著者
小林 美亜 竹林 洋一 柴田 健一
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.568-577, 2018-11-15

診療報酬による「身体拘束最小化」への誘導 高齢化の進展と共に認知症高齢者の入院が増加している。急性期病院(看護配置7対1及び10対1)では、認知症をもつ患者の入院割合は約2割を占め、そのうち、半数以上がBPSD(Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia:行動・心理症状)を有しており*1、身体合併症の治療だけでなく、認知症高齢者の中核症状およびBPSDへの対応能力を高め、身体拘束を防止し、認知症高齢者の尊厳を保障することが急務の課題となっている。 診療報酬でも、医療機関は身体拘束を減らす方向に誘導がなされている。2016年の診療報酬改定では「認知症ケア加算」が新設され、身体的拘束を実施した日は、当該点数が40%減額となるペナルティが課せられるようになった。また、2018年の診療報酬改定では、看護補助加算や夜間看護加算の算定において、「入院患者に対し、日頃より身体的拘束を必要としない状態となるよう環境を整えること」「また身体的拘束を実施するかどうかは、職員個々の判断ではなく、当該患者に関わる医師、看護師等、当該患者に関わる複数の職員で検討すること」といった身体拘束などの行動制限を最小化する取り組みを行うことが要件となっている。
著者
中林 信 染谷 貞一 大山 俊行
出版者
熊本大学工学部技術部
巻号頁・発行日
2011-03-17

平成22年度熊本大学総合技術研究会,実験・実習技術、地域貢献分野(ポスター発表)

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著者
林弥栄編
出版者
山と渓谷社
巻号頁・発行日
1983
著者
林 勇樹 窓場 勝之 村田 伸 安彦 鉄平 井上 遼一 岡本 雄輝 澤田 貴大 村山 寛和 白岩 加代子 阿波 邦彦 堀江 淳
出版者
日本ヘルスプロモーション理学療法学会
雑誌
ヘルスプロモーション理学療法研究 (ISSN:21863741)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.13-17, 2017

<p>登山前のスクワット運動が,登山後の大腿四頭筋の筋疲労耐性に与える効果を検討した。対象は健常成人20名とした。登山2週間前に,登山と類似したスクワット運動を行う介入群(10名)と介入を行わないコントロール群(10名)に分類した。大腿四頭筋の筋活動をより強調させるため片脚にて実施した。登山前後に最大随意収縮の50%に相当する大腿四頭筋筋力を91秒間持続させたときの中間周波数を用いて筋疲労を評価した。測定筋は内側広筋,外側広筋,大腿直筋の3筋とし,コントロール群と介入群を比較した。その結果,コントロール群では,登山後に測定したすべての筋が登山前と比べ中間周波数の低下が早期に起こり,筋疲労が確認された。介入群は,単関節筋である内側広筋,外側広筋の中間周波数の低下は早期に起こらず,筋疲労は軽減された。これらのことから,登山前にスクワット運動を行うことで,筋疲労が軽減する可能性が示された。</p>
著者
加地 信行 湯浅 邦弘 塩出 雅 岸田 知子 中林 史朗 大島 晃 滝野 邦夫 吉永 慎二郎
出版者
大阪大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1994

平成7年度科学研究費補助総合研究A「類書の総合的研究」(研究代表者・加地信行)は、当初の計画通り、全体研究と個別研究の二方面から鋭意研究を推進し、各々次のような成果を挙げることができた。まず、個別研究の成果は、『研究成果報告書(冊子体)』として発表した。ここでは、まず、類書の基本的性格、概念、成立などの大枠について、加地信行「類書における分類の基本的意味」、杉山一也「類書の概念」、南昌宏「分類にみる中国の世界観」、湯浅邦弘「類書の成立」が考察した。また、これらの総論を踏まえ、代表的な個々の類書について、神林裕子「『玉海』の分類-陳仕華著『王伯厚及玉海藝文部之研究』を通じて-」、岸田知子「『玉篇』と類書 付『玉篇』引書一覧」、佐藤一好「『喩林』の『百喩経』引用について」、塩出雅「『白氏六帖』について-その書誌学的事柄-」、滝野邦雄「紀州藩班『羣書治要』の版本について」、竹田健二「『尉繚子』と類書-類書における引用について-」、中林史朗「『藝文類聚』讀書箚記-巻一から巻五までを中心にして-」、藤居岳人「『群書治要』における古典籍の引用傾向-『論語』を中心として-」、矢羽野隆男「『図書編』成立の思想的背景」、湯城吉信「類書蒙求類について」吉永慎二郎「『爾雅』における雅言と博物-類書的理念の濫觴-」が各々考察し、これまで断片的にしか取り上げられなかった類書について、世界で初めて、中国文化という巨視的な立場から総合的な研究の成果を挙げることができた。次に、全体研究として、日本国内および海外の主要大学・図書館等所蔵の類書調査を行ない、その目録の草稿を作成した。この草稿は、京都大学人文科学研究所、神宮文庫、名古屋市蓬佐文庫所蔵分を初めとして、今後、その詳細な目録を発表し、広く内外の研究に供する予定である。
著者
平部 正樹 小林 寛子 藤後 悦子 藤本 昌樹
出版者
学校法人 三幸学園 東京未来大学
雑誌
東京未来大学研究紀要 (ISSN:18825273)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.167-178, 2016

<p><b> </b> 本研究では通信制高校の生徒を対象とし、入学前・後の心の問題に関わる体験や、精神健康の実態把握のための調査を行った。対象は、私立の広域通信制高校2 キャンパスに所属する全生徒1,086 人であった。調査票については、基本項目に、通信制高校入学前の体験や通信制高校入学理由が含まれていた。 精神健康関連項目として、現在の悩みに加えて、K6 を用いて精神健康度を尋ねた。結果として、入学前には友人関係や不登校、親との問題を経験した生徒が多かった。通信制高校入学の主な理由については、学力や学習上の理由や、前校での不適応となっていた。現在の悩みについては、将来の進路が高かった。精神健康については、K6 による比較で、日本の同年代の精神健康度よりも低くなっていた。通信制高校生徒の精神健康の維持・向上のためには、それまでの学校体験や、生活背景を考え対応していくことが必要であることが示唆された。</p>
著者
大村 健二 金平 永二 佐々木 正寿 疋島 寛 橋爪 泰夫 林 外史英 山田 哲司 北川 晋 中川 正昭 瀬川 安雄 林 守源
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.266-271, 1988-02-25 (Released:2009-03-31)
参考文献数
8

肝動脈塞栓術(TAE)施行例を, TAE施行前にあらかじめ胆摘を行った群(A群, 8例)と,胆摘を行わなかった群(B群, 50例)に分け, TAE後の生化学検査値の変動および不快な臨床症状と胆嚢梗塞の関係を検討した. TAE後のGOT, GPT, LDHの変動は両群間に差を認めなかった. B群においてTAE後γ-GTP, Al-pはそれぞれ16例(32%), 9例(18%)で上昇したが, A群では1例も上昇しなかった.また,両群ともTAE後高頻度に発熱を認めたが,腹痛はB群で38例(76%)と高率であるのに対し, A群ではわずかに1例に認めたのみであった. B群の8例に対しTAE後に胆摘を行ったが,そのうち6例に胆嚢梗塞の所見をみた. TAE後の血中の胆道系酵素上昇には, TAEによる胆嚢梗塞が関与していることが推測された. TAE後の不快な臨床症状を予防するために,初回手術時に胆嚢摘出術を施行することが有用と思われた.
著者
斉藤 一三 林 滋生
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.181-184, 1973 (Released:2016-09-05)
被引用文献数
5 4

The morphological characteristics in the terminal part of abdomen of Periplaneta fuliginosa (Serville) were studied from the newly emerged first instar nymph through the whole developing stages until adults. Except the first instar nymphs which were obtained escaping from the oothecae the specimens used for the present observations were collected by the bait traps set in a building. The morphological changes which took places during the course of developing could be traced into two directions, that is, one to female adult and another to male adult. The presence and the developing of a notch at the middle of hind margin of the ninth abdominal sternite as well as the styli growing on the ninth sternite, and the striking development of the seventh sternite were noticed in the specimens developing to females. With the specimens growing to males no notch was observed at the margin of the ninth sternite and either the eighth, the ninth sternites or the styli remained unreduced while developing. These characteristic features enabled the sexing of cockroach through the whole developing stages.
著者
市橋 康佑 上田 雄也 松野 凌馬 中村 瑠美 神崎 至幸 林 申也 橋本 慎吾 丸山 孝樹 酒井 良忠
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.43 Suppl. No.2 (第51回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0014, 2016 (Released:2016-04-28)

【はじめに,目的】近年,人工足関節全置換術(TAA)は,重度な変形性足関節症や関節リウマチにより高度に破壊された足関節に対する治療法として,選択施行されている。TAAの長期予後として,優れた除痛効果と関節可動域(ROM)の温存ならび改善に優れると報告されている。しかし,TAA術前から術後早期に身体機能変化について検討したものは見当たらない。また,術後の最大歩行速度(MWS)の低下は,手段的日常生活動作の低下や転倒のリスク因子であると報告されている。しかし,TAA術後のMWSに関連する因子についての報告はない。そこで,本研究の目的は,TAA術前と術後3ヶ月の身体機能の変化を比較検討するとともに,術後のMWSに関連する因子について検討することとした。【方法】対象は,2014年4月~2015年7月の期間に当院整形外科にて,TAAを施行された13名13足(男性3名,女性10名,年齢75.6±6.0歳)とした。13足のうち,変形性足関節症が12足,関節リウマチが1足であった。測定項目として,以下の項目を術前と術後3ヶ月で測定した。(1)他動ROM:足関節背屈および底屈のROMを測定した。(2)疼痛:歩行時の足関節の痛みについてVisual analog scale(以下VAS)を用いて数値化した。(3)歩行速度:10m歩行路の歩行時間を測定し,MWS(m/分)を算出した。統計解析として,術前と術後3ヶ月の各測定項目についてPaired t-testを用いて比較した。また術後3ヶ月において,MWSと背屈ROM,底屈ROM,VASの関連についてPearsonの相関分析を用いて検討した。すべての統計解析にはJMPver11.0を用い,有意水準は5%とした。【結果】背屈ROMは術前3.5±4.3°から術後7.3±3.9と有意に改善したが,底屈ROMは31.5±8.3から30.7±10.0°と有意な変化を示さなかった。また,VASは69.8±18.6から37.0.±20.7,MWSは54.4±20.0m/分から69.6±18.4m/分と有意な改善を認めた。術後3ヶ月において,MWSと背屈ROM(r=0.71),底屈ROM(r=0.56),VAS(r=0.56)とそれぞれ有意な相関関係が認められた。【結論】TAA術後3ヶ月では,術前に比べ背屈ROM,歩行時のVAS,MWSに有意な改善を認めた。術後3ヶ月におけるMWSに関連する因子として,背屈ROM,底屈ROM,VASに関連があることが示唆された。
著者
大田原 菜々 稲子 明里 塚原 裕史 小林 一郎
出版者
Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.722-736, 2020-06-15 (Released:2020-06-15)
参考文献数
26
被引用文献数
1

近年,車の自動運転の実用化に向けた活動が急速に進展している.今後,自動運転車の操作を容易に行うために,自然言語による対話的な操作を可能にすることが必要であると考えられる.そこで,本研究では,自然言語で表現される駐車指示から空間的意味内容を抽出し,その空間的意味内容と,車に備え付けられたセンサーによって認識される実世界を対応付け(グラウンディング)ることで,駐車指示内容に含まれる行動や物体などを表す言葉と,実世界上での行動や物体を結びつける手法を提案する.本研究では,駐車指示から空間意味内容を抽出する手法と,得られた空間意味内容と環境表現の対応付けを行う手法の2つを考えている.空間意味内容の抽出には,制約を組み込んだ特別な組み合わせ範疇文法(CCG)により与えられる構文木を中間情報として用いている.この際,未知語が現れた場合はCRFにより推定を行う.また,得られた構文木をリランキングすることで,精度を改善している.この構文木を,特定の変換規則によりSpatial Description Clause(SDC)と呼ばれる木構造による階層的空間意味記述に変換する.我々はKollarらにより提案されたSDCを拡張し,新たなタイプを追加している.グラウンディングを行う手法では,グラウンディンググラフと言う確率的グラフィカルモデルを生成し,グラフ全体の確率を計算することにより,それぞれの言語に対応したグラウンディングを出力している.構文解析が成功した文に対するグラウンディングの精度は全体で79.2%となった.