となった. 血液透析中に一過性意識障害をくり返すため精査加療目的に入院. 頭部CTにおいて有意所見みられず, また脳血流シンチでも透析前後で明らかな差異は認められなかった. しかし血液透析後にアンモニア濃度が上昇するため, 門脈ドップラー検査を施行したところ門脈血流は肝内, 本幹とも遠肝性で脾静脈の一部から始まる側副血管を介して下大静脈に流入していた. さらに透析中に本幹での門脈血流の低下が指摘された. このため短絡血流の増加が意識障害を説明するものと考え, 透析中にアミノレバン®を投与することにより認められなくなった. これまでに透析中の門脈血流中の変化に対する報告はみられず, 今回の門脈ドップラーによる血流の結果は肝硬変合併血液透析患者の特殊性を示し, 意識障害が生じた場合の精査に重要であるものと考えられた.
著者
小倉 久幸 久保 峰鳴 武内 孝太郎
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.159-165, 2021-02-18 (Released:2021-04-14)
参考文献数
7

脳卒中後片麻痺患者の歩行機能の改善はリハビリテーション治療の重要な目標の1つであり,歩行評価に基づいた治療や訓練を展開する必要がある.しかし,観察による歩行分析は評価者の経験などによる評価のばらつきがあるために客観的指標が求められる.麻痺側立脚期の矢状面における膝関節制御に影響する床反力作用線のモーメントアームを,傾きによる成分と足圧中心と膝関節軸との距離による成分に分けて考えることにより,膝関節制御の面から短下肢装具の効果を明確化し,歩行訓練の治療戦略を具体化することができる.今後,客観的な評価方法によって片麻痺歩行を類型化し,適切な治療方法を導くシステムの確立が望まれる.
著者
河野 貴美子 坂本 政道 世一 秀雄 高木 治 小久保 秀之 山本 幹男
出版者
International Society of Life Information Science
雑誌
国際生命情報科学会誌 (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.34-39, 2013-03-01 (Released:2018-12-11)
参考文献数
7

意識探究プログラムとして知られるヘミシンクは、左右の耳にわずかに異なる周波数の音を聞かせることにより、深くリラックスした状態を作り出し、通常と異なる意識状態に導くことが容易な方法とされている。著者らは、今まで様々な変性意識状態下の脳波を検討してきた。今回、5名のヘミシンクトレーナーの脳波計測からヘミシンク聴取による脳の変化を検討することを試みた。後頭部のα波平均振幅値は、セッション中に減少し、軽眠を思わせたが、各帯域含有率で、α帯域における比率が大きく減少していたわけではなく、通常の入眠時とは異なると思われた。β帯域含有率はフォーカスレベルF10とFl2で、交互に変化する様子が見られ、刺激音のうなり周波数との関係を示唆させた。左右脳波のコヒーレンス値が聴取時に大きくなる傾向が見られたが、セッション中に後頭から前頭にかけて位相同期的な瞑想様脳波が見られた被験者も複数おり、瞑想に近い状態を容易に実現することで、コヒーレンスが高くなっていることも考えられた。
著者
浜守 杏奈 露久保 美夏 大倉 哲也 香西 みどり
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.27, 2015

【目的】近年,大麦に含まれる&beta;-グルカンによる健康効果が注目されており,大麦は米よりもデンプン分解酵素の活性が高いこと,米と大麦の混炊においてそれぞれの単独炊飯よりも還元糖量が増加すること等を明らかにしてきた。しかし,米と大麦の混炊中に酵素がどのように移動し,どこで糖生成に関与しているかについては明らかになっていない。本研究では&beta;-アミラーゼ欠損品種である日本晴と大麦の混炊を行い,大麦の&beta;-アミラーゼの炊飯中の挙動を調べることで混炊における糖生成のメカニズム解明の一助とすることを目的とした。 <br>【方法】90%搗精米(日本晴),75%搗精丸麦(モッチリボシ)を試料とした。官能評価により混炊割合および加水量を決定した。生試料および炊飯後試料から成分抽出液を調製し,ソモギーネルソン法,フェノール硫酸法およびHPLCにより各種糖量を測定した。酵素活性測定は大麦粗酵素液を可溶性デンプンに反応させ,加水分解活性を測定し,&beta;-アミラーゼ活性はメガザイムのキットを使用した。炊飯途中の米・麦粒および炊飯液から粗酵素液を調製し,&beta;-アミラーゼのポリクローナル抗体を使用し,酵素の有無をイムノブロット法により調べた。免疫染色では混炊および単独炊飯した際の米粒を4%PFAで固定後凍結切片を作成し,蛍光顕微鏡観察により&beta;-アミラーゼの局在を調べた。 <br>【結果】官能評価より米と大麦の混炊においては混炊割合50%,加水比が米重量に対し1.5,麦重量に対し1.8となった。イムノブロット法の結果より混炊の1時間浸漬中にすでに大麦の&beta;-アミラーゼが炊飯液に溶出し,さらに米粒内に浸入すること,40℃まで粒内に留まり,60℃で再び溶出することが明らかになった。免疫染色の結果でも,大麦の&beta;-アミラーゼは1時間浸漬中に米粒の表面付近に存在していることが示唆された。<br>
著者
久保 啓太郎 川上 泰雄 金久 博昭 福永 哲夫
出版者
The Japanese Society of Physical Fitness and Sports Medicine
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.597-605, 1999-10-01 (Released:2010-09-30)
参考文献数
32
被引用文献数
4 5

The purpose of this study was to investigate the viscoelastic properties of tendon structures in humans. Elongation of the tendon and aponeurosis of medial gastrocnemius muscle (MG) was directly measured by ultrasonography, while subjects (N=12) performed ramp isometric plantar flexion up to the voluntary maximum, followed by a ramp relaxation. The relationship between estimated muscle force (Ff) and tendon elongation (dL) was fitted to a linear regression, the slope of which was defined as stiffness of the tendon structures. The hysteresis was calculated as the ratio of the area within the Ff-dL loop (elastic energy dissipated) to the area beneath the load portion of the curve (elastic energy input) . The resulting Ff-dL relationship was non-linear in form, as previously reported on animal and human tendons in vitro. The mean stiffness was 24.0±5.6 N/mm. However, there was a considerable inter-subject variability (15.8 to 36.8 N/mm) . The Young's modulus, i. e., the slope of the stress-strain curve, was 280 MPa, which tended to be lower than the previously reported values for human tendons. It was also found that the strain of the tendon structures was homogeneously distributed along its length. The mean hysteresis (energy dissipation) was 23.4±12.4%. However, again there was a considerable inter-subject variability (8.7 to 39.3%) . The present results indicated that the tendon structures of human MG was considerably compliant and its hysteresis was in accordance with previously reported values.
著者
広田 佐栄子 清水 雅史 久保田 智之 内田 伸恵 平塚 純一 高田 康弘 宮脇 大輔 辻野 佳世子 金岡 徳芳 泉山 一隆 祖父江 慶太郎
出版者
一般社団法人 日本放射線腫瘍学会
雑誌
The Journal of JASTRO (ISSN:10409564)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.109-116, 2007-06-25 (Released:2007-08-31)
参考文献数
19

【目的】乳癌の胸壁または残存乳腺に対する放射線治療後の肺有害事象とアレルギー素因との関連性を探る. 【対象と方法】当院および協力医療機関 8 施設において, 1980年12月から2005年10月までの間の任意の期間において連続して乳癌の胸壁または残存乳腺に対する放射線治療を施行した1,173症例1,177乳房を解析対象とした. アレルギー素因としては, 喘息, アレルギー性鼻炎, アトピー性皮膚炎, 接触性皮膚炎, 食物または薬剤過敏の履歴があることを定義とした(全症例のうち111例が有素因例). この111例のうち, 6 カ月以上経過観察できたか, それまでに肺有害事象を惹起した症例は85例であり, これをA群(アレルギー素因例)とした. また, 当院の症例でアレルギー素因の有無にかかわらず, 6 カ月以上経過が観察できたか, それまでに肺有害事象を惹起した症例は113例であったが, これをB群(アレルギー素因を問わない群)とし, B群のうち, アレルギー素因のないもの92例をC群(非アレルギー素因群)とした. 【結果】NCI-CTCAE(v.3.0)のGrade 3 以上の肺有害事象を呈したのはA群8.2%(7 例), B群2.7%(3 例), C群1.1%(1 例)であり, A群とC群の間に有意差を認めた(p = 0.0293). A群の 7 例のうちclassical pneumonitis(炎症が照射野内にほぼ一致するもの)が 3 例で, sporadic pneumonitis(炎症が照射野外にも広がるもの)は 4 例であった. 当院において, 組織学的に確認されたsporadic pneumonitisであるところの特発性器質化肺炎(COP)の 1 例と慢性好酸球性肺炎(CEP)の 1 例を経験したが, どちらもアレルギー素因を有していた. これらの詳細な臨床経過は本文内に記載した. 【結語】アレルギー素因を有することは, 乳癌の胸壁または残存乳腺に対する放射線治療後の肺有害事象の危険因子のひとつである可能性が示唆された.
著者
中島 理恵 Theera Rittirod Chernporn Navanukraw 浦丸 直人 亀井 美和子 久保田 洋子
出版者
日本アプライド・セラピューティクス(実践薬物治療)学会
雑誌
アプライド・セラピューティクス (ISSN:18844278)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.35-48, 2022 (Released:2022-03-22)
参考文献数
37

本研究では、タイ王国における慢性疾患治療薬の販売および高齢慢性疾患患者の薬物治療の問題点や薬剤師による服薬支援の実態を明らかにするため、タイ王国の病院および地域薬局薬剤師に対して調査を行った。 タイ王国の病院薬局および地域薬局薬剤師を対象にwebによるアンケート調査を実施した。回答者背景、病院薬局および地域薬局別の慢性疾患治療薬の販売状況について単純解析を行い、薬剤師による高齢慢性疾患患者の医薬品服用問題の認識、服薬支援およびポリファーマシー対策の実施の有無については薬剤師の勤務先ごとにカイ二乗検定を行った。 209人の薬剤師より回答を得た。タイ王国では、グリベンクラミド、グリピジド、メトホルミン、シンンバスタチン、アムロジピン、エナラプリル、ヒドララジン、アミロライド塩酸塩・ヒドロクロロチアジド、メトプロロール、プロプラノロール、アテノロールといった他国において医師の診断や薬剤師による指導を特に必要としている慢性疾患治療薬が半数以上の地域薬局で処方箋なしで販売されていた。また、高齢慢性疾患薬物治療の問題点についての地域薬局薬剤師の認識は病院薬剤師に比べて低く(p<0.001)、服薬支援(p<0.001)も病院薬剤師においてより積極的に取り組んでいた。 病院-地域薬局間で高齢慢性疾患患者の薬物治療の特徴や問題点を共有することが必要であることが示唆された。
著者
城野 明子 山本 博香 久保田 功 市川 季佐子 太田 文彦
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 補冊 (ISSN:09121870)
巻号頁・発行日
vol.1991, no.Supplement45, pp.151-158, 1991-06-15 (Released:2012-11-27)
参考文献数
15

Three hundred and eighty children were diagnosed as “delayed speech and language development” at our speech clinic in Kinki University Hospital from 1977 to 1989. To investigate the language abilities and the possible causal factors of these children as a group, medical records and speech and language records including case histories of each child were reviewed and statistically analyzed.At the first referral,77 % of the children were under age 6, and 51% were between ages 2 1/2 and 4 1/2 years old. The incidence was higher for the boys than the girls at the ratio of three to one. The average onset of walking was 17 ± 8.0 months, and the average onset of speech was 20.5 ± 11.6 months. Seventy percent of the subjects were normal in their communicative manners,10% were autistic and 20% were in-between.Language abilities were evaluated by using a five level scale, which was proposed by the Committee of Delayed Speech and Language Development in the Japanese Society of Logopedics and Phoniatrics. Abilities of receptive language and of expressive language were evaluated separately. In both abilities, more than one third of the subjects were evaluated at level 3, that is, the child points at the picture card when the object shown on each card is mentioned, or a child answers the name of the object or picture shown to him.Seventy five percent of the subjects showed some kind of anomalies or deficiencies besides speech and language deficiencies. Mental retardation was seen in 43% of the subjects.
著者
久保 博道
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.53, pp.328, 2010

今年は、大河ドラマ「龍馬伝」の影響もあって、こじゃんと県外からお客様に土佐の高知に来て貰いゆう。龍馬伝の効果を県下全域に広げたいと思うて、「土佐龍馬であい博」を開催しゆう。高知駅前に観光情報のコンシェルジュ機能を持った情報発信館の「とさてらす」と龍馬伝をテーマにしたパビリオンを設置すると同時に、県下の東部・西部・北部に3つのサテライト会場を設けたがよ。この3つのサテライトは、地域の観光情報の発信機能を合わせ持っちょって、周辺の観光地等にお客様が周遊できるような仕組みになっちゅう。お陰様で今年は対前年比で、約7割も観光客が増えたがやき。来年もこの勢いを落としとうないき、「志国高知龍馬ふるさと博」を開催したいと思いゆう。その博覧会の目玉として、大河ドラマ「龍馬伝」で使われた坂本龍馬の生家セットを移築することにしちゅう。坂本家の皆なぁが座ってご飯を食べるシーンがあったろう、あれよ。そして、龍馬だけではなくて、ほかの土佐の歴史上の偉人、例えば都会でも若い女の人にこじゃんと人気のある長宗我部元親とか、また旅行雑誌のアンケートでいっつも1位に輝きゆう、鰹のタタキ(僕らぁはもう食べ飽きちゅうけんど、やっぱり旨いちや)を始めとした美味しい食べ物、それから世界的な牧野富太郎博士の植物園や、まち歩きの「土佐っ歩(とさっぽ)」とか、こじゃんと面白いもんがいっぱい有るがやき。全部は書ききれんき、やっぱり実際に土佐の高知に来てみんと分からんと思うでぇ。けんど、なんじゃかんじゃ言うても、一番面白い観光資源は、「土佐人」やと思うき。早う、土佐の高知へ来てみいや!
著者
久保 博之 三浦 純
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿 (ISSN:02853957)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.39-44, 2006

本論文はサッカー中継映像におけるショットの切り出しと分類を扱う.サッカー中継においてゴールシーンなどの興味深いシーンを取り出すには,選手やボールの動きを知ることが本質的である.しかしサッカー中継映像は数多くのショットからなるため,選手やボールの動きを知るためには,グラウンドを広く映したショット(グラウンドカメラショットと呼ぶ)を抽出する必要がある.そこで,フェードインなどの特殊演出があってもショットの切り替わりを検出する方法と,ショットをいくつかのグラウンドカメラショットやその他のショットに分類する方法を開発した.約25分間のビデオ映像に適用しその有効性を示す.