著者
久保 雅義 中村 敏
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第69回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.108, 2022 (Released:2022-08-30)

観光急行「雪月花」は、赤い外観と大きな窓が屋根迄伸びた外観をもち、ミシュランシェフの監修のもと地元の食材を使った上質な食事サービスを提供し、山側と海側の風景を車窓を通して変化を楽しむオペレーションサービスを提供する優れた観光車両です。感染症の厳しい条件にも関わらず乗客数を増やすことができました。鉄道を愛する真の鉄道員の想いや努力の賜物であり、お客様のニーズをしっかりと捉え、これは鉄道を観光資源と捉え地域に貢献することに成功しています。
著者
久保田 雅史
出版者
Japanese Society for Electrophysical Agents in Physical Therapy
雑誌
物理療法科学 (ISSN:21889805)
巻号頁・発行日
pp.2023-007, (Released:2023-05-19)

ヒトが行う身体活動は,環境に合わせて常に運動を適切に制御することが求められており,随意性の向上や粗大な動作能力向上に加え,微細な関節運動や筋出力のコントロールといった運動制御機能が重要である.物理療法は,運動制御機能を高め,運動学習を促進する手法の一つとして用いられており,近年その有効性が検証されてきている.物理療法の中でも末梢神経電気刺激は体性感覚電気刺激,神経筋電気刺激,機能的電気刺激が用いられる.非侵襲的脳刺激では低強度経頭蓋電気刺激や反復経頭蓋磁気刺激が含まれる.そのほかにも振動刺激やバイオフィードバック療法なども有用である.理学療法士は,これら物理療法の効果メカニズムを理解するとともに,症例の病態に合わせて適切に,そして安全に活用することが求められる.
著者
佐々木 千恵 寺本 祐之 杉野 智美 伊藤 幸彦 水口 彩 喜瀬 光男 青砥 弘道 吉城 由美子 大久保 一良
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成15年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.92, 2003 (Released:2003-09-04)

【目的】健康指向の高まりにより、野菜飲料の消費量が伸長してきている。その中でも栄養価が高い野菜のケールを搾汁した冷凍青汁が注目されている。冷凍青汁は、鮮度と栄養価を長期に保持するためには優れた形態であるが、飲用時の解凍方法によっては、青汁の栄養価、機能性が損失される懸念がある。今回は、簡便な解凍方法である電子レンジを冷凍青汁の解凍に使用した場合の栄養価、抗酸化力に及ぼす影響の有無を検討した。【方法】試料は、愛媛県JAで栽培されたケールを搾汁して製造された冷凍青汁(ファンケル社製)を用いた。解凍方法は、スタンダードな手法として用いられている流水に浸した解凍(流水解凍;20_から_23℃水道水、4分30秒)をコントロールとして、電子レンジによる解凍(500W、1分30秒)後の栄養価、抗酸化力を評価した。栄養価はβ‐カロテン、ビタミン類、葉緑素(クロロフィルa、クロロフィルb)、抗酸化力はESRによるSOD様活性(SOSA)、XYZ系活性酸素消去発光法によるH2O2消去活性の分析を行った。また、解凍後の沈殿凝集の程度を粒度分布計で測定し、喉越しなどの官能試験と合わせて評価を行った。【結果】電子レンジによる解凍は、流水解凍と比較して、沈殿凝集物の粒子径が小さくなり、喉越しが良くなることが分かった。β‐カロテン、ビタミン類、葉緑素については、解凍方法による差は認められなかった。抗酸化力の指標となるESRによるSOSA及びXYZ系活性酸素消去発光によるH2O2消去活性は、電子レンジ解凍の方が高い傾向を示した。【結論】冷凍青汁の電子レンジ解凍は、簡便であるだけでなく、栄養価を損なわず、飲用時の品質も優れていると評価した。
著者
久保 宜之 山地 秀幸 岡林 福好 新川 和之 筧 泰昌
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B1(水工学) (ISSN:2185467X)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.208-213, 2019 (Released:2019-12-20)
参考文献数
3
被引用文献数
2 2

平成30年7月豪雨では物部川においても記録的な出水となった.幸いにも甚大な浸水被害が発生することはなかったものの,この出水において,治水対策における事前対策の重要性や氾濫頻度が低い河川における避難行動を促すことの難しさなどが再認識された. このため,本稿では平成30年7月豪雨における物部川の出水や洪水予報等の概要,近年実施した引堤事業が進められなかった場合の同豪雨での氾濫想定,記録的な出水に至ったにも関わらず顕著な避難行動が確認されなかったことやその原因分析の端緒となる住民意識調査の結果などを報告するとともに,ハード・ソフト一体となった水害対策の重要性に言及する.
著者
白井 恭介 若松 栄史 森永 英二 久保 貴裕 堤 成一郎
出版者
一般社団法人 日本繊維機械学会
雑誌
Journal of Textile Engineering (ISSN:13468235)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.41-56, 2021-06-15 (Released:2021-10-06)
参考文献数
11
被引用文献数
1

A versatile method is proposed to predict the shape of a paper model of a three piece brassiere cup. A brassiere cup consists of several cloth and wire parts and the shapes of cloth parts called patterns are determined by repeating creation of a paper cup model, check of its 3D shape, and modification of 2D shapes of patterns. For efficient design of a brassiere cup, prediction of its 3D shape with a simulation is required. The deformed shape of a paper pattern is represented as a single or multiple developable surfaces. So, a model that can represent a pattern both as a single surface and as multiple surfaces is proposed. Which case is selected depends on the magnitude of the potential energy of the pattern in each case. The potential energy of the pattern and geometric constraints imposed on the pattern are formulated based on the model. Minimizing the potential energy under geometric constraints derives the stable shape of the pattern in either case. The validity of the proposed method was verified by comparing predicted and measured 3D shapes of paper models of two types of three piece cups.
著者
久保田 智洋 谷口 圭佑 坂本 晴美 六倉 悠貴 巻 直樹 高田 祐 中村 茂美 黒川 喬介 岩井 浩一
出版者
特定非営利活動法人 国際エクササイズサイエンス学会
雑誌
国際エクササイズサイエンス学会誌 (ISSN:24337722)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.1-9, 2021 (Released:2023-01-24)

[目的] 地域在住の老々世帯における社会参加活動の特性を把握することを目的とする. [対象と方法] 地域在住の老々世帯に該当し,要介護認定を受けていない700名. [方法] 郵送調査.調査項目は,年齢,性別,家族構成,要介護認定の有無,「介護予防・日常生活圏域ニーズ調査」の「地域での活動について」の8項目.[結果] 前期および後期女性高齢者は,「趣味活動」と「学習活動」が男性に比べて有意に頻度が高かった.[結語]老々世帯において,これらの活動への参加を1つの指標と支援していくことが介護予防には必要である.
著者
陳 以珊 久保義弘
出版者
一般社団法人 日本不整脈心電学会
雑誌
心電図 (ISSN:02851660)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.107-113, 2020-08-07 (Released:2020-09-12)
参考文献数
24

Gタンパク質結合型内向き整流性K+(GIRK)チャネルは,種々の生理的役割を担うイオンチャネルである.例えば,脳においてはGIRK1とGIRK2のヘテロ複合体が存在し,神経細胞の興奮性を制御しており,心房においてはGIRK1とGIRK4のヘテロ複合体が存在し,心拍の調節に寄与している.われわれは,小分子ライブラリーのスクリーニングにより,抗寄生虫薬として知られるIvermectinがGIRKチャネルを活性化すること,さらに,抗ヒスタミン薬として知られるTerfenadineがGIRKチャネルを抑制することを新たに見出した.本研究では,アフリカツメガエル卵母細胞にGタンパク質結合型受容体の共発現なしに種々のGIRKチャネルを発現させ,二電極膜電位固定法により電気生理学的解析を行い,IvermectinがGIRK2サブユニットに活性化作用を示し,TerfenadineがGIRK1サブユニットに抑制作用を示すことを見出した.次に,キメラ分子や点変異体の網羅的解析により作用の構造基盤の同定を試みた.その結果,Ivermectinの活性化作用にはGIRK2のアミノ末端細胞内領域と第1膜貫通部の間に位置するSlide Helix上のIle82が重要であること,また,Terfenadineの抑制作用にはイオン選択性フィルターの背後に位置するPore Helix上のPhe137が重要であることを見出した.さらに,Ivermectinの活性化作用は,Gタンパク質には依存せず,PIP2を要すること,また,Terfenadineの結合とPIP2の結合には競合が見られることが明らかになった.
著者
岡本 都 越智 友梨 久保 亨 杉浦 健太 宮川 和也 馬場 裕一 野口 達哉 弘田 隆省 濵田 知幸 山崎 直仁 北岡 裕章
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.386-392, 2021-04-15 (Released:2022-04-18)
参考文献数
15

Eclipseとは天体現象である日蝕や月蝕の‘蝕’を意味する.近年,左室駆出率が保たれた患者に,明らかな誘因なく一過性にごく短時間生じる急性機能性僧帽弁逆流の報告がなされ,Eclipsed mitral regurgitation(MR)と称されている.症例は60歳代女性.突然の胸部不快感にて救急受診した.来院時,心電図にて広範な誘導でのST低下を認め,また高感度心筋トロポニンTが0.131 ng/mLと上昇していた.心エコー図では左室駆出率は保たれていたが,左室基部に限局した全周性の壁運動低下および新規の重症MRを認めた.冠動脈造影では有意狭窄病変は認めなかった.ニトログリセリン持続投与開始後,胸部症状は消失し,翌日には心電図変化,心エコー図での左室基部の壁運動異常およびMRともに消失していた.以後も胸部症状や心電図変化,MRの再燃なく経過し,2週間後の外来時には高感度心筋トロポニンTも正常値となっていた.本症例の病態として,たこつぼ症候群(Basal type)や冠攣縮性狭心症の可能性も考慮されるが,いずれも典型的とはいえず,その臨床像および経過はEclipsed MRの報告例と酷似していた.Eclipsed MRは稀な病態ではあるが,重症例や再発例の報告もあり,本疾患の存在を理解しておくことは重要と考え,ここに報告する.
著者
久保 善博
出版者
一般社団法人 日本鉄鋼協会
雑誌
鉄と鋼 (ISSN:00211575)
巻号頁・発行日
vol.109, no.1, pp.25-32, 2023 (Released:2022-12-31)
参考文献数
13

The aim of this project was to learn roles of titanium oxide (TiO2), an impurity contained in iron sand, in the products resulting from traditional iron making processes, tatara operations. For this purpose, iron sand was collected using two different mineral processing methods from four different locations in the Chugoku area of Japan, and these samples were used to run small-scale tatara experiments. Iron sand collected with traditional gravity separation method contained 8 to 12% TiO2, while iron sand collected with modern magnetic separation method contained less than 5% TiO2. When gravity-separated iron sand was used in a tatara under strong reducing conditions, zuku (cast iron) flowed out of the tatara. In contrast, magnetically collected iron sand failed to produce zuku, but did produce raw steel at the bottom of the furnace. Further, even magnetically isolated iron sand could produce zuku when it was supplemented with ilmenite, a titanium-iron oxide containing mineral. The results show that TiO2 plays a key role in producing cast iron in tatara operations, and the fact that Akome iron sand is known to produce cast iron as it contains higher levels of TiO2. In contrast, Masa iron sand which is known to produce steel (tamahagane) contains much less TiO2 and hence is not suitable to produce cast iron. These observations agree with historical descriptions stating that pre-modern tatara operators knew to add iron sand from a specific locality (which is rich in TiO2) to Masa-type iron sand to produce cast iron.
著者
大柿 徹 苦瓜 知彦 大久保 仁 小松崎 篤
出版者
Japanese Society of Otorhinolaryngology-Head and neck surgery
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.95, no.9, pp.1323-1331,1477, 1992-09-20 (Released:2010-10-22)
参考文献数
20
被引用文献数
6 6

職業ダイバー31人について聴力検査, 内視鏡による外耳道の検査を行った. この結果, 外耳道外骨腫は40%以上に, 感音性難聴は70%以上に認められ非常に高い発生率を見た. 外骨腫は潜水歴の長さとは関連性がなく, またこれと難聴との関連性もなかった. 感音性難聴においてはその程度と潜水歴と長さとに関連性が認められた. 感音性難聴が認められた者の中で内耳窓破裂等の内耳圧外傷による急激な聴力の低下を経験している者は極めて少なかった. 現在, 潜水による感音性難聴としてはこの内耳外傷による急性の感音性難聴が認められている. しかし内耳圧外傷が生じる程の大きな圧変化でなくても何らかの経路を介して内耳リンパ液圧の変化をもたらし, これが頻回に繰り返されると内耳聴覚器に障害が生じ, 慢性の感音性難聴が発症するのであろうと推察した.
著者
松元 俊 久保 智英 井澤 修平 池田 大樹 高橋 正也 甲田 茂樹
出版者
公益社団法人 日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.1-11, 2022-01-20 (Released:2022-01-25)
参考文献数
38

目的:日本においてトラックドライバーは脳・心臓疾患による過労死や健康起因事故が多い職種である.また,トラックドライバーは,脳・心臓疾患のリスクである高血圧症,肥満,高脂血症,糖尿病に関連する項目の定期健診での有所見率も高い.そこで,トラックドライバーの過労死防止策の立案に向けて,職種の特徴を踏まえた労働生活条件と,脳・心臓疾患に高血圧症,肥満,高脂血症,糖尿病を含めた健康障害,疾患前としての過労状態との関連について検討した.対象と方法:全国のトラックドライバーを対象として,上記の健康障害の既往歴および過労状態を含む,基本属性,生活習慣,働き方,休み方,運転労働の負担について質問紙調査を行った.47都道府県の1,082のトラック運送事業所に5部ずつ合計5,410部を配送し,1,992部を回収した(回収率36.8%).そのうち,女性41人および性別不明4件を除く男性1947人を解析対象とした.労働生活条件と各種健康障害との関連は多重ロジスティック回帰分析を用いて検証した.結果:解析対象トラックドライバーにおいて,肥満は22.2%,高血圧症は19.3%,高脂血症は8.5%,糖尿病は5.6%,心臓疾患は2.5%,脳血管疾患は0.7%,過労状態は6.0%に見られた.多重ロジスティック回帰分析の結果,健康障害の既往歴は,運行形態が長距離2泊以上と地場夜間早朝,勤務日の早朝覚醒有り,休日の過し方が不活発,夜間運転の重い負担と有意な関連が示された.また,過労状態は,勤務日の中途覚醒および睡眠不足感有り,休日の睡眠時間が6時間未満および睡眠不足感有り,ひと月あたりの休日数が0–3日,運転・夜間運転・作業環境の重い負担と有意な関連が示された.考察と結論:トラックドライバーにおける健康障害および過労状態と有意な関連は,夜間・早朝勤務への従事および夜間運転の負担が重いこと,また夜間・早朝勤務に付随する睡眠の量と質の低下に見られた.本研究より,過労死防止策を念頭に置いた勤務の改善点として,夜間運転の負担軽減や,十分な夜間睡眠取得および活動的に過ごすための休日配置の重要性が示唆された.