著者
吉本 充宏 古川 竜太 七山 太 西村 裕一 仁科 健二 内田 康人 宝田 晋治 高橋 良 木下 博久
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.109, no.10, pp.595-606, 2003-10-15
被引用文献数
5 18

鹿部冲の海底に分布する北海道駒ヶ岳火山1640年の岩屑なだれ堆積物を調査した音波探査の結果,海底岩屑なだれ堆積物の分布の末端部を確認することに成功したこれらは溶岩流などに認められる急勾配の末端崖は示さないものの,傾斜の変化を示す海域に分布する流れ山は岩屑なだれ堆積物分布末端部では存任せず,流走距離に反比例して規模・分布頻度が小さくなる傾向を示す海域における岩屑なだれ堆積物の分布は,主方向が北東方向と東方向の双頭状の分布を示し,給源からの最大水平流走距離は約20km,最大幅は約15km,分布面積は約126km^2であるH/L比は0.06であり,海底を流走した岩屑なだれは同規模の陸上岩屑なだれより流動性が高い傾向がある実際に海中に流入した体積は,探査から求めた海底地形データによって見積もった体積に,薄く広がった部分と流れ山の体積を加えた0.92〜120km^3と見積もられた
著者
吉本 直弘 永田 佳奈子
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要. 第5部門, 教科教育 = Memoirs of Osaka Kyoiku University (ISSN:03893480)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.21-29, 2013-09

小中学生の雨に対する科学的な興味・関心の喚起を図るため,雨の強さと雨滴の大きさの関係を可視化する教材の開発を行った。光学式雨滴粒径分布計によって観測された雨滴粒径分布データを基に,雨滴の10倍の直径をもつ発泡スチロール球を用いて雨滴の粒径分布模型を製作した。雨滴の模型を用いることにより,強い雨は弱い雨と比べて大きな雨滴が降っているだけでなく,大小様々な雨滴が数多く降っていることを視覚的にわかりやすく示すことができた。The teaching materials that visualize the relationships between rainfall intensity and raindrop size were developed in order to rouse scientific interest and concern about rain for elementary and junior high school students. Based on raindrop-size-distribution data observed by an optical disdrometer, the raindrop-size-distribution models were made using the styrene foam balls with diameters ten times larger than raindrop diameters. It could be shown intelligibly using raindrop models that large raindrops and a large number of raindrops with various sizes were observed in heavy rain in comparison with light rain.
著者
吉本 陽二 長野 聖 井上 悟 柴田 政彦
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.C0906-C0906, 2004

【はじめに】<BR> 我々、理学療法士は疼痛の軽減を治療の目的として運動療法、物理療法を施行する。しかし、疼痛を主症状とした症例に対して疼痛軽減のみを目標に理学療法を行った場合に治療が難渋する場合が多くある。<BR> そこで今回、我々は、ペインクリニック外来を受診した患者に対してアンケートを行い、日常生活の動作能力や心理面に対する疼痛の影響について調査した。これらの結果より、疼痛を主症状とした症例に対する理学療法の目標について検討を行った。<BR>【対象】<BR> 大阪府・兵庫県の9施設のペインクリニック外来を受診し、筋骨格系疾患の診断を受けた606名を対象とした。対象者は男性284名、女性322名であり、平均年齢は56.2 ± 16.4 歳であった。<BR>【調査の方法と内容】<BR> 調査は、ペインクリニック外来初診日に以下の内容について調査を行った。疼痛の程度の評価としてvisual analog scale (VAS )と疼痛発症頻度の調査を行った。日常生活動作の障害の有無は、Pain Disability Assessment Scaleにて行い、抑うつ、不安はHospital Anxiety and Depression Scaleにて行った。<BR>【統計学的解析】<BR> VASは平均値よりも高値であった群と低値であった群の2群に分け、疼痛頻度は3群に分け、能力障害、抑うつ、不安は「ある」「なし」の2群に分けた。それらの群の関連性について年齢、性別にて調整し、多重ロジテック回帰分析を用いて統計学的解析行った。<BR>【結果】<BR> VAS と日常生活動作の能力障害の間には、関連性は認められなかった。また、疼痛頻度と能力障害の間にも有意な関連性は認められなかった。疼痛頻度と抑うつ、不安の間には有意な関連性が認められなかったが、VAS と抑うつ(オッズ比2.25、95%CI:1.25-4.07)、不安(オッズ比2.12、95%CI:1.17-4.14)の間には、有意な関連性が認められた。また、能力障害と抑うつ(オッズ比3.54、95%CI:1.95-6.41)、不安(オッズ比7.06、95%CI:3.21-15.51)の間には、有意な関連性が認められた。<BR>【考察】<BR> 今回の調査によるVAS および疼痛発生頻度と能力障害の有無に関連性が無かった結果の解釈は、VAS と抑うつ、不安と関連性がある結果からも疼痛軽減を目的とした理学療法を否定するものではない。疼痛症例の能力障害は、疼痛の程度や発生頻度に影響を受けるのではなく、活動の必要性や本人の意欲によって左右される症例像を示すものと考えられる。二次的障害の予防や能力障害と抑うつ、不安に有意な関連性があることからも疼痛症例に対する理学療法は、疼痛に対するアプローチのみを行うのではなく、早期に能力障害改善のアプローチを行うことが重要であることが示唆された。
著者
吉本 陽二
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.C0963-C0963, 2007

【目的】<BR>我々、理学療法士は痛みを主症状とする患者を担当し治療を行う。しかし、治療効果が明確に現れず、治療が難渋する場合が多くある。そこで今回、我々は、ペインクリニック外来を受診した患者に対してアンケートを行い、疼痛を主症状とする患者の痛みに関する要因を調査した。これらの結果より、痛みを主症状とした症例に対する理学療法について検討を行った。【対象】<BR>大阪府下のペインクリニック外来を受診した251名を対象とした。対象者は男性113名、女性138名であり、平均年齢は55.7 ± 17.3歳であった。疾患は腰椎椎間板ヘルニアが81名、椎間関節症、60名、筋々膜性腰痛、19名、脊椎狭窄症、20名、その他が67名であった。<BR>【方法】<BR>アンケート調査は、ペインクリニック外来初診日に以下の内容について調査を行った。痛みはvisual analog scale (VAS )と痛みの頻度と罹病期間について質問を行った。日常生活動作の障害は、Pain Disability Assessment Scaleにて調査を行い、抑うつ、不安はHospital Anxiety and Depression Scaleにて調査を行った。加えて、睡眠障害の程度についても調査を行った。統計学的解析は、Pearsonの相関係数にて相関を確認し、年齢、性別にて調整し、強制投入法による多重ロジテック回帰分析を用いて行った。<BR>【結果】<BR>Pearsonの相関係数にて罹病期間は全ての項目と相関が認められなかったが、その他の項目間では相関が認められた。特に抑うつと不安の間には強い相関(r=0.71)が認められた。次に多重ロジテック回帰分析を用いて能力障害との関連性を認めた項目は、抑うつ(オッズ比1.13、95%CI:1.04-1.22)と不安(オッズ比1.24、95%CI:1.12-1.37)であった。<BR>【考察】<BR>日常生活の能力障害に関連していた項目は抑うつ・不安であった。痛みの代表的な心理的反応である不安と抑うつは、身体活動意欲の低下につながり、日常生活動作の能力障害<BR>を増悪する可能性がある。また、能力障害は身体の活動性を低下させ、廃用性症候群を助長し痛みの増悪につながると考えられる。理学療法士として対応できる項目としては、痛みに対するアプローチの他に日常生活動作の改善を行う必要があると考えられる。<BR>【まとめ】<BR>1、ペインクリニック外来受診患者に対してアンケート調査を行い、痛みに関する要因について検討を行った。<BR>2、日常生活動作の能力障害は、抑うつ、不安と関連性があった。<BR>3、痛みを主症状とする患者の能力障害に対しては不安・抑うつへの対応が重要である。
著者
篠原 季次 宮下 直樹 平原 大地 吉本 引正 山川 史郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.88, pp.91-95, 2013-06-13

宇宙基本法が改訂になり、人工衛星を用いた海洋監視手法の研究開発が求められ、JAXAにおいても、排他的経済水域の保全管理、違法操業等の海上犯罪、不審船事案、重大海難事故等、あるいは、我が国に至る海上輸送路における海賊行為等の対処に資することを目的とした、外洋を含めた広い範囲のAIS信号を人工衛星で受信するシステムの検討を行ってきた。衛星AIS (AIS: Automatic Identification System)は、上記に貢献できる宇宙システムの一つであるため、小型衛星を利用した衛星搭載AIS受信システムに関する技術実証実験SPAISE1 (SPacebased AIS Experiment1)を実施した。今回は約1年間に及ぶSPAISE1の実験結果のサマリを報告する。
著者
竹島 慎一 吉本 武史 志賀 裕二 金谷 雄平 音成 秀一郎 姫野 隆洋 河野 龍平 高松 和弘 下江 豊 栗山 勝
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.630-636, 2015 (Released:2015-09-11)
参考文献数
28
被引用文献数
3

2004年~2014年で,成人無菌性髄膜炎365例中,ムンプス髄膜炎は13例(3.6%,29.8 ± 7.0歳)であった.季節性はないが,地区のムンプス流行に一致した発症率であった.耳下腺腫脹は8例(61.5%),精巣炎は男性7例中2例(28.6%)に認めた.重症度,転機を含めエコーウイルス髄膜炎に類似するが,髄液の単核球比率が高かった.発症前にムンプス患者との接触は8例(61.5%),ワクチン接種は1例,非接種9例,3例は確認できなかった.抗ムンプス抗体価から判断して,6例は初感染,2例は再感染が疑われ,初感染の高齢化が認められた.ワクチン接種歴のある症例は二次性ワクチン不全と思われた.
著者
田中 智夫 関野 通江 谷田 創 吉本 正
出版者
Japanese Society of Animal Science
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.9, pp.880-884, 1989

緬羊における色の識別能力のうち,特に類似色をどの程度まで識別できるかを明らかにすることを目的とした.供試羊は双子のコリデール種去勢羊を用い,正刺激側のスイッチを押すと飼料が与えられるスキナー箱を自作して2色の同時弁別実験を行なった.草の色を想定して緑を正刺激とし,黄および青から徐々に緑に近付けた計7色を負刺激としてそれぞれ識別させた.各課題とも1セッション30試行とし,20セッションまで行なった.各試行ごとにおける左右のカードの交換は乱数表に基づいて行なった.x2検定により1セッション21試行以上の正解(P<0.05)を基準とし,その基準に3回連続到達した時点でその色を識別したとみなした.結果は,黄から近付けた緑に最も近い色との対比において1頭が,また,青から近付けた緑に最も近い色との対比において2頭ともが,それぞれ識別不能と判断された他は,全ての組合せにおいて識別できるものと判断できた.以上から緬羊の色覚はかなり発達しているものと思われ,色による条件付け学習を利用した管理技術の開発の可能性が示唆された.
著者
河合隼雄 吉本ばなな著
出版者
新潮社
巻号頁・発行日
2005

1 0 0 0 高村光太郎

著者
吉本隆明 [著]
出版者
講談社
巻号頁・発行日
1991
著者
吉本 隆明
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.5-13, 1953

Colour problems of lead mono oxide crystal were studied.<BR>We confirmed at first the range of metal hydroxides to produce lead mono oxide on the reaction with lead salts, and the transformation conditions were investigated for lead mono oxide crystal in the process of the reactions.<BR>Then lead mono oxide crystals thus produced were subjected to<BR>(1) the examination of the relation of colour to temperature, <BR>(2) the microscopic observation, <BR>(3) the X ray analysis of the powder method, <BR>(4) and the emission spectroscopic analysis.<BR>The theoretical and experimental treatment in this paper verifies that the colour difference of lead mono oxide crystal, which is occured from the process of the formation, must be caused from<BR>(1) the difference of the crystal structure, <BR>(2) the difference of the direction of crystal growth, <BR>(3) the adsorption or insertion of other phases, <BR>(4) and the combination of (1), (2) and (3).
著者
中田 敦 吉本 和彦 ボーガス ヴァーナー
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュ-タ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.794, pp.62-69, 2011-10-27

金融業や小売業といった企業が、メーカーのようにCTO(最高技術責任者)を置くケースが増えている。技術、なかでも特にITが、自社の競争力を左右すると考え始めたからだ。CTOのミッションは、企業の情報システム部門を統括し、ITによって新しいビジネスを生み出すことだ。日米3人のCTOへのインタビューから、CTOの実像に迫る。