著者
佐藤 俊之 永瀬 純也 嵯峨 宣彦 齋藤 直樹
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.853, pp.17-00142, 2017 (Released:2017-09-25)
参考文献数
24

This paper proposes a two-degree-of-freedom control systems design using a preview feedforward controller called zero phase error tracking controller (ZPETC) to improvethe tracking performanceof the disturbance observer-basedPredictive Functional Control (PFC) systems. To this end, we derive a pulse transfer function representation of the PFC controller, which is used for the design of ZPETC, and show some properties of the PFC controller. Then a disturbance observer-based PFC system combined with ZPETC is designed. Several experiments using a single axis table drive system are conducted to validate the effectiveness of the proposed control method. The experimental results show that the tracking error is dramatically reduced compared to the previously-developeddisturbance observer-based PFC.
著者
佐藤 卓己
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.230-235, 2012-06-01 (Released:2017-04-18)
参考文献数
11

デジタル・テクストとして物理的存在を欠いた電子ブックの普及は,「書物」の再定義をせまっている。しかし,電子ブック登場以前から,書物はすでに大きな変容を遂げてきている。本稿では比較メディア論の視点から,書物の変容を1920年代のラジオ放送開始,1930年代のペーパーバック革命において検討した。それは「書物のラジオ化/雑誌化」,すなわち「書物の広告媒体(メディア)化」の系譜である。こうした「書物のメディア化」の最終段階として,広告料収入で運営されるメディア企業,Googleによるライブラリープロジェクトが登場する。ウェブ2.0時代のコミュニケーション状況において「書物のデジタル化」がもたらす問題点を整理した上で,電子ブックを既存の書物のリテラシーに接合する必要性を指摘した。
著者
新 弘一 高崎 優 勝沼 英宇 佐藤 勝彦 渋谷 健 佐藤 成實 平山 八彦
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.29, no.11, pp.881-887, 1992-11-25 (Released:2009-11-24)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

消炎・鎮痛薬 Alminoprofen アルミノプロフェン (ミナルフェン®錠) の高齢患者 (慢性関節リウマチ患者3例, 変形性脊椎症患者2例, 平均79±5歳) における血中濃度推移を指標とした pharmacokinetics の解析を行い, 若年健常者における調査成績 (Shibuya et al. 1989) との比較検討を行った.その結果, 最高血中濃度 (Cmax) は, 服薬第1日目が16.1±2.5μg/ml, 第3日目が25.2±1.6μg/ml, 第5日目では21.6±2.7μg/mlで, 最高血中濃度到達時間 (Tmax) は約2時間であった. また, 血中濃度曲線下面積 (AUC) は, 第1日目のAUC0-∞は58.5±6.3μg・hr/ml, 第3日目のAUC0-4はそれぞれ58.5±3.1, 58.1±8.5μg・hr/mlで極めて類似しており, 若年健常者のAUCと比較して著しい差異はなかった. 蓄積性に係わる消失相の半減期 (t1/2) は, 投与第1日目が2.45±0.35hr., 第3日目が2.09±0.82hr., 第5日目では2.49±0.63hr. であり, いずれも著しい差異はない. また, 本薬の高齢者における蓄積率は1.16±0.05で, 若年健常者での1.2と比べ差異は認められなかった. さらに, 血漿中の平均滞留時間 (MRT) は第1日目が2.31±0.03hr., 第3日目が2.15±0.09hr., 第5日目では2.15±0.07hr. であり, 分散時間 (VRT) は第1日目が0.95±0.05hr2, 第3日目が0.88±0.09hr2, 第5日目では1.06±0.07hr2であった.これらの pharmacokinetics に関する調査成績から, 本薬の高齢者におけるTmax, t1/2はやや延長するものの, AUCや蓄積率等は成人健常者と比較的類似しており, 高齢患者に連続投与しても若年成人健常者と同様に, 体内蓄積性はないか又は極めて弱いものと考えられた.
著者
松原 悠 斎藤 未夏 石津 朋之 大山 貴稔 佐藤 まみ子 新村 麻実 野村 港二
出版者
国公私立大学図書館協力委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.107, pp.1703, 2017-12-29 (Released:2017-12-29)

筑波大学中央図書館のラーニング・コモンズ「ラーニング・スクエア」では,2015年10~12月,オープンなスペースである「グループ学習スペース」において,大学院生対象の授業科目「ザ・プレゼンテーション」を10回にわたり実施した。講師と受講者を対象に調査したところ,ラーニング・スクエアは,開放的で立ち寄りやすいという点が評価されている一方で,周囲の目や音が気になるため授業への集中が妨げられるという側面もあり,活発な議論や発表の場として活用するには課題が存在することが明らかとなった。
著者
笠間 貴弘 安田 真悟 佐藤 公信 神薗 雅紀 小島 恵美 山口 孝夫 奈良 和春
雑誌
研究報告セキュリティ心理学とトラスト(SPT) (ISSN:21888671)
巻号頁・発行日
vol.2019-SPT-32, no.26, pp.1-6, 2019-02-28

テクニカルスキルの習熟のみでは防ぐことができないヒューマンエラーが生死に直結する航空 ・ 宇宙などの業界では,ヒューマンエラーの軽減を目的としたノンテクニカルスキルの訓練 ・ 評価の取り組みが大きな効果をあげている.一方,サイバーセキュリティの分野においては,未だヒューマンエラーによりインシデントが拡大する事案が散在しており,ノンテクニカルスキルに対する訓練 ・ 評価も十分ではない.そこで本稿では,航空 ・ 宇宙分野などで蓄積されたノウハウをベースに,セキュリティインシデント対応に適した新たなノンテクニカルスキルマップを作成する.また,提案したノンテクニカルスキルマップをサイバー演習等に応用させ,ノンテクニカルスキルの評価を実現する方法について検討する.

2 0 0 0 OA 種樹園法

著者
佐藤信淵 (元海) 述
出版者
名山閣
巻号頁・発行日
vol.中, 1876
著者
佐藤 圭祐 石倉 隆 末永 正機
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.11674, (Released:2019-12-20)
参考文献数
15

【目的】運動失調症状により運動調節が困難となった症例に対し,免荷式歩行器を使用し,能力の向上をみたので報告する。【症例】30 代男性,くも膜下出血および右延髄小脳梗塞を発症し運動失調が出現。【方法】免荷式リフト「POPO®(モリトー社製)」を使用した歩行練習を実施した。POPO の歩行速度はゆっくりとしたスピードで行った。運動失調の評価は,Scale for the Assessment and Rating of Ataxia(以下,SARA)を初回と退院時の2 回実施した。【結果】SARA は初回35 点から退院時30 点へと改善し,失調症状の軽減を認めた。Function Independence Measure(以下,FIM)は総合で初回54 点から退院時68 点へ向上した。【結論】免荷式歩行器を用いた理学療法は,オリーブ核を介する運動の誤差修正を必要としない運動が行いやすく,運動失調および運動調整の困難さを軽減させる可能性が示唆された。
著者
中瀬 泰然 小倉 直子 前田 哲也 山崎 貴史 亀田 知明 佐藤 雄一 長田 乾
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.557-561, 2008 (Released:2008-10-08)
参考文献数
12
被引用文献数
1

目的:視床梗塞において臨床症状と血管支配を含めた解剖学的構築との関連については様々な報告がある.本研究では急性期両側視床梗塞を呈した連続症例を検討し,臨床像および予後規定因子について解析した. 方法:2001年4月∼2005年3月に入院した脳梗塞症例のうち,入院時MRIおよびMRAにて病巣と血管病変を同定し得た両側視床梗塞9例を対象とした.予後は退院時mRSにて判定した. 結果:予後良好例(mRS 0∼2)5例,不良例(mRS 4以上)4例であった.予後良好例で記銘力低下,失見当識,過眠傾向などの精神症状が認められ,予後不良例では四肢麻痺,動眼神経麻痺,球麻痺が認められた.予後不良例の特徴として,脳幹・小脳梗塞の合併,発症時高齢(72.0±15.3歳vs 58.2±11.9歳)と,脳底動脈閉塞が観察された. 結論:高齢発症,脳底動脈閉塞の有無が予後規定因子となりうることが示唆された.
著者
新田 克己 佐藤 健
雑誌
人工知能
巻号頁・発行日
vol.34, 2019-11-01
著者
内田 立身 西村 拓史 瀧本 宏美 佐藤 美津子 西尾 由美子 福家 洋子 野崎 正範
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血学会雑誌 (ISSN:05461448)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.215-217, 1996-10-01 (Released:2010-03-12)
参考文献数
8
被引用文献数
1

We evaluated the effect of repeated 400ml whole blood donation on storage iron status in 26 males and 196 females. Iron status was estimated from hemoglobin concentration, transferrin saturation and serum ferritin. Storage iron was calculated according to the formula proposed by the National Health and Nutrition Examination Survey (NHANES). Calculated storage iron after repeated donation of 400ml was 806±174mg in male donors and 292±248mg in females. Levels after 400ml donation decreased to 606mg in males and to 92mg in females. Among females, 20.5% were in negative iron balance before donation, increasing to 37.7% after donation. However, no significant decrease in storage iron by repeated blood donation was recognized, when standards for blood collection were strictly complied with.