著者
内田嘉吉 述
出版者
文豊社
巻号頁・発行日
1919
著者
内田 和義 中間 由紀子
出版者
日本農業経済学会
雑誌
農業経済研究 (ISSN:03873234)
巻号頁・発行日
vol.87, no.2, pp.115-128, 2015-09-25 (Released:2017-07-06)
参考文献数
61
被引用文献数
2

昭和20年代の生活改善普及事業について,農林省の方針とそれに対する岩手県の対応を中心に考察した.当事業の目的の1つは農家生活の改善にあった.もう1つが農村の民主化に寄与することであった.同省は普及事業の主務課として農業改良課の設置を自治体に求めた.また女性主体の自主的な生活改善グループを担い手とすることを求めた.しかし岩手県は農林省の方針に反して農業改良課を設置せず,また有力な農民リーダーのいるムラを生活改善指定部落として,男性主導で生活改善を進めるという方針をとった.波及効果を考え,目に見える台所改善を優先的に進めた.
著者
東 大 内田 奈緒美 坂本 望 牧野 智宏 新井 良和 長嶋 比呂志 大鐘 潤
出版者
公益社団法人 日本繁殖生物学会
雑誌
日本繁殖生物学会 講演要旨集 第106回日本繁殖生物学会大会
巻号頁・発行日
pp.OR2-28, 2013 (Released:2013-09-10)

Myostatinをコードする遺伝子Mstnは,TGF-βスーパーファミリーのGDFファミリーに属し,骨格筋の分化を制御する。分化後の筋細胞から分泌されたMyostatinは,筋組織の幹細胞であるサテライト細胞の増殖抑制や,筋芽細胞から筋管への分化抑制等の作用を通じて,骨格筋組織の発生と再生を抑制する。Mstn変異または欠損の動物は筋肥大が顕著であり,畜産において家畜の筋肉量増加を目的とした研究などで注目されてきた。しかし,Mstn欠損または機能不全の家畜動物は,体格の違いによって繁殖が困難なことや,飼糧が大量に必要であることなどの問題がある。また,Mstn欠損は脂肪形成を抑制するため,日本で重要とされる食肉としての品質にも問題があると考えられる。Mstnの骨格筋特異的な機能を畜産において有効に利用するためには,遺伝子の欠損や完全な不活性化ではなく,発現量を微調節することが必要であると考えられる。遺伝子プロモーター領域のDNAメチル化は,転写因子の結合を阻害し,発現を抑制する。このDNAメチル化は,可逆的な化学修飾であるため,DNAメチル化状態の改変によって遺伝子発現を調節できる可能性がある。また,改変する度合いによって遺伝子の発現量を調整できると考えられる。そこで,ブタ主要組織におけるMstn転写開始点近傍のDNAメチル化状態とmRNAの発現をバイサルファイト法とRT-PCR法を用いて解析した。その結果,Mstn転写開始点近傍は骨格筋でのみ低メチル化状態であり,mRNAの発現も骨格筋特異的であった。この結果から,Mstnプロモーター領域のDNAメチル化状態とmRNAの発現は逆相関していることが明らかとなり,Mstnはプロモーター領域のDNAメチル化状態の変化によって発現調節されることが示唆された。
著者
渡辺 圧美 内田 武司 古谷 進
出版者
日本陸水学会
雑誌
陸水学雑誌 (ISSN:00215104)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.21-36, 1968-05-28 (Released:2009-10-16)
参考文献数
5
被引用文献数
1 2

1. 古遠部鉱山大黒沢西部OL3ループ坑内水中からチオ硫酸塩を酸化するTh.ferrooxidansが分離された.2. 鉄酸化バクテリア (F.ferrooxidans) による第一鉄の酸化は接種菌量の大きいほど促進される.接種量1.0ml/100ml (培地) では11日間の培養で, 培養初期のFe2+濃度の70%がFe3+に転換されたにすぎなかつたが, 2.0mlの接種では99%がFe3+に転換された.そして4.0~10.0mlと接種が大きくなると, 第一鉄の酸化は一段と促進され, 8日間の培養で97~99%がFe3+に転換された.3. 鉄酸化バクテリアの銅耐性は硫酸銅の濃度を順次高めた培地での培養の繰り返しによつて遂次増大し, 25g/lの銅 (Cu) 濃度に耐性が増大した.4. 鉄酸化バクテリアは第一鉄を酸化するのみならず, 硫黄も酸化する能力を持つが, 多量の硫黄が存在すると第一鉄の酸化は抑制される.5. 鉄酸化バクテリアによる第一鉄の酸化におよぼす有機物の影響を追求したところ, 尿素およびペプトンは0.2%以上の濃度において第一鉄の酸化およびバクテリアの増殖に阻害的影響を示した.グルコースは添加量の増大につれてバクテリアの増殖を促進せしめた.しかし, 0.1%以上の濃度になると, 第一鉄の酸化に阻害的影響を示した.6. 鉄酸化バクテリアのチオ硫酸塩の利用については明らかでなかつたが, 鉄硫黄酸化バクテリア (Th.ferrooxidans) はチオ硫酸塩をよく利用して増殖し, そして硫黄酸化バクテリア (Th.thiooxidans) はチオ硫酸塩を利用する力が小さかつた.7. 鉄硫黄酸化バクテリアおよび鉄酸化バクテリアはエネルギー源として黄銅鉱を利用することができた.鉄硫黄酸化バクテリアは50日間の振とう培養で黄銅鉱中から86%の銅を溶出し, 鉄酸化バクテリアは68%の銅を溶出した.しかし, 硫黄酸化バクテリアは黄銅鉱からの銅の溶出には影響をおよぼさなかつた.
著者
片岡 一則 横田 隆徳 位髙 啓史 津本 浩平 長田 健介 石井 武彦 西山 伸宏 宮田 完二郎 安楽 泰孝 松本 有 内田 智士
出版者
公益財団法人川崎市産業振興財団(ナノ医療イノベーションセンター)
雑誌
特別推進研究
巻号頁・発行日
2013

脳は高度に発達した生体バリアに守られているため薬剤の送達が極めて困難な部位である。本研究では、この生体バリアを克服して核酸医薬を脳内に送達して機能させるウイルス・サイズの薬剤送達システムを、高分子材料の自己組織化(高分子ミセル化)に基づいて構築した。すなわち、(1)血管内腔側内皮に局在するグルコース輸送タンパク質を標的とするグルコース結合型高分子ミセルを創製し、血管内腔からの脳内薬物移行を制限する内皮細胞バリア(血液脳関門)を突破して核酸医薬を脳内送達する事によって、アルツハイマー病(AD)の発症に関わる酵素の産生を抑制する事に成功した。(2)生体内で速やかに酵素分解を受けるmRNAのミセル内包安定化を達成し、脳室内局所投与による単鎖抗体のその場産生を実現する事によって、AD発症に関わるタンパク質であるアミロイドβ量を有意に低下出来る事を実証した。
著者
橋本 慎史 市田 大樹 徐 鉉雄 内田 儀一郎 板垣 奈穂 古閑 一憲 白谷 正治
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.23, 2014

Siは太陽光発電市場の90%以上を占めている代表的な太陽電池材料である.1、2世代型太陽電池研究を主導したSi太陽電池はSi量子ドットをもとにして、次世代型太陽電池への可能性を示している。Siの量子特性は以前研究から証明されたにもかかわらず、多重励起子生成の実現と太陽電池への応用は相変わらず非常に難しい課題である.本研究では,Si量子ドットとポリマーを用いて有・無機ハイブリッド太陽電池を研究した.ポリマーの割合調節を通じてエネルギーバンドをコントロールして、Si量子ドットのバンドギャップに合わせたバンド構造から電荷の抽出が改善された高効率有・無機ハイブリッド太陽電池を作製した。
著者
内田 勝一 若松 武史 長田 重慶 嶋田 隆司
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
Dynamics & Design Conference
巻号頁・発行日
vol.2009, pp._114-1_-_114-5_, 2009

A positive displacement (PD) flowmeters has been used for long years as it can measure volumetric flow directly. Since features of PD's are most exerted in oil related flow measurements, in present society which environmental issues are emphasized, they are required for high accuracy fuel consumption measurements in transport equipment industry such as automotive industry, as well as assuming an important role in cross-border transactions. Also, in recent years, development of secondary standards for JCSS registration is an urgent need; verification of our Screw PD Flowmeter is made, corresponding to such necessity.
著者
杉山 伸樹 内田 和幸
出版者
日本獸医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 = Journal of the Japan Veterinary Medical Association (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.60, no.8, pp.588-591, 2007-08-20
参考文献数
9

両側性の眼球突出を呈した7カ月齢, 雌のイタリアン・グレーハウンドに対し, 神経学的検査, MR画像検査および血清学的検査を行い, 免疫介在性外眼筋炎と診断した. 従来より, 炎症性筋疾患に対して筋生検の病理組織学的所見が重要な診断根拠となっていたが, 今回新たに, 筋群の腫脹とび漫性造影増強効果などの炎症を示唆するMR画像所見とともに, 血清中にIgG自己抗体の存在を認めた. これらの所見は外眼筋炎診断の一助になるものと考えられた.
著者
堀井 道明 土性 裕彦 森 茂博 馬場内 隆男 内田 雅士 Horii Michiaki Dosho Hirohiko Mori Shigehiro Babauchi Takao Uchida Masashi
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構特別資料: 低推力・連続加速を用いた宇宙ミッションに関する研究会論文集 = JAXA Special Publication: Collection of Papers Presented at the Meeting on the Study of Space Missions Propelled by Low-Thrust and Sustained Acceleration (ISSN:1349113X)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-SP-07-020, pp.7-12, 2008-02-29

Geostationary satellites need yearly velocity increment of 40 to 50 m/s for the North-Sounth (NS) station keeping. JAXA's recent satellites are adopting low-thrust and high Isp (specific impulse) engines such as DC arc jets and ion engines for the NS station keeping. This paper reports the operation results of such NS maneuvers for the Data Relay Technology Satellite (DRTS: KODAMA) and the Engineering Test Satellite-8 (ETS-8: KIKU No.8).
著者
山崎 勝之 内田 香奈子 Katsuyuki YAMASAKI Kanako UCHIDA
出版者
鳴門教育大学
雑誌
鳴門教育大学研究紀要 = Research bulletin of Educational Sciences, Naruto University of Education (ISSN:13434403)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.1-10, 2005-03-04

Questionnaires are often administered in survey studies in psychology. The reason why they are used more frequently than the other methods, such as observations and interviews, is that they have greater merits in time and costs. However, the questionnaires have low accuracy to measure psychological characteristics, specifically psychological constructs, such as personality, affection, and cognition. So, in order to improve their measurement accuracy, it becomes essential to be careful to develop and administer them. In this paper, after indicating the low measurement accuracy of the questionnaires, we presented various methodological considerations when developing the Japanese versions of the questionnaires based on their original versions in foreign countries, and furthermore the original Japanese versions. Above all, we explained in great detail the process to develop the questionnaires that are original to Japan. The process contained the precise understanding of concepts to measure, how to answer the questionnaires (e.g., self-report or report by others), collection of items, and general standardization methods concerning reliability and validity. In addition, we called attention to a number of points to notice when administering the questionnaires to groups. Lastly, we closed the paper, emphasizing that the attempt to enhance the level of standardization is never ending.