著者
小林 雄一郎 阿部 真理子 成田 真澄
雑誌
じんもんこん2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.4, pp.89-96, 2013-12-05

本研究の目的は,英語学習者のライティングにおける書き手の習熟度と母語が第2 言語ライティングに与える影響を調査することである。具体的には,東アジア圏(香港,韓国,台湾,日本)の大学生によって書かれた英作文コーパスにおける58 種類の言語項目(語彙,品詞,統語,談話など)を分析対象とした。その結果,香港人学習者と日本人学習者に関しては,習熟度による影響よりも母語による影響の方が大きいことが示唆された。また,韓国人学習者と台湾人学習者に関しては,母語による影響よりも習熟度による影響の方が大きいことが分かった。
著者
成田 円 畑瀬 智恵美 鈴木 敦子 神野 朋美 寺山 和幸
出版者
名寄市立大学
雑誌
市立名寄短期大学紀要 (ISSN:09165975)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.107-122, 2005-03

本研究では、静脈血採決の技術演習内容を改善し実施したことによる技術演習の実施内容の是非を問い、今後の技術演習をより良いものにすることを目的として質問紙調査を行った。質問紙調査は、初回演習後(初回後)、学生自身が反復演習した後(自己学習後)および学生同士での採決実施後(採決後)にそれぞれ実施した。演習内容が効果的であったかを検討するため、昨年度の質問紙調査のデーターとも比較して分析した。 初回後に比べ自己学習後では、「駆血帯の巻き方」など4項目で困難であると回答した者の割合は有意に減少し、自信が持てたと回答した者の割合が有意に増加した。初回後に比べ採決実施後では、「針の刺入角度」など7項目で困難であると回答した者の割合が有意に減少し、自信が持てたと回答した者の割合は有意に増加した。また、自己学習後に比べ採決後では、「針の挿入角度」など2項目で困難であると回答した者の割合は有意に減少し、自信が持てたと回答した者の割合は有意に増加した。これらは、演習内容を改善したことで、目に見えない静脈と針との状態をイメージしながら主体的に反復練習し、最終的に自信へと繋がったと思われた。 今後、さらなる工夫をし、効果的な演習内容を探求していきたい。
著者
成田 善孝
出版者
日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.184-191, 2012-03-20
参考文献数
36

日本における原発性脳腫瘍の頻度は,人口10万人あた14.1人(男性11.6人,女性16.4人)と報告されており,米国の10万人あたり19.3人という数字とほぼ同じであることが2011年に初めて明らかになった.発生頻度も,(1)髄膜腫(36.8%),(2)神経膠腫(19.5%),(3)下垂体腺腫(17.8%),(4)神経鞘腫(9.9%),(6)中枢神経系悪性リンパ腫(3.6%)と,米国における頻度と同じである.グリオーマの年間の発生頻度は国内ではおよそ4,000〜5,000人程度と推定される.グリオーマは希少癌ではあるが,この40年間にグリオーマを含む悪性脳腫瘍の予後は改善したものの,依然として膠芽腫の治療成績は5年生存率が10%以下で,あらゆる癌の中でも最も予後不良である.予後が不良の原因のーつは使用できる薬剤が少ないことである.国内でのグレード2の神経膠腫に対する標準治療は手術+放射線治療で,グレード3・4の神経膠腫に対しては手術+放射線治療+テモゾロミドの投与であるが,照射の方法,照射量,化学療法プロトコールなどさまざまな治療が国内で行われている.神経膠腫の治療成績を改善するために,脳外科医はこれまでに蓄積されたエビデンスを理解して治療にあたることが必要であり,国内外で行われるさまざまな臨床試験を迅速に行うことも重要である.
著者
福岡 和也 堅田 均 長 澄人 濱田 薫 藤村 昌史 鴻池 義純 澤木 政好 成田 亘啓 今井 照彦 渡辺 裕之 大石 元 飯岡 壮吾 北村 惣一郎
出版者
日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 : 日本気管支研究会雑誌 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.31-37, 1992-01-25

症例は57歳, 男性。主訴は喘鳴と労作時呼吸困難。右上葉の肺結核合併肺扁平上皮癌cT_1N_1M_0 stage IIの診断で昭和63年10月3日右上葉およびS^6a部分切除術を施行した。平成元年2月下旬より喘鳴と労作時呼吸困難が出現したため5月1日再入院。胸部X線写真では右中葉の含気は低下し, 気管支鏡検査では右中間気管支幹と中葉支は著明に狭窄し底幹入口部には表面平滑な隆起を認めた。気管支造影, 肺動脈造影および換気・血流シンチグラフィ, エロソール吸入シンチグラフィの結果から残存気管支の変形, 狭窄により右肺に広汎で強い換気, 血流障害の生じていることが示されたため, 7月17日右中下葉切除術を施行した。本例では右上葉およびS^6a部分切除により中葉が上後方へと牽引され中葉支が屈曲し著明な狭窄をきたしたとともに, 下葉枝の上方伸展および下方屈曲により底幹入口部付近で気管支軟骨が折り畳まれ隆起を生じたものと考えられた。
著者
谷本 潤 萩島 理 成田 健一
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

一連の風洞模型実験,Large Eddy Simulation(LES)に基づく数値実験により,建築物を主体とする地上の粗度要素が大気境界層下端への熱・空力学フォーシング(強制力)として如何に作用するかに関して,その素過程解明の端緒を得た.[流体物理科学への貢献]また,都市キャノピーモデルへの適用,更には街区内歩行者レベルの温熱環境予測評価大系への応用を念頭に置き,上記の熱・空気力学フォーシングを実際には複雑系である都市や建築の幾何形状を適切にパラメータライズすることで,バルク輸送係数としてモデル化した.[都市環境工学への貢献]
著者
成田良悟 [著]
出版者
角川書店 (発売)
巻号頁・発行日
2004
著者
成田 浩 NARITA Koh
出版者
岩手大学人文社会科学部
雑誌
言語と文化の諸相
巻号頁・発行日
pp.3-23, 1999-03-10

国際言語学者会議は、ハーグに本部を持つ言語学者常置委員会(comitié International Permanent des Linguistes: CIPL)を母体機関とし、第1回ハーグ(1928年)、第2回ジュネーブ(1931年)、第3回ローマ(1933年)、第4回コペンハーゲン(1936年)、第5回(第二次世界大戦のため中止)、第6回パリ(1948年)、第7回ロンドン(1952年)、第8回オスロ(1957年)、第9回ケンブリッジ[米国](1962年)、第10回ブカレスト(1967年)、第11回ポロニア(1972年)、第12回ウィーン(1977年)、第13回東京(1982年)、第14回東ベルリン(1987年)、第15回ケベック(1992年)、そして第16回パリ(1997年)で開催されている。米国のケンブリッジと唯一のアジアでの東京開催を除けば、全てヨーロッパで開催されてきた。この学会が印欧語の世界で生まれたものであることを思い知らされる気がする。参加国はおよそ50カ国から60カ国、参加者は、近年はおよそ700から1700名くらいである。会意は7日間の日程で、全体研究会議(Plenary Session Meetings)、一般研究部会(Section Meetings)、特別研究部会(Round Table Talks, Symposia)などから成る。
著者
磯部 由香 阪 恵理子 松井 宏樹 成田 美代
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.62, no.10, pp.633-637, 2011-10-15 (Released:2013-09-02)
参考文献数
17

The chemical composition and bacterial community structure of konoshiro-narezushi were analyzed, the latter by the 16S ribosomal RNA gene clone library method. The respective moisture and the lactic acid concentrations were 62.4% and 1.8%. One hundred randomly selected clones from the clone library were sequenced and analyzed. There were six operational taxonomic units, and the Shannon-Wiener index was1.037. The sequence similarity of all the clones obtained was equal to or higher than 99.6% of the sequence of cultivated bacteria in the public database. Lactobacillus sakei constituted 61% of the clones, suggesting that this bacterium plays an important role in the fermentation of konoshiro-narezushi.
著者
桐渕 直樹 住広 尚三 佐藤 源貞 小賀野 哲朗 中澤 健 成田 誠一 福井 康平
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会年次大会講演予稿集 (ISSN:13431846)
巻号頁・発行日
no.2005, pp."3-2-1"-"3-2-2", 2005-08-01

In a Two-Cirular Loop Antenna with a reflecter it investigated about input impedance, radiation pattern, and power gain. It aims at development of the antenna to acquire the following features in a wide frequency band. 1, Input impedance adjustment can be easily taken. 2, It is high power gain. 3, When multiple arrangement is carried out, Horizontal radiation pattern becomes omnidirectional pattern.
著者
成田 吉弘
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
最適化シンポジウム講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2000, pp.229-234, 2000

A new multi-objective design approach is proposed for handling many different objective functions in the design problem of laminated composite plates. First, a number of various vibration and buckling eigenvalues are calculated for some discretized fiber angles of the plate by the Ritz method. These eigenvalues are taken to be the object functions. The second step is based on statistical treatment of the data. For each object function, the calculated eigenvalues for different fiber angles are normalized by the maximum value and then the deviated values are determined on the assumption that the eigenvalues are sujected to the Gaussian distribution with the standard deviation of 10 and average of 50. The optimal fiber angle, within the discretized values of fiber angles, is determined by examining the sum of the deviated values of all the object functions.
著者
菊田 大悟 成田 哲生 高橋 直子 片岡 恵太 木本 康司 上杉 勉 加地 徹 杉本 雅裕
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPM, 電子部品・材料 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.272, pp.59-62, 2010-11-04
参考文献数
5

p型GaNのエッチングダメージについて深さ方向分布、特に表面のバンド曲がりについて硬X線光電子分光(HAX-PES)法を用いて評価した。光電子の取り出し角を変化させることで異なる深さからの光電子の情報を検出し、p型GaN表面付近のバンド曲がりを解析した。その結果、ドライエッチングを施したp型GaN表面には1〜2×10^<20>cm^<-3>のドナー性欠陥が導入され、ICPドライエッチング時のバイアスパワーを大きくすることで、結晶奥深く(5〜8nm)まで欠陥が入ることが示された。
著者
成田 紀之
出版者
Japanese Society for Mastication Science and Health Promotion
雑誌
日本咀嚼学会雑誌 (ISSN:09178090)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.12-21, 2008-05-31 (Released:2010-07-21)
参考文献数
49

The prefrontal cortex (PFC) is involved in movement execution, sensory processing, cognition, memory, and learning. Notably, chewing-related PFC activity is not fully understood in regard to its critical participation in orofacial sensorimotor functions. In the present study, we attempted to clarify the following aspects: 1) involvement of chewing-related activation of the PFC in movement execution and programming, and sensory processing, 2) effects of chewing imagery on PFC activation, 3) functional significance of oral sensory input on PFC activity, 4) efficacy of prosthodontic treatment for activating the prefrontal cortex, and 5) functional characteristics of chewing-related PFC activity in patients with psychiatric disorders and occlusal dysesthesia. Eleven adult subjects (10 healthy, 1 with a psychiatric disorder) participated in this study. Near-infrared spectroscopy (HITACHI Medical Co., ETG-100) was used to determine the hemoglobin concentration ([oxy-Hb]) in the PFC. The task utilized was chewing gum (Lotte Co., Freezone), which was composed of 5 chewing trials, each conducted for 10 seconds. Deafferentation of oral sensory input was performed by applying lidocaine anesthesia into the unilateral inferior alveolar nerve. Our results for the five studied aspects are as follows. 1) Chewing-related PFC activity was indicated in the middle part of the dorsal PFC. 2) Chewing imagery activated the bilateral middle part of the dorsal PFC. 3) The right hemisphere was predominantly decreased in the post-anesthesia condition as compared with pre-anesthesia. 4) PFC activation was clearly initiated by wearing a partial denture prosthesis. 5) Chewing-related PFC activities in the subject with a psychiatric disorder showed a lower level of activation than in the healthy subjects. It is considered that the middle part of the dorsal PFC is involved in movement planning and execution, oral somatosensory processing, and sensorimotor integration in regard to chewing performance. Wearing a partial denture prosthesis activates the PFC, which might help to prevent cognitive and memory impairments in elderly individuals. Furthermore, patients with psychiatric disorders and persistent occlusal dysesthesia indicate that hypofrontality might be related to cognitive disruption of oral somatosensory input .