著者
堀川 佑惟 岡 隆
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
pp.1728, (Released:2018-11-10)
参考文献数
36

We attempted to develop and validate the Japanese 20-item version of the Attitudes Toward Lesbians and Gay Men Scale (ATLG-J20) based on the original scale developed by Herek (1988). The ATLG-J20 consisted of 20 statements, 10 about lesbians (ATL-J Subscale) and 10 about gay men (ATG-J Subscale), and respondents indicated their levels of agreement or disagreement with those statements. The results showed that ATL-J and ATG-J have factorial validity, reliability, and convergent validity. Moreover, the correlations between those subscales and social desirability responses were not significant. Although there was no significant correlation between those subscales and implicit attitudes, it was suggested that ATLG-J20 is a valid scale as an explicit measure.
著者
堀口 高彦
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.102, no.6, pp.1404-1411, 2013-06-10 (Released:2014-06-10)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

気管支喘息の多様性をフェノタイプ(phenotypes:表現型)の概念から概説した.近年,病態の多様性を客観的に捉えたクラスター解析による分類が行われている.実臨床に有用な分類にアトピー素因,発症年齢による分類があるが,現時点では各フェノタイプごとに治療を選択するには至っていない.今後,実臨床を見据えた個々の症例に合わせた治療戦略の実現のためフェノタイプ分類の確立が望まれる.フェノタイプを考慮して個々の患者に最良の医療を提供する「オーダーメイド医療」の考え方について概説する.
著者
溝口 忠 高橋 誠 小野 大介 堀 雅宏 谷口 眞
出版者
社団法人 におい・かおり環境協会
雑誌
におい・かおり環境学会誌 = Journal of Japan Association on Odor Environment (ISSN:13482904)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.11-17, 2009-01-25
参考文献数
14

賃貸集合住宅で居住者退去後に問題となる前居住者の生活残留臭の除去方法を実験により検討した.処理法としては3種の植物性オイルミスト,グラフト重合高分子塗膜剤処理,オゾン処理を取り上げた.ペット臭・煙草臭・芳香臭を着臭させたペーパータオルについてスクリーニング試験を行い,比較的効果の高い方法を実住宅に適用して評価した.塗膜処理はスクリーニング試験では有効であったが,実住宅では大きな効果は見られなかった.オゾン処理は10ppm 14時間処理で臭気強度4から2に低下することができた.これらの検討を通して残留臭気の除去ついての知見が得られた.
著者
堀 翔太 藤本 修平 杉田 翔 小林 資英 小向 佳奈子
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.100-109, 2018-09-20 (Released:2018-09-26)
参考文献数
24
被引用文献数
1

目的:患者のヘルスリテラシーに関して,臨床場面で医療者が行う介入方法とその効果を明らかにすることである.方法:電子データベースから,患者のヘルスリテラシーに関するランダム化比較試験の論文を抽出し,PRISMA声明に従い,質的なシステマティックレビューによりその内容を評価した.結果:介入方法別にその効果をみると,「資料の配布のみ」では「ヘルスリテラシー」が,「資料の配布と医療者による説明」では「健康行動に対するアドヒアランス」が向上したとする論文が多く抽出された.また,「医療者から患者への一方向の介入」と「患者と医療者の双方に向けた介入」では,「ヘルスリテラシー」が向上したとする論文が多く抽出された.結論:資料の配布に加え医療者による説明を行うことで,個別性に配慮した情報提供を行える可能性や,医療者が患者の理解の程度を適宜確認することで,疾患の理解度や自己管理能力が向上する可能性が示された.
著者
堀口 知子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.207-212, 1966-08-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
4

1.豆腐は加熱するとゼリー強度が増し、重量が減る。その傾向は温度が高く、時間が長い程著しい。また加熱条件によっては(例えば90℃、30分以上)すだちを生じる。2. 豆腐は食塩、重炭酸ソーダ、グルタミン酸ソーダ、でんぷん糊溶液中で加熱(90℃ 15分)することによっていずれも水だけの場合同様ゼリー強度を増し、重量が減るが、濃度が高くなると水だけの場合に比べてゼリー強度は低くなり、重量は大きくなる傾向がある。すなわちこれらの溶液の使用により加熱によるゼリー強度の増加を抑えることができる。すだちは食塩、重炭酸ソーダの高濃度で認められるので、すだちがおこらずゼリー強度の増加を防ぐ実用的使用量は食塩0.5~1%溶液、1%でんぷん糊溶液で加熱するのが適当であろう。重炭酸ソーダ0.05%溶液、グルタミン酸ソーダ0.05%溶液はゼリー強度の増加をわずかにおさえる傾向を示している。醋酸溶液で加熱したものも加熱によってゼリー強度を増すが、濃度の高い場合には水だけの場合より更にゼリー強度を増す傾向がある。3.豆腐から重炭酸ソーダおよび苛性ソーダ、醋酸溶液によって熱抽出される窒素の量はpH4.0~5.0で最低となりそれよりpHが高くても、また低くても増加する。食塩溶液で抽出される窒素は濃度の増加と共に多くなる。これらの溶解度の増減が豆腐の加熱によるゼリー強度の増減に関係あるものと考えられる。
著者
堀 渡
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.65, no.9, pp.397-403, 2015-09-01

公共図書館で資料請求に応える予約サービスは,各館の蔵書蓄積と円滑な図書館間相互貸借がそれを支えている。現在,全国の県立図書館には県内蔵書を一括検索できる横断検索サイトが整備され,他館の所蔵調査が容易になっている。書庫の有限性からどの館でも除籍を日常化していかざるを得ない。除籍か保存かの判断に,他館蔵書を調べ,地域内の希少資料は互いに残し,提供のためタイトル維持を図る考えがある。県内の希少タイトルを集約し残そうとする幾つかの県立図書館の実践に注目したい。東京都多摩地域には市町村立図書館の中にそれをすすめる提案があり,支援するNPO法人の活動がある。NPO法人が研究してきた共同保存図書館の意義と可能性について。
著者
堀田正敦 編
出版者
巻号頁・発行日
vol.[296],
著者
宮城 愛美 西田 昌史 堀内 靖雄 市川 熹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム = The IEICE transactions on information and systems (Japanese edition) (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.90, no.3, pp.732-741, 2007-03-01
参考文献数
17
被引用文献数
2

本研究では,視覚と聴覚に障害のある盲ろう者が,指点字を使用して参加可能な会議システムについて検討した.盲ろう者が指点字,健常者が文字を使用する会議システムを想定する際,メディアの違いに起因して,盲ろう者の発言と読取りが困難な状況が予想される.指点字による発信・受信を保証するため,発言の伝達情報量と呈示速度を制御する「発言権」という機能を導入した.指点字の入出力を模擬したインタフェースを使用して,32人の被験者によるシミュレーション実験を行い,「発言権」を評価した.提案システムにおいてグループ内の被験者で同程度の発言回数・発言文字数が達成され,機能の有効性が示された.また,盲ろう者が参加したシステム評価実験により,試作した会議システムの実現の可能性が見出せた.
著者
森田 由佳 江原 史雄 森田 義満 堀川 悦夫
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.401-404, 2018 (Released:2018-07-06)
参考文献数
11

〔目的〕動物介在療法の効果を心理尺度,生理学的手法を用いて示し,その効果の検証を行うことである.〔対象と方法〕対象は,佐賀大学学生30名(男性15名,女性15名),年齢:20.6 ± 0.7歳(平均 ± 標準偏差)とした.方法は,対象者に介在動物であるトカラヤギ2頭と触れ合ってもらい,その前後で気分プロフィール尺度であるPOMSと,唾液アミラーゼ活性を測定した.〔結果〕POMS,唾液アミラーゼ活性ともに,介入前と比較して介入後が有意に低下した.〔結語〕動物介在療法による効果を心理尺度,生理学的手法を用いて示すことができた.今後,障がいなどを持つ高齢者のリハビリテーションに応用し,その際の治療効果判定の一助となると考えられる.
著者
堀川 翔 赤松 利恵 堀口 逸子 丸井 英二
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.129-139, 2012 (Released:2012-04-24)
参考文献数
13
被引用文献数
2

【目的】小学校高学年向けの食の安全教育に用いるカードゲーム教材「食のカルテット」のルールや内容,受け入れやすさについて利用可能性を検討すること。【方法】2011年9月から11月に,A県1市1町の小学校計6校の5年生,6年生,教職員を対象に,「食のカルテット」の施行及び自己記入式質問紙調査を実施した。「食のカルテット」は,食の安全の内容を中心とした,食に関する全般的な知識を習得することを目標としたカードゲーム教材である。ゲームの実施前及び実施後に「食のカルテット」の内容を10問質問し,ゲーム実施前後の回答を,各問題の正答率はMcNemar検定,合計得点はWilcoxonの符号付き順位検定によって比較した。また,児童及び教職員にゲームの内容やルールについての評価を質問した。【結果】児童294人,教職員28人が質問紙に回答した。「食のカルテット」の内容の問題は,実施前より実施後で正答率が上がったものと下がったものがみられたが,10問の合計得点は実施後が有意に高かった(Z=-3.657,p<0.001)。91.8%の児童がゲームを「とても楽しかった」と回答しており,自由記述(84.0%が回答)でも「楽しみながら・遊びながら学べた」という記述が回答者の34.0%にみられた。教職員の自由記述(63.3%が回答)でも「食に関する知識が身につく」,「楽しみながら学べる」などの意見が得られた。【結論】児童の回答から,「食のカルテット」のルールは児童に受け入れられ,楽しく学べる教材であることが示された。今後は,教材としての効果を検討する必要がある。
著者
堀田 真理
出版者
東洋大学
雑誌
経営論集 (ISSN:02866439)
巻号頁・発行日
vol.75, pp.149-172, 2010-03
著者
平田 好洋 松下 晋一 中釜 晋 石原 義巳 堀 三郎
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会学術論文誌 : Nippon Seramikkusu Kyokai gakujutsu ronbunshi (ISSN:18821022)
巻号頁・発行日
vol.97, no.1129, pp.881-887, 1989-09-01
被引用文献数
5 14

Dispersion, rheology and consolidation of the colloidal suspension in the alumna powder-silicon nitride whisker system were studied to control the microstructure and density of the green compact. Al_2O_3 particles with au average diameter of 0.15 μm and Si_3N_4 whiskers with an average size of 0.4 μmX3.7μm were electrostatically dispersed in water in the pH range 3 to 10 and consolidated by filtration. Well- dispersed stable suspensions were obtained at low pH. Decreasing the viscosity and at the same time increasing the solid content of the suspension is the hey step in making the green compact with high density and a narrow pore size distribution. Application of isostatic pressing to compacts consolidated by filtration increased green density and shifted the pore size distribution to smaller size. These green compacts by colloidal processing were densities to relative densities of 98.4-99.4% by hot-pressing at 1500℃ at a pressure of 39 MPa in N_2 atmosphere.

3 0 0 0 OA 俗語大辞典

著者
堀籠美善 著
出版者
集文館
巻号頁・発行日
1917
著者
小原 正芳 堀 良彰 櫻井 幸一
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.33(2004-CSEC-028), pp.37-42, 2005-03-22

近年,インターネット上のエンドホストに対してネットワークを介し無差別に行われる攻撃が増加している.攻撃者は脆弱なエンドホストを探すために TCP に対するポートスキャンを行うため,ポートスキャンは侵入の前兆とみなすことができる.それゆえ,攻撃者からのポートスキャンを早期に検知し必要な対策を行うことは,攻撃を事前に防ぐために重要である.ポートスキャン検知のために,これまでいくつかのアルゴリズムが考案され,それらはネットワーク侵入検知システムに実装されている.しかしながら,既存のポートスキャンの検知アルゴリズムでは,早期検知よりも精度に重点がおかれているため,精度を損なわず早期検知が可能な新たな手法が求められている.本稿では,ポートスキャンの特徴に基づく評価基準を用いることでポートスキャンを効率良く検知できる手法を提案し,その評価を行うことで提案手法の有効性を明らかにする.
著者
山野 薫 小寺 正人 小堀 博史 西川 仁史 松永 秀俊 秋山 純和
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.467-473, 2011 (Released:2011-09-22)
参考文献数
17
被引用文献数
2

〔目的〕2010年4月に理学療法士免許を取得した理学療法士(新人理学療法士)を対象にリスクマネジメントに関する不安について,その現状把握と問題点の整理をおこなった.〔対象〕新人理学療法士47名(平均年齢23.9±3.8歳)とした.〔方法〕自記式アンケート調査により,回収した回答を分析した.〔結果〕新人理学療法士の診療を行ううえでの不安の第1位は「自分の評価や治療に自信がないこと」(31人)であった.職場の規則やシステムなどにおける不安の第1位は,「緊急時に組織の一員としての動きに自信がないこと」(19人)であった.〔結語〕新人理学療法士のリスクマネジメントに関する不安は,個人の能力に帰属する卒前教育の要素と入職直後に取り組む施設内教育システムの要素があることがわかった.