著者
村井 宏 井上 克弘
出版者
公益社団法人 砂防学会
雑誌
砂防学会誌 (ISSN:02868385)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.4-11, 1986-01-20 (Released:2010-04-30)
参考文献数
16

At present, there are many devastated mountains in Greece. Soil loss from this area is a serious problem in terms of national land safeguard. Under such a condition, dams are being established in some places in order to meet the increasing demand of water and to control flood. However, it is pointed out that there is a dangerous possibility that the dams may be stuck with much eroded soil running from upper part of stream. We, together with cooperating researches of Aristoteles University and Ministry of Agriculture Forest Research Insitute in Greece, are continuing our study so as to clarify the causes of mountain devastation and establish the measures for devastation prevention. In 1984, we started our research with the help of Japan Society for Promotion of Science and plan to finish it within two or three years.This report is based on the first field survey held in Oct. 1984 and is a summary of overall view of devastated mountain and results of measurement on infiltration capacity and analyzing of some soil erodibilities in ten survey areas. In each survey area of different cover condition, infiltration capacity was measured by the simple inf iltrometer of tube type and soil . hardness by Yamanka's penetrometer under the naturally undisturbed condition. We analyzed some other erodibilities such as erosion ratio and dispersion ratio of the sampling soils in 0-5cm depth. These erodibility indexes are higher especially on bare land where goats are trampling and in man-made pine forest (Pinus halepensis Miller etc.) than in naturaloak (Quercus: pubescens Willd etc.) and fir (Abies cephalonica Loundon etc.).In the survey of this time. we could not clarify the followings; relation to causes and effects of mountain devastation phenomenon, confirmation of changing process on devastation condition and grasping of exact sediment yield from denuded area. Therefore, we are planning to survey these three points neyt time.
著者
村井 源
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.355-370, 2013-10-18 (Released:2013-12-06)
参考文献数
18
被引用文献数
1 2

本研究は東日本大震災後一週間のTwitterのデータを元に,震災時のハッシュタグを用いたコミュニケーションの実態を明らかにし,今後の効率的な利用に向けての提言を行うことを目的とする.まずハッシュタグの基本統計量と周知目的Tweetの推移から公式ハッシュタグ化が効果的であることを示した.またハッシュタグの内容分析から,多くのハッシュタグが目的に沿って用いられているが,救助と物資支援を明確に区別する必要があることを示した.さらに,被災地自治体名のハッシュタグの利用傾向より,劣悪な通信インフラにも関わらずTwitterが被災地で用いられていたことが明らかとなり,市町村レベルなどの,よりローカルなコミュニケーションの推進が有意義である可能性が示唆された.
著者
村井 源
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.97-106, 2012-05-20 (Released:2012-07-31)
参考文献数
12
被引用文献数
2 3

東日本大震災においてTwitterによるコミュニケーションが注目を集めたが,本研究では震災後約3 か月にわたって収集した震災関連の77のハッシュタグのデータを元に,震災時のTwitterを用いたコミュニケーションの実態を数値的に明らかにすることを目的とする.まず基本的な統計量から,多くのハッシュタグが震災後徐々に利用が減少していく一方で,いくつかの話題は4月や5月がピークであることが分かった.また自然言語処理の活用により,各ハッシュタグの話題の相違を分析した.さらにネットワーク分析の手法を用いてハッシュタグ間の関係性の月ごとの変化を分析し,各ハッシュタグが組織化されていく傾向と中心的な話題の変化を抽出した.これらの分析より災害時におけるハッシュタグの利用についての提言を行った.
著者
村井 武
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
建築雑誌 (ISSN:00038555)
巻号頁・発行日
vol.37, no.445, pp.321-322, 1923-07-31
著者
根本 さくら 石川 一稀 宇田 朗子 白石 智誠 中村 祥吾 長野 恭介 山内 拓真 村井 源 平田 圭二 迎山 和司 田柳 恵美子
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.263-269, 2020-05-23 (Released:2020-06-26)
参考文献数
13

物語のシーンにおける登場人物の感情状態と,BGM の関係性は未だ明らかではない.しかし,この関係性が明らかになれば,物語のシーンに適したBGM の自動選択システムやBGM の自動生成システムの構築に活用できると考えられる.そこで本研究では,AI による自動生成が特に進んでいるゲームを題材とし,その中でも物語性が強くかつ人気を博しているという理由からRPG を対象とし,BGM 自動選曲システムの構築を目標としたデータ作成を行った.具体的には,あるシーンの登場人物の感情状態への評価付けと, BGM に対する音響特徴量の抽出行うことで477 シーンをデータ化し対応関係を分析した.
著者
村井 重樹
出版者
三田社会学会
雑誌
三田社会学 (ISSN:13491458)
巻号頁・発行日
no.20, pp.124-137, 2015-07

1. はじめに2. 食の実践と卓越化 : ブルデューにおける正統化の様式3. ガストロノミーとしてのフランス料理4. 食の実践と文化的オムニボア5. おわりに : 現代社会における食の実践と卓越化の分析に向けて論文
著者
川崎 真弘 米田 英嗣 村井 俊哉 船曳 康子
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第12回大会
巻号頁・発行日
pp.33, 2014 (Released:2014-10-05)

発達障害児に見られる「逆さバイバイ」のように、視点と身体表象の重ね合わせはコミュニケーション時の発達障害の一つとして重要な未解決問題である。本研究では、視点と身体表象の重ね合わせを健常者と発達障害者で比較し、発達障害の方略の違いを調べた。PCディスプレイ上に呈示された人の両手のうち一方がタッピング動作をし、被験者はその動作と同じ手でタッピングをすることが要求された。方略の聞き取り調査より、定型発達者の多くが視点取得の方略を取るのに対して、発達障害群の多くは逆に心的回転の方略をとった。その方略の違いは発達障害のスケールと有意に相関した。また発達障害者は定型発達者とは異なり、自分がとった方略と異なる方略を強制されると有意にパフォーマンスが悪化した。今後の課題として同時に計測した脳波・光トポグラフィの結果を合わせて発達障害の方略の違いに起因する脳ネットワークを明らかにすることを目指す。
著者
村井 宏栄
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.1-15, 2012-10-01

平安期成立の多くの部首分類体字書や音義書とは異なり、三巻本『色葉字類抄』の「作」注記は字体注記と見なしがたい例がまま見られる。本稿は三巻本の「作」注記の概要を述べ、「又作」と「亦作」の差異について以下3点を指摘した。まず第一に、各注記形式の重出例や交替例により、「又作」「亦作」は正-俗等の評価を含意しない異体・異表記注記であると考えられる。第二に、三巻本の「亦作」はほぼウ篇以降のみに出現し、これは二巻本でいう下巻部分に限定される。よって、「亦作」の分布には『色葉字類抄』の改編過程が関与すると考えられる。第三に、『大漢和辞典』との照合及び見出し字・注記字の構成要素の共通性から検討した結果、「亦作」の主たる機能は異字体(異形同字)を示すことにあるのに対し、「又作」のそれは異字体を包含した異表記を表示するものと言える。熟字の見出しに「又作」が施された場合、この傾向はより強く認められる。
著者
西村 充 酒井 英徳 浅井 貴浩 北村 岩雄 村井 忠邦 池田 長康
出版者
富山大学
雑誌
富山大学工学部紀要 (ISSN:03871339)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.1-8, 1998-02

Winter lightning in Hokuriku area called one shot lightning has different features from summer lightning. The thundercloud in winter is very low in its height and very wide in extend area and it has very large energy in comparison with that of the summer one. The object of this study is to examine the position and its extent area from acoustic thunder sound and is also to know numbers of branches within lightning discharge from the wave from of the acoustic signal. Two simple models for total discharge area and for the discharge detail figures are presented. The measured signal of thunder is compared with the results from the simple model.冬の日本海側でも特に,北陸地方で雪の激しく降っている時等に発生する自然現象に「プリおこし」とか「雪雷」と呼ばれる冬季特有の雷がある。最近は停電事故の大半が落雷に起因するので電力会社に於いては,高度情報化社会での信頼性を維持する上で,雷対策は極めて重要な課題である。特に,この冬季の雷は次のような特徴がある。すなわち,1 ) 空の視覚的な状況等からは全く発生が予測できない。2 ) 一発雷と呼ばれ昼夜関係なく突然落雷する。3 ) 落雷時のエネギーが非常に大きく夏の雷の数百倍にも達する。4 ) 夏に比べ雷雲の位置が非常に低い。5 ) 雷雲は地平方向に広い範囲で分布するなどである。このため現在も莫大な被害を被っている。現在,これらの雷放電の研究はカメラを使った光学的方法や,電磁波による測定等が行われてはいるが,発生位置や時間は未だに不明確である。しかも同時に複数の放電が発生することも多く,相当困難である。しかし,冬季雷における特徴のりとめを逆に利用した当研究は,雷の放電範囲とその形や場所等が簡単な装置で確実に特定できる可能性がある。また,そのデータから雷の大きさや放電の間欠性,地理的特徴等との関連性の解析を進めることで,巨大なエネルギーを放出する冬季雷の構造解明にも役立つものと考えている。この論文前半は雷鳴の測定波形の多点観測により,放電範囲を大局的に把援する方法の研究を説明し,後半では測定波形の形状より詳細な放電路の推定可能性について述べる。
著者
村井 敏昭 長谷川 均
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.121, no.10, pp.1049-1054, 2001-10-01 (Released:2008-12-19)
参考文献数
4

A new type of magnetic levitation system called the Inductrack, has been proposed by R F. Post. This system is composed of a special arrangement of permanent magnets on board which is called the Halbach array, and a close-packed array of shorted coils in the longitudinal direction on the ground. This composition can obtain a large magnetic force, a very low take-off speed and a high lift-to-drag ratio. This paper describes numerical simulations of the Inductrack magnetic levitation by the Fourier series analysis which is utilized in the analysis of superconducting magnetic levitation. By using numerical examples considering a full-scale car model, we reveal the features of the Inductrack system in comparison with the superconducting magnetic levitation.