著者
川口 麻衣 足立 茜 荒木 敬雄 大桑 由美 大納 英美 岡田 梨亜 金谷 妃佐子 北林 聖子 黒田 普美子 厳本 英 高田 圭美 谷元 直美 橋本 達矢 鶴亀 美幸 樋浦 絵美子 三島 準也 森岡 賢一 吉元 奈央子 斎藤 美智子 山本 和代 別府 清香
出版者
地方独立行政法人 神戸市民病院機構
雑誌
神戸市立病院紀要 (ISSN:0286455X)
巻号頁・発行日
vol.60, pp.41-50, 2022 (Released:2022-04-25)
参考文献数
1

神戸市立医療センター西市民病院では、2020 年4月から新型コロナウイルス感染症患者の入院を受け入れた。コロナ専用病棟や発熱外来の開設、一般病棟の閉鎖、スタッフの異動など、すべての部署で様々な影響があった。その中で主任研修において各部署の主任看護師が、コロナ禍における自部署での経験や学びを発表する場を設けた。今回この学びをまとめることにより、主任看護師は普段から持っている力を非常事態の際にも発揮していたが、状況に合わせてその力を使い分けていることが分かった。
著者
山辺 賢一郎 汪 群慧 成田 純也 吉田 晋也 森下 正人 白井 義人 尾川 博昭
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
環境工学研究論文集 (ISSN:13415115)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.81-88, 2000-11-13 (Released:2011-06-27)
参考文献数
14

To develop a garbage recycling system including garbage disposal, lactic acid and biodegradable plastics production, the preservation and deodorization of garbage during storage and the explication of their mechanisms are very important. The changes of counts of viable cell in garbage collected from university's dining hall during the storage were observed. In spite of seasons, lactic acid bacteria became preferential bacteria after the garbage was stored for 24 hours. On the contrary, coliforms and clostridia that are indexes of putrefaction and pollution remarkably decreased. The coliforms were not detected after the 72- or 96- hour storage. No food poisoning bacteria, such as staphylococcus aureus and bacillus cereus, were detected after the 24 hours storage. From the results of experiment adding the staphylococcus aureus to the garbage, it was proved that the lactic acid bacteria also easily became preferential bacteria even if food poisoning bacteria gained predominance at the beginning of the storage. It is clear from this study that lactic acid fermentation during the storage process inhibits the growth of putrefactive bacteria and food poisoning bacteria, which, as a result, makes it possible to realize the preservation and deodorization of garbage.
著者
前原 都有子 藤森 功
雑誌
日本薬学会第140年会(京都)
巻号頁・発行日
2020-02-01

【背景】肺炎の日本人の死因の第5位であり、肺組織への好中球浸潤や肺浮腫を伴う肺機能の低下を特徴とする。中でも、誤嚥や敗血症を起因とする急性肺障害は、40%の死亡率を示すが、有効な治療法はない。肺炎患者の気管支肺胞洗浄液中でプロスタグランジンF2α(PGF2α)の産生量が増加することが報告されているが、その機能は分かっていない。本研究では、急性肺障害におけるPGF2αの機能解析を目的とした。【方法】野生型マウスに塩酸(2 µl/g)を気管内に投与することで肺炎モデルを作製した。PGF2αの阻害剤であるAL8810は塩酸投与の1時間前に腹腔内に投与した。塩酸投与6時間後に、肺機能および炎症の評価を行った。【結果・考察】生食投与群に比べ塩酸投与群では、肺機能の低下を伴い、気管支肺胞洗浄液中への好中球の浸潤および浮腫形成が促進した。また、TNF-αやIL-1β、IL-6の遺伝子発現量が顕著に増加した。AL8810の前処置は、肺機能の低下および好中球の浸潤をさらに促進させたが、炎症性サイトカインの遺伝子発現量には影響を与えなかった。免疫組織化学染色によりPGF2αの受容体が気管支上皮細胞および肺胞マクロファージに発現していることが明らかになった。さらに、肺の伸展能を制御するサーファクタントプロテインBの遺伝子発現量がAL8810投与により顕著に低下した。これらの結果から、PGF2α受容体の阻害は、肺の伸展能を制御するサーファクタントの産生を減少させ、血管透過性を促進させることで、肺機能の低下および肺浮腫を促進させ、急性肺炎を悪化させることが示唆された。
著者
森本 智
出版者
紙パルプ技術協会
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.5, pp.231-235, 1966-05-05 (Released:2009-11-11)
参考文献数
5
著者
中田 潮雄 森田 大
出版者
日本建築仕上学会
雑誌
日本建築仕上学会論文報告集 (ISSN:13437739)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.15-21, 1998-03-10 (Released:2020-06-05)

In order to evaluate the suitable types of stainless steels for building materials in marine environment, structural simulations and exposure experiments using a test house have been performed. The experimental results show that the degrees of rusting in SUS304 and SUS316 are similar and that stainless steels whose pitting index (i.e.,[Cr]+3[Mo]+16[N]) isequal to 35 or more are required for restraint of rusting. The amount of sea salt deposit are also investigated in this work. It is shown that the sea salt deposit to roofs is ranging from 0.1 to 0.2 mg/dm^2 in C1-ions, regardless of the distance from sea, while the deposit to eaves is increasing up to apporximately 6 mg/dm^2 in C1-ion with approaching sea.
著者
窪田 亜矢 田中 大朗 池田 晃一 森川 千裕 李 美沙 砂塚 大河
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住総研研究論文集 (ISSN:21878188)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.97-108, 2016 (Released:2017-08-10)

千葉県浦安市は,1960年代まで小さな漁村集落であった。水害を避けるため限定的な地形を有効に活用する必要があり,密度の高い住空間が展開されていた。工場汚水,地下鉄開通,首都圏の巨大化など多様な影響を強く受けて,漁業は完全になくなり,物理的環境も社会的関係も激変した。木造密集市街地は,大震災時の火災などの突発性リスクからも,高齢化や日中の活動低下という進行性リスクからも,行政の立場からは改善すべき特性となった。しかし,浦安の「ガワ・アン街区」と「ロジ空間」は地域の住文化を支えている。市有地を空地としたまま活用することで,リスクを軽減しつつ,ガワ・アンやロジという空間構造とそれに依る住文化を継承できる可能性がある。
著者
橘 才造 森山 仁志 松村 政秀
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.2, pp.22-00202, 2023 (Released:2023-02-20)
参考文献数
17

強地震時の横荷重の作用により,鋼I桁橋桁端部の支点上補剛材に局部座屈や破断が生じ,早期復旧に支障を来した.一方,橋軸方向の水平荷重に対して主桁ウェブや主桁下フランジの局部座屈を防止するため,支点上に設置される補強リブの有無が横荷重を受ける桁端部の耐荷性能に与える影響は明らかにされておらず,横荷重に対する桁端部の設計法も確立されていない.そこで,本論文では,横荷重に対する桁端部の耐荷性能および補強リブの設置効果を明らかにするため,桁端部の部分縮小模型を用いた繰り返し水平載荷実験および桁端部の構造条件に着目したパラメトリックFEM解析を実施した.その結果,補強リブの設置により桁端部の耐荷性能は向上するが,その高さが横桁取り付け位置より低いと,設置効果が期待できない可能性があることがわかった.
著者
森川 すいめい
出版者
日本作業科学研究会
雑誌
作業科学研究 (ISSN:18824234)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.92-97, 2018-12-25 (Released:2019-05-10)
参考文献数
3

1960 年代,フィンランドの精神医療の中で「Need-Adapted Treatment」といった考え方が生まれた. 精神病院での病状が切迫したような急性期の初回面接時,それまでは,本人抜きで入院や治療方針が決まっていたが,アラネンらはその意思決定の場に本人とその家族を招き対話(ダイアローグ)した. ただこれだけで入院の必要性が4割に減った. この考え方は1981年に国家プロジェクトとなった. その影響を受けるようにして,1984年にオープンダイアローグが誕生した. オープンダイアローグは,フィンランドの西ラップランド地方ケロプダス病院を中心に1980年代から開発と実践が続けられてきた精神医療やケアシステム全体を総称したものである. 「本人のいないところで、本人のことを話さない」「対話主義」「即時支援」「リフレクティング」「病はひととひとの間に起る」「ネットワークミーティング」「Need-Adapted Treatment」「treatment の場面では1対1にならない」「自分を大切にすること」などといった考え方が,クライアントやそのご家族のニーズに徹底して寄り添いダイアローグを続けることによって大切にされていった. この実践が驚くべき成果を上げ国際的に注目されている. 例えば国の調査では治療を受けた人の約8割が就労か就学した(対照群では約3割). オープンダイアローグは,サービス供給システム, 対話実践, 世界観などのいくつかの側面からとらえることができる. この西ラップランドで開発されたオープンダイアローグを日本のそれぞれの現場で実践するにはどうしたらいいのか. 今回はそのヒントに迫るためにダイアローグの場をつくる.
著者
宮岡 洋一 森 稜平 ジャンネッティ ニコロ 鄭 宗秀 富樫 英介 齋藤 潔
出版者
公益社団法人 日本冷凍空調学会
雑誌
日本冷凍空調学会論文集 (ISSN:13444905)
巻号頁・発行日
pp.22-17_OA, (Released:2023-02-15)
参考文献数
27

地球温暖化防止の観点からカーボンニュートラルの実現が世界的要請となり,需要側の主要なエネルギー消費機器の一つであるエアコンディショナーにおいては更なる大幅な性能向上が必須となっている.エアコンディショナーの性能は,JIS で規定された年間性能評価指標としてのAPF をはじめとして運転データ取得を簡略化するため,圧縮機の回転数を一定とし,制御系を除外した状態で取得された数点の運転データをベースに導出される.実際の機器では当然,搭載された自動制御によって,圧縮機の回転数や膨張弁開度などを適切に変化させながら運転されるため,この方法では実運転性能と大きく乖離することが指摘されている. そこで,本研究ではエアコンディショナーの動的性能を評価可能な新しい手法を確立することを目的とし,建物や室内外環境など任意の環境を疑似的に計算可能なエミュレーターと性能試験装置から構成される「エミュレーター式負荷試験装置」を新たに開発した.この装置の健全性を確認するとともに,この装置を用いて具体的に機器の動的性能を把握することに成功した.この装置によって,エアコンディショナーの公平かつ再現性のある性能評価試験が実施可能となる.
著者
佐野 弘純 福島 啓太郎 矢野 道広 嘉数 真理子 篠田 邦大 加藤 陽子 新小田 雄一 森 尚子 石田 裕二 斎藤 雄弥 豊田 秀実 足立 壯一 大曽根 眞也
出版者
日本小児血液・がん学会
雑誌
日本小児血液・がん学会雑誌 (ISSN:2187011X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.275-280, 2022 (Released:2022-10-25)
参考文献数
4

【背景】小児血液・腫瘍性疾患の長期にわたる治療に際し用いられる中心静脈カテーテル(Central Venous Catheter; CVC)について,全国的にどういった種類のCVCが使用され,どのように管理されているかについての情報は乏しい.そこで日本小児白血病リンパ腫研究グループ(JPLSG)参加施設でのCVCの使用・管理状況について調査した.【方法】JPLSG参加155施設に2016年2月から同年7月まで,CVCの使用・管理状況について,SurveyMonkey®を用いたWebアンケート調査を行った.【結果】98施設(63%)から回答を得た.以下,「%」は回答した施設数を母数とした回答比率を指すものとする.白血病・リンパ腫の患児に対しては97%の施設が基本的に全例にCVCを使用していると答えた.CVCのタイプ別にみると,長期留置型は86%の,短期留置型は16%の,ポートは7%の,末梢挿入型は44%の施設で使用されていた.皮膚刺入部の管理法,アクセスポートを含めた輸液ラインの管理法,カテーテル関連血流感染症が疑われた際の対応については施設ごとで差を認めた.【考察】施設の規模や診療体制の違いからCVCの使用や管理の状況は施設ごとに大きく異なっていた.今後はCVCを安全に使用し,感染を予防するための管理指針が必要と考えられた.
著者
森 正樹 林 恵津子 Masaki Mori Etuko Hayashi
出版者
埼玉県立大学
雑誌
埼玉県立大学紀要 = The bulletin of Saitama Prefectural University (ISSN:13458582)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.27-34, 2012

障害児保育巡回相談を行う専門職が、幼稚園・保育所との協働関係を構築する際の諸課題について面接法により調査した。その結果、これらの現場で、必ずしも専門職の役割が十分に理解されず、巡回相談の有効活用が進まない状況が示された。また、保育者に現場の実践に根ざした具体的なアドバイスを行うことの難しさも報告された。さらに、専門職と保育者の間に依存的関係が固定化するリスクや、対等な関係構築の困難さも指摘された。 これらを踏まえ、専門職に求められるコンサルテーションの技術に関し、以下の諸点の提言を行った。1.関係性の中に自らの専門性を位置付ける柔軟性、2.保育者の実践に学ぶ姿勢、3.発達障害児等のニーズを包摂する保育実践の再構成への支援、4.保育者の協働性開発への支援、5.保育者による実践の言語化と課題解決プロセスの促進・共有、6.状況把握の俯瞰的視点、7.健全な批判を可能とするパートナーシップの構築、8.保育者が自らの専門性と創造性を開発するための支援。
著者
北村 美紀 森 恵美 前原 邦江
出版者
一般社団法人 日本母性看護学会
雑誌
日本母性看護学会誌 (ISSN:1345773X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.9-16, 2022-10-28 (Released:2022-10-29)
参考文献数
16

本研究の目的は、生後4か月までの双子の親の子育てにおけるソーシャル・サポート体験を明らかにすることであった。双子の親22名を対象に半構造化面接を行い、質的帰納的に分析した。その結果、8テーマ:【双子の子育て奮闘中の私への自分時間の享受】、【双子の子育て奮闘中の私に対する寄り添いへの感謝と不満】、【連携・協働による双子一人ひとりを尊重した私なりの子育てへの自信】、【双子の子育ての協働・巻き込みに対する申し訳なさと感謝】、【私と双子の子育てに関する専門的・情報的支援に対する満足と要望】、【双子の親同士の交流による子育て体験の共有と情報の活用】、【私たち夫婦なりの双子の子育てにおける協働の自信】、【双子の子育てに対する私たち夫婦なりの多様な資源の活用】が見出された。双子の親やその家族に対し、妊娠期から産後の子育て生活に関する具体的な情報提供、支援の必要性の理解促進、悩みや不安を相談できる場の提供等の看護支援の必要性が示唆された。
著者
森保 洋之 河野 佐知
出版者
日本インテリア学会
雑誌
日本インテリア学会 論文報告集 (ISSN:18824471)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.1-8, 2000 (Released:2022-06-01)

本研究は, インテリア計画についての基礎的研究で,住宅の公的空間であるリビング・ダイニング(LD)空間モデルを用いて, LD空間を把握,構成する際の形態構成と空間意識に関する基礎的な指針を得ることを目的としている。具体的には, LD空間において,準箱庭形式による家具,間仕切りの配置の仕方等を含む形態構成を通して,人が空間を知覚し把握する際に感じる一体性,連続性,方向性の位置付け, その中でも特に連続性が持つ意味の明確化と,その形態構成の仕方と空間意識との関係について解析しており,一定の成果を得ている。