著者
赤川 学 出口 剛司 宮本 直美 新島 典子 柄本 三代子
出版者
東京大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2022-06-30

本研究は、猫に関する社会学的知見を共同研究のなかで蓄積し、「猫社会学」を創設することを目的とする。近年、猫と人間の関わりは他の動物やペットよりも深化している。本研究は、そうした関係の深化が、現代社会のマクロな社会構造の変容によって生起していると想定し、そのミクロなプロセスを、家族、感情、文化、社会運動などの諸側面に即して記述し、文明史的な社会理論によって解釈する。そのために、(A)猫を飼った経験がある人や保護猫活動当事者へのインタビュー調査、(B)猫好きな人の社会的・心理的特性や活動のアンケート調査、(C)猫ブームに関する言説のテキストマイニング、(D)上記データの理論的解釈を実施する。
著者
長谷川 恵理 山下 進太郎 吉田 登 新島 新一 徳川 城治 菱井 誠人 尾﨑 裕 清水 俊明
出版者
日本小児放射線学会
雑誌
日本小児放射線学会雑誌 (ISSN:09188487)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.36-41, 2018 (Released:2018-06-14)
参考文献数
16

We report a case of an interhemispheric cyst complicated by subdural hematoma in a 16-year-old boy. He was diagnosed with a right interhemispheric cyst on magnetic resonance imaging (MRI) of the head during examination for an afebrile seizure at 14 years of age. Approximately one year later, a head MRI was performed to investigate the cause of headaches. The interhemispheric cyst was found to have decreased in size, but subdural effusion continuing from the cyst at the right convexity was observed. Two months later, following a severe headache, a head MRI showed hemorrhage at the place of effusion in the subdural space. Additionally, displacement of the brain parenchyma was observed. Emergent drainage of the subdural hematoma was performed, and the patient was diagnosed with chronic subdural hematoma. In this case, the head MR images taken over time showed the development of subdural effusion from the interhemispheric cyst, followed by the development of a subdural hematoma. Slight trauma is known to cause subdural hematoma in patients with arachnoid cysts; upon diagnosis, it is important to inform patients of the precautions to prevent an increase in intracranial pressure and response to the symptoms of increasing intracranial pressure.
著者
永井 克也 谷田 守 福島 洋一 山野 俊彦 新島 旭 前田 景子 奥村 宣明 堀井 裕子 沈 嬌
出版者
公益財団法人 腸内細菌学会
雑誌
腸内細菌学雑誌 (ISSN:13430882)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.209-216, 2009 (Released:2009-08-04)
参考文献数
14
被引用文献数
1

筆者らはこれ迄ラットを用いて,低血糖状態,食品,香りや音楽などの種々の体内外の環境刺激が自律神経制御を介して様々な生理機能に影響を与えることを明らかにしてきた.乳酸菌に関しては,1)Lactobacillus Johnsonii La1(NCC533)のウレタン麻酔ラットへの十二指腸投与が副腎や腎臓を支配する交感神経を抑制し,胃を支配する副交感神経を興奮させて血圧を低下させ,無麻酔ラットへの投与が食欲を促進する,2)Lactobacillus paracasei ST11(NCC2461)のウレタン麻酔ラットへの十二指腸投与が白色脂肪,褐色脂肪,副腎,腎臓などを支配する交感神経を興奮させ,胃を支配する副交感神経を抑制して血圧を上昇させ,無麻酔ラットへの投与が脂肪分解と体温を増加させて食欲や体重を低下させる,などを示す結果を得ている.この際,横隔膜下で迷走神経を切断しておくと,NCC533の十二指腸投与による腎臓交感神経の抑制反応は消失したが,NCC2461の十二指腸投与による腎臓交感神経の興奮反応は消失しなかった.また,NCC533による腎臓交感神経活動の低下と胃副交感神経活動の上昇および血圧低下反応はSCN破壊やH3-受容体遮断剤により消失し,NCC2461の十二指腸投与による腎臓交感神経活動と血圧の上昇がH1-受容体遮断剤により消失する,なども認められた.これらの事実は乳酸菌による自律神経活動の制御を介する生理機能変化に体内時計(SCN)とヒスタミンニューロンが関与すると共に,NCC533の関与する反応には横隔膜下の迷走神経求心枝が関与することを示唆する.
著者
荻野 安奈 巽 孝之 新島 進 宝野 アリカ 立仙 順朗
出版者
慶應義塾大学藝文学会
雑誌
藝文研究 (ISSN:04351630)
巻号頁・発行日
vol.90, pp.58(211)-96(173), 2006-06

2005年度藝文学会シンポジウム第一部 : 人造美女の解剖学第二部 : 人造美女の復活質疑応答
著者
新島 龍美
出版者
九州大学大学院比較社会文化学府
雑誌
比較社会文化 (ISSN:13411659)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.51-64, 2010

本研究は、アリストテレス作と伝えられる『大道徳学』(Magna Moralia)のテキスト校訂に関わる作業の一環として、従来学問的に最も高く評価されてきたズーゼミール校訂のトイプナー版の検討を行うものである。本稿は、その最初の作業として、同版の「印刷ミス」、および、用いられた諸写本や印刷諸刊本の読み方並びに先行研究によって提案された推測(conjectures)の報告に関する誤りを指摘し、新たな批判校訂版の必要性を示す。This study aims to show the necessity for a new edition of the supposedly Aristotelian work, Magna Moralia, by considering the exacteness of its most reliable text that is edited by Franz Susemihl, published by Teubner.
著者
伊藤 良作 長谷川 真紀子 一澤 圭 古野 勝久 須摩 靖彦 田中 真悟 長谷川 元洋 新島 溪子
出版者
日本土壌動物研究会
巻号頁・発行日
no.91, pp.99-156, 2012 (Released:2013-07-30)

日本産ミジントビムシ亜目1科2属2種およびマルトビムシ亜目6科(2亜科を含む) 19属63種1亜種について,同定に必要な形質について説明するとともに,検索図と形質識別表を示し,種類別の特徴を解説した。識別のための主な形質は体の色と模様,体形,特殊な体毛,小眼の数,触角の長さと各節の比率,触角第3,4節の分節数,雄の触角把握器,触角後毛の有無,雄の顔面毛,脛跗節の先の広がった粘毛の方向と,各肢の粘毛の数,脛跗節器官の有無とその形態,爪(外被,偽外被,側歯,内歯の有無)や保体(歯や毛の数)の形態,跳躍器茎節の毛の形質,端節の形態,雌の肛門節付属器,胴感毛の数と配置などである。
著者
新島 有信 小川 剛史
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.93-100, 2016-03-31 (Released:2017-02-01)

In this paper, we investigated to control a phantom sensation by visual stimuli. A phantom sensation is one of tactile illusion caused by vibration stimuli. Some previous works employed vibration motors for a tactile display, and utilized a phantom sensation to present tactile stimuli in a large area with a few vibration motors. Our research is to control tactile perception by visual stimuli. Our previous works showed that visual stimuli influence tactile perception. From the results, we considered that it is also possible to control a phantom sensation by visual stimuli. We made a primitive visual-tactile display, and conducted some experiments. The results showed that visual stimuli influenced a phantom sensation and it seemed to be possible to cause or not to cause a phantom sensation by visual stimuli.
著者
伊藤 良作 長谷川 真紀子 一澤 圭 古野 勝久 須摩 靖彦 田中 真悟 長谷川 元洋 新島 溪子
出版者
日本土壌動物学会
雑誌
Edaphologia (ISSN:03891445)
巻号頁・発行日
vol.91, pp.99-156, 2012-12-28 (Released:2017-07-20)
参考文献数
86

日本産ミジントビムシ亜目1科2属2種およびマルトビムシ亜目6科(2亜科を含む)19属63種1亜種について,同定に必要な形質について説明するとともに,検索図と形質識別表を示し,種類別の特徴を解説した.識別のための主な形質は体の色と模様,体形,特殊な体毛,小眼の数,触角の長さと各節の比率,触角第3,4節の分節数,雄の触角把握器,触角後毛の有無,雄の顔面毛,脛〓節の先の広がった粘毛の方向と,各肢の粘毛の数,脛〓節器官の有無とその形態,爪(外被,偽外被,側歯,内歯の有無)や保体(歯や毛の数)の形態,跳躍器茎節の毛の形質,端節の形態,雌の肛門節付属器,胴感毛の数と配置などである.
著者
鈴木 英男 安岡 広志 圓岡 偉男 神野 建 新島 典子
出版者
東京情報大学
雑誌
東京情報大学研究論集 (ISSN:13432001)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.23-32, 2012-09-30

近年、Facebook、Twitter、mixi、GREE、Mobageの爆発的普及と、スマートフォンと呼ばれる携帯電話の登場により、掲示板、ブログ、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の利用者数が急増している。高校生の携帯電話所持率も高く(95.1%)、携帯電話による子どもたちの被害も急増している。その内容は、いじめ、詐欺、異性間トラブル(強姦、児童売春)などの深刻な被害である。他方で、利用者は、被害者になるだけでなく、ネットの匿名性により、容易に加害者にもなり得る。いったん加害者になれば、匿名性は失われ、犯罪者となることもある。携帯電話を使用することは、被害者や加害者になり得るリスクを含んでいる。筆者らは過去9年にわたり国内20校以上の高校において携帯電話の情報モラル教育を実施してきた。高校生にとって理解しやすい内容にするため、筆者らの情報モラル講演は、本人追跡性について詳説、さらにデモンストレーションも行っている。本稿は、携帯電話利用にともなって生じる社会問題の複雑さ・深刻さについて分類、解説した上で、これまでの高校教育現場での情報モラル教育の実践をふまえ、効果的な情報モラル教育の一つの考え方を示すことを目的としている。本稿が高校教育現場で日夜問題に直面している関係者各位の手助けになることを期待したい。
著者
新島襄 述
出版者
福音社
巻号頁・発行日
1891
著者
新島 溪子
出版者
日本土壌動物学会
雑誌
Edaphologia (ISSN:03891445)
巻号頁・発行日
vol.68, pp.43-46, 2001-08-31 (Released:2017-07-20)
参考文献数
26
被引用文献数
1

The outbreak of Oxidus gracilis (Diplopoda: Polydesmida) happened near Hiraiwa Station, Oito Line, Niigata Prefecture and stopped the special express train `Resort Hakuba Alps' for 2.5 hours on 29 July 2000. The millipedes were swept down from the rail and killed by insecticide. A park was constructed on both sides of the outbreak section three years before. Lawn and redclover with organic fertilizer of the park seemed to provide favorite habitat for the millipede.
著者
新島 渓子 篠原 圭三郎
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.257-268, 1988-12-31 (Released:2017-05-24)
被引用文献数
1

The train millipedes, Parafontaria laminata group, are endemic in Central Japan and notorious for stopping trains during their outbreaks. Recently, it was established that the train millipede contains 3 species and 1 subspecies (P. laminata laminata ATTEMS, P. laminata armigera VERHOEFF, P. kuhlgatzi VERHOEFF and P. echizenensis SHINOHARA). The distribution of each species is restricted to a certain locality. P. laminata armigera is distributed in the mountainous region of Central Japan. Outbreaks occurred in autumn, at 8 year intervals, or in both 7th and 8th years in this region. The outbreak population consisted mainly of adults, but also 7th instars at times. The adult P. l. armigera laid eggs early in the next summer and died. The eggs hatched in the summer and the 1st instar larvae hibernated in the winter without molting. The larvae lived in the soil, molted once a year, and became adults after the 7th molt. The adults and some 7th instars swarmed on the soil surface in autumn, which was regarded as the outbreak. The swarming records of the other train millipedes were arranged according to the locality, although the periodicity of the outbreak is not clear.
著者
新島 旭
出版者
日本味と匂学会
雑誌
日本味と匂学会誌 (ISSN:13404806)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.41-54, 2001 (Released:2018-05-30)
参考文献数
28

1994年に発見、報告されたレプチンは白色脂肪細胞で生産され放出されるホルモンで食欲を抑制し、消費エネルギーを高めて肥満を防止する物質であることが明らかとなった。その後の研究で視床下部にレプチンレセプターが存在することが証明され、レプチンの食欲抑制効果、自律神経出力への効果は視床下部を介して発現することが示唆された。さらに、レプチンの静脈内投与により迷走神経活動の抑制、交感神経活動、とくに白色脂肪枝、褐色脂肪枝での活動促進が観察され、脂肪分解、熱産生の促進が示唆された。レプチンは自律神経活動を調節することにより異化作用の促進、同化作用の抑制を起こし、体脂肪量の調節に役割を演じている。本稿では上記について概説し、レプチンの作用経路についても考察した。
著者
新島 進
出版者
慶應義塾大学日吉紀要刊行委員会
雑誌
慶応義塾大学日吉紀要. フランス語フランス文学 (ISSN:09117199)
巻号頁・発行日
no.62, pp.1-32, 2016

2, 猫オルガンと独身者機械(承前)3, chat-chant-charivari et règle : 猫, 歌, どんちゃんさわぎ, 定規/規則/生理/スライダー4, コーダ : そして「ザカリウス師」へ