著者
久保田貴大
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告情報システムと社会環境(IS)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.1-3, 2014-03-10

選挙における投票を電子化することには以前から関心がもたれており,実際に,地方選に電子投票機が用いられたこともあった.2013 年のネット選挙解禁とも相まってインターネットでの投票にも関心が高まっている.本研究では,日本におけるインターネット投票の実現の可能性や,その制度の導入までの課題について,安全性,コスト,法制度の三つの観点から調査・検討した.特に,JCJ-Civitas 投票プロトコルを基にした,「攻撃者が投票者と物理的に同じ場所にいて投票者の端末を監視する」 という攻撃に対処するようなプロトコルを提案する.
著者
久保田由美子
雑誌
日皮アレルギー
巻号頁・発行日
vol.8, pp.86-91, 2000
被引用文献数
1
著者
荒西 太士 沖本 宜音 飯塚 祐輔 工藤 康介 平野 琢也 大久保 誠
出版者
宮崎大学
雑誌
宮崎大学農学部研究報告 (ISSN:05446066)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.21-27, 2006-03-23

カキ類(二枚貝綱翼形亜綱ウグイスガイ目イタボガキ科)は、極圏を除く世界中に分布する重要な二枚貝食糧資源である。100種以上と言われているカキ類の現生種のなかでも、Crassosrea属は、食用を目的とした養殖生産量が世界で最も多い水棲動物である。現在、食用目的で漁獲や養殖生産されているCrassosrea属9種のうち、7種は東アジアが原産であるのに対し、欧州と北米には各1種しか分布せず、Crassosrea属のユニークな地理的拡散と種分化の関係については不明な点が多い。本研究では、ミトコンドリアDNAのチトクロームc酸化還元酵素サブユニットI遺伝子を対象として、これらCrassosrea属9種の種分化を分子進化学的に検討した。当該遺伝子の塩基配列を多重整列して得られた遺伝距離および最小進化法(Minimum Evoluion Mehod)による分子系統樹の解析から、北米に分布しているC.virginicaと東アジアに分布しているCrassosrea属7種の異所的種分化が明らかとなった。さらに、中国最南部の雷州半島付近におけるC.hongkongensisとC.belcheriの側所的種分化も示唆された。本結果から、Crassisrea属の進化は、化石祖先種からは多地域起源説に従うが、東アジアにおける現生種の種分化は単一起源説に従うことが推察された。
著者
守谷 茂雄 前田 洋一 米久保 智得 浅川 浩一
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.220-226, 1977-12-25
被引用文献数
1

いもち病防除剤であるイソプロチオランの水溶液にイネの幼苗を浸根処理し,処理苗にトビイロウンカを放飼してウンカの生育,産卵などに及ぼす影響を調べた。<br>40ppm処理苗で連続飼育した成虫は寿命が短くなり,特に雄において影響が著しかった。生存1雌1日当りの産卵数は減少し,卵のふ化率も低下した。しかし,処理苗で短期間飼育した成虫の産下卵は正常にふ化し,ふ化幼虫を無処理苗で飼育した場合には正常に生育した。<br>ふ化直後から処理苗を与えた幼虫は徐々に死亡し,40ppm処理では羽化までにほとんどが死亡したが,死亡虫の中には脱皮途中で死亡する個体もみられた。5ppm処理苗を全幼虫期間与えたトビイロウンカは羽化後死亡する個体が多く,羽化成虫は寿命が明らかに短くなり,産卵数も少なくなる傾向を示した。<br>イソプロチオランはイネに産下されたウンカ類の卵にほとんど影響せず,処理卵からふ化した幼虫の生育,羽化,羽化成虫の産卵にも大きな影響は認められなかった。
著者
豊田 秀樹 拜殿 怜奈 久保 沙織 池原 一哉 磯部 友莉恵
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.86, no.6, pp.535-544, 2016
被引用文献数
1

The purpose of this study is to propose a method of factor analysis for analyzing contingency tables developed from the data of unlimited multiple-choice questions.<b> </b>This method assumes that the element of each cell of the contingency table has a binominal distribution and a factor analysis model is applied to the logit of the selection probability. Scree plot and WAIC are used to decide the number of factors, and the standardized residual, the standardized difference between the sample, and the proportion ratio, is used to select items.<b> </b>The proposed method was applied to real product impression research data on advertised chips and energy drinks. Since the results of the analysis showed that this method could be used in conjunction with conventional factor analysis model, and extracted factors were fully interpretable, and suggests the usefulness of the proposed method in the study of psychology using unlimited multiple-choice questions.
著者
久保田 信
出版者
紀伊民報社
雑誌
紀伊民報
巻号頁・発行日
2012-03-14

この記事は紀伊民報社の許諾を得て転載しています
著者
田村 隆 揖斐 隆之 稲垣 賢二 久保 康隆 奥田 潔
出版者
岡山大学農学部
雑誌
岡山大学農学部学術報告 (ISSN:21867755)
巻号頁・発行日
vol.105, pp.1-5, 2016-02-01

This study investigated the current status and causes underneath the life of university students who tend to lack breakfast at a relatively high frequency, and statistical analysis on consequences leading to such lack of well-nourished eating habitat in their university life. In October 2014, self-assessed questionnaires were administered to over 150 faculty students. It contained questions about breakfast habits, time allowance for the morning class, and lunchtime setting in their high school timetable. Breakfast states were clearly separated in three groups : 68% of students regularly have breakfast throughout the weekdays, 21% students skipping the breakfast occasionally, and 11% student no habit for breakfast at all. The survey on the high school lives revealed that 70% students used to have lunch 30 min later than the lunchtime set in the university timetable, 7% of them had the lunch time even more than 1 h later. Lunchtime varies among high schools, and statistical significance was revealed (p<0.01) that schools with higher deviation scores tend have late lunch beyond 12: 30. Accordingly, university students were given directions to prepare for the timetable reform on postulation of having lunch time over one o'clock. After continuous survey on the breakfast habits during the second semester, more than 90% of students established the habit of breakfast regularly in their university lives with the improved consciousness toward well-balanced healthy breakfast contents for their higher level of education quality.
著者
久保田 紀久枝
出版者
お茶の水女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

近年、ショウガの機能性について多くの研究がなされ、ジンゲロールなどのような不揮発性成分だけでなく、ショウガの爽やかな風味に寄与する香気成分のゲラニアールとネラール(シトラールと総称)についても抗菌、抗腫瘍活性や解毒酵素誘導活性などが認められている。一方、香気成分組成において、ショウガの品種や貯蔵期間によりシトラール量の割合が変化することが知られているが、その生成機構については不明である。本研究では、未成熟のいわゆる新ショウガと成熟ショウガ貯蔵中におけるシトラール絶対量の経時的変化を調べるとともに、その生合成機構について検討し、ショウガ根茎中にプロテアーゼ以外の新たな酵素系の存在を確認した。ショウガより調製した粗酵素系において、グルコースおよびガラクトース配糖体に特異性を有するグリコシダーゼの存在を確認した。また、NADP依存性のアルコールデヒドロゲナーゼ(ADH)の存在も確認し、その至適pHが9.0であること、ゲラニオールおよびネロールに基質特異性をもつことを確認した。ゲラニオールについては、その配糖体よりグルコシダーゼの働きで生成されることも確認され、配糖体よりゲラニオール、さらにシトラールへの生成経路が示唆された。また、2種類の栽培種の根茎を用いて、収穫70日前、成熟後貯蔵0、14、30〜90日の試料について、グルコシダーゼおよびADH活性とシトラール量を測定した結果、貯蔵2週間において両酵素活性ともに極大となり、それとともにシトラール量が顕著に増加する傾向を確認した。以上のことより、両酵素系が機能性成分であるシトラール生成に関与していることが強く示唆された。両酵素とも、本研究によってショウガ中ではじめて存在が確認された。現在ADHの精製を進めているが、今後さらに精製酵素を用いて機能性成分の生成メカニズムを解明し、機能性に優れたショウガの開発または利用法に資するデータを提供したい。
著者
渡辺 富夫 大久保 雅史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.1225-1231, 1998-05-15
被引用文献数
21 26

コミュニケーションにおける引き込み現象のように関係が成立するノンバーバルなインタラクションは,異文化,異民族間のコミュニケーションにおいても通用する共通語ともいえ,人間生物学的にみて,より普遍的であり,本質的重要性を持っていると考えられる.本論文では,従来主観的行動観察による定性的研究の色彩が強いこの分野に,呼吸・心拍間隔変動を用いた生体情報計測手法を導入し,新たにコミュニケーションの定量評価手法を提案している.本手法を用いて,成人の対面・非対面コミュニケーションおよび原初的コミュニケーションとしての母子間インタラクションにおける生理的側面での引き込み現象を呼吸を中心に分析評価し,呼吸の引き込みが身体的コミュニケーション場の創出に重要な役割を果たしていることを示している.自己のリズムを変化させ,互いに引き込み化を図ることによって,関係が成立し,より深いコミュニケーションが可能になる.テレビ会議等で円滑なインタラクションを実現させるには,この呼吸の引き込み化を図ることが大切で,呼吸の引き込みの評価がシステムの設計・評価に応用できる.本研究の成果は,身体的コミュニケーションにおける引き込み原理の解明とそれに基づくヒューマンインタフェース開発の基盤になるものである.The Entrainment which forms the biological relation between talkers plays an important role in the smooth exchange of information.In this paper,the physiological entrainment of respiration between talkers is evaluated on the basis of burst-pause of speech,respiration and heart rate variability as indices from the viewpoint that the respiratory entrainment would be a physiological main factor to make communication smooth in face-to-face interaction.By using the proposed physiological measurements of communication,the experiment is performed in adult face-to-face versus non-face-to-face communication and mother-infant interaction as a primitive form of communication.The existence of respiratory entrainment in face-to-face interaction is demonstrated by the cross-correlation analysis of indices.This finding suggests the entrainment is biologically essential to human communication and it could be applied to human interface for the design and evaluation of face-to-face interaction support systems such as a teleconference system.
著者
白上 洋平 後藤 尚絵 西脇 伸二 丹羽 優佳里 久保田 全哉 岩下 雅秀 小野木 啓人 林 隆夫 前田 晃男 齋藤 公志郎
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.104, no.9, pp.1377-1382, 2007 (Released:2007-09-05)
参考文献数
29
被引用文献数
2 5

症例は33歳男性.心窩部痛を主訴に来院.上部消化管内視鏡検査にて胃および十二指腸粘膜のびらん,浮腫を指摘され入院となった.入院経過中に,胃十二指腸炎の増悪を認めた.血清抗サイトメガロウイルス(以下CMV)抗体価の上昇と,胃粘膜生検組織にて核内封入体を認め,CMV胃十二指腸炎と診断した.健常成人のCMV感染症において,胃のみならず十二指腸まで病変を認める例は極めてまれであると考え報告する.
著者
久保 和也 松本 純一 村田 健児 大橋 聡子 井澤 克也 山崎 知美 寺部 雄太 大平 吉夫 安藤 弘
出版者
日本下肢救済・足病学会
雑誌
日本下肢救済・足病学会誌 (ISSN:1883857X)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.81-84, 2013-06-28 (Released:2013-06-28)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

【目的】糖尿病・末梢動脈疾患患者における足底部創傷部位と足関節背屈可動域との関係を明らかにすることとした.【対象と方法】糖尿病・末梢動脈疾患患者15例27肢(男性18肢,女性9肢,平均年齢69.9±9.4歳)を対象とした.年齢,糖尿病・人工透析の有無,足関節可動域,膝関節可動域,足底部創傷部位,機能的自立度評価表(FIM)移動項目,足関節上腕血圧比,皮膚灌流圧をカルテより後方視的に抽出した.足底部創傷部位は横足根関節より遠位を前足部とし,前足部・後足部に分類した.足関節背屈可動域0°以下を制限あり群とし,なし群との2群間比較を行った.【結果】制限あり群に前足部創傷を有する者が有意に多かった(p<0.01).【結語】前足部に創傷を有する患者の足関節背屈可動域訓練の関連性が示唆され,創傷予防・治療の一貫として足関節背屈可動域拡大は十分な介入効果を認める可能性がある.
著者
高田 有希子 奥出 祥代 林 孝彰 月花 環 片桐 聡 北川 貴明 久保 朗子 小島 博己 常岡 寛
出版者
公益社団法人 日本視能訓練士協会
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.153-159, 2014 (Released:2015-03-19)
参考文献数
25

【目的】心因性視覚障害で、色覚異常を主訴として眼科受診するケースは少ない。今回、一過性の聴力障害後に、色覚異常を訴えた心因性視覚障害の1例を経験したので報告する。【症例】15歳女性。2013年1月頃より、一過性の左聴力障害を認めていたが、経過観察していた。同年2月右眼の色覚異常を自覚し、近医眼科を受診。同年3月精査目的にて当科受診となった。矯正視力は右眼1.5、左眼1.2であった。左右眼ともに前眼部、中間透光体、眼底に異常所見は認めず、Goldmann動的量的視野は正常で、網膜電図の潜時・振幅は正常範囲内であった。石原色覚検査表の分類表誤読数は右8表、左4表。パネルD-15では右fail、左passであった。Farnsworth-Munsell 100 Hue Test(F-M 100 Hue)の総偏差点は右148(正常範囲外)、左84(正常範囲内)であった。精査中、頭部MRIにて左聴神経腫瘍を認めた。2013年6月頃には自覚症状の改善を訴えており、同年7月再度色覚検査を行ったところ、石原色覚検査表誤読数は右2表、左1表。パネルD-15は左右眼それぞれpassと改善がみられた。F-M 100 Hueの総偏差点は右108、左124(ともに正常範囲外)であった。【結論】発症時、高校受験勉強の最中であり、一過性の左聴力障害などストレスとなる背景がいくつか存在していた。明らかな視路疾患や眼疾患がなかったことから、色覚異常は重複したストレスによる心因性視覚障害が原因であると思われた。
著者
小久保 慎弥 北岡 雅哉 坂本 二郎 不島 健持 小林 優
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
年次大会
巻号頁・発行日
vol.2012, pp._J025022-1-_J025022-4, 2012

In orthodontics medical treatment the diagnostic system which simulates movement of the tooth by orthodontic force is required in order to perform orthodontics medical treatment more easily for a short period of time. In this research, teeth finite element model in consideration of the mechanical property of the periodontal membrane was developed and the simulation procedure of the bone resorption which occurve in an alveolar bone was proposed. As a result, it was ensured that teeth finite element model considering the characteristic of the periodontal membrane was effective. By using a bone resorption simulation procedure, the possibility of representation of the bone resorption in an alveolar bone was sugested.