著者
植木 岳雪
出版者
千葉科学大学
雑誌
千葉科学大学紀要 = The University bulletin of Chiba Institute of Science (ISSN:18823505)
巻号頁・発行日
no.11, pp.75-82, 2018-02-28

著者が今までに受け取った79通の不採用通知の文面を分析した結果,研究者の不採用通知は平成22~25年の方が平成11~14年よりも「お祈り」または「祈念」と,「ますます」という表現が含まれるものの割合が増加した。研究者の不採用通知は,ビジネス文書のような定型の文面を主とし,より簡素で事務的なものになってきたことがわかった。その要因として,1つの公募に対する応募者数が増えたため,採用側が応募者に不採用通知を送る際の手間を少なくするようになったことが考えられる。
著者
植木 岳雪
出版者
千葉科学大学
雑誌
千葉科学大学紀要 (ISSN:18823505)
巻号頁・発行日
no.11, pp.75-82, 2018-02

著者が今までに受け取った79通の不採用通知の文面を分析した結果,研究者の不採用通知は平成22~25年の方が平成11~14年よりも「お祈り」または「祈念」と,「ますます」という表現が含まれるものの割合が増加した。研究者の不採用通知は,ビジネス文書のような定型の文面を主とし,より簡素で事務的なものになってきたことがわかった。その要因として,1つの公募に対する応募者数が増えたため,採用側が応募者に不採用通知を送る際の手間を少なくするようになったことが考えられる。
著者
植木 岳雪
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
E-journal GEO (ISSN:18808107)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.251-272, 2018 (Released:2018-05-31)
参考文献数
29
被引用文献数
1

2017(平成29)年8月に,千葉科学大学における教員免許状更新講習の一環として,地理の内容を含む講習を実施した.その講習は,「ブラブラ歩き」を含む千葉県銚子市内の野外観察,新旧地形図の比較,地形断面図の作成,空中写真判読などの室内実習,イラスト表現による修了試験という体験型の活動からなり,受講者は保育園,小・中・高等学校の教員20人であった.受講者の講習に対する満足度は非常に高く,講習の内容は今後の授業に役に立つと判断された.このような体験型の活動からなる教員免許状更新講習は,地理を専門としない学校教員に地理を普及・啓発するアウトリーチとして適当であり,今後の拡大が望まれる.
著者
植木 岳雪
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:13479555)
巻号頁・発行日
vol.81, no.1, pp.25-40, 2008-01-01 (Released:2010-03-12)
参考文献数
45
被引用文献数
1

徳島県西部, 那賀川上流部では, 本流には10面, 支流の海川谷川および南川にはそれぞれ5面および2面の段丘が分布している. 2.6~2.9万年前の姶良Tnテフラ (AT) と約7,300年前の鬼界アカホヤテフラ (K-Ah) との関係, 構成層の風化の程度を露頭観察, およびボーリング掘削調査によって検討した結果, 段丘の多くは酸素同位体ステージ (MIS) 2~4に形成され, MIS6 あるいはそれ以前に形成された可能性を有する段丘があることが判明した. また, 四国山地東部における第四紀後期の平均隆起速度は, 0.45mm/年以上であることは確実であり, 最大では09~1.0mm/年に達することが明らかになった.
著者
植木 岳雪 鈴木 毅彦
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.110, no.7, pp.389-394, 2004 (Released:2005-01-07)
参考文献数
24
被引用文献数
2 1

東北日本の八甲田カルデラの周辺には, 新しい方から八甲田第2期火砕流堆積物 (Hkd2), 八甲田第1期火砕流堆積物 (Hkd1), 八甲田第0期火砕流堆積物 (Hkd0) および黄瀬川火砕流堆積物 (Osg) の4枚の火砕流堆積物が分布している. これらの火砕流堆積物の古地磁気測定を行った結果, Hkd2およびHkd1は正帯磁, Hkd0およびOsgは逆帯磁であった. このことは, Hkd1と日本各地のBrunhes/Matuyama Chronozone境界直上のテフラとの広域対比の確度をより高めるものである.
著者
鈴木 康弘 堤 浩之 渡辺 満久 植木 岳雪 奥村 晃史 後藤 秀昭 STREL'TSOV Mihail I. KOZHURIN Andrei I. BULGAKOV Rustam TERENTIEF Nikolai IVASHCHENKO Alexei I.
出版者
Tokyo Geographical Society
雑誌
地學雜誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.109, no.2, pp.311-317, 2000-04-25
被引用文献数
1 3

We have prepared a preliminary active fault map of Sakhalin, Russia, based on an interpretation of aerial photographs and satellite images. Major active structures include 110-km-long active faults along the western margin of the Yuzhno-Sakhalinsk Lowland in southern Sakhalin and 120-km-long active faults along the western margin of the Poronaysk Lowland in central Sakhalin. These active faults are parallel to but are located as far as 10 km east of the Tym-Poronaysk fault. Geomorphic surfaces on the upthrown side of the fault are tilting westward, therefore, the faults are considered to be west-dipping low-angle reverse faults. The vertical component of slip rates of these faults are >0.3 mm/yr in southern Sakhalin and 1.0-1.5 mm/yr in central Sakhalin. The net-slip rates could be much greater because the faults are low-angle reverse faults. If these faults rupture along their entire length during individual earthquakes, the earthquakes could be as great as M7.6-7.7. In northern Sakhalin, we have identified a series of right-lateral strike-slip faults, including the 1995 Neftegorsk earthquake fault. The slip rates for these faults are estimated at 4 mm/yr. The right-lateral shear in northern Sakhalin and east-west compression in central and southern Sakhalin may reflect relative plate motion in far-east Asian region.
著者
植木 岳雪 大野 希一 関谷 融 UEKI Takeyuki OHNO Marekazu SEKIYA Toru
出版者
長崎県立大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:2432616X)
巻号頁・発行日
no.1, pp.87-93, 2016-12-28

長崎県立大学シーボルト校の全学教育科目の自然地理学の授業では、2012年度から2016年度の5年間、地形図、地質図、空中写真を使った室内作業、スケッチの描き方の実習、島原半島世界ジオパークにおける野外実習、野外実習のまとめのポスター発表といったアクティブ・ラーニングを中心に行った。自然地理学の履修者は、これらの地域の素材を生かしたアクティブ・ラーニングを肯定的に評価した。
著者
植木 岳雪
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2020年度日本地理学会春季学術大会
巻号頁・発行日
pp.257, 2020 (Released:2020-03-30)

茨城県南部の土浦低地は,霞ヶ浦最奥部に位置し,霞ヶ浦に注ぐ桜川のデルタからなる.土浦低地の地下には,深度10 m付近に礫層が広く分布する.それは,最終氷期の土浦礫層(池田ほか,1977),最終氷期極相の沖積層基底礫層(BG)(水谷,1982;新藤・前野,1982),土浦礫層と完新世初頭の完新世基底礫層(HBG)(遠藤ほか,1983;鈴木ほか,1993)という3つの考えがある.本研究では,土浦低地の地形発達史と沖積層の層序を明らかにするため,土浦市蓮河原町と川口の2地点において,それぞれ深度30 mと12 mのオールコアボーリング掘削調査を行った. ボーリングコアの層相と14C年代に基づくと,土浦市蓮河原町のコアは,深度0〜1.25 mが人工堆積物および水田土壌,深度1.25〜2.25 mが完新世後期の河川堆積物,深度2.25-6.9 mは完新世中期の内湾堆積物,深度6.9〜10.5 mは完新世前期の河川堆積物からなる.また,深度10.5〜19.6 mは最終氷期極相前後の氾濫原(?)堆積物,深度19.6〜30.0 mは最終氷期極相以前の河川堆積物からなる.土浦市川口のコアは,深度0〜1.0 mが人工堆積物および水田土壌,深度1.0〜3.85 mが河川堆積物,深度3.85〜6.3 mが内湾堆積物,深度6.3〜9.65 mが泥炭および河川堆積物,深度9.65〜12.0 mが基盤の中部更新統からなる.なお,14C年代については現在測定中である. 2本のコアの層相の変化から,土浦低地の地形は,最終氷期の低海水準期の河道,完新世前期の海水準上昇期の溺れ谷,完新世中期以降の海水準低下期のデルタの順に発達したと考えられる.その場合,土浦低地の地下10 m付近の礫層は沖積層基底礫層(BG)となる.
著者
植木 岳雪
出版者
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
雑誌
地質調査研究報告 (ISSN:13464272)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.21-24, 2015

三重県中部,長島地域の度会郡大紀町阿曽において,大内山川の低位段丘上には大規模な石灰華が発達してい る.石灰華の転石に含まれる木本の葉の AMS <sup>14</sup>C年代は約130年前であり,江戸時代から明治時代初期のものであった.
著者
植木 岳雪
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集 2010年度日本地理学会春季学術大会
巻号頁・発行日
pp.128, 2010 (Released:2010-06-10)

はじめに 関東山地から関東平野に流れる相模川,多摩川,荒川などの河川は,氷期―間氷期サイクルに対応した河床変動(貝塚,1969)を示すことが知られている.すなわち,氷期には気温と海面の低下によって,上流部では堆積段丘,下流部では侵食段丘が形成され,河床縦断面は急勾配で直線状になる.一方,間氷期には気温と海面の上昇によって,上流部では侵食段丘,下流部では谷を埋める平野が形成され,河床縦断面は緩勾配で下に凸の形になる. 相模川では本流の上流部,支流の道志川で最終氷期に堆積段丘が形成された(相模原市地形・地質調査会,1986).堆積段丘の主体をなす本流性の礫層には御岳第一テフラ(On-Pm1)がはさまれ,箱根東京テフラ(HK-TP)あるいは姶良Tnテフラ(AT)にほぼ同じ高さの段丘面が覆われる.このことから,酸素同位体ステージ5cから3にかけて本流の上流部と道志川の谷が埋積されたことがわかる.また,HK-TPの降下後にいったん谷の下刻が生じたことが示唆される.一方,支流の中津川,串川の堆積段丘はHK-TPに覆われ,それらの河川では酸素同位体ステージ4には谷の埋積が終了していたことになる.また,支流の境川の谷中には角礫層が分布しているが,それは局所的なものとされている(久保,1988). 相模川と同様に,多摩川でも本流の上流部で最終氷期に堆積段丘が形成された(高木,1990).堆積段丘の主体をなす本流性の礫層にはHK-TP,最上部の支流性の礫層中にはATがはさまれることから,酸素同位体ステージ4から3にかけて本流の上流部の谷が埋積されたことがわかる.一方,支流では上流部まで侵食段丘が分布しており,最終氷期に谷が埋積されたかどうかは明らかではなかった. 本研究では,5万分の1地質図幅「八王子」の調査研究の一環として,相模川,多摩川の段丘の記載を行った.その中で,相模川の支流の中津川,串川,境川,多摩川の支流の浅川の堆積段丘の形成時期について,新たな知見が得られたのでここに報告する. 中津川・串川 中津川の堆積段丘(半原台地)と串川の堆積段丘(串川面)はHK-TPに覆われるとされていたが,HK-TPは段丘礫層中にはさまれることが明らかになった. 境川 境川の角礫層は谷を埋積しており,HK-TPが含まれていることがわかった. 浅川 浅川には侵食段丘が連続的に分布しているが,八王子市西浅川町,元八王子町,下恩方町では谷を埋積する礫層が見られる.下恩方町の礫層中の腐植のAMS14C年代は,10120+/-60 yBPであった. 相模川と多摩川の支流の堆積段丘の形成時期 相模川の支流の中津川と串川では,本流と同様にHK-TPの降下後の酸素同位体ステージ3まで谷の埋積が続いた.境川でもHK-TPの降下をはさんで谷の埋積が行われた.多摩川の支流の浅川では,谷の埋積が盛んであった時期はわからないが,完新世の直前まで谷の埋積が行われた所がある.このように,相模川,多摩川の支流でも,本流と同様に酸素同位体ステージ3にかけて堆積段丘が形成されていたことがわかった.境川や浅川で堆積段丘がほとんど分布しないのは,もともと堆積段丘の分布や谷を埋積した礫層の厚さが小さく,完新世の下刻作用で失われたためと思われる. 引用文献 貝塚(1969)科学,39,11-19;久保(1988)地理評,61A,25-48;相模原市地形・地質調査会(1986)相模原の地形地質調査報告書(第3報),相模原市;高木(1990)第四紀研究,28,399-411.
著者
中澤 努 中島 礼 植木 岳雪 田辺 晋 大嶋 秀明 堀内 誠示
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.112, no.5, pp.349-368, 2006 (Released:2006-09-14)
参考文献数
58
被引用文献数
7 10

大宮台地の地下に分布する更新統下総層群木下層の形成過程について,コアの層相および産出する化石群集を基にシーケンス層序学的な検討を行った.大宮地域の木下層は,開析谷システムにより形成された下部とバリアー島システムによって形成された上部に分けられ,下部および上部のそれぞれに上方細粒化と上方粗粒化のセットからなる堆積相累重様式が認められる.花粉化石とテフロクロノロジーおよびMISカーブの対比に基づくと,下部はMIS6~5e前期,上部はMIS5e後期に対比され,下部の開析谷システムは低海面期堆積体および海進期堆積体,上部のバリアー島システムは高海面期堆積体と解釈される.
著者
鈴木 康弘 堤 浩之 渡辺 満久 植木 岳雪 奥村 晃史 後藤 秀昭 Mihail I STRELTSOV Andrei I KOZHURIN Rustam BULGAKOV Nikolai TERENTIEF Alexei I IVASHCHENKO
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.109, no.2, pp.311-317, 2000-04-25 (Released:2010-11-18)
参考文献数
12
被引用文献数
3 3

We have prepared a preliminary active fault map of Sakhalin, Russia, based on an interpretation of aerial photographs and satellite images. Major active structures include 110-km-long active faults along the western margin of the Yuzhno-Sakhalinsk Lowland in southern Sakhalin and 120-km-long active faults along the western margin of the Poronaysk Lowland in central Sakhalin. These active faults are parallel to but are located as far as 10 km east of the Tym-Poronaysk fault. Geomorphic surfaces on the upthrown side of the fault are tilting westward, therefore, the faults are considered to be west-dipping low-angle reverse faults. The vertical component of slip rates of these faults are >0.3 mm/yr in southern Sakhalin and 1.0-1.5 mm/yr in central Sakhalin. The net-slip rates could be much greater because the faults are low-angle reverse faults. If these faults rupture along their entire length during individual earthquakes, the earthquakes could be as great as M7.6-7.7. In northern Sakhalin, we have identified a series of right-lateral strike-slip faults, including the 1995 Neftegorsk earthquake fault. The slip rates for these faults are estimated at 4 mm/yr. The right-lateral shear in northern Sakhalin and east-west compression in central and southern Sakhalin may reflect relative plate motion in far-east Asian region.
著者
堤 浩之 Andrei I. KOZHURIN Mihail I. STREUTSOV 植木 岳雪 鈴木 康弘 渡辺 満久
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.109, no.2, pp.294-301, 2000-04-25 (Released:2010-11-18)
参考文献数
10
被引用文献数
3 3

We have mapped a series of north-trending faults along the northeastern coast of Sakhalin, Russia, based on aerial photograph interpretation and field observations. These faults include the Upper Pil'tun fault which ruptured during the 1995, Mw 7.0 Neftegorsk earthquake, and the Ekhabi-Pil'tun and Garomay faults east of the surface ruptures. The coseismic displacement associated with the 1995 earthquake shows that the Upper Pil'tun fault is a right-lateral strike-slip fault. Right-lateral stream offsets as much as 80m demonstrate that similar earthquakes have occurred repeatedly along the fault in the late Quaternary. The fault extends for 10 km further to the south beyond the southern termination of the 1995 surface breaks, which is consistent with the coseismic ground deformation detected by SAR interferometry. The Ekhabi-Pil'tun fault trends N10° W to N10°E with a series of fault scarps down-to-the-west across low-relief hilly terrain eroded byperiglacial processes. Right-laterally offset streams and lake shores suggest thatthe Ekhabi-Pil'tun fault is also a right-lateral strike-slip fault. A 3-m-deep trench across the fault north of the Sabo River contains geologic evidence of two episodes of pre -historic surface faulting. The most recent event occurred after 4000 yr B.P. and the penultimate earthquake occurred at about 6200 yr B.P. The interval between the events is greater than 2000 years, which is significantly longer than that obtained for the Upper Pil'tunfault by previous trench excavations.
著者
沖津 進 百原 新 守田 益宗 苅谷 愛彦 植木 岳雪 三宅 尚
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究では,本州中部日本海側山地において,高山・亜高山域での最終氷期以降の植物群と環境の変遷史を,湿潤多雪環境の推移および植物地理的な分布要素に基づき整理した植物群の挙動を中心として,固有性の高い植物群落の形成過程に焦点を当てて明らかにし,「乾燥気候が卓越した最終氷期時にも,より湿潤な気候下に分布するベーリング要素植物群が,地形的なすみわけを通じて共存分布していた」との,全く新しい植物群・環境変遷史を提示した.
著者
山崎 晴雄 長岡 信治 山縣 耕太郎 須貝 清秀 植木 岳雪 水野 清秀
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

鮮新・更新世に噴出した火山灰層の対比・編年を通じて、日本各地の後期新生代堆積盆地の層序・編年を行った。これを利用して、関東平野や北陸地域、宮崎平野などの古地理変遷を明らかにした。また、洞爺火山や浅間火山などの活動史や地形変化を示した。これらにより以下の成果を得た。1.中央日本(大阪〜関東)において1.3Maの敷戸-イエロ-1テフラの存在確認を初めとして、4〜1Ma(百万年)の間に少なくとも12枚の広域指標テフラの層序及び分布を明らかにした。これにより、10〜50万年ほどの間隔で時間指標が設定でき、本州に分布する鮮新・更新世盆地堆積物編年の時間分解能や対比精度が著しく向上した。2.本研究で発見した坂井火山灰層(4.1Ma)は現在日本で知られている最古の広域テフラである。アルカリ岩質の細粒ガラス質火山灰で、その岩石記載学的特徴から同定対比が比較的容易であり、今後、日本列島の古環境復元に活用できる重要な指標テフラとなろう。3.関東平野の地下についてボーリングコア中の火山灰と房総半島や多摩丘陵に分布する火山灰の対比が進み、平野の地下構造、深谷断層-綾瀬川断層の活動史、テフラ降下時の古地理などが判明した。4.関東平野の地下構造とテフラ編年から、この地域の活断層の一部は15Maの日本海開裂時に形成された古い基盤構造が、1Ma以降の前〜中期更新世頃に新しい応力場で再活動を始めたものであることが明らかになった。5.北海道各地のテフラ情報が集積され、洞爺火山の活動史などが明らかになった。6.九州の火山活動史がとりまとめられると共に、テフラを用いて宮崎平野の地質層序、地形面の編年が詳細に調査され、鮮新・更新統の層序が明らかになった。7.テフラを利用して浅間火山の更新世活動史、泥流流下機構、周辺の地形発達との関係が明らかになった。8.本研究で改良した広域テフラを用いた地層の編年・対比技術はエチオピアの人類遺跡の調査・研究にも活用された。