著者
榊原 良太 大薗 博記
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.92.20323, (Released:2021-06-30)
参考文献数
7
被引用文献数
11

Wearing masks is an easy and effective way to prevent infection by COVID-19. In Japan, two studies investigated the reasons why people wear a mask; however, the results were inconsistent. Therefore, the present study reexamined the association between mask wearing and the reasons given for doing so, focusing on the differences in and problems of item wording. The results of both studies were found to be almost reproducible, and there were few issues regarding item wording. Furthermore, the results revealed that people wear a mask to prevent themselves and others from infection and to conform to others wearing a mask. We suggest that inconsistencies in the results were due to differences in item wording, and discuss how future research should be conducted.
著者
小山 耕平 浅谷 公威 榊 剛史 坂田 一郎
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第33回 (2019)
巻号頁・発行日
pp.2E5J602, 2019 (Released:2019-06-01)

ソーシャルメディアは世論形成に影響を与えている。特に、特定の情報がソーシャルメディア上にて急速かつ広範に拡散する減少はネット炎上と呼ばれ、政府の政策や企業の株価などに大きな影響を与えている。さらに、新聞やテレビいった従来のメディアがネット炎上を後追いで報道する事例も増加し、ネット炎上の社会的影響力は強くなりつつある。ネット炎上は企業の不祥事などに対して、改善を促す効果がある一方、ネット炎上の対象となることを恐れ、情報発信の萎縮を引き起こしているとの指摘もある。本研究は、「ネット炎上」発生メカニズムの一端を解明することを目的に、Twitter上で高頻度にネット炎上に参加するユーザー群を想定して分析を行った。分析の結果、高頻度でネット炎上に関与する「高頻度炎上関与ユーザー群」の存在が確認され、かつ、高頻度炎上関与ユーザー群は密な情報ネットワークを形成しており、フォロワー数が多いことが確認された。以上の分析より、高頻度参加ユーザーは共振構造を持ち、ネット炎上の拡散に影響を与えていることが推測される。
著者
白井 嵩士 榊 剛史 鳥海 不二夫 篠田 孝祐 風間 一洋 野田 五十樹 沼尾 正行 栗原 聡
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第26回全国大会(2012)
巻号頁・発行日
pp.1C3OS121, 2012 (Released:2018-07-30)

ソーシャルメディアでは多くのユーザーが活発な情報交換を行っており、情報が短時間で拡散するという特徴がある。しかし、これらの中にはデマ情報も含まれており、デマ情報の拡散が問題視されている。本研究ではTwitterにおけるデマ情報およびデマ訂正情報の拡散に焦点を当て、これらの拡散の様子を解析するとともに、感染症の伝播モデルを応用した拡散モデルを提案し、早急なデマ拡散の収束を目的とする方策を検討する。
著者
羽石 英里 河原 英紀 岸本 宏子 竹本 浩典 細川 久美子 榊原 健一 新美 成二 萩原 かおり 齋藤 毅 藤村 靖 本多 清志 城本 修 北村 達也 八尋 久仁代 中巻 寛子 エリクソン ドナ
出版者
昭和音楽大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

歌手は自らの身体が楽器であるため、歌唱にかかわる諸器官の動きを視認することができない。本研究では、歌手の身体感覚と実際の現象との対応関係を検証することを目的として、歌手へのインタビューを行い、歌唱技術の要とされる横隔膜の動きを実時間での磁気共鳴画像法(MRI動画)を用いて可視化した。その結果、プロ歌手の制御された横隔膜の動きが観察され、その現象が歌手の主観的な身体感覚の説明とも一致することが明らかになった。また、声道や舌の形状、ヴィブラートにも歌唱技術を反映すると思われる特性がみられた。本研究で提案されたMRIによる撮像法と分析法は、歌唱技術を解明する上で有用な手段のひとつとなりうるであろう。
著者
榊 和良
出版者
日本南アジア学会
雑誌
南アジア研究 (ISSN:09155643)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.22, pp.277-284, 2010-12-15 (Released:2011-09-06)
参考文献数
19
著者
大場 健裕 小野 良輔 榊 善成 加藤 拓也 太田 萌香 藤岡 祥平 佐々木 和広 倉 秀治
出版者
一般社団法人 日本スポーツ理学療法学会
雑誌
スポーツ理学療法学 (ISSN:27584356)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.13-20, 2023-03-23 (Released:2023-03-23)
参考文献数
34

【目的】人工靭帯による内側膝蓋大腿靭帯再建術(以下MPFLR)および脛骨粗面移行術(TTO)を併用した症例(以下MPFLR+TTO)における膝伸展筋力の特徴を明らかにすること。【方法】MPFLR群15名,MPFLR+TTO群11名を対象に,最終フォローアップ時(MPFL群22.8±15.6ヶ月;MPFL+TTO群22.8±9.6ヶ月)の等尺性膝伸展筋力を,膝関節90度及び30度で測定し,健患差および健患比を検証した。【結果】MPFLR群では,術側と非術側の間に等尺性膝伸展筋力の有意差はみられなかった。MPFLR+TTO群では,術側が非術側と比較して,有意に低い等尺性膝伸展筋力を示した。健患比は,MPFLR+TTO群がMPFLR群と比較して有意に低値を示した。【結論】人工靭帯によるMPFLRは,良好な膝伸展筋力の回復が得られる。一方で,TTOを併用した場合,膝伸展筋力の健患差が残存し,単独MPFLRと比較して術後の筋力回復が得られにくいことが示唆された。
著者
榊原 陽太 伊丹 健一郎 村上 慧
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.81, no.11, pp.1050-1061, 2023-11-01 (Released:2023-11-10)
参考文献数
56
被引用文献数
1

Carboxylic acids are one of the most important functional groups found in various feedstocks. Their significance lies in their pivotal role as key intermediates in selective transformations during organic synthesis. Despite the existence of various decarboxylative transformation reactions such as Kolbe dimerization, these methods still exhibit certain limitations that present opportunities for further improvement. In this account, we present our recent studies on the application of photocatalytic decarboxylative transformation that allows the divergent transformation of carboxylic acids.
著者
岡田 佳之 榊 剛史 鳥海 不二夫 篠田 孝祐 風間 一洋 野田 五十樹 沼尾 正行 栗原 聡
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

本研究では,Twitterにおけるデマ・流言問題に着目し,デマならびにデマの訂正情報の拡散の仕方を4つのクラスに分類する.デマの拡散に対し,病気の感染モデルとして有名なSIRモデルに基づく「デマ拡散SIR拡張モデル」を提案し,東日本大震災における実際のデマ拡散が再現できるかを検証した.その結果,デマならびにデマの訂正情報の拡散がそれぞれ1回のピークを持つ事例において再現可能であることを確認した.
著者
榊原 保志
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.41, no.9, pp.515-523, 1994-09-30
参考文献数
17
被引用文献数
20

郊外に水田域が広がる都市のケーススタディとして,埼玉県越谷市において自動車の移動観測により気温分布が延べ11日にわたり43回調べられた.その結果,次のことが明らかになった.ヒートアイランド強度は水田に水が張られている夏季では日中に,それ以外の季節には夜間に大きくなる.特に夏季の昼間に4℃程度のヒートアイランド強度が観測され,これまで軽視されがちであった「昼間のヒートアイランド」の重要性を示した.夜間の中では,日の出時刻前後より真夜中にヒートアイランドは強く出現した.また,都市と郊外の年間を通した気温差の最大値は冬季に出現し,その大きさは5.5℃であった.この値は福岡(1983)らの研究成果における日本の人口30万規模の都市のヒートアイランド強度の約2倍になり,西欧型の都市に相当する.
著者
榊 剛史 松尾 豊
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

近年、マイクロブログサービスであるTwitterが脚光を浴びており、ビジネス・研究分野において、様々な分析やサービスが発表されている。本論文ではTwitterのリスト機能に注目する。リスト機能は、ユーザーを整理するための機能であるが、同時にユーザーへのソーシャルブックマーク(SBM)と捉えることができる。既存のSBM分析の手法を適用することで、Twitterユーザーの属性抽出や特徴語抽出を行う。
著者
田中 美智子 長坂 猛 矢野 智子 小林 敏生 榊原 吉一
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.4_59-4_65, 2008-09-01 (Released:2016-03-05)
参考文献数
18

健康成人女性11名を対象とし,腹式呼吸を行っている間に,循環反応や自律神経系がどのような反応をするのかに加え,ストレス時に見られるホルモンの分泌が抑制されるか,また,覚醒感に関与しているセロトニンの分泌は促進するのかという点を検討する目的で行った。腹式呼吸時の循環反応は通常の呼吸と同様の経過を辿った。実際の心拍数は経過とともに減少し,血圧の上昇を示したが,有意な変化ではなかった。RR間隔の時系列データを周波数解析すると,腹式呼吸時は副交感神経優位となった。尿中セロトニン濃度は腹式呼吸及び通常の呼吸で変化が認められなかったが,腹式呼吸では尿中のノルアドレナリン濃度,アドレナリン濃度及びコルチゾール濃度の有意な低下が認められた。腹式呼吸はコントロール実験として行った通常の呼吸と同様,生体に対してストレッサーにはなっておらず,リラックスした状態を維持できる呼吸法であると考えられた。
著者
榊原 研互
出版者
慶應義塾大学出版会
雑誌
三田商学研究 (ISSN:0544571X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.43-57, 2008-10

樫原正勝教授退官記念号論文自然科学の方法の社会科学への適用可能性をめぐっては,これまで多様な議論が展開されてきたが,近年経済学や社会学において注目を集めているのが,イギリスの哲学者バスカーが提唱する超越論的実在論である。これは実在論に依拠しつつ,これまで対立してきた実証主義(自然主義)と解釈学(反自然主義)を批判的に統合しようとする試みである。この立場は,経済学ではローソンによって主流派経済学に対する批判の道具として用いられ,経営学では野中らの「知識創造理論」の方法論的基礎としても用いられている。本稿では,この批判的実在論が社会科学に実りある展望をもたらすかどうか批判的に吟味される。