著者
天本 優作 明戸 剛 今井 敏夫 三浦 啓一
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集 第24回廃棄物資源循環学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.321, 2013 (Released:2014-01-21)

下水の水からリンを回収する技術は,HAP法,MAP法などが実用化されている.しかしながら,これらの方法で回収することができるリンは,全体の30%にとどまる.一方,下水汚泥焼却灰に炭酸カルシウムを添加して焼成すると,特性の優れた肥料が得られることが判明している.両者の技術を併用すれば,下水の中のリンの90%以上が,肥料として有効に再資源化できる.
著者
今井 邦俊 松田 祥子 小川 晴子 内海 洋
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.103-106, 2019-02-20 (Released:2019-03-20)
参考文献数
11

酸性次亜塩素酸水は,医療や食品分野で手指,器具,食材などの洗浄・殺菌目的,農業分野では特定農薬として使用されている.本研究では,次亜塩素酸水のPEDVに対する消毒効果を調べた.PEDVと酸性(pH3.0〜3.1)またはアルカリ性(pH11.7〜11.9)次亜塩素酸水を1:9の割合で混和し,1分間処理したところ99.9%以上のウイルス不活化率がみられた.特に,酸性次亜塩素酸水は5%豚糞便存在下でも1分間処理で99.9%以上の不活化率を示した.一方,pH2.7の細胞培養液はPEDVを不活化しなかったことから,酸性次亜塩素酸水の効果は溶液の酸性度に依存しないと判断された.次亜塩素酸水は安全性が高く環境負荷も少ないことから,既存の消毒薬に代わり畜産現場の衛生対策に広く使用されることが期待される.
著者
福田 篤徳 小田谷 嘉弥 白川 浩一 白川 浩子 小澤 重雄 今井 光雄 深川 正夫 梅垣 佑介 山口 恭弘
出版者
特定非営利活動法人バードリサーチ
雑誌
Bird Research (ISSN:18801587)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.A1-A14, 2019 (Released:2019-06-27)
参考文献数
27

シマクイナの生態は不明な点が多く,茨城県を含め全国的な生息状況はよく分かっていない.そこで,2016年1月から2018年5月にかけて,茨城県内のスゲ類などの低茎草本が優占しヨシ類などの高茎草本が混在する植生環境を含む12地域(14地点)でプレイバック法を用いて調査を行なった.種の同定は,声紋の解析や鳴き声が発せられた場所から飛び出した鳥の特徴から行なった.調査の結果,県内の7地域(9地点)において生息を確認し,その中の4地域(5地点)で複数個体の存在を確認した.そのうち1か所では,冬期3シーズンにかけて8-15羽/haという高い個体密度で安定して生息していることを確認した.また,通年調査を行なった結果,県内に11月上旬から4月中旬もしくは下旬まで生息していることが示唆された.本研究により,県内である程度の個体数が継続的に越冬していることが明らかになった.
著者
松村 良之 木下 麻奈子 白取 祐司 佐伯 昌彦 村山 眞維 太田 勝造 今井 猛嘉 林 美春 綿村 英一郎 長谷川 晃
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

2020年度には実査が予定されているので、総括班、社会調査班を中心に実査の大枠を固めた。本調査は継続調査であり、第1、2波の調査と同一の調査方法によることが必須であることが確認された。予算制約の結果、抽出サンプル数は900(予想回収数500)であり、第1波、第2波調査の半分程度となるが、統計学的に許容できる水準であることが確認された。調査票については、16頁構成のうち、シナリオ部分約4頁を新規設問に入れ替えることが確認された。そして、心理学班も加えて検討した結果、責任主義関連項目では、心理学的な能動性(moral agency)評価と責任能力、少年、過失・故意を取り上げることとした。心理学班は第1に、日本人の法意識の背後にあると想定される公正観(公正世界尺度に由来する「運の等量仮説」、ハイトに由来する道徳尺度の日本バージョンなど)尺度の開発を試た。さらに、agency性評価の心理尺度について、その妥当性、信頼性を検討し調査票に組み込むべく準備した。第2に、少年犯罪について、人々が少年を罰しようとする応報感情の性質について検討した。世論は非行少年に対して厳罰志向的な態度を有しているが、他面、非行少年の置かれた環境的負因(責任主義につながる)について全く意識していないわけではない。そのことを踏まえて、少年に対する保護と刑罰という観点からの質問票作成を試みた。第3に、刑事法学班と協力して、刑法学の観点からは学説史に遡りつつ、また近年の脳科学の成果を踏まえた自由意思についての見解にもよりつつ、錯誤論、共犯論と関連させて過失・故意の教義学的議論について検討を深めた。それを踏まえて、大きくは結果責任と主観責任という枠組みで、質問項目を検討した(なお、少年、過失・故意については、シナリオを用いた実験計画法による)。
著者
水野 朋子 今井 耕輔
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

脊髄性筋萎縮症(Spinal muscular atrophy:以下SMA)は脊髄前角細胞の変性によって、進行性に筋萎縮、筋力低下を呈する疾患である。I型が最も重症で頻度が高く、生後半年までに発症しほぼ寝たきりとなる。SMAの責任遺伝子はSMN1遺伝子であり、SMN1の両アレルの欠失あるいは変異により発症する。SMAは従来根本的な治療法のない疾患であったが、2017年より本邦において核酸医薬品が発売され、有効性が確認されている。予後改善のためには早期診断・治療が重要なため、濾紙血を用いSMN1コピー数を測定するSMA診断法を確立し、新生児マススクリーニングを行うことを目的とする。
著者
筒井 圭 今井 啓雄
出版者
日本比較生理生化学会
雑誌
比較生理生化学 (ISSN:09163786)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.24-29, 2015-03-16 (Released:2015-04-03)
参考文献数
32

苦味感覚は主に舌の味蕾に発現するG蛋白質共役型受容体(GPCR)である苦味受容体(TAS2R)によって担われている。ヒトゲノムには26種類のTAS2R遺伝子が存在し,それぞれが多種類かつ異なるセットのリガンドを受容することで多くの苦味物質の認識が実現されている。近年,TAS2Rのレパートリーやリガンド感受性について種間および種内で多様性が存在することが明らかとなってきた。また,舌以外の様々な組織・器官においてもTAS2Rが発現していることが次々と報告されており,TAS2Rが味覚以外の様々な生理機能に関与することが示唆されている。本総説ではそのようなTAS2Rの種間・種内・組織間における遺伝的・機能的多様性について,霊長類に注目して概観する。
著者
張 岩 今井 清博 小林 道頼
出版者
一般社団法人日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.167-173, 2007-05-25
参考文献数
13

The slope of the oxygen equilibrium curve (OEC) of mammalian-hemoglobin (Hb) is maximized at <i>S</i> (oxygen saturation) value of 0.38, and the slope of the <i>S</i> vs. <i>P</i>/<i>P</i><sub>50</sub> (<i>P</i> is partial oxygen pressure; <i>P</i><sub>50</sub> is <i>P</i> at <i>S</i> = 1/2) plot at a <i>P</i>/<i>P</i><sub>50</sub> value of 1 is one-forth that of the Hill-coefficient (<i>n</i>). OECs of mammalian Hbs are designed to have an identical optimal <i>P</i><sub>50</sub> value for O<sub>2</sub> delivery and the effectiveness of the Bohr shift (shift of OEC upon pH changes) at O<sub>2</sub> loading site. This fact is favorable for uptake and delivery of maximum amount of O<sub>2</sub> for fetal blood. To have the identical optimal <i>P</i><sub>50</sub> value for O<sub>2</sub> delivery and for the efficiency of the Bohr shift, the relationship, <i>P</i>aO<sub>2</sub>/<i>P</i>vO<sub>2</sub> = ((<i>n</i> + 1)/(<i>n</i> &minus; 1))<sup>2/n</sup>, is required to hold, where <i>P</i>aO<sub>2</sub> and <i>P</i>vO<sub>2</sub> are <i>P</i> for arterial and venous bloods, respectively.<br>
著者
今井 泰彦 徳武 昌一 山次 信幸 鈴木 勝
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.92, no.4, pp.296-302, 1997-04-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
12
被引用文献数
4 6

米麹中のα-グルコシダーゼ活性測定法について検討した。PNPGを基質とし, 反応pHを4.0で行うことにより, 最適な条件で測定することができた。添加回収試験の結果は99.4%, 再現性のCV値は2%未満と良好であった。この基質には麹菌のグルコアミラーゼおよびα-アミラーゼは作用しなかったが, 試料中に含まれるグルコース, G2により影響を受け, 見かけ上測定値が少し低下した。さらに, G2-PNPを用いた糖化力測定法と組み合わせて, 米麹抽出液中のグルコアミラーゼ活性とα-グルコシダーゼ活性を精度よく分別定量することができた。
著者
西沢 喬 今井田 憲 吉村 孝之 馬渕 恵莉 佐分 宏基 小田 実 長谷部 武久
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2014, 2015

【はじめに,目的】大殿筋は歩行の立脚相初期時に最も働くとされており,大殿筋の萎縮は,跛行の原因と報告されている。大殿筋筋活動を増加させる方法として,嶋田らはフォースカップル作用を狙い,腹筋群を働かせ骨盤後傾させる方法を報告している。大殿筋筋力強化・体幹安定化エクササイズとして臨床でブリッジ動作は多く用いられている。しかし,ブリッジ動作では腰背部痛が時折発生することがあり,ブリッジ動作時筋活動の特徴を知ることは重要である。ブリッジ動作の先行研究において股関節・膝関節の異なる角度での筋活動を比較した報告は多い。しかし,ブリッジ動作の骨盤肢位の違いによる筋活動の報告は,骨盤傾斜が背部筋筋活動に及ぼす影響の報告はあるが,背部筋と腹部筋の筋活動を検討した報告は少ない。そこで,腹筋群を活動させ脊柱起立筋の過活動を予防,大殿筋を活動させることで大殿筋の選択的な運動になると仮説を立てた。本研究は,健常成人男性を対象として表面筋電図を用い,骨盤肢位の違いによる大殿筋のフォースカップル作用を使ったブリッジ動作を行い大殿筋,脊柱起立筋,腹直筋,外腹斜筋の筋活動を解析し,特徴を明らかにすることを目的とした。【方法】対象は腰部・股関節に疾患のない健常成人男性20例(年齢28.95±5.4歳)。筋活動の比較には表面筋電図(Myosystem G2)を用い,測定筋は左側の大殿筋(仙骨と大転子を結んだ中央点),脊柱起立筋(第1腰椎棘突起から4cm外側),腹直筋(臍部外側1cm正中より2cm外側),外腹斜筋(臍より15cm外側)の4筋とした。測定肢位は背臥位,上肢を胸の前で組み,股関節内外転中間位,膝関節屈曲90°からのブリッジ動作とし,肩関節から膝関節まで一直線になる肢位で5秒静止した。測定条件は通常ブリッジ(以下,BR)と口頭指示による骨盤後傾位ブリッジ(以下,BTBR)の2種類とした。各条件の測定はランダムに行った。骨盤後傾の確認として,ブリッジ動作時をデジタルカメラで撮影し,上前腸骨棘と恥骨結合を結んだ線と大転子と大腿骨外側顆中心を結ぶ線の頭側になす角度を正とした。BR,BTBR時の骨盤後傾角度を画像解析ソフトImage Jを用いて測定し,骨盤傾斜角とした。また,BTBR時の骨盤傾斜角を同一検者が画像で確認し検者内信頼性を算出した。筋電図の測定区間は各条件の等尺性収縮5秒間のうち波形が安定した3秒間の積分値を算出した。最大等尺性収縮(MVC)はケンダルのMMT5を100%として正規化し,各条件での筋活動を%MVCとして算出した。さらに各条件で脊柱起立筋に対する大殿筋筋活動を大殿筋/脊柱起立筋比として表した。各条件における筋活動の比較には,対応のあるt検定を行った。統計学的分析にはSPSS12.0Jを用い,有意水準は5%とした。【結果】骨盤後傾の信頼性はICC(1,1)0.83であった。骨盤傾斜角はBR:4.8±8.4度,BTBR:12.9±12.4度であった。BTBRがBRと比べ有意に大きかった(P<0.05)。大殿筋筋活動はBR:10.26±6.1%,BTBR:20.13±10.8%,脊柱起立筋筋活動はBR:44.25±11.6%,BTBR:56.15±19.9%,腹直筋筋活動はBR:1.68±1.3%,BTBR:3.83±3.0%,外腹斜筋筋活動はBR:2.64±2.0%,BTBR:5.59±3.6%であった。全ての筋活動でBTBRがBRと比べ有意に高かった(P<0.05)。大殿筋/脊柱起立筋比はBR:0.23±0.1,BTBR:0.41±0.2であった。大殿筋/脊柱起立筋比はBTBRがBRと比べ有意に高かった(P<0.05)。【考察】大殿筋/脊柱起立筋比において,BTBRではBRに対し有意増加した。つまり,骨盤自動後傾させると大殿筋筋活動が脊柱起立筋筋活動に比べ相対的に増加したと考えられた。BTBRでは,自動で骨盤を後傾させることで,骨盤傾斜角が大きくなりフォースカップル作用にて,骨盤後傾主動作筋である腹直筋,外腹斜筋の筋活動が有意に増加し骨盤後傾したと考えられた。この腹筋群の相反神経抑制により脊柱起立筋の過活動が抑制でき,大殿筋/脊柱起立筋比が増加したと考えられた。ブリッジ動作での,大殿筋エクササイズはBTBRが大殿筋の選択的な運動になること可能性が考えられた。【理学療法学研究としての意義】BTBRは,大殿筋選択的エクササイズとして有用であることが示唆された。臨床におけるブリッジ動作における殿筋筋力強化・体幹安定化エクササイズの一助として意義のあるものと考えられた。今後の展開として高齢者や疾患別に詳細な筋活動を分析することで,安全で有用なエクササイズにつながると考えられた。
著者
児玉 祐軌 松井 孝真 馬場 誠太郎 今井 仁司 コダマ ユウキ マツイ タカマサ ババ セイタロウ イマイ ヒトシ Kodama Yuki Matsui Takamasa Baba Seitaro Imai Hitoshi
出版者
同志社大学ハリス理化学研究所
雑誌
同志社大学ハリス理化学研究報告 = The Harris science review of Doshisha University (ISSN:21895937)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.131-136, 2016-07

本論文において,我々は野球の打撃フォームの角度解析を行うために初歩的な手法を提案する.我々はデータとして2次元の写真,角度解析には3Dソフトを使う.我々の手法においてキーとなる手続きは,選手の写真と野球場の寸法表から打撃フォームの3次元データを再構築することである.我々の手法を適用してプロ野球と大リーグの選手の打撃フォームの差異を調べる.テイクバック時の肩の方位角を数値で求めることができた.数値結果はプロ野球と大リーグの選手の打撃フォームに異なる特徴があることを示唆している.
著者
今井 良一
出版者
日本村落研究学会
雑誌
村落社会研究ジャーナル (ISSN:18824560)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.20-32, 2010 (Released:2013-01-18)
参考文献数
81

The objective of this article is to show how easily and quickly the 3-year-long farming training for Japanense youth pioneering brigades in Manchuria failed and how foolhardly the project was. The training institutions were essential for smoothly establishing large-scale agriculture. In those days, Japanese peasants in Japan never desired large-scale agricultural management. Japanese youth pioneering brigades entered the agricultural training institutions in Manchuria. The groups were organized by people from various prefectures (the hybrid squadrons). The hybrid squadrons were sent to Manchuria yearly from 1938 to 1940. This was one way to deal with the agricultural failures of experimental groups of adult emigrant groups, who went to Manchuria from 1932 to 1935. The colonization was carried out to make the colonists carry part of the burden of controlling Manchuria and defending against the Soviet Union, and to establish a self-supporting buffer state. In order to establish agricultural management as demanded by agricultural policy, it was essential to establish a system of cooperation. Especially in case of emigration of youth pioneering brigades, the cooperation of the peasants and their families was essential. But, in the hybrid squadrons, the following items 1-4 failed: (1) establishment of strong leadership, (2) formation of a group consciousness that could work in agriculture, (3) learning agricultural skills in Manchuria, and (4) establishing a lifestyle suitable for the Manchurian climate. At last, the training failed, and the agricultural settlements didn’t come into existence. On the contrary, in the emigration of youth pioneering brigades in the hybrid squadrons, because they were underage and immature in body and mind, the establishment of the above-mentioned items (1) through (4) was much more difficult than for the adult immigrant groups. As a result, their ability in agriculture already declined before their movement to settlements, and it was far inferior to the adult emigrants who formed settlements as soon as they settled in Manchuria.
著者
今井 瞳良
出版者
日本映画学会
雑誌
映画研究 (ISSN:18815324)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.50-70, 2019 (Released:2020-04-09)
参考文献数
58

本稿は、団地を舞台とした『壁の中の秘事』(1965年)と『現代好色伝 テロルの季節』(1969年)の分析を通して、若松孝二の「密室」の機能を明らかにすることを目的とする。若松の「密室」は、松田政男が中心となって提唱された「風景論」において、「風景(=権力)」への抵抗として重要な地位を与えられてきた。「風景論」における「密室」は、外側の「風景」に相対する「個人=性」のアレゴリーであり、「密室」と「風景」は切り離されている。しかし、若松の団地はメディアによって外側と接続されており、「風景論」の「密室」とは異なる空間であった。『壁の中の秘事』では、「密室」を出た浪人生・ 誠による殺人がメディアを介して「密室」に回帰することで、メディアの回路を提示し、『現代好色伝』は「密室」を出た後のテロを不可視化することで、メディアの回路が切断されている。若松の団地は、 脱「密室」の空間であり、メディアが日常生活に侵入している環境自体を問い直す「政治性」を持っていたのである。