著者
大久保 雄作 三品 美夏 茅沼 秀樹 渡邊 俊文
出版者
一般社団法人 日本獣医麻酔外科学会
雑誌
日本獣医麻酔外科学雑誌 (ISSN:21896623)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.31-35, 2015 (Released:2015-11-24)
参考文献数
8

排尿困難を主訴として、8歳、去勢雄のゴールデン・レトリバーが来院した。肉眼的に症例の会陰部は腫脹しており、逆行性尿路造影検査では会陰部尿道内にテニスボール大の腫瘤性病変が確認された。排尿困難の改善を目的として、会陰部正中から外科的にアプローチし、腫瘤周辺の尿道の一部分とともに腫瘤を摘出し、同時に外尿道口の再建を行った。摘出した腫瘤は病理組織学的に平滑筋腫と診断され、摘出後は良好な臨床経過が得られた。
著者
山田 竜彦 菱川 裕香子 久保 智史 山口 真美
出版者
JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.66, no.11, pp.1198-1200, 2012

バイオ由来の液体燃料として,バイオエタノールは,デンプン等の糖類由来は既に商用化され,加えてセルロースからも糖化・発酵法等で製造可能であり開発が進んでいる。一方,ディーゼル油,灯油,ジェット燃料に相当する液体燃料は,パームオイル等の植物油や微細藻類の産するオイルの研究開発が進んでいるものの,地上に最も多量に存在する有機化合物であるセルロースから直接に製造した例はほとんどみられない。<BR>我々は,セルロースから誘導可能なディーゼル油相当液体燃料としてのポテンシャルを持つ有用化合物として「バイオレブリネート」なる物質を見いだし,検討を進めている。バイオレブリネートとは,糖の酸加水分解物により得られる有機酸である「レブリン酸」とアルコール類がエステル結合したレブリン酸エステル骨格を持った化合物である。レブリネート類の燃料としての物理パラメータ(沸点や引火点)は,石油化学でいうケロシンに相当し,ディーゼル油,灯油,ジェット燃料源として期待されている。加えて,MTBE(メチルターシャリーブチルエーテル)やETBE(エチルターシャリーブチルエーテル)に替わるクリーンなガソリン添加剤(ブースター)としても期待される。<BR>本報告では,紙パルプ産業分野への技術の応用を見据え,種々の製紙スラッジを用いた,簡易な酸加溶媒分解法でのバイオレブリネートの調製について紹介する。反応としては,硫酸を含むn―ブタノールで抄紙スラッジを還流するだけあるが,ブチルレブリネートの生成率は抄紙スラッジのヘキソース基準で50―70%と高収率であった。
著者
久保田 真功
出版者
THE JAPAN SOCIETY OF EDUCATIONAL SOCIOLOGY
雑誌
教育社会学研究 (ISSN:03873145)
巻号頁・発行日
vol.92, pp.107-127, 2013

本研究の目的は,中学生を対象とした質問紙調査をもとに,いじめ加害者がいじめによって得られる利益に着目し,いじめをエスカレートさせる要因について検討することにある。<br> 分析を行った結果,①いじめを続けていくなかでの加害者の心情の変化には,「いじめへの後悔」(いじめをすることに罪悪感や情けなさ,不安を抱くようになる)と「利益の発生」(いじめが楽しくなったり,被害者を服従させることで気分がよくなったり,加害者同士で連帯感を感じるようになる)という2つの側面があること,②加害者が女性の場合よりも男性の場合において,いじめがエスカレートしやすいこと,③「異質」な者を排除することを"口実"としたいじめや,被害者を制裁することを"口実"としたいじめ,被害者の属性とはおよそ無関係な身勝手な理由によって行われる遊びや快楽を目的としたいじめは,エスカレートしやすいこと,④加害者がいじめをすることによって得られる利益を実感するようになった場合に,いじめはエスカレートしやすいこと,などが明らかとなった。<br> これらの結果は,いじめのエスカレート化の問題を考えるにあたり,いじめの"口実"や加害者の私的利害に着目することの重要性を示唆している。
著者
大久保常吉 編
出版者
春陽堂
巻号頁・発行日
1886
著者
塚本 悠 倉田 博之 大久保 海斗 山本 学
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPM, 電子部品・材料 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.113, no.231, pp.1-4, 2013-10-01

ホログラム多重記録再生方式として,球面参照光を用いてテラビット/平方インチの記録密度を越える記録再生方式を検討した.シミュレーションにより,球面参照光においては媒体シフトの3軸方向により多重記録が可能であるが,さらにペリストロフィック多重方式を複合することにより,容易に高密度記録が可能であることを実験およびシミュレーションにより明らかにした.

1 0 0 0 OA 小学国史物語

著者
菊地勝之助, 大久保馨 著
出版者
目黒書店
巻号頁・発行日
vol.2 (平安の巻), 1924
著者
藤本 泰文 久保田 龍二 進東 健太郎 高橋 清孝
出版者
Ecology and Civil Engineering Society
雑誌
応用生態工学 (ISSN:13443755)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.213-219, 2012
被引用文献数
3 1

オオクチバスとブルーギルは,日本各地に移殖された外来魚で,ため池はその主要な生息場所となっている.本研究では,オオクチバスおよびブルーギルのため池からの用排水路を通じた移出状況を調査した.私たちは宮城県北部に位置する照越ため池の用水路と排水路に,ため池から流出した魚類を捕獲するトラップを設置した.4 月下旬から 7 月下旬の調査期間中,これらの外来魚は用水路と排水路の両方から何回も流出しており,その流出のタイミングは,それぞれの水路の通水期間に限られていた.体長 125 mm の成魚のブルーギルも流出していた.ため池の魚類生息数を池干しによって調査した結果,ため池に生息する外来魚のうち,オオクチバスは 4. 0%,ブルーギルは 7. 1%が流出していたことが示された.外来魚の流出は繰り返し生じ,生息個体数の数%が流出していたことから,外来魚の流出は稀な現象ではなく一般的な現象である可能性が高い.この結果は,ため池が下流域への外来魚供給源となっていることを示す.周辺地域への被害拡大を防ぐためにも,ため池の外来魚の駆除は重要だと言える.
著者
辻 順行 高野 正博 久保田 至 徳嶺 章夫 嘉村 好峰 豊原 敏光
出版者
The Japan Society of Coloproctology
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.48, no.9, pp.1026-1032, 1995-10
被引用文献数
14 7

1994年1月から12月までに当院外来を受診した症例の中で,直腸肛門病変を有しない20歳代から70歳代までの男性50例,女性49例を対象として,直腸肛門機能検査を行い以下の結果を得た.(1)肛門管最大静止圧,肛門管最大随意圧,排出圧は,男女ともに20歳代から60歳代までは,有意な差を認めなかった.しかし,70歳代では他の年齢と比較して男女ともに有意な低下を認めた.また性差で比較すると肛門管最大静止圧においては70歳以上では,有意な差を認めなかったが,69歳以下においては有意に女性の方が男性より低かった.肛門管最大随意圧と排出圧においては,69歳以下や70歳以上の群でも有意に女性が男性より低かった.(2)機能的肛門管長では,男女ともに20歳代が他の年齢群と比較して有意に短く,30歳代から70歳代では男女ともに有意な差を認あなかった.また性差で比較すると29歳以下や30歳以上の群においてもそれぞれ女性が男性より有意に短かった.(3)直腸感覚閾値,最大耐用量,直腸コンプライアンス等は,20歳代から70歳代までの,どの年齢群においても,男女ともに有意な差を認めなかった.以上より,肛門機能は直腸機能に比べて性差や加齢による影響が及びやすく,直腸肛門の手術の際には性や年齢を加味して手術術式の選択をすべきであると思われた.
著者
小林 祐喜 島崎 秀昭 荻久保 佳伸 溝口 健二 相原 威 塚田 稔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.686, pp.31-36, 2000-03-15
被引用文献数
1 1

近年、軸索を逆伝搬する発火活動が報告されており、海馬における学習則を考える場合、入力同士の同時性以外に入力と軸索を逆伝搬する発火活動(出力逆伝搬)の同時性も考慮する必要がある。そこで本研究は、電気刺激をCA1野へのびるshaffer側枝と出力層であるstratum oriensに刺入し、その入力と出力逆伝搬の位相をτ=0ms, ±5ms, ±10ms, ±20ms, ±25mS, ±50ms, ±100ms, ±500ms, 1000msと変化させたときのLTP(長期増強), LTD(長期抑圧)の空間分布を光計測法を用いて計測した。結果としてLTP, LTDは位相差に依存して空間的に異なった分布として引き起こされることが明らかとなった。
著者
久保田 治夫 須藤 清次
出版者
社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業土木学会誌 (ISSN:03695123)
巻号頁・発行日
vol.55, no.6, pp.513-517,a1, 1987-06-01 (Released:2011-08-11)
参考文献数
2

茨城県内を流れる小貝川は, 低平地域を流れるため蛇行が著しく水が滞留しやすいこと, 利根川から逆流してくることなどから, 水害を起こしやすい条件をもっており, 昭和になってからの水害は, 大小合せて今回で12回目を数える。今回の特集を機会に, 10号台風に係る水害を振返り, 小貝川低平地域の河況と洪水の特徴, 農業用施設等の被害状況を報告し, 今後の課題を探ることにした。
著者
大久保 加奈子
出版者
社会言語科学会
雑誌
社会言語科学 (ISSN:13443909)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.127-138, 2013-09-30

日本語の引用表現では,「と」や「って」などの引用マーカーを用いた形式が典型とされることが多いが,本稿では,引用部分の直後に引用マーカーや伝達動詞が付かず,いったん切れた後で次のことばが続く「ゼロ型引用表現」について,政治家による演説をデータとして用い,どのような談話の流れの中で,どのような目的で用いられるのかに注目して分析する.ゼロ型引用表現は,他者の発言内容を客観的に報告することを求められるような状況において使用すると相手に違和感を与えてしまう表現であるが,他者のことばを題目として取りたててそのことばに対する評価を述べ,他者のことばに対する評価を聞き手と共有しようとする際や,他者のことばを臨場感豊かに生き生きと描き,聞き手を物語の世界に引きこむような際に用いられていた.
著者
大久保透 (高城) 著
出版者
大久保透
巻号頁・発行日
1911
著者
久保 春海 臼井 彰
出版者
医学書院
雑誌
臨床婦人科産科 (ISSN:03869865)
巻号頁・発行日
vol.63, no.11, pp.1365-1371, 2009-11-10

はじめに 女性の生殖可能期間は通常10代後半から45歳位までの約30年間と考えられている.しかし,生物学的にみて加齢とともに生殖能力が徐々に衰えていくことは明らかであり,妊娠の確率が低下するのは加齢に基づく生理的変化である.この生理的変化は20代後半ごろから始まるということをほとんどの女性は認知していない.卵母細胞は加齢とともに着実に減少するばかりでなく,質の問題として染色体異常(異数体)の頻度が増加し,その結果,流産率が上昇する.女性の卵巣予備能は20歳代前半がピークであり,20代後半から30代前半にかけて徐々に生殖能力は衰え始め,30歳代後半で急速に低下し始める.Menkenらによれば,加齢に伴う生涯不妊率では,20歳代では9%以下であるが,30歳前半で15%,30歳代後半で30%に妊孕力に問題が起きてくるし,40歳以降では64%が自然妊娠の望みがなくなるとされている(図1).これは生殖補助医療(ART)でも同様であり,不妊治療成績を左右する最も重要な因子が女性の年齢であることは明らかである.しかし,卵巣年齢〈卵巣予備能(ovarian reserve : OR)〉の低下速度は個人差があり,個々の女性の卵巣年齢を正確に判定する基準は確立されていないが,最近,ORを推測することが可能になってきた.また加齢不妊婦人に対するARTを含めた不妊治療の予後も推定することができる.加齢に伴う流産率の増加は,妊娠しても挙児が得られないという不妊症よりも悲惨な結果になる.
著者
久保 慶伍 川波 弘道 猿渡 洋 鹿野 清宏
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告 音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.16, pp.1-6, 2011-01-28

未知語に対する自動読み付与の重要性は高く,音声認識,音声合成,検索クエリの予測変換などの技術において性能の改善が期待される.未知語に対する自動読み付与においては,文字などの小さい単位で表記と読みをアライメントした辞書データが必要となる.しかし,データを人手で構築するとコストが掛かるため,表記と読みの自動アライメントが研究されている.しかし,従来の研究で提案された手法では,大きい単位でのアライメントほど1以下の値の乗算回数が少なくなるため,大きい単位のアライメントが有利になり,小さい単位でのアライメントが困難であった.大きい単位でアライメントが行われると未知語の読み付与に対する頑健性を失われる.本報告では,学習時に各アライメントの乗算回数を表記と読みの全体の文字数にすることで,最も小さい単位で表記と読みをアライメントする手法を提案する.そして,提案手法により自動読み付与のための学習データを構築し,未知語に対する自動読み付与による評価を行った.評価の結果,提案手法が従来手法よりも最大で約43.6%読み付与正解率を改善した.この結果から,提案法は未知語に対する自動読み付与において有効であることが実証された.Previously, a variety of automatic reading annotation to an unknown word has been researched, as improvement of the performance is expected in speech recognition, speech synthesis and predictive transform of a retrieval query, etc. Automatic reading annotation to an unknown word needs a dictionary which includes relation between a graphem and reading on a small unit. However, it is difficult to construct manually such a dictionary due to the cost. This research addresses to obtain relation of a graphem and reading on a small unit from a conventional word dictionary etc. automatically, and an unsupervised alignment method that uses the EM algorithm is employed. In the conventional alignment method, because the multiplication frequency decreases in the alignment by the large unit, a large unit tends to be used for alignment. In this report, we proposed a novel method that specify an alignment by the smallest unit by making the multiplication frequency of each alignment the number of characters of the grapheme and reading in training. We evaluated the proposed method on accuracy of automatic reading annotation to the unknown word. Result of evaluation show the proposed method improves the reading annotation correct about 43.6% higher than the conventional method.