著者
堀内 浩規 小花 貞夫 鈴木 健二
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.46, pp.229-230, 1993-03-01

OSI応用層のデータ要素を定義するASN.1の高速な符号化/復号を可能とするライトウェイト符号化規則(LWER)が注目されている。LWERは、ワードを符号化の単位として、計算機の内部表現と親和性を持つ符号化規則である。INTEGER等の固定長の値を持つ型は1ワードで符号化を行い、OctetString等の可変長の値を持つ型は、値の長さ/オフセット(オフセットと値との相対位置を示す)/値の3組により符号化を行い、値を符号化データの後部にまとめて配置する。また、構造形に含まれるオプショナルな型の場合には、可変長の型と同様オフセットを使用して符号化を行う。筆者等は、これまでに抽象構文からLWERの符号化/復号プログラムを自動生成し、応用層プログラムの開発を容易にするLWERコンパイラを開発している。今回、生成される符号化/復号プログラムの処理時間を向上させるべく、LWERコンパイラの機能拡張を行ったので、その概要と結果を報告する。
著者
堀内 信之
出版者
THE JAPANESE ASSOCIATION OF RURAL MEDICINE
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.85-95, 2001
被引用文献数
4

本邦の農山村では, 古くから大型の大豆大までになるマダニ (tick) による刺咬症があり, ときに咬着しているマダニをつまみ取った後に遠心性に拡大する紅斑が出現する症例がみられた。われわれは, 1987年に「マダニ刺咬症の統計」と題して, このような遊走性紅斑の7症例を報告した。ところが同じころ, 馬場等によって妙高高原でシュルツェマダニ刺咬後に生じたライム病の本邦第1例が報告され, 注目されるようになった。われわれは, その後もマダニ刺咬症とライム病の実態調査を続けてきたのでその結果を報告した。1999年までのマダニ刺咬症は, 165例であり, その中で遊走性紅斑を生じたライム病患者が16例であった。外来受診時の状態は, 虫体が咬着したままの症例62例 (37.6%), 虫体を除去した後の症例79例 (47.9%), 遊走性紅斑を生じた症例16例 (9.7%), その他8例 (4.8%) であった。年度別患者数は1994年の18例, 月別患者数は6月の135例・7月の113例, 年齢別患者数は10歳以下の33例・50歳代の32例・60歳代の29例, 咬着部位別患者数は腹部の99例が多いものであった。マダニの除去法は, 医師にて切開又は切除して除去したもの56例, 自分又は家人がつまみ取ったもの94例, 自然脱落したもの7例となった。刺咬マダニの種類は, シュルツェマダニ56例・ヤマトマダニ26例・その他3例となった。ハイリスク集団である営林署職員のアンケート結果と抗ライム病ボレリア抗体の測定をあわせて報告した。
著者
柘植 俊直 ウィグノ プロドジョスドジャジ モハマド ヨギアントロ 来栖 厚 大澤 勲 小林 則善 清水 芳男 スハードジョノ ダルメイザー ジノヴァ ナインゴラン アイーダ リージャ プラナワ チャンドラ モハニ ジョーコ サントソ ウィドド リザニアンシャ 堀越 哲 富野 康日己
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.100-106, 2010

背景 : 慢性腎臓病 (CKD) は, IgA 腎症やループス腎炎などの慢性糸球体腎炎, 糖尿病腎症や腎硬化症など, 全ての慢性腎臓病を含んだ疾患概念である.CKD は末期腎不全 (ESKD) の準備状態であると同時に, 心血管疾患 (CVD) の重大なリスク因子であることが明らかとなっている.アンジオテンシン変換酵素 (ACE) 阻害薬やアンジオテンシンII受容体拮抗薬 (ARB) は, 降圧薬として広く用いられているが, 両薬剤の腎保護効果にも注目が集まっている.今回, 順天堂大学とインドネシア大学, アイルランガ大学は, 高血圧を伴うCKD 患者におけるACE阻害薬イミダプリルの尿蛋白減少効果を検討する共同研究を行った.方法 : 23名の高血圧を伴うCKD 患者にカルシウム拮抗薬 (CCB) とイミダプリルを投与し, 腎機能と尿蛋白量の変化を治療前後で比較した.CCB を投与している患者にイミダプリルを追加投与 (5mg/日) し, 血圧が目標値 (130/85mmHg未満) に達しなかった場合には, さらにイミダプリルを10mg/まで増量し, 投与後12 ヵ月で評価した.結果 : CCB にイミダプリルを加えることによって, 6 ヵ月後・12 ヵ月後の収縮期血圧および拡張期血圧は有意に低下した.尿中アルブミン排泄量は, 投与開始時には顕性蛋白尿レベル (0.3g/g・Cr以上) であったが, 6 ヵ月後・12 ヵ月後は共に微量アルブミン尿レベル (0.299g/g・Cr 以下) にまで有意に減少した.結語 : イミダプリルとCCB の併用によるCKD 患者の腎保護効果を, 順天堂大学とインドネシア大学, アイルランガ大学の共同研究により検討した.イミダプリルを軸とした治療により, CKD患者の血圧は有意に低下し, 尿中アルブミン排泄量は有意に減少した.以上より, イミダプリルは高血圧を伴うCKD 患者において, 腎保護的に作用することが確認された.
著者
高田 良宏 林 正治 堀井 洋 堀井 美里 山地 一禎 山下 俊介 古畑 徹
出版者
大学ICT推進協議会
雑誌
大学ICT推進協議会2015年度年次大会(AXIES2015) 論文集 (ISSN:21867127)
巻号頁・発行日
pp.2-8, 2015-12

近年,研究資料に関するキーワードとして,オープン化,ビックデータおよびオープンサイエンスが挙げられ,資料を永続的に蓄積し再利用可能な情報基盤の整備が急がれている.我々は,整備が進んでいない非文献資料において,非文献資料版ビッグデータ・オープンデータ化に対応した情報基盤の開発を進めている.本稿では,全体構想と現在までの成果である学術資源群を基にしたサブジェクトリポジトリ構築の進捗状況等について述べる.

1 0 0 0 OA 野人ソロー

著者
堀井梁歩 著
出版者
不二屋書房
巻号頁・発行日
1935
著者
篠田 浩一 堀 貴明 堀 智織 篠崎 隆宏
雑誌
研究報告音声言語情報処理(SLP)
巻号頁・発行日
vol.2014-SLP-100, no.2, pp.1-6, 2014-01-24

情報処理学会音声言語情報処理 (SLP) 研究会が 100 回を迎えた.音声認識・理解はこの 20 余年の間に当初は予想もできないほど飛躍的な進歩を遂げた.本研究会は日本における音声認識・理解研究の議論・発表の場としてその進歩に大きく貢献してきた.本稿では,この記念すべき 100 回目の研究会における一連の企画の 1 つとして,この 100 回の歩みを踏まえた上で,今後音声認識・理解研究が進むべき方向性について,4 人の研究者が提言を行う.

1 0 0 0 OA 丘陵

著者
堀内通孝 著
出版者
八雲書林
巻号頁・発行日
1941
著者
夏堀 睦
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.334-344, 2002-09-30

本研究では,学校内での子どもが創作した物語の評価についての人々の信念を検討した。調査1では,短大生,大学生および大学卒業者40名が,評価者が教師である場合に創作される物語,評価者が仲間である場合に創作される物語,民話,ミステリー,恋愛小説,ノンフィクションの6つの物語のジャンルについて,25の物語評価項目の重要度を評定した。調査2では,専門学生,短大生,大学生および大学卒業者64名が,展開性と意味内容が異なる児童が創作した4つの物語を,教師の視点と被調査者自身の視点から評定した。その結果,学校での評価の特徴として,「物語の技巧性」と「物語の道徳性」の2つの観点から評価されること,他の物語の評価と比較すると「物語の技巧性」はあまり重視されないが「物語の道徳性」は重視する傾向があることが見出された。また,「教師の視点」における評価と「被調査者自身の視点」における評価のずれは,物語の展開性ではなくその物語が内包する意味内容や特徴的な表現に対して生じることも示された。さらに被調査者たちは物語の意味論的レベルを中心に評価するが,教師の評価はそうではないと考えていることが明らかになった。
著者
武田 則之 安田 圭吾 林 慎 後藤 忍 青山 かおり 伊藤 康文 堀谷 登美子 北田 雅久 野津 和巳 岡 暢之 加藤 譲 三浦 清
出版者
THE JAPAN DIABETES SOCIETY
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.10, pp.767-771, 1989

症例は23歳女性.1983年9月一過性のthyrotoxicosisで受診.禰漫性の甲状腺腫を認め, 抗甲状腺マイクロゾーム抗体 (MCHA) 陽性.759経口糖負荷試験で血糖前値137mg/d<I>l</I>, 2時間値271mg/d<I>l</I>.1年後妊娠し, 1984年12月帝王切開で女児出産.妊娠中free thyroxine値は正常でMCHAの抗体価は低下した.妊娠中インスリンを使用したが, 産後にSU剤に変更出産3ヵ月後にpostpartum thyroiditisによると考えられるthyrotoxicosisと糖尿病性ケトアシドーシス (DKA) を同時に発症.DKA改善後も1日30単位以上のインスリンを必要とした.抗ラ氏島細胞抗体 (ICA) は妊娠中も出産後も持続性に陽性.血中C-peptide基礎値は妊娠18週0.4ng/m<I>l</I>, 26週0.7ng/m<I>l</I>であったが, DKA発症以後は測定感度以下で, グルカゴン試験時のC-peptide反応頂値も0.7ng/m<I>l</I>と低値HLADR4を有していた.本例はNIDDMの病像で発見され, 産後にIDDMの病像が顕性化した症例と考えられた.妊娠, 出産に伴う免疫機能の変動と, IDDMの進展との関連, が示唆された.
著者
谷口 禎英 堀口 悟史 井上 亮文 井垣 宏 星 徹
雑誌
研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.29, pp.1-6, 2012-09-06

ホワイトボード上に書かれた内容は,記録しておくことで後から議事録を作成するための資料や新たなアイデア創出のヒントとして再利用することができる.議論の途中経過を残すために保存された動画のログは,どの動画にどの議論が記録されているか分かりづらい.また,いつ,何が議論されているか分からないため効率的な振り返りができない.我々はこれまでに,ホワイトボードを用いた議論のログ動画を振り返りやすい形に再構成し提示するシステムを提案した.本稿では,これまでの研究概要に加え,新たに実装した Web コンテンツ生成のための動画処理手法とその精度評価について述べる.Notes on a whiteboard can be useful when we have to make meeting records. They can also provide us some tips for creating new ideas. However, reviewing the meeting video efficiently is difficult because we can not identify whether the video includes the target scenes until we open and play it. In this paper, we propose a review supporting system for meeting videos based on notes timeline. In this system, each highlighted note on a whiteboard is extracted and clipped out as a still image with its time stamp from the meeting video. Those images are sorted by the time stump, and are arranged along the seek bar. We can easily grasp when and what was discussed in the meeting videos from the sequence of those images. They can be used as the playing indexes of the videos. Experimental results showed that the precision and recall value of note-block extraction were 87% and 77%.
著者
相良 恒太郎 吉田 有貴子 西堀 正英 国吉 久人 海野 徹也 坂井 陽一 橋本 博明 具島 健二
出版者
日本魚類学会
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.35-39, 2005-05-25 (Released:2010-06-28)
参考文献数
13

A phylogenetic analysis, based on the complete nucleotide sequences of the mitochondorial control region (D-loop), was conducted on Mola mola occurring around the Japan coast. Two significantly distant clades (bootstrap value 914, based on 1000 replicates) were recognized. One consisted of 19 specimens with 812-814 by D-loop sequences that were collected from geographically wide spread locations around Japan (Aomori to Kagoshima). The other clade consisted of 3 specimens (all greater than 2 m in total length) collected from the Pacific coast of eastern Japan and characterized by 817 by D-loop sequences with many nucleotide substitutions compared with the former clade (ca.100 positions).