著者
林 浩一郎
出版者
Japan Association for Urban Sociology
雑誌
日本都市社会学会年報 (ISSN:13414585)
巻号頁・発行日
vol.2020, no.38, pp.116-131, 2020-09-05 (Released:2021-09-16)
参考文献数
24

In this study, “linear developmentalism” refers to the political-economic system and ideology aimed at economic growth, triggered by the linear shinkansen. Governmental market intervention in linear developmentalism differs from that of Keynesian developmentalism. Neoliberal state interventions assume that a “strong state” deregulates and liberalizes markets and privatizes public space in order to create an effective market economy. The current study aimed to explore the ways in which the community in the western area of Nagoya Station both resist and accept linear development. Renovation businesses in the area's shopping street are conceptualized as “entrepreneurial movements” that counters linear development by using neoliberal national interventions of deregulation, liberalization and privatization. This movement is positioned as “grassroots neoliberalism”.
著者
柿崎 憲 中林 寿文
出版者
日本デジタルゲーム学会
雑誌
デジタルゲーム学研究 (ISSN:18820913)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.23-29, 2019 (Released:2021-07-01)

スマートフォンゲーム開発は、市場競争の激化とともに大規模化が進んでいるが開発期間は必ずしも 比例することはなく、開発はより困難になっている。投資回収には適切な製品品質が必須でありソフトウェア の信頼性評価は重要だが、スマートフォンゲーム開発における実践報告は多くはない。本稿ではスマートフ ォンゲーム開発で用いる信頼性評価指標が備える必要がある特徴を明らかにし、この特徴を備えた指標とし て信頼度成長曲線を用いた信頼性評価を実践した事例を報告する。

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著者
林韑 編
出版者
国書刊行会
巻号頁・発行日
vol.第4, 1913
著者
石橋 幹子 比嘉 和夫 廣田 一紀 平田 和彦 林 文子 濱田 孝光
出版者
Japan Society of Pain Clinicians
雑誌
日本ペインクリニック学会誌 (ISSN:13404903)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.505-508, 2003-10-25 (Released:2009-12-21)
参考文献数
10

40歳の男性が第3~第5仙髄神経領域の帯状疱疹を発症した後に排尿障害をきたし, 死亡まで6週間持続導尿を必要とした. この症例では髄液と血清の水痘・帯状疱疹ウイルスに対する抗体価から, くも膜下で水痘・帯状疱疹ウイルスに対する抗体が産生されたことが推測された.
著者
荻野 孝野 植田 禎子 小林 正博 井佐原 均
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.21-54, 2005-08-26 (Released:2011-03-01)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

係り受け関係のついた大量のコーパスを元にして作成されたデータを対象として, 動詞の結合価に関する検討を行った.これは, 係り受け関係まで付与された大量データからなるコーパスが存在してはじめて可能となった分析である.動詞の結合価に関する検討は, 各動詞の基本的な格パターンに着目して結合価を決定することを中心として検討されてきた.しかし, 省略を含め, 結合価が実際の言語データでどういう形で出現しているかについて, 全容を示すようなものは報告されていない.ここでは, 大量のコーパスデータから作成した結合価データを用い, 実際のデータで動詞にかかる格助詞がどういうパターンで出ているのかを調査し, 格助詞パターンの出現状況を把握するとともに, それらの格助詞パターンを用いて同音異表記がどの程度判定できるかを検討した.動詞約12, 400概念 (表記の異なりレベルで約9, 400単語) から作成した動詞の格助詞組み合わせパターンは, 延べパターン数で37, 237パターン, 異なりパターンで188パターンとなった.また, 同音異表記セットについて, これらのパターンを用い, 表記確定を試みたところ, 結合価のうち格助詞組み合わせパターンの異なりによる判定でも格助詞パターンの出現頻度などを判定基準に付加することによって約73%の判定が可能であることがわかった.
著者
池田 弘人 金子 一郎 多河 慶泰 遠藤 幸男 小林 国男 鈴木 宏昌 中谷 壽男
出版者
Japanese Association for Acute Medicine
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.190-194, 2001-04-15 (Released:2009-03-27)
参考文献数
21

A middle-aged man was found unconscious at apartment after ingesting gamma hydroxybutyric acid (GHB) purchased via the internet sales and was admitted to our critical care center. He underwent gastric irrigation and respiratory assistance with intubation at the emergency room due to a probable drug overdose and respiratory acidosis. After fully recovering, he admitted he had taken large doses of GHB with alcohol. The US Federal Drug Administration (FDA) banned GHB sale as an OTC drug in 1991 but has not succeeded in controlling increased GHB addiction. Unconsciousness, coma, hypothermia, bradycardia, hypotention, muscle weakness, myoclonus, convulsion, respiratory distress, and vomiting are common symptoms after GHB ingestion. Treatment such as gastric irrigation, atropine for bradycardia, and respiratory assistance in hypoxia are recommended. Little attention is paid to GHB in Japan because of its rarity and its sale is not illegal, unlike the strict restrictions in the US and European countries. With GHB available over the Internet, its abuse is expected to increase.
著者
小林 茂雄 津田 智史
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.73, no.623, pp.93-99, 2008-01-30 (Released:2008-10-31)
参考文献数
12
被引用文献数
2 2

The purpose of this research is to identify environmental factors related to the ease of borrowing a cigarette lighter from a stranger in a smoking area. An experiment was carried out in which subjects actually talked to ordinary smokers and borrowed lighters at smoking areas in Yokohama city. As a result, it was found that the ease of talking to a stranger corresponds almost exactly to the ease of entering the smoking area. The distance between the smoking area and the surrounding traffic, and the numbers of surrounding pedestrians were connected with the ease of borrowing behavior. The width of the entrance to the smoking area and the arrangement of benches, etc. were also related to the evaluation. The characteristics of suitable smoking areas for borrowing behavior were summarized into three main factors, that is, people can approach the place without feeling too conspicuous, smokers in the place seem not to have monopolized spaces, and the smoking area has a casual atmosphere which promotes interaction between people.
著者
小林 潔司 大本 俊彦 横松 宗太 若公 崇敏
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.688, pp.89-100, 2001-10-20 (Released:2010-08-24)
参考文献数
30
被引用文献数
10 9

建設工事請負契約約款に基づく公共プロジェクトの建設契約は将来生起するであろう事象を完全には記述できない不完備契約という特殊性を持っている. 本研究では, 建設請負契約の当事者間に信義則が確立しており, かつ契約内容がある一定の条件を満足していれば, 建設請負契約により社会的に最適な方式で公共プロジェクトを遂行できることを理論的に明らかにする. さらに, 信義則が機能しない場合に生じる建設請負契約方式の限界とその場合における望ましい契約方式について考察する.
著者
小林 信正
出版者
日本超心理学会
雑誌
超心理学研究 (ISSN:1343926X)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1-2, pp.23-27, 2003-12-04 (Released:2017-08-09)

近年、デジタル・ビデオカメラの開発により撮影機器性能が著しく向上し、特に肉眼では見えない領域、即ち紫外線や赤外線領域まで簡便にビデオカメラで撮影することが可能になった。そこで紫外線カメラ、赤外線カメラやサーモグラフィー等の特殊カメラを用い超常現象が頻発する各所を撮影した結果、不可視の光体が浮遊、移動している状態を近赤外線ビデオカメラで捕捉することができた。この発光体はアメリカではオーブ(ORB=球体の意)と呼び、霊体の可能性が高いと話題になっている。各種の撮影実験では、光体は近赤外線領域(700nm〜800nm)で捉えられ、ノーマルカメラでも時々写ることがあり、発光状態によっては可視光(400nm700nm)の内680nm〜700nm付近でも撮影可能であり、超常現象との関連性が高いと思われる。この特質は、球状のガス体で室内外の空間を浮遊移動し、壁やガラス板までも貫通、磁場との共鳴性を持ち、ラップ現象の原因であると考えられる。今後の課題として、より精度の高い撮影機器や物理的測定機器を用い、かつ様々な条件下で観測実験を試み、その正体を究明して行きたい。諸兄のご意見、ご批判、ご指導を賜えれば幸いである。
著者
青木 直和 鈴木 正和 小林 裕幸
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.409-412, 2003-03-01 (Released:2011-03-14)
参考文献数
7
被引用文献数
4 1

好ましい肌色が人の記憶色に基づくとの考え方が一般的に受け入れられている.本研究は肌色の記憶色そのものについて, CRTディスプレイ上に示した無地, 女性, 男性のイラスト画, 写真画像といった画像に各自が肌色として記憶している色を塗ってもらうことによって調べた.その結果, 人が肌の色としてイメージするのは女性の肌の色で, しかも実際の肌の色よりもかなり明るいこと, また, 好ましい肌の色の要因である記憶色とは決まった一つの色ではなく, それぞれの画像ごとにあり, 色の違いに一定の傾向がある.その傾向にも年齢, 性別によって差があることがわかった.
著者
小林 茂雄 小林 美紀
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.79, no.699, pp.403-410, 2014-05-30 (Released:2014-07-15)
参考文献数
15
被引用文献数
3 1

This research examined staying behaviors in streets at midnight in Shibuya area, and evaluated sitting sensation of the outdoor elements continuously from 16:00 till 5:00 on the next day. The investigated results are summarized as follows.- The number of sitting people in the streets increased most at 23:00, and the sitting people's ratio to the people on the streets was the highest around 3:00 a.m. It was observed that people converted various interspaces produced by reduction in traffic or closing of shops into the comfortable staying spaces.- The outdoor elements evaluated that people could sit and talk or eat increased continuously from 23:00 to 5:00, and the elements evaluated that they could do such behaviors comfortably increased most at 23:00.- The possibility of supporting midnight staying behaviors based on the investigation and the interview was examined. It was considered effective to change the diversity steps close to the streets to the seating elements.
著者
林 康史 木下 直俊
出版者
立正大学経済学会
雑誌
経済学季報 (ISSN:02883457)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.35-65, 2014-07-24

ドル化は,自国の象徴としての存在意義や通シニョレッジ貨発行権益を喪失し,政府は通貨供給能力と為替政策を放棄することになるが,通貨の発行造幣および管理といったコストを削減でき,理論上,中央銀行は不要になると考えられている.実際,パナマには中央銀行は存在しない.しかし,エクアドルおよびエルサルバドルでは,ドル化政策の実施から10 年以上が経っても中央銀行が存在する.パナマは1903 年にコロンビアから分離独立し,米国の承認のもと米ドルを法定通貨として以来,100 年以上にわたり実質的な自国通貨を持たず,中央銀行もない.金融政策もまったくとられていない.エルサルバドルは対内直接投資の増加や放漫財政に陥るリスクへの対策,さらなる経済的な安定を企図して,2001 年にドル化政策を実施した.事実上,金融政策はとられていない.エクアドルはインフレが昂進し,経済混乱のなか,経済を建て直す最後の方策として,2000 年にドル化に至った.エクアドル中央銀行(BCE: Banco Central de Ecuador)は新たに銀行規制を講じている.市場金利を8 つのセクターに分けて上限金利を設定したほか,預金の60% を国内に留保し,国内市場での運用を義務づけた.結果,民間銀行は与信基準を緩和することになり,貸出が増加し,マネーストックは拡大した.これらドル化政策実施国の事例は,ドル化政策に至った経緯のみならず,運用実態においても各国のドル化の様相は異なっていることを示している.エクアドルは,ドル化によって生じる制約下にあって,銀行規制や資本規制を行うことで,マクロ経済安定化のための金融政策の手段を取り戻すという,一見伝統的ではない,独自の方策を編み出し実施している.こうした試みは,銀行規制・資本規制が一国のマクロ経済安定化にとって有効たりうることを示唆しており,金融の新しい実験ともいえ,例えば,米ドルへのドル化を実施した国のみならず,欧州連合加盟・非加盟を問わずユーロを導入する欧州諸国の中央銀行にとっても銀行規制・資本規制が応用可能な金融手段となりうるとも考えられる.
著者
安藤 沙耶 日野田 卓也 藤本 順平 山田 浩史 有薗 茂樹 菅 剛 金尾 昌太郎 石藏 礼一 小林 由典 鶴田 悟
出版者
日本小児放射線学会
雑誌
日本小児放射線学会雑誌 (ISSN:09188487)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.106-112, 2021 (Released:2021-03-27)
参考文献数
17

ビガバトリンとはGABA(γ(gamma)-aminobutyric acid)アミノ基転移酵素を阻害し脳内GABA濃度を上昇させ抗てんかん作用を有する薬剤である.Vigabatrin-associated brain abnormalities on magnetic resonance imaging(VABAM)とは,ビガバトリン投与中に生じる頭部MRIでの異常を指し,淡蒼球や脳幹背側,歯状核,視床などにT2強調像・拡散強調像で高信号を認めるとされている.症例1は6か月女児.点頭てんかんに対しビガバトリンとACTH療法の併用にて治療中,フォローの頭部MRIにて両側歯状核,中脳被蓋,淡蒼球,中脳黒質にT2強調画像・拡散強調画像で高信号を認めた.症例2は6か月女児.結節性硬化症に伴う点頭てんかんの発症予防目的にビガバトリンを使用中,フォローの頭部MRIにて脳幹背側の中脳四丘体・前交連に拡散強調画像で高信号を認めた.症例1,2についていずれも関連すると思われる臨床症状については認めなかった.特徴的な画像所見を呈し,また薬剤減量や中止で改善することがVABAMの特徴であり文献的考察を交えて報告する.