著者
平野 智紀 原田 悠輔 加藤 紗夕理 畑中 一良
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.41, no.Suppl., pp.113-116, 2018-03-01 (Released:2018-03-01)
参考文献数
9

本研究では,全国学力・学習状況調査の結果を各学校が自校の教育指導・学習状況改善に活用することを促すワークショップを開発した.ジグソー法により自校の調査分析を分担して受け持つことで,自校の課題に焦点化された議論を可能にしたほか,反転学習により分析作業の一部を外に出し,多忙な学校現場においても実施可能なプログラムとした.ワークシートからは,自校の教育指導・学習状況改善のための現状認識を教員間で共有する効果があること,アンケートからは,反応レベル・学習レベル・行動変容レベルにおける一定の成果が示された.
著者
作田 泰隆 後藤 富朗 平野 智 桜井 優
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.36, no.7, pp.1-4, 2012-02-09

従来の超解像技術の中でもTotal Variation (TV)正則化手法は,エッジを保持しつつ劣化を防ぐ,最も効果的な手法である.しかし,計算コストが大きいことが問題とされている.本論文ではTV正則化を用いた高速な手法を提案し,CELLに実装することで実用可能性を検証する.
著者
平野 智之 NGOC Pham Hieu 長谷川 浩志
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
最適化シンポジウム講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, no.9, pp."301-1"-"301-2", 2010-12-09

In recent years, many researches of the biped robot for living side-by-side with people are reported. However, although many researches on a walking situation are reported, there is little research on the running situation. Therefore, we optimize the foot orbit of a biped robot using APGA (Adaptive Plan system with Genetic Algorithm). This optimization problem is tried by maximization of a reaching distance in the limit time, and its result is reported.
著者
平野 智紀 三宅 正樹
出版者
美術科教育学会
雑誌
美術教育学 : 美術科教育学会誌 (ISSN:0917771X)
巻号頁・発行日
no.36, pp.365-376, 2015-03

本研究は,対話型鑑賞で観察される鑑賞者の成長という現象と,それがどのようにして促されるのかを,ヴィゴツキー以降の学習理論,具体的には正統的周辺参加理論(レイヴとウェンガー)と認知的徒弟制の理論(コリンズ)に基づいて明らかにした。鑑賞場面で生起する参加者の全発話をテキスト化し,先行研究をもとに学習支援に関する発話カテゴリを設定して定性的に分析した結果,対話型鑑賞場面ではファシリテーターの学習支援が徐々に鑑賞者に移譲され,さらに鑑賞者同士でお互いに学習支援を"わかちもつ"ことで鑑賞者が成長する現象が確かめられた。さらに対話型鑑賞場面では個人の美的能力の発達よりも"場"としての共同的な発達が促されている様子も明らかになった。
著者
平野 智洋
出版者
一般社団法人 日本オリエント学会
雑誌
オリエント (ISSN:00305219)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.74-91, 2012-03-31 (Released:2015-04-01)

The purposes of this article are reconstruction of the genealogy of the late Byzantine historian Georgios Sphrantzis (Γεώργιος Σφραντζῆς, 30. July 1401-1477/78?), who wrote the “Chronikon”, and considering the family’s social position. The most of scholars had thought that the family name of the Sphrantzis was his paternal one. During the 10th-14th century, the Sphrantzai were basically the magnates of the Macedonia region, namely Thessaloniki. This family position is testified in Georgios’ historical work as his maternal family. His maternal grandfather was the founder of a monastery in Verroia (chap. XL. 13). On the Ottoman conquest of Thessaloniki (1387), this person immigrated to the Limnos island on the North Aegean Sea, leaving his eldest daughter (possibly historian’s mother) in Thessaloniki; and his other two daughters became pupils of the Osia Thomais and settled in a convent in Constantinople (chap. XVIII). The Sphrantzai were mentioned in Constantinople and Lirnnos during the 15th century, but as ‘Sphrantzai-Sevastopouloi'. One Andronikos Sevastopoulos acted as an imperial official in both Thessaloniki and the North Aegean in the late 14th century. The possibility of his family connection with the Sphrantzai was proved from the usual practice of calling the eldest grandson by the paternal grandfather’s name: an apographevs Andronikos Sphrantzis Sevastopoulos was mentioned in the Limnos in 1430. Chronologically he could be a grandson of Andronikos Sevastopoulos, and son of a senator Sphrantzis Sevastopoulos. The connection between this family and the historian was testified from historian’s own narration. His fourth son was also Andronikos. He had skill of taking census, a task of the apographevs, which was held by his possible brother Andronikos and another member of the Sevastopouloi. Thus it is concluded that the historian Georgios Sphrantzis took his family name from his maternal one.
著者
平野 智 早原 悦朗
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.78, no.5, pp.562-572, 1995-05-25
被引用文献数
1

演算増幅器1個とLCR素子を組み合わせた単一演算増幅器形回路の構成法について検討した.提案したLCR素子を用いた単一演算増幅器形回路は,定抵抗入力インピーダンス,零出力インピーダンス回路であり,すべての安定な伝達関数が実現可能な回路構成法である.本論文では特に全域通過特性の実現方法に注目してその設計法を示し,実際に5次の全域通過特性を実現する回路について計算機シミュレーションおよび個別部品を用いた試作回路によって実験を行い,Deliyannis形回路の縦続構成による回路と比較を行った.LCR素子に対する素子感度特性および演算増幅器の周波数特性,インダクタLのQに対する感度特性を求め,提案した全域通過回路は低素子感度であり,しかも必要なリアクタンス素子は伝達関数の次数と同じ数でよいという利点があることを示した.
著者
佐藤 智文 吉中 貴信 平野 智紀 山本 良太 石橋 純一郎 杉本 昌崇 山内 祐平
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会研究報告集 (ISSN:24363286)
巻号頁・発行日
vol.2023, no.1, pp.112-118, 2023-05-05 (Released:2023-05-05)

川崎市教育委員会により行われた教員調査に基づき,GIGAスクール構想におけるICT活用の小学校・中学校比較を行った.その結果,端末整備後のICT活用は両校種ともに向上していること,授業での活用場面においては小学校の方が進んでいること,ICT利用の指導は小学校と中学校で力点が異なることが分かった.またICT活用高低群の比較では,実験や観察等の手順説明や発表場面は小学校で活用されやすいこと,教師の課題提示や学習理解の深化,子ども同士の相互学習に関しては,小中で同程度であることが分かった.
著者
池見 陽 筒井 優介 平野 智子 岡村 心平 田中 秀男 佐藤 浩 河﨑 俊博 白坂 和美 有村 靖子 山本 誠司 越川 陽介 阪本 久実子
出版者
関西大学大学院心理学研究科心理臨床学専攻
雑誌
Psychologist : 関西大学臨床心理専門職大学院紀要
巻号頁・発行日
vol.9, pp.1-12, 2019-03

自分の生きざまを動物に喩えて、その動物は何をしているのかなどと形容しながらペアで話し合うワークを考案し、それを「アニクロ」(Crossing with Animals)と命名した。本論では、その理論背景として実存哲学、メタファー論やジェンドリン哲学を含む体験過程理論について論じたあと、その実践を3つの側面から検討した。それらは、アニクロ初体験者に対するアンケート結果について、産業メンタルヘルス研修でのアニクロの応用について、そしてゲシュタルトセラピーにおけるアニクロの実践についてである。アニクロは多用な実践が可能であるが、その基本原理はフォーカシングであり、本論は最後に、アニクロを通してみたフォーカシングの基礎理論を考察した。
著者
木内 聖 平野 智也 角田 直也 船渡 和男
出版者
公益財団法人 石本記念デサントスポーツ科学振興財団
雑誌
デサントスポーツ科学 (ISSN:02855739)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.184-191, 2023-02-22 (Released:2023-03-09)
参考文献数
9

ランニングにおける足部内側縦アーチの変化および足底荷重を定量化することを目的とした.足底圧分析機 (Novel GmbH®,100Hz),モーションキャプチャシステム (Oxford,100Hz),フォースプレート (Kistler,1KHz) を同期し,足底を解剖学的計測点に基づいて5つに分割した.参加者8名が2.78m/sの速度でランニングを行った.内側縦アーチ角度は第一中足骨遠位端,舟状骨,踵骨側面のなす角度,中足趾節関節角度は,母趾末節骨近位端,第一中足骨遠位端および近位端のなす角度として算出した.足底荷重は,接地とともに後足部および前足部外側の荷重がみられ,蹴り出し時には前足部に荷重がシフトし,内側縦アーチ角度が最大の変化量を示した.その後,中足趾節関節背屈に伴い前方向の地面反力が増加する傾向がみられた.内側縦アーチは,足部接地中,足底荷重を吸収するための柔軟な構造から,蹴り出し時に中足趾節関節を背屈させることで剛性を高め,前足部で蹴り出すことで前方への推進力を生み出していると推察される.
著者
川西 美穂 末永 和也 平野 智博
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.117-121, 2022-06-25 (Released:2022-07-21)
参考文献数
12

かび毒とは,植物病原菌であるかびや貯蔵穀物などを汚染するかびが産生する化学物質で,人や家畜の健康に悪影響を及ぼすものをいう.赤かび病の病原菌であるFusarium属のかびが,農作物,特に麦類や豆類に付着し,不適切な生産管理や収穫・乾燥などを行うことでこのかびが増殖し,フザリウム毒素であるトリコテセン類かび毒,デオキシニバレノール(DON),ニバレノール(NIV),T-2トキシン(T-2),HT-2トキシン(HT-2),ジアセトキシスシルペノール(DAS),ゼアラレノン(ZEA)等のかび毒を産生する.穀類であるハトムギ,ソバ中のフザリウム毒素について,一斉分析法について検討を行い,単一試験室における妥当性評価を実施した.その結果,ハトムギおよびソバにおける単一試験室におけるこの一斉分析法の妥当性が確認され,信頼性の高い分析が可能となった.
著者
竹腰 誠 柏木 悠 神 和人 平野 智也 藤戸 靖則 相馬 満利 石濱 慎司 船渡 和男
出版者
日本体育大学
雑誌
日本体育大学紀要 = Bulletin of Nippon Sport Science University (ISSN:02850613)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.1051-1061, 2021-08

本研究の目的は,日本代表選手を含む大学アルペンスキー選手の体力測定値とパフォーマンスの関係性を検討し,その測定値の有効性と世界一流選手(World)と大学アルペンスキー選手(College)の体力レベルの差を明らかにすることでトレーニングへの一助とすることを目的とした。被験者は,17名の日本代表選手を含む大学男子アルペンスキー選手(Collage)であった。測定項目は,形態・身体組成,柔軟性,筋力,非乳酸性パワー,乳酸性パワー,そして有酸素性パワーの測定であった。アルペンスキー競技のパフォーマンスには,国際スキー連盟(FIS)が定めるFISポイント(回転,大回転,スーパー大回転)を採用した。体力測定項目とFISポイントの関係性には,ピアソンの積立相関係数およびスピアマンの順位相関係数を用いて評価した。また,CollageとWorldの体力の差の検討には,先行研究Neumayr et al.(2003)の報告を参考した。FISポイントと体力測定値の関係性は,形態・身体組成と柔軟性以外の全ての項目と有意な負の相関関係がみられた。FISポイントとの関係性がみられた膝屈曲トルクは,WorldがCollageより大きな値を示し、最大43%の差であった。その次に大きな差がみられた測定項目は,2 mmol/lの相対的な有酸素性パワーであった。大学生アルペンスキー選手の膝伸展屈曲トルク,非乳酸性パワー,乳酸性パワーおよび有酸素性パワーの体力要素は,アルペンスキー競技パフォーマンスと有意な相関関係が認められ,世界レベルを目指すための体力トレーニングの目標値が示された。