著者
原田 幸明
出版者
一般社団法人 表面技術協会
雑誌
表面技術 (ISSN:09151869)
巻号頁・発行日
vol.59, no.7, pp.424-424, 2008 (Released:2009-03-19)
参考文献数
4
被引用文献数
1 1
著者
大澤 真木子 近藤 恵里 鈴木 暢子 平山 義人 原田 淳子 鈴木 典子 斎藤 加代子 福山 幸夫 石原 傳幸
出版者
東京女子医科大学
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.95-109, 1996-03-25

先天性筋ジストロフィー(CMD)という語は,生下時または生後数ヵ月以内に筋力低下を示し,筋生検ではジストロフィー変化を示す乳児に対し広く用いられてきた.本邦では知能障害を伴う福山型CMDが知られ症例も多い.欧米例は,一般に知能障害は伴わず,筋症状だけを示すと考えられてきた.Nogenが知能は正常であるがCT上白質の瀰漫性の低吸収域を呈するCMD例を報告し,続いて同様の症例が報告され,知能障害は伴わないが中枢神経系に異常のあるCMDの存在が注目を浴びるようになった.1994年にこれらと臨床像が一致する例でメロシンの欠損が認められ,遺伝子座は6q2に存在することが判明した.我々は,生下時より著明な筋力低下を呈し,知能正常,瀰漫性白質低吸収域を呈するCMD例を経験し1981年CMDII型として報告した.さらに,知能正常,生後まもなく筋力低下を示し,筋生検ではジストロフィー変化を呈する同様な例を3例経験した.いずれも生後3ヵ月以前に発症し,定頚が7ヵ月以降と遅れていた.しかしながら,1例を除き坐位保持は1歳未満で獲得しており,いざり這いも可能となった.仮性肥大を認めず,顔筋罹患は軽度に止まり,年長時には顔が細長く見える.1例は, 22歳まで経過観察したが,4歳時および19歳時の頭部CTではいずれも瀰漫性白質低吸収域を認め,両所見に差は認めなかった.最高運動機能はいざり這いで,2歳6ヵ月より11歳まで可能であった.同様の本邦報告例は散見されるが,16年間という長期経過を観察可能であった例は他になく,本邦および欧米例の文献展望を加え,本症の位置付け,分類上の今後の問題点などを検討報告した.
著者
原田 芳文 倉田 奈津子
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.35, no.8, pp.641-645, 1986-08-05
被引用文献数
2 6

高純度酸化アルミニウム(99.99%)中の不純物(鉄,ケイ素,カルシウム,マグネシウム,銅,マンガン,亜鉛,クロム,ニッケル及びチタン)をICP-AESで定量することを検討した.試料は炭酸ナトリウムとホウ酸で融解し,融解物を希塩酸に溶解した後,水酸化ジルコニウムを担体に用いて目的の元素をマトリックスから共沈分離した.試薬類からは主にケイ素とカルシウム,及び融解に伴い白金るつぼから鉄などの汚染が認められるが,十分洗浄した白金るつぼを用いた場合,白金るつぼからの汚染は微量であり再現性もあるので(鉄:2〜3μg,銅:1μg),これらの元素はから試験を行って補正した.合成試料を用いて繰り返し分析した結果,試薬から試験値が高いケイ素(12μg)を除くと,他の9元素はそれぞれ5〜8μg/gで2〜10%の相対標準偏差が得られた.
著者
板村 裕之 福嶋 忠昭 北村 利夫 原田 久 平 智 高橋 芳浩
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.867-875, 1994
被引用文献数
3 2

カキ平核無の果実の脱渋後の軟化と樹体条件, とくに葉との関連について調べた.<BR>1.樹勢が弱く落葉時期が早い樹と, 9月以降にビニール被覆を行って, 落葉時期を遅らせた樹と生育中庸な対照区の樹からそれぞれ果実を採取し, アルコール処理を行った後の20°C条件下における果実の軟化を比較した. その結果, 早期落葉樹からの果実は対照区の果実に比べて, 軟化が早く, 逆に落葉が遅れた区の果実は軟化するのが遅かった.<BR>2.7月21日に摘葉処理を行い, 9月11日, 9月30日, ならびに10月15日にそれぞれ果実を採取して, アルコール脱渋後の軟化を調べた. いずれの採取時期の果実でも, 摘葉処理は脱渋後の果実のエチレン生成を促進した. さらに, 9月30日および10月15日採取の果実では摘葉処理区の果実の軟化は無処理区(対照区) に比べて7~10日促進された.<BR>3.9月7日に50ppm GA散布処理を行い, 9月15日, 9月25日, ならびに10月12日に果実を採取して, 脱渋処理を行った. いずれの採取時期の果実でも, 脱渋後の果実のエチレン生成量はGA処理の影響をまったく受けなかった. しかし, 10月12日採取果ではGA処理は, 明らかに果実の軟化を抑制した.<BR>4.10月20日に摘葉処理を行った区と, 摘葉処理の4日前に50ppm GAを前処理した区の果実を, 11月2日に採取して脱渋処理した. 脱渋後の果実のエチレン生成量は, 摘葉処理やGA前処理の影響をほとんど受けなかったものの, 摘葉処理区は果実の軟化を促進した. また, この軟化促進効果はGA前処理によってほぼ完全に打ち消された.<BR>5.7月21日に摘葉した区と対照区の果実を11月15日に採取し, 内生のGA様活性を比較した. 対照区では, 比較的高いGA様活性が認められたのに対して, 摘葉区では抑制分画は認められたが, GA様活性はほとんど認められなかった.<BR>以上の結果から, 葉が樹体に着生していることが,採取脱渋後の果実のエチレン生成を抑制する効果があるものと考えられた. また, 葉のエチレン生成抑制効果はGA以外のものによっていると思われた. さらに,成熟果においてはエチレン生成から軟化にいたる一連の反応のどこかを葉由来のGAが阻害している可能性が示唆された.
著者
原田 実 田淵 和幸 大野 博之
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.43, no.9, pp.2894-2902, 2002-09-15
被引用文献数
25

原田研究室ではこれまで,EDR電子化辞書に記載された情報を元に,日本語文を意味解析し格フレーム群に自動変換するシステムSAGE(Semantic frame Automatic GEnerator)を開発してきた.既存のSAGEは機能的には正しく動作するが,解析時間が文節数の指数オーダのため実利用するには問題があった.また解析精度に対する客観的な検証がされていなかった.そこで本研究では,Jiriらによる英文の構文木への語意割当て用の高速アルゴリズムの考え方をSAGEにおける係り受け木への語意と格決定用に適用して,SAGEの解析速度を向上させた.この結果,解析速度は文節数の線形オーダになった.また,EDRの解析済みコーパスを用いてSAGEの解析精度を自動的に評価するシステムを開発した.その結果,語意正解率は81.1%,格正解率は60.7%,格の宛先正解率は73.3%であった.これによってSAGEは速度面でも精度面でも意味解析システムとして実利用を開始できるレベルに至ったといえる.In the Harada laboratory,a semantic analysis system SAGE (Semantic frame Automatic GEnerator) has been developed,which converts a Japanese sentence into case frames based on the statistical information in the EDR electronic dictionary.Though SAGE operated correctly,there was such a problem in actual use that it requires the time of the exponential order of the number of clauses.In this research,based on Jiri's deterministic algorithm for assigning the word meaning to nodes of the parse tree of English sentence,the deterministic algorithm for deciding the meaning of words represented by nodes and the deep case of the relations among such nodes in the dependency tree of Japanese sentence is developed.As a result, the analytical speed became the linear order of the number of clauses.Moreover,the system to evaluate the analytical accuracy of SAGE is developed by using EDR analyzed Corpus.This evaluation revealed that the word meaning accuracy is 81.1%,the destination accuracy of case relation is 73.3% and the case relation accuracy is 60.7%.As a result,it can be said that SAGE has reached to the level that we can begin its acctual use for Japanese semantic analysis.
著者
原田 実 吉川 彰一 永井 英一郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.73, pp.97-104, 1994-09-08

プログラムの保守を効率化するためには、プログラムから仕様への逆生成が重要である.本研究では、ファイル処理問題に対するCOBOLプログラムから形式的な要求仕様を逆生成する手法を提案するとともに、それを実現するシステムCOBOL Reverse Engineer for Modules:CORE/Mを開発した.プログラム理解の結果を表す要求仕様としては、等関係仕様を採用した.この仕様は、ファイル処理問題における実体や関連の属性項目間の関係と出力・更新要求を等関係式という数式の集合で表したもので、要求を非手続的に表現できる.ここでは、各計算式の項目は、"."を介してそれが所属する実体の識別子によって、また"_"を介してそれが格納されているファイル名によって修飾されている.従って、等関係式はその左辺項目の充分な意味定義になっている.CORE/MはまずCOBOLプログラムを構文解析し、ブロック構造に展開する.次にブロックが処理対象とする実体や関連を表す照合基準を抽出する.この照合基準を元に、実体識別子とファイル修飾子を導出し、ブロックに含まれる処理文内の項目を適切に修飾して等関係式に変換し出力する.事例として、176行のCOBOLプログラムを変換した結果、元のプログラムと同値の等関係式仕様を得た.今後の課題として、等価変換を用いて行儀の悪いプログラムも理解できるようにすることなどがある.I propose a technique of reverse engineering of COBOL programs, and develop a "COBOL Reverse Engineer-CORE/M-" based on this technique. CORE/M generates the non-procedural EOS specifi-cation from COBOL programs, especially performing the file processing. EOS specification consists of a set of equations, called equality relation. Each equality relation shows the relationship among the attribute items of entities. In this, each item is modified with "." by the entity having it as an attribute, and suffixed with "_" by the file storing it. CORE/M, first, parses the COBOL program, and develops it into a block structure. Next, CORE/M decides which entities are processed under what conditions in each block. It can be thought that all the statements in a block are processing the same entity fulfilling the same condition. Thus, CORE/M basically modifies every item in such a statement with the same entity identifier and the same file modifier. CORE/M actually converted the sample Cobol pro-gram consisting of 176 lines, and has generated its EOS specification bearing the same meanig.
著者
牛久 祥孝 原田 達也 國吉 康夫
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.52, no.12, pp.3496-3503, 2011-12-15

大規模画像の効率的な利用を目指し,入力画像と扱う事物が類似した画像を検索する類似画像検索が多く研究されている.画像間類似度が重要となるが,従来の手法の多くでは画像の見た目の類似度に基づいて画像を検索するため,異なる事物を扱う画像でも類似する画像となる.本論文は,画像に文章が付随する場合に,その文章の傾向を利用して画像間類似度を改善する手法を提案する.提案手法は,文章が数百単語の長文でもよく,文章が画像のごく一部に付随する状況でも画像間類似度を改善でき,スケーラビリティにも優れている.実験では一部の画像に文章が付随したデータセットを複数用い,それぞれで提案手法が既存手法に対してより高精度に類似画像を検索できることを示す.To manage increasing multimedia data, methods for similar image retrieval are widely studied. The similarity measure of images is essential for the search. In this paper, we propose a method to improve the similarity by considering texts around images. Proposed method can improve image similarity measures based on the latent semantics obtained from the pairs of images and texts. It is notable that those texts need not be some clear tags and that long texts are applicable. Moreover, our method can improve the similarities effectively even if little portion of images has texts. Moreover, proposed method is scalabe because its computational complexity is linear on the data amount. In the experiments, we compare our method with previous methods using some datasets in which a portion of the images are annotated by texts. We show that our method can retrieve semantically similar images more precisely than existing methods.
著者
原田 隆史 吉村 紗和子
出版者
Japan Society of Information and Knowledge
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.65-72, 2010-05-15
被引用文献数
2 2

オンライン書店のサイトをはじめとして,読者自身が図書の感想などを投稿するオンライン書評サイトが増加してきている。本研究は,このようなオンライン書評の持つ特徴を,新聞書評などと比較することで明らかにするものである。書評中の各文を,評価対象,評価の視点,評価の客観性,評価極性(肯定的か否定的)かという4つの観点から分類し,集計した。その結果,1) 評価対象は「作品に対する評価」がどの書評でも評価組全体の約9割を占め,書評ごとの変化は見られない,2) 評価の視点について,新聞書評では「作家の表現手法」などが全体の48%を占めるのに対し,オンライン書評では「ストーリー」や「場面」がほとんどである,3) 新聞書評では客観的な表現や肯定的な評価がほとんどであるのに対し,オンライン書評では主観的な表現や否定的な評価も多く多様な内容であることが明らかとなった。
著者
宮尾 和樹 原田 利宣
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.81-90, 2008-05-31

近年,ソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下,SNS)のユーザ数は急速に増加している。しかし多くのSNSサイトは汎用性を重視しており,すべてのユーザにとって必ずしも便利なものにはなっていない。そこで,本研究では,SNSサイトユーザ(以下,ユーザ)の価値観と利用機能等の関係を明らかにし,ユーザの価値観に対して最適なSNSサイトのプロトタイプの構築を目的とした。まず国内で運用中のSNSサイト,44サイトを数量化理論第III類とクラスター分析によって4つのクラスターに分類した。次に被験者101名に対し実験計画法を用いて作成した9つのサンプルに対する評価,SNSサイトの利用目的とSNSに対する印象に関するアンケートを行った。さらに利用目的で被験者を分類し,利用目的と各被験者クラスターが欲する機能との関係を明らかにした。以上の結果からSNSプロトタイプを作成し,検証実験を行った結果,機能の最適化により被験者クラスターの選好を制御できる可能性が示された。