著者
山崎 栄一 立木 茂雄 林 春男 田村 圭子 原田 賢治
出版者
地域安全学会
雑誌
地域安全学会論文集 (ISSN:13452088)
巻号頁・発行日
no.9, pp.157-166, 2007-11
被引用文献数
1

To establish the evacuation support system for vulnerable people to disasters, some efforts about collecting and sharing personal information are attempted. However, these efforts don't always produce good results. By the analysis of collection and sharing personal information process on vulnerable people to disasters, people in communities feel the necessities of collection and sharing. At the some time, they have serious concerns about protection of personal information. In this paper, the discussion on the evacuation support for vulnerable people to disasters is reconstructed from the point of local community. And this paper proposes the practical ways about collecting and sharing personal information of vulnerable people to disasters.
著者
原田 正純
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.6, no.5, pp.378-387, 1974-09-01 (Released:2011-05-24)
参考文献数
28

1956年と1958年に水俣で生まれた精神薄弱の2例を報告した. 知能障害, 構音障害, アテトーゼ, ヒヨレア, 発作性症状, 運動拙劣などがいずれの症例にもみられる. 症例2では斜視, 流誕もみられた.これらの症例は外因性精神薄弱と診断される.患者は水俣病多発区で多発時期に生まれ, その母親は水俣湾の魚貝類を多食しており, 水俣病にみられる軽い症状を認める. 他の原因になる因子も見出し得ない. 従来の先天性水俣病に比べると神経症状や運動障害は軽いが, 精神薄弱の原因は胎内でのメチル水銀によるものと考えた. これらの2例から先天性水俣病の底辺には軽症や不全型の型をとるものの存在が考えられる. 先天性水俣病の診断について考察した.
著者
原田 和則 三隅 厚信 三隅 克毅 馬場 憲一郎 跡部 安則 近藤 浩幸 前野 正伸 本明 宜彦 金光 徹二 赤木 正信
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.965-969, 1987-04-01
被引用文献数
11 13

胃上部癌の外科的治療における噴門側胃切除 (噴切) か胃全摘 (全摘) かの術式の選択について, 両術式間の術後機能障害の比較検討を目的として, 術後の満足度, 術後愁訴, 脂肪消化吸収試験, 消化管ホルモンの成績などから考察を加えた. 脂肪消化吸収試験, 術後の栄養障害, 消化管ホルモンの面からは噴切が全摘に比べ, また全摘では間置術が Roux-Y 術に比べて良好であった. 胃上部癌の外科治療においては, 十分に根治性が得られる範囲内で切除線を決定することが前提条件であり, 根治性を第一義的に考えて術式の選択をすべきである. その際, 根治性が保たれ残胃を大きく残すことが出来る場合には噴切適応の意義があると考えられた.
著者
江口 剛治 桜井 弘美 原田 曠嗣 柏木 忠
出版者
The Vacuum Society of Japan
雑誌
真空 (ISSN:05598516)
巻号頁・発行日
vol.27, no.10, pp.759-767, 1984

Silicon oxide films have been formed by a RF bias sputter-deposition system using a quartz target in Ar or Ar/O<SUB>2</SUB> sputtering gas. Substrate bias voltage <I>V</I><SUB>b</SUB> was varied from 0 to-200 V, at the total power of 1.9 W/cm<SUP>2</SUP>.<BR>In order to evaluate the planarization effect, the step coverage of the film on AlSi patterns was examined by SEM and compared with the computer simulated profiles using the Lehmann's method, and a good agreement was obtained. Further, we have applied this planarization technology to a 6-level metallization and realized the good step coverage.<BR>The properties of the silicon-oxide films were also studied. In the case of the Ar gas sputtering, the leakage current and the compressive stress in the film increase with increasing <I>V</I><SUB>b</SUB>. It is found that the Ar/O<SUB>2</SUB> gas sputtering improves the film properties of both the inner stress and leakage current. Auger analysis indicates that the films deposited in Ar/O<SUB>2</SUB> gas have O/Si ratio of about 2, but O/Si ratio of the films deposited in Ar gas is less than 2. From these data, the improvement of the properties of the films can be explained as following; oxygen in Si-O network in the films is removed by Ar ion bombardment during bias sputtering, and damaged bond is compensated by oxygen addition.
著者
松島 二良 原田 学
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.242-246, 1966
被引用文献数
2

温州ミカン, ハッサク, ナツダイダイを連続通気方法によつてSO<sub>2</sub>くん蒸を行ない, SO<sub>2</sub>の吸収量すなわち葉内S含量の増加と落葉率ならびに他の葉内成分含量におよぼす影響を調査した。<br>1. 冬季毎日2時間あて34日間, 5, 1, 0ppmの濃度のSO<sub>2</sub>でくん蒸した結果, 煙斑の発生は認められなかつたが, 落葉率はいずれの種類も処理によつて有意的に増大したが, 濃度間では有意差はみられなかつた。一方葉内S含量は各種類ともSO<sub>2</sub>濃度の増加とともに増大し, 落葉率と関係があることを示した。SO<sub>2</sub>濃度とK含量との関係は, 0, 1ppm両区では明らかな関係はなく, 5ppm区では両区に比べ減少の度合がわずかであつた。また5ppm区ではいずれの種類もCaの減少の度が大であつた。N, P, Mgは処理に影響されなかつた。<br>2. 生育期間中のくん蒸の結果でも葉内S含量の増加と落葉率とは平行的な関係が認められたが, S含量の増加は冬季より大であり, またくん蒸期間が長いほど顕著であつた。冬季の実験に比べCa含量に対する影響は明らかでなかつたが, Kは処理区が常に高かつた。<br>3. SO<sub>2</sub>の吸収量はハッサク, ナツダイダイは温州より大きかつたが, 落葉率は温州が最も大であつた。<br>4. 120ppm-hour の同一積算量において濃度と時間を組合わせた場合, 高濃度短時間処理のほうが低濃度長時間処理より著しく被害が大であつたが, S含量はくん蒸区の間に大差はなかつた。

1 0 0 0 OA 王圻傳略述

著者
原田 信
出版者
早稻田大學中國文學會
雑誌
中國文學研究 (ISSN:03850919)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.44-57, 2007-12-31 (Released:2016-11-21)
著者
鎌野 琢也 福見 淳二 鈴木 茂行 原田 寛信 片岡 雄
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.47-56, 1996-02-15
被引用文献数
13

複数の駆動軸を有するプラントにおいて, 各軸を定常状態のみならず過渡状態においても高速に同期化できれば製品精度や作業効率の著しい向上が期待できる。しかしながら, 各軸の動特性は一般に大幅に異なっており, それらは運転状態により変動する。また, 著しい非線形性を有する場合もある。それゆえ, ベルト掛けなどによる機械的な駆動方式あるいは, 固定ゲインコントローラを用いる従来の制御方式では高速な同期化に限界がある。本論文では, 自己調整ファジィフィードフォワードコントローラを用いた高速同期システムを提案している。本システムは固定ゲインフィードバックコントローラと自己調整ファジィフィードフォワードコントローラから構成されており, 各軸間に同期化コントローラが設置されている。各軸のファジィコントローラの後件部変数は各軸の追従誤差信号だけでなく、両軸間の同期化誤差をともに零収束させるようにチューニングされる。チューニング終了後, 両軸は同期状態を維持しつつファジィコントローラにより制御対象の等価的な逆システムが構成されるので追従特性が改善される。DCサーボモータを用いた二軸位置決めシステムに提案するコントローラを適用した場合, 優れた追従特性および高速な同期化特性が得られることを実測により確認している。
著者
原田 重雄 中山 仰
出版者
Japanese Society of Tea Science and Technology
雑誌
茶業研究報告
巻号頁・発行日
vol.1958, no.12, pp.1-4, 1958

茶のさし穂の側芽および葉の有無がさし木の根の発生ならびに生長に及ぼす影響を知るため,2葉2芽を有する標準のさし穂から側芽0~2個,葉0~1枚の除去を組み合せた7種類の区をつくり,それに3葉3芽区と標準区の2区を加えて試験した。さし木は7月15日,調査は110日,150日目に行つた。<BR>発根数は3芽,2芽を有する区が多く,0芽区は最も少かつたが,葉の数との関係はみられなかつた。一方,側芽を一つ着けた4区について,茎の着芽側と無着芽側との発根数を比較したところ,着芽側の発根数が明らかに多かつた。<BR>次に根重について調べた結果は,発根数への側芽の影響があつたため,根重と側芽数との間にも若干の関係がみられたが,概して3葉区,2葉区,1葉区の順に根重が重い傾向が認められ,さらに110日目よりも150日目においてこの傾向は一層顕著であつた。<BR>以上の結果から,さし穂の側芽は主として根の発生に影響し,着葉数は根の生長に影響が大きいと考えられる。
著者
原田 隆史
出版者
記録管理学会
雑誌
レコード・マネジメント : 記録管理学会誌 (ISSN:09154787)
巻号頁・発行日
no.44, pp.23-34, 2002-03-31

「デジタル・アーカイブ」という用語は種々の意味で使用されている。たとえば、Webアーカイブや電子美術館、データ・アーカイブなどはその例である。これらに共通するのは、デジタル形式のデータを収集し取り扱うことのみであるといっても過言ではない。本論文は、これらのデジタル・アーカイブを分類し、その具体的な例を述べるとともにデジタル・アーカイブの効果と問題点について明らかにする。
著者
原田 和弘
出版者
早稲田大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

生活習慣病予防および介護予防における筋力トレーニングの有効性は繰り返し指摘されているが、高齢者に対する筋力トレーニングの普及方策はほとんど検討されていない。本申請課題の目的は、高齢者の筋力トレーニング実施を促す地域介入手法を開発することであった。一般的に、同じ内容の情報でも、提供する情報チャネルの種類によって、対象者に与える影響は異なると言われている。そこで本年度は、介入手法開発の第3段階として、行動変容を効果的に促すための情報チャネルという観点から、高齢者の筋力トレーニングの健康効果の認知および関心に関連する筋力トレーニング情報源を同定することを目的とした。首都圏内A市在住の60-74歳を対象に実施した質問紙調査(N=1244)のデータベースを解析した。主な解析対象項目は、過去1年の筋力トレーニング情報源(新聞、ラジオ、家族など)、筋力トレーニングに対する関心(あり/なし)、筋力トレーニングの健康効果の認知(高/低)であった。人口統計学的要因の影響を調整したロジスティック回帰分析の結果、筋力トレーニングに対する関心には、医療従事者、友人・知人、TV、本、インターネットが情報源であることが、また、筋力トレーニングの健康効果の認知には、家族および本が情報源であることが有意に関連していた。以上の結果から、筋力トレーニングの健康効果に対する認知を促したり、筋力トレーニングに対する関心を高めたりする方策として、本やインターネットなど情報を探索している人のみが利用するチャネルに加えて、対人チャネルやTVから筋力トレーニング情報を発信することが有効である可能性が示された。
著者
鈴村 潔 山口 晃弘 磯谷 正敏 原田 徹 金岡 祐次 鈴木 正彦 芥川 篤史 菅原 元 臼井 達哉
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.34, no.11, pp.1665-1669, 2001-11-01
被引用文献数
21

上行結腸癌に対する結腸右半切除後16か月目に十二指腸と横行結腸に瘻孔を形成した膵頭部転移巣の1切除例を経験した.症例は嘔気, 嘔吐を主訴とした45歳の女性で, 上部消化管造影X線検査で十二指腸の狭窄像を認めた.CTでは膵頭部から十二指腸第2部にかけ, 中心壊死を伴った腫瘤性病変を認めた.血管造影では上腸間膜静脈に腫瘍による圧排所見を認めた.大腸癌膵転移と診断し回腸横行結腸吻合部切除, 膵頭十二指腸切除, 肝転移巣切除, 上腸間膜静脈部分切除を行った.病理組織学的所見では, 膵鉤部に直径約3cmの中心壊死を伴った転移性病変を認め, 中心壊死部を介して十二指腸と横行結腸に瘻孔を形成していた.術後36病日に退院したが, 肝転移により術後第192病日に死亡した.
著者
小早川 真衣子 岡本 誠 原田 泰 藤井 晴行 須永 剛司
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

次世代デザインとは、その対象を「モノ」から「コト」へ拡張した広義のデザインを意味する。本発表では、その方法と理論をカリキュラムとして構築することにより、イノベーションを起こす組織とそれを実践するデザイナーや研究者を育成することを目指すプロジェクト の活動を報告する。その活動は、次の2層の活動で構成される。1)「コトのデザイン」を学ぶ層、2)「コトのデザイン」の学び方を振り返り構想する層
著者
徳島 高 原田 慈久 辛 埴
出版者
一般社団法人日本物理学会
雑誌
日本物理學會誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.63, no.11, pp.852-857, 2008-11-05

液体,溶液中の溶質や溶媒,水分を含んだ生体由来試料の価電子状態は,その化学反応や構造を考える上で極めて重要であるにもかかわらず,実験的な研究がほとんど進んでいない.ここで紹介する放射光励起による軟X線発光分光法は,価電子状態を元素選択的に観測することができる手法であり,その長い検出長を活かすことで,液体,溶液試料などにも適用可能である.本解説では,大型放射光施設SPring-8の軟X線ビームラインBL17SUで展開されている液体や溶液の電子状態の軟X線発光分光法を用いた研究について,実験装置と最近の研究例を紹介する.
著者
原田 勇治 西尾 正則 坂本 祐二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SAT, 衛星通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.256, pp.131-134, 2010-10-21
参考文献数
3

ハヤト(KSAT)は2010年5月21日に、HIIA17号機の相乗り衛星として打ち上げられ、高度300kmの円軌道に投入された。衛星は1辺10cmの立方体の形状で、重量は1.43kgである。軌道投入当初、衛星からの信号を捉えることができなかったが、6月1日より6月7日までの7日間、信号受信に成功した。その後、再び信号を捕らえることが困難となり、7月14日に大気圏に突入・消滅したと思われる。衛星の地上管制システムの概要と追跡方法および追跡結果について報告する。また、受信結果から想定される衛星の動作状態の解析結果についても報告する。