著者
天野 徹哉 玉利 光太郎 内田 茂博 伊藤 秀幸 田中 繁治 森川 真也
出版者
常葉大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究では,人工膝関節全置換術(TKA)適用患者の身体機能と運動機能の測定を行い,(1)術後早期の機能回復を明らかにすること,(2)各機能の標準値について検討することを目的とした。本研究の結果より,術後14日目という短期間では,膝関節筋力・膝屈曲ROMと歩行速度は,術前機能まで回復しないことが明らかになった。また,各機能の関連因子を基に階級分けを行い,TKA前の身体機能検査と運動機能検査の標準値を算出した。本研究で得られた知見は,理学療法士が変形性膝関節症患者の機能低下を解釈する際の一助になるとともに,理学療法の効果判定をする際の目標値になると考える。
著者
佐野 勝彦 入江 一成 太田 紀久 森崎 正人 辻 久雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.2, 1996-03-11

筆者等は、一般家庭にLAN接続のためのインタフェースを提供し、予め登録されたユーザ間でお互いにPCを利用したコネクションレス通信を行える環境を実現する地域情報ネットワークシステムの開発を進めてきた。今回、本システムに適用するローエンドカードを試作したので報告する。
著者
若森 章孝
出版者
関西大学経済学会
雑誌
関西大学経済論集 (ISSN:04497554)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.27-39, 2000-06

本稿は,第1に,「資本主義の黄金時代」(1945-74)をフォーディズムのロジックによって解明したレギュラシオン理論が,脱フォーディズムのさまざまな試みと冷戦体制の解体という1990年代の文脈の中で急速に進展した経済のグローパリゼーションとそれにともなう「勤労者社会の危機」をどのように理解しているか,グローパリゼーションの進行の中に資本蓄積の新しい源泉と新しい調整様式の萌芽を,それゆえ勤労者社会の新時代の可能性をどのように検出しているか,について考察する。本稿は第2に, 「勤労者社会の危機」をめぐるフランスの論争におげる4つの立場を検討し,グローパリゼーションの下で社会統合を確保するためには,公的討論による価値観の形成という意味での「政治的次元」と新しい市民権(市民権所得)が重要であることを指摘する。
著者
土岐 祥子 藤森 和美
出版者
大阪教育大学学校危機メンタルサポートセンター
雑誌
学校危機とメンタルケア (ISSN:1883745X)
巻号頁・発行日
no.5, pp.50-68, 2013-03-31

配偶者や交際相手といった親密なパートナーからの暴力(IPV)の被害は現象の兆しが見えず、また、一旦関係から逃れてもかなりの被害者はパートナーの元に戻るという状況がある。そこで、本稿では、IPV関係を終結するか継続するかの決定に関する研究について、その個別要因の研究と決定プロセスのモデル研究に分けて概観した。個別要因については、被害者要因、加害者要因、カップル要因に分けて国外の研究を概観するとともに日本の研究についても探った。決定プロセスのモデル研究では、国外の主要な概観研究で検討されている6つの代表的なモデルを取り上げその特徴と違いを明らかにした。これらの研究はほとんどが国外のもので、日本においては殆ど知見が蓄積されていないことが判明した。
著者
森山 優 鈴木 さやか 北原 勤 清水 実 山杢 誠 村瀬 隆彦
出版者
静岡県立大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

戦時・戦後(占領)期に出版された印刷紙芝居の全貌を把握するため、残存する紙芝居の収集作業を実施した。調査したのは、掛川市内の篤志家の遺族宅に保存されていた印刷紙芝居192点、大阪国際児童文学館の印刷紙芝居113点、名古屋柳城短大所蔵の印刷紙芝居43点等である。また、当時の雑誌『教育紙芝居』『紙芝居』を調査し、記事目録と紙芝居の目録を作成した。上記調査と総合し、戦時期については、ほぼ全容が解明できた。
著者
谷口 雄司 田中 宜之 中村 広繁 鈴木 喜雅 石黒 清介 森 透
出版者
特定非営利活動法人日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.9, no.7, pp.875-878, 1995-11-15
被引用文献数
2 2

症例は60歳,男性,胸部異常陰影を主訴に入院し,胸部CT,喀痰細胞診にて右S^9の扁平上皮癌と診断された.入院時検査にて血清Ca12.8mg/dl, PTH-rP-C85.5pmol/lと高値を示した.手術は低肺機能のため肺底区区域切除を施行した.腫瘍は69×57×41mmで病理は中分化型扁平上皮癌であった.術後Ca,PTH-rP-Cはすみやかに正常値に復し,摘出した腫瘍組織よりPHT-rPのmRNAを確認したため,PTH-rP産生肺扁平上皮癌と診断された.術後1年,再発の徴侯なく生存中である.

1 0 0 0 OA 余生随筆

著者
森岡守成 著
出版者
日本国防協会
巻号頁・発行日
1937
著者
嶺井 明子 関 啓子 遠藤 忠 岩崎 正吾 川野辺 敏 水谷 邦子 森岡 修一 福田 誠治 松永 裕二 澤野 由紀子 大谷 実 高瀬 淳 木之下 健一 タスタンベコワ クアニシ デメジャン アドレット ミソチコ グリゴリー アスカルベック クサイーノフ セリック オミルバエフ 菅野 怜子 サイダ マフカモワ 伊藤 宏典 アブドゥジャボル ラフモノフ ズバイドゥッロ ウバイドゥロエフ
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

中央アジア4カ国は独立国家樹立後、国連やユネスコ加盟を果たし、脱・社会主義、民主的法治国家の樹立をめざし教育改革に着手した。国外からの協力と援助(ユネスコ、国際援助機関、ロシアなど)、及び国内事情(多民族国家、イスラム的伝統、都市と農村の格差、経済の人材需要など)の葛藤の中で教育政策が推進されている。初等中等教育の高い就学率、教育の世俗制、多民族への配慮などソ連時代からの正の遺産を多く継承しているが、教育へ市場原理が導入され競争的環境が強化されている。高等教育ではボローニャ・プロセスに対応した改革が進んでおり、無償制は後退している。
著者
森 明彦
出版者
関西福祉科学大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

平安時代銭貨の小型化・粗悪化の原因を料銅不足とする通説は説得力に欠ける。本研究は鋳造実験を通して関係史料を見直し、平安時代貨幣制度崩壊の原因を考究した。その成果は次の三点である。すなわち、①平安時代最初の銭貨隆平永寳に関する『日本後紀』の欠字部分の推定を行い、『出土銭貨』33号に奈良朝銭貨から隆平永寳への転換に対する新見解を発表し、②工房和銅寛での鋳造実験で、銭貨粗悪化と料銅不足および小型化との関係が直接的ではない事を確かめ、内容の一部を続日本紀研究会記念論文集に投稿し、③平安時代銭貨の料材に古和同も含まれるとの説に対し、金属組成・同位体比の点から成立しないことを発刊予定の著書に組込んだ。
著者
寺内 正裕 金森 久幸 信宗 正男
出版者
[日本食品衛生学会]
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.399-405, 1998 (Released:2011-03-05)
著者
後町 武志 石田 祐一 高橋 直人 三森 教雄 柏木 秀幸 矢永 勝彦
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.71, no.3, pp.696-701, 2010 (Released:2010-09-25)
参考文献数
39
被引用文献数
1

症例は64歳,女性.進行胃癌に対する胃全摘術+脾摘術施行後S-1を内服中で再発徴候は認めていなかった.術後2年5カ月目に発熱,下痢,意識障害にて緊急入院.精査にてインフルエンザ桿菌性髄膜炎・菌血症を発症しているoverwhelming postsplenectomy infection(OPSI)と診断した.抗菌剤,ステロイドによる治療で軽快し第50病日に退院した.OPSIは脾摘後に敗血症,髄膜炎などで突然発症する重症感染症で,発症すると高率に死亡することが知られている.予防として適切な予防的抗菌薬投与,患者教育,ワクチン接種が重要とされるが,脾摘後長期間経過後に発症することもあり,脾摘後患者では常にOPSIを念頭におく必要がある.今回われわれは胃癌に対する脾摘術後化学療法中に発症したインフルエンザ桿菌によるOPSIの1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.
著者
本多 一彦 田近 一郎 杉江 晶子 森 博
出版者
名古屋文理大学
雑誌
名古屋文理大学紀要 (ISSN:13461982)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.85-92, 2013-03-31

名古屋文理大学情報メディア学部では,様々な機会を通してタブレット端末である iPad の教育利用について,情報発信を行っている.その具体的な内容は,マルチメディア機能を有した電子教科書,講義での補助教材,社会的活動などである.iPad は,携帯電話並の機動性とノートパソコン並みの表示装置を持つことが特徴で,これを活かすことにより,教育分野での新たな発展が期待できる.本論文では,情報メディア分野における主要科目の1つであるプログラミング教育について,iPad の活用例を報告する.iPad 上のプログラミングは,制約が多いものの,iPad を補助的に用いることにより,プログラミング演習のみならず,プログラミングに関連する講義で,有用であることがわかった.