著者
渡部 泰弘 平尾 和也 田原 雄一郎
出版者
日本衛生動物学会地方支部
雑誌
日本衛生動物学会地方支部大会要旨抄録集 第54回 日本衛生動物学会東日本支部大会要旨抄録集
巻号頁・発行日
pp.3, 2003 (Released:2003-07-01)

先に、チャバネゴキブリは糞や死骸を通常は食べないことを報告した。マウス固形試料(餌)、ゴキブリ乾燥糞、乾燥ゴキブリ死骸を並べておいた場合、チャバネゴキブリは常に餌を選んだ。また、糞や死骸のみでは成虫の寿命が短く繁殖も悪化した。今回、クロゴキブリ成虫(雌雄、幼虫)を供試して同様な試験を試みた。クロゴキブリ雌雄及び幼虫は3種の試料(マウス固形餌、乾燥クロゴキブリ糞、クロゴキブリ乾燥死骸)が並置されたときは、常に餌を最も好み、次いで死骸を選んだ。自身の糞はほとんど消費されなかった。これは、チャバネゴキブリと同じ傾向であった。2種の組み合わせ(餌と糞、餌と死骸、糞と死骸)が並置された場合、クロゴキブリは、餌>糞、餌>死骸、糞<死骸を選択した。餌と水以外の試験区では、共食いが頻繁に観察された。水と餌では、40日までほとんど死亡しなかった。他方、水と糞、水と死骸では15日経過後から死亡する個体が見られた。
著者
笠井 俊輔 富田 幸代 深谷 千絵 井原 雄一郎 齋藤 淳 中川 種昭
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.39-48, 2014-04-11 (Released:2015-02-18)
参考文献数
35
被引用文献数
3 3

急性症状を呈している慢性歯周炎患者にシタフロキサシンを経口投与し,その臨床効果と細菌学的効果を検討した。慢性歯周炎患者30 名の急性症状部位を実験群とし,慢性部位を対照群とした。シタフロキサシン投与前と投与後6~8 日に臨床所見の診査と歯肉縁下プラークを採取し,PCR-Invader 法で歯周病原細菌4 菌種の検出を試みた。その結果,シタフロキサシンの投与により,臨床所見の評点評価において,急性部位では動揺度以外のすべての項目で有意に改善した。効果判定では疼痛と排膿の項目で「著効」の判定だった。投与前,急性部位からはTannerella forsythia やTreponema denticola が,慢性部位ではT. forsythia,Porphyromonas gingivalis が多く検出された。投与後P. gingivalis,T. forsythia は有意に減少した。急性部位(A),慢性部位(C) ともに除菌率はP. gingivalis の値(A 群:72.2%,C 群:100%)が最も高かった。ついでT. forsythia , T. denticola の順であった。以上の結果より,シタフロキサシンの経口投与は慢性歯周炎の急性症状に対し高い効果があることが示唆された。 日本歯周病学会会誌(日歯周誌)56(1):39-48,2014
著者
渡部 泰弘 田原 雄一郎
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.1-8, 2010
被引用文献数
3 1

Lethality and repellency of emulsifiable concentrates (EC) or microencapsulated concentrates (MC) of fenitrothion, diazinon, propetamphos and chlorpyrifos-methyl were examined with 12 separate colonies of the German cockroach, Blattella germanica. Field colony individuals were collected from 5 different restaurants situated on the 7th floor of a building in Koto-ku, and 7 restaurants located on the 5th floor of another building in Meguro-ku, Tokyo, Japan. Adult male progeny of each colony were released into a container with insecticide-treated harborage surfaces. All colonies, except for the one from the Italian restaurant in Koto-ku, showed low levels of susceptibility to fenitrothion EC and MC, diazinon EC and MC, chlorpyrifos-methyl EC and propetamphos EC. However, the levels of lethality against colonies varied even though they originated from the same floor of a building. The poor efficacy of the test insecticides was probably a result of long-term use of these compounds in this area of building. Various susceptibilities among colonies indicate that the German cockroach does not frequently hybridize between restaurants even located on the same floor of a building. Propetamphos MC was the most effective against all exposed colonies, followed by fenitrothion MC and diazinon MC. Changes in behavior toward insecticides and insecticide resistance in the EC formulations may cause low mortalities in cockroaches. The test colonies showed two different types of low susceptibilities, one due to high aversion to the test formulations and another due to insecticide resistance.
著者
三浦 輝 栗原 雄一 山本 政儀 坂口 綾 桧垣 正吾 高橋 嘉夫
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集 2019年度日本地球化学会第66回年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.195, 2019 (Released:2019-11-20)

福島原発事故により、放射性セシウム(Cs)を含む不溶性微粒子(Type-A)が環境中に放出された。Type-Aは134Cs/137Cs放射能比などから二号機もしくは三号機由来であると考えられている。その後、一号機由来と考えられる新たな不溶性微粒子(Type-B)が報告された。本研究では放射光X線を用いた分析により、Type-A、Type-B中に含まれるそれぞれのUの化学状態を調べることを目的とした。分析の結果、Type-B中のU粒子の大きさは数ミクロンであり、Ochiai et al. (2018) で報告されたType-A中のUを含むナノ粒子よりも大きいことが分かった。この違いはType-A中のU粒子が蒸気から生成されたのに対し、Type-Bではメルトから生成された可能性を示唆する。Type-Bにおいて、Uが検出される部分では燃料被覆管に用いられているZrも検出されることから、Type-BでもType-Aと同様にUはZrと共融混合物を形成していると考えられる。
著者
井原 雄一郎 深谷 千絵 笠井 俊輔 中川 種昭
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.25-32, 2016-03-28 (Released:2016-04-15)
参考文献数
15

本研究は,毛先が歯間部に届きやすくするために,長さの異なる毛束を植毛したブラシヘッド(インターケアブラシ)と,毛束の密度を高くしたブラシヘッド(ダイヤモンドクリーン)を使用した音波式電動歯ブラシのプラーク除去率を比較検討した。被験者は,補綴物がなく,歯肉退縮や小帯の付着異常を認めない歯科医19名とした。実験2日前に全顎的にスケーリングを実施し,プラークフリーとした。その後2日間ブラッシングを停止させ,PCR100%として実験を行った。インタケーケアスタンダードブラシ(IS群),インターケアミニブラシ(IM群),ダイヤモンドクリーンスタンダードブラシ(DS群),ダイヤモンドクリーンミニブラシ(DM群)の4群を設定し,刷掃時間は2分間とした。プラーク除去率はO'LearyのPCRの改良法6点計測を用いて評価した。4群間において全顎,部位別に比較した結果,統計学的に有意なプラーク除去率の差は認めなかったが,平均値,中央値においてIS群,IM群はDS群,DM群と比較して高い傾向にあった。
著者
田原 雄一郎 神谷 桜 渡部 泰弘
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.101-107, 2011-06-15 (Released:2011-12-15)
参考文献数
10

粘着トラップによる3種ゴキブリ(チャバネゴキブリ,ワモンゴキブリおよびトビイロゴキブリ)の捕獲率「(捕獲数÷放飼数)×100」は日ごとに低下した.これは粘着トラップを避ける個体が増加したことによると判断した.チャバネゴキブリでは令別,雌雄での比較で♂>♀>老齢>若令の順に捕獲率は高かった.特に,若令は捕獲されにくかった.一週間にわたり捕獲をまぬがれた個体(経験群)と新しく放飼された個体(未経験群) では,常に前者の捕獲率が低かった.これは,経験ゴキブリ群が粘着トラップに捕獲されないような行動を「学習」したものと推察した.経験群をしばらくトラップから避けて飼育する中断期間を与えたところ,トラップを避ける行動は5週間まで維持された.粘着板を避けるには触角の働きが大きいと思われる.触角の先端部の微毛は粘着面を感知するだけでなく,粘着面への付着を防いでいると考えられる.生きている間は触角を空中に保持し,死亡すると付着した.モニタリングや殺虫剤の効果判定の目的で,粘着トラップを連続して使用したり,頻繁に使用したりすると,トラップ捕獲率が低下し,得られたゴキブリ指数がその場のゴキブリ生息状況を正しく反映しない可能性があることに留意すべきである.
著者
田原 雄一郎 望月 香織
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.139-143, 2005
参考文献数
9
被引用文献数
2

33種のハーブのエタノール抽出液をベニヤ板製のゴキブリのシェルター(5cm×5cm, 5mm隙間)に浸漬させ, チャバネゴキブリ10頭(♂または♀)を放ったプラスチック円形容器(半径15cm, 高さ17cm)に無処理シェルターとともに対角の位置に置いた.それぞれのシェルター区に48時間で落下した糞の数から忌避性を求めた.その結果, デイル, セロリ, キャラウェイ, クミン, コリアンダー(以上, セロリ科), シナモン(クスノキ科), メース(ニクズク科)およびトウガラシ(ナス科)を処理したシェルター区には糞の落下数が極めて少なく, 無処理区のシェルターに90%以上の糞が落下した.これは, これらのハーブを処理したシェルターを忌避したからと判断した.忌避性は1ヵ月以上持続した.また, ハーブ抽出液を80倍程度希釈しても効力は維持した.他方, アニス, サンショ, オニオン, ユーカリなどの抽出液では誘引性が確認された.
著者
高橋 知代 久志本 彩子 小長谷 貴昭 田原 雄一郎
出版者
日本ペストロジー学会
雑誌
ペストロジー (ISSN:18803415)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.1-4, 2006-06-30
参考文献数
7

Biodegradable packaging buffers made from corn or wheat starch have replaced plastic foambuffers as packaging materials. The German cockroach, Blattella germanica, the smoky-brown cockroach, Periplaneta fuliginosa, and the brown-banded cockroach, P. brunnea consumed the biodegradable packaging buffers as food when they were kept in an arena with water, yet they hesitated to eat a urethane buffer. The cockroaches could survive and most of them could propagate for generations feeding on packaging buffer. Therefore, the biodegradable packaging buffers should be removed from factories immediately to avoid cockroach infestation.
著者
杉原 雄一 上野 秀人 平田 聡之 荒木 肇
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
Journal of the Japanese Society for Horticultural Science (ISSN:18823351)
巻号頁・発行日
vol.83, no.3, pp.222-228, 2014
被引用文献数
3

トマト生産においてカバークロップとしてのヘアリーベッチ(<i>Vicia villosa</i> R.,以下 HV)と化学肥料の効率的な施用方法を確立するために,HV,速効性肥料(Fast)および緩効性肥料(Slow)から放出された窒素のトマトへの吸収について,安定同位体 <sup>15</sup>N を利用して調査した.窒素の速効性肥料(硫安)と緩効性肥料(LP-S100)を供試して,両者の混合割合を 2 : 8(Fast + Slow)と 0 : 10(Slow-only)とした.窒素施肥量を 240 kg N·ha<sup>-1</sup> として,土壌培養試験を行うと,培養 4週間において Fast + Slow では高濃度の無機態窒素環境が形成された.同様の施肥条件を用いて,1/2000 a のワグネルポットでトマト'ハウス桃太郎'を栽培すると,<sup>15</sup>N でラベルした HV(0.89 atom% excess)を土壌中にすき込むことで,定植12 週後のトマトの植物体乾物重は HV 無添加より有意に増加したが,窒素肥料の混合割合による差異は認められなかった.HV 由来窒素は主に定植 4 週後までに吸収され,その吸収量には Fast の有無による差異はなかったが,吸収した全窒素に対する HV 由来窒素の含有率(%N<sub>dfhv</sub>)は Fast を施用しない Slow-only で有意に高くなった.しかし,この差異も定植 8 週以降は認められなかった.トマトによる窒素吸収は栽培終了時の定植 12 週後まで続いた.以上の結果から,HV 由来窒素は速効的であった.生育初期においては,トマトへの窒素吸収に土壌・肥料由来窒素と HV 由来窒素の間で競合関係があり,多量の土壌・肥料由来窒素が存在すると HV 由来窒素の吸収が抑制される.この試験で得られた知見は,トマト生産における HV と化学肥料の適切な混合体系の確立に寄与する.
著者
住友 伸一郎 笠井 唯克 本橋 征之 足立 誠 江原 雄一 太田 貴久 稲垣(伊藤) 友里 渡邉 一弘 安村 真一 榑沼 歩 村木 智則 大橋 たみえ 村松 泰徳
雑誌
岐阜歯科学会雑誌 = The Journal of Gifu Dental Society (ISSN:24330191)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.27-32, 2016-07

亜鉛イオンを含む製品である GZ-08の口腔内噴霧により、その口臭抑制作用および抗菌効果を検討した。健康な成人ボランティア30人をランダムに GZ-08噴霧群(20人)と対照群(10人)の2群に分け、GZ-08あるいは生理食塩水を口腔内に噴霧し、その前後で口臭の原因である口腔気中の揮発性硫黄化合物(VSC)濃度および舌背の細菌数を測定した。さらに、GZ-08使用後にその味や使用感、今後の使用希望についてアンケートを行った。噴霧前の両群および生理食塩水噴霧前後の対照群においてはVSC濃度および細菌数の有意差は認めなかった。GZ-08口腔内噴霧後では噴霧前と比較してVSC濃度および細菌数の有意な低下(P <0.05)を認めた。アンケート結果においてGZ-08は酸味と苦味が強く、総合的な味や使用感は悪いとの結果であった。これらの結果はGZ-08の口臭除去、口腔内の抗菌における有用性を示すものであり、GZ-08に含まれる亜鉛イオンとグルコン酸の作用と考えられる。しかし、実際に口臭予防スプレーとして使用する場合には、その味や使用感が問題となるために、酸味や苦味を低減する工夫が必要であろうと考えられた。
著者
江口 圭 宮尾 眞輝 山田 祐史 金野 好恵 金子 岩和 峰島 三千男 田岡 正宏 佐藤 隆 萩原 雄一 道脇 宏行 英 理香 細谷 陽子 田尾 知浩 土田 健司 水口 潤 谷川 智彦 宮本 照彦 森石 みさき 川西 秀樹 中川 章郎 岩隈 加奈子 吉田 友和 今井 陽子 小畑 日出登 松嶋 哲哉
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.42, no.9, pp.695-703, 2009-09-28 (Released:2009-11-17)
参考文献数
13
被引用文献数
2 1 1

全自動透析装置(GC-110N,JMS社製)の補液モードを利用した,逆濾過透析液による間歇補液血液透析(intermittent infusion HD, I-HD)を考案し,その臨床効果を多施設共同研究にて評価したので報告する.対象は維持透析患者20例で,通常の血液透析(normal HD, N-HD)とI-HDを同曜日に一回ずつ施行し,クロスオーバー試験にて評価した.検討項目は除去率,クリアスペース,クリアランスとし,尿素,クレアチニン,尿酸,無機リン,β2-microglobulin(β2-MG),α1-microglobulin(α1-MG),アルブミンの7種の溶質について検討した.また,透析中の循環血液量をヘマトクリットモニタにて,患者末梢血流量をレーザー血流計にて連続モニタリングし,間歇補液の有無との関係を調べた.結果として,すべての患者について間歇補液に同期した循環血液量および組織血流量の増加が観察された.治療時間平均の循環血液量減少率は,除水量がほぼ同等であるにもかかわらず,I-HDの方がN-HDにくらべ有意に低値であった.また,除去率に差違は認められなかったが,クリアスペースの平均値は全ての溶質でI-HDがN-HDにくらべ高値を示し,無機リン,α1-MGでは有意に高値であった.この結果は末梢循環が良好に保たれることにより,物質移動の推進力となる毛細血管の有効表面積やプラスマリフィリングが保持されたことにより,組織間液中に分布する溶質を効率よく移動・除去させたことによるものと考えられた.一方,α1-MGのクリアランスは,1hr値にくらべ4hr値でN-HD:73%低下したのに対し,I-HD:30%の低下にとどまった.これは間歇的な逆濾過補液により,膜への蛋白のファウリングが軽減されたため,溶質透過性が保持されたものと推察した.全自動透析装置の補液モードを利用した間歇補液血液透析は,安全かつ確実に施行可能であり,透析中の末梢循環動態の是正,患者からの溶質除去特性の改善に有用な治療であることが明らかとなった.
著者
田原 雄一郎 望月 香織
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.139-143, 2005
被引用文献数
2

33種のハーブのエタノール抽出液をベニヤ板製のゴキブリのシェルター(5cm×5cm, 5mm隙間)に浸漬させ, チャバネゴキブリ10頭(♂または♀)を放ったプラスチック円形容器(半径15cm, 高さ17cm)に無処理シェルターとともに対角の位置に置いた.それぞれのシェルター区に48時間で落下した糞の数から忌避性を求めた.その結果, デイル, セロリ, キャラウェイ, クミン, コリアンダー(以上, セロリ科), シナモン(クスノキ科), メース(ニクズク科)およびトウガラシ(ナス科)を処理したシェルター区には糞の落下数が極めて少なく, 無処理区のシェルターに90%以上の糞が落下した.これは, これらのハーブを処理したシェルターを忌避したからと判断した.忌避性は1ヵ月以上持続した.また, ハーブ抽出液を80倍程度希釈しても効力は維持した.他方, アニス, サンショ, オニオン, ユーカリなどの抽出液では誘引性が確認された.
著者
渡部 泰弘 田原 雄一郎
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.1-8, 2010
被引用文献数
3 1

Lethality and repellency of emulsifiable concentrates (EC) or microencapsulated concentrates (MC) of fenitrothion, diazinon, propetamphos and chlorpyrifos-methyl were examined with 12 separate colonies of the German cockroach, Blattella germanica. Field colony individuals were collected from 5 different restaurants situated on the 7th floor of a building in Koto-ku, and 7 restaurants located on the 5th floor of another building in Meguro-ku, Tokyo, Japan. Adult male progeny of each colony were released into a container with insecticide-treated harborage surfaces. All colonies, except for the one from the Italian restaurant in Koto-ku, showed low levels of susceptibility to fenitrothion EC and MC, diazinon EC and MC, chlorpyrifos-methyl EC and propetamphos EC. However, the levels of lethality against colonies varied even though they originated from the same floor of a building. The poor efficacy of the test insecticides was probably a result of long-term use of these compounds in this area of building. Various susceptibilities among colonies indicate that the German cockroach does not frequently hybridize between restaurants even located on the same floor of a building. Propetamphos MC was the most effective against all exposed colonies, followed by fenitrothion MC and diazinon MC. Changes in behavior toward insecticides and insecticide resistance in the EC formulations may cause low mortalities in cockroaches. The test colonies showed two different types of low susceptibilities, one due to high aversion to the test formulations and another due to insecticide resistance.
著者
石川 亮 柴田 直哉 幾原 雄一
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.92, no.2, pp.74-78, 2023-02-01 (Released:2023-02-01)
参考文献数
17

収差補正レンズ技術の商用化により,物質の局所構造を原子レベルで解析できる走査透過型電子顕微鏡はさまざまな分野で必要不可欠なツールとなった.しかし,得られる情報は観察方向に投影された2次元構造であり,物性を担う格子欠陥などの3次元構造を原子レベルで観察することはいまだ困難である.本稿では,新世代の収差補正レンズにより実現した大収束角照射を用い,一軸に沿って3次元構造情報を取得する深さ断層法の最近の進展について紹介する.
著者
三浦 輝 栗原 雄一 高橋 嘉夫
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
地球化学 (ISSN:03864073)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.122-131, 2021-12-25 (Released:2021-12-25)
参考文献数
49
被引用文献数
1

Radiocesium-bearing microparticles (CsMPs),glassy water-resistant particles with highly concentrated radiocesium, were emitted by the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant accident. Since first discovery of CsMPs, a number of studies have analyzed the particles isolated from environmental samples and revealed their physical and chemical properties, distribution, and migration. This paper is intended to provide an overview focusing on the environmental transport and impact of CsMPs. First, we begin by reviewing the relationship between deposition areas and atmospheric plumes of CsMPs found on land. Next, search and separation methods for CsMPs will be described. Then, secondary transport via rivers and effect of CsMPs on Kd values of Cs in rivers will be discussed. Finally, CsMPs found in the ocean and their difference from terrestrial ones will be summarized.
著者
原 雄一
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2017年度日本地理学会春季学術大会
巻号頁・発行日
pp.100053, 2017 (Released:2017-05-03)

アメリカには3,000kmから4,000kmに及ぶトレイル、アパラチアントレイルやパシフィッククレストトレイルと呼ばれるロングトレイルがある。ロングトレイルの文化が日本に紹介され、各地でコースが設定されてきている。日本は国土がアメリカと比べて狭いことから数10kmから200km程度のロングトレイルが主流となっているのが現状である。3,000kmのロングトレイルは、日本では到底不可能と考えていたが、南北に長い日本列島の地形特性と歴史の深さを活かし、日本を縦断する2つの歴史街道のルートを設定することができた。ルートをクラウドGISに格納し、誰もが使えるスマートフォンで見て歩くことができる仕組みを構築した。
著者
熊本 明仁 柴田 直哉 藤平 哲也 幾原 雄一
出版者
日本結晶学会
雑誌
日本結晶学会誌 (ISSN:03694585)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.246-251, 2017-10-31 (Released:2017-11-03)
参考文献数
20

The atomic structures of liquid-phase bonded heterointerfaces between Al alloy and AlN single crystal was examined using aberration-corrected scanning transmission electron microscopy combined with high-sensitive energy-dispersive X-ray microanalysis. The formation of O-Mg-O monolayer structure was found at the interface, facilitating the bonding between the two dissimilar crystals during liquid-phase bonding processes. Understanding the spontaneous formation of such layered transition structures at the heterointerfaces will be a key for fabricating very stable liquid bonded Al alloy / AlN heterointerfaces.